いつだってワークライフバランス

「仕事と生活の調和」を意味する
ワークライフバランス。
より良いあり方を考えるブログです。

「着物で京都」の予行演習@結城

2018-06-17 | 旅行

着物で京都散策、憧れますね~。

 

でも、私の友人は京都の旅企画で着物をレンタルして観光中、知らないオジサンから「そんな安物の着物でよく出歩けるね」

と罵られたそうです。

「何、その人? 酔っぱらい?!」と驚きましたが、そうではなく素面だし別に絡んでるわけでもなく、

苦々しく吐き捨てるように言われたとのこと。

 

え~、だって化繊の着物での町歩きを企画・提供したのは京都でしょ?

それ聞いて、外国人観光客ならいいけれど、日本在住者はNGなのか、と考えさせられたことがあります。

 

確かに着物文化が廃れるのはよろしくないし、歌舞伎役者も「着物で観劇」を奨励するくらいなので、

悪意はなく寂しい気持ちから、ついキツイ言葉が出たのかもしれませんね。

 

なので、もしも着物で旅行するなら、それなりにおめかしして行きたいなぁと思うようになりました。

ま、身の丈にあったことしかできませんが……。

 

その予行演習というわけではありませんが、誘われて結城紬の産地・結城に行って参りました。

首都圏から小一時間で行ける紬の名産地。

大宮~小山は新幹線を使って15分! 楽だ~、早~い♪

 

目的地は、つむぎの館

JR水戸線「結城」駅から徒歩10分(迷走しなければ……)。

お茶の社中の人の情報によると、周辺は春の桜が素晴らしく、観光客も少ない絶好の穴場だとか。

 

館内では専門家がお蚕さんの話や実際に糸をどう撚っていくのかなど、実演を交えて分かりやすく説明してくれます。

売店には名刺入れやハンコ入れ、手鏡など日常雑貨などもたくさんディスプレーされていて見るだけでも楽しい。

見るだけとはならず、思わず、両面鏡とハンコ入れを買いましたけどね。

 

長細いガマ口のハンコ入れは、外出時のアクセサリー入れにもいいと言われて、納得~。

落とすと怖いイヤリングなどは電車内で外すことがあるので、ぜひ使いたい!

 

数百円の匂い袋などもある、リーズナブルなラインナップですが、全てれっきとした正絹の結城紬。

帯や反物は買えなくても、これなら楽しく見て回ってお土産も買えます。

 

新社会人のお祝いに名刺入れなんて素敵だわぁ。

これで名刺交換したら、かなりイイ!

男女問わずというか、むしろ男性にこそ合いそうな渋くてカッコいい小物が揃ってます。

 

この時期の着物は、1年のうち6月と9月の2カ月しか着ない単衣です。

出番がないので、ここぞとばかりに私たちも単衣でGO!

 

私は御召でしたが、同行者は結城紬。やるぅ~。

展示物をひと通り見て回った後に、案内の方が遠慮がちに「お着物、結城ですよね」と声をかけ、

「どんどん着てください。体に馴染んでもっと柔らかくなりますよ」と嬉しそうだったのが印象的でした。

 

結城に結城紬で出かけるなんて気が利いてますよね。

とすると、京都に行くときは友禅に西陣か?

粋な紬は似合わない私なので、京都に行くときは柔らかもので、はんなりと決めたいものですなぁ。

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出張の合間のお楽しみ♪

2018-06-07 | 仕事

5月末、宇治に出張しました。

 

4月あたまから始まった連日の新入社員研修の余韻が冷めやらぬ5月も末ともなると、ようやく平常モードになりまして、

今年の超繁忙期も無事に乗り切れて安堵しているところです。

これで当分、遠出の仕事はナシ。

 

2時間の講演で日帰りだったので、万一の交通機関トラブルに備えて早めに出かけることにしました。

早く着いたら、美味しい京料理ランチでもゆっくり食べたらいいしね~。

と思っていたら、出張直前にNHK「ブラタモリ」で宇治を取り上げていたのに触発されて、プチ観光しちゃいました~。

 

京都は何度も行っていますが、いわゆる「洛中」で終わってしまい、実はJR奈良線を使えばすぐの宇治に行くのは初めて。

 

まずは宇治駅から徒歩10分で行ける、平等院へ。

塗り替えが終わって綺麗になっていましたが、あまりにも整然とし過ぎて、私はあまり感銘を受けませんでした。

でも、世界文化遺産に登録されている観光スポットですから、自分の浅薄な知識で好き嫌いを言うのではなく、

足を運んで実際に見ることができたのは良かったです。

 

平等院からほど近い、宇治橋たもとにある平安時代から続いているお茶屋さんが実は今回のお目当て♪

 

とても小さなお店ですが、ちゃんと喫茶室もあり、店の外には歌舞伎に出てくるような、ソフトクリームでもなめながら

ちょっとくつろげる、いわゆるテラス席(?)もあります。

せっかくなので、喫茶室で抹茶フロートを注文。

暑い日で、小さく砕かれた氷をガリガリ音を立てて食べました。

んまぁ、お下品。

 

何といっても新茶の季節! 仕事前だというのに、買いまくりましたよ~。

幸い、お茶は軽いし薄いので、ビジネスバッグに詰め込んで、大きな紙袋を下げて会場に行くのは避けられました。

だって、仕事前なのに遊びに来とるんか?! とお客様に思われたら困りますから。

 

それにしても、さすがお茶の名所・宇治!

そのお店だけでなく、お茶屋さんがものすごくあるのね~。

お茶の稽古で馴染んでいる「神林」も「神林一筋の店」とか看板が出てまして。

思わず、フラフラと引き寄せられそうになり……。

 

幸い、講演会場も近かったため、いろいろ立ち寄ったわりには時間の余裕がありました。

観光や買い物の疲れを引きずって仕事に入るなんて、とんでもないことですからねぇ。

 

私は通常、出張の前後に観光や遊びを絡めたりしません。

旅行のときは服装もそれ用に、ONとOFFをきちんと切り替えたいので、服だけでなく靴もバッグも時計さえ

遊びのときに仕事用のは使わないことにしているのです。

実際、平等院の砂利道にパンプスは難儀でした。

 

でも、今回のように仕事のために早めに現地に入り、生まれた時間を有効に活用するのもささやかなワークライフバランス?

お陰で、京都・宇治愛にあふれた態度で仕事に臨めた気がします。

 

宇治駅前にあるポストは茶壺。

うーむ、さすがでございます。

こういう状態にしたのをお茶の炉の季節になると、「口切り」といって上の白い封を切って、新茶を楽しみます。

5月に摘んだ新茶を10月まで壺の中で熟成させて、11月に「茶人の正月」ということで開封するわけです。

 

ホームでは男子高校生が自販機から出した缶を振って、おいしそうに何か飲んでました。

ものすごく暑かったので、電車があと1分で来るのに思わず駆け寄り見ると、宇治抹茶ゼリー飲料。

こんなんアリ?! 甘党でない私だから知らないだけ??

勢いで思わず真似して買ってしまったけれど、仕事後の疲れた頭に持って来いの、ほのかな甘さとお茶の優しい苦みが

マッチした絶妙なお味でした。

 

こんな日帰り出張もいいね! と思える充実の1日♪

 

http://shu-ha-ri.co.jp/

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六月大歌舞伎・昼の部@歌舞伎座

2018-06-03 | 歌舞伎

初日だというのに、いつになく空席が目立つ歌舞伎座。

やはり、襲名や追善などのイベントがないと、最近はなかなか客が入らないようです。

 

周囲からも歌舞伎座への足が遠のいたとの声が聞こえてきて、寂しい限り。

かくいう私も必ず毎月昼夜観劇していたのが優先予約権が得られる公演数の目途が立つと片方だけの月もあります。

 

この状況は立て続けに幹部俳優、人気役者が他界したことと無縁ではないでしょう。

 

今月昼の部では、次代を担う菊之助が「文屋」と「野晒悟助」の両方に出演していますが、どちらも立役。

彼は最近、立役が多いですね。

 

立役も女方も兼ねる音羽屋の御曹司なので、意欲的なのは立派だと思いますが、三之助(菊之助・新之助・辰之助)

時代には美しく可憐な女方が多かった菊ちゃんが女方で登場すれば観客動員数が違ってくるのでは、と思うのは私だけ?

 

一方、お父さんの菊五郎は立役のほうが断然カッコいい!

 

「野晒悟助」は初めて見る演目でしたが、河竹黙阿弥らしい面白いストーリーで2時間近い長さを感じさせません。

生きのイイ侠客・悟助は「青二才」といわれる若者ですが、スキッと伸びた背に堂々と歩く姿は貫禄たっぷりで、

二人の娘のみならず、その親からも惚れられる男を小気味よく菊五郎が演じています。

長い台詞も初日からしっかり入っているのはさすが!

 

今は男も女もではなく、まず片方を揺るぎのないものにしてから、もう片方にも重点を移していく方法が望ましいと

著名な評論家や歌舞伎役者の重鎮が語る「菊之助評」が頭をよぎります。

 

そうそう、やっぱり男っぽく粋な菊五郎には立役、上品でおっとりした菊之助は女方をメインにやってほしいのよ。

 

他には、見慣れた「妹背山婦女庭訓」が意外や新鮮でした。

恋に身を焼くお三輪を、時蔵さんで見るのは初めてでしたが、とてもいい!

玉さん演じるポカンとした、年若い娘という雰囲気のお三輪も可愛くて好きですが、時蔵のは恋する男への執念が物凄い。

 

刺されて瀕死の場面では「生き変わり死に変わり……」と呪いの言葉を吐くのですが、大熱演の大迫力で怖いよぉ~。

この怨念に通じる執着心は、町人の娘が大胆にも男を追って御殿に乗り込むプロセスと合致して、説得力があります。

すさまじい様子ですが、時蔵さんならではの典雅な雰囲気は壊さず、格調さえ感じさせるのは素晴らしい。

 

彼なら、今は玉さんしかできないという「阿古屋」もいけるんじゃないかな。

 

毎朝、楽しみに読んでいた朝日新聞の連載小説『国宝』が先月末に完結し、その最終回が終演後、阿古屋の衣装のまま

歌舞伎座前の道路に飛び出した主人公・喜久雄が死ぬ(?)という切ないものだったため、

女方の最高峰「阿古屋」のことをちょうどここ数日考えていたせいか、時蔵さんの阿古屋も見たいとふと思ったわけです。

 

次世代組としては菊之助が筆頭だと思っていましたが、今の流れからいくとそれはなさそうな感じ……。

 

空席の目立つ歌舞伎座、『国宝』の理不尽な最終回でやや気が滅入っていた初日の私。

いけない、いけない! 来週は吉さまを最前列で拝見して気分を盛り返さなくては。

 

26日千穐楽。

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大名茶人 松平不昧と天下の名物ー「雲州蔵帳」の世界@畠山記念館

2018-05-27 | 美術

茶の湯の世界に接したことがあれば知らない人はいないと思われる、松江の不昧公。

その方の没後200年ということで、白金の畠山記念館と日本橋の三井記念美術館両館で

「大名茶人・松平不昧」の特別展が同時開催中です。

 

今回の展示会で初めて畠山記念館の存在を知り、まずはそちらに行ってみようと。

 

嬉しかったのは、お道具の解説が非常に充実している点。

誰が所有してきたか、そのすべての来歴が細かく記されているのが興味深く、「ああ、これが信長の好み」「秀吉らしい」

などと勝手に感じながら、じっくりと鑑賞してきました。

 

以前、上野の国立博物館で見た信長所有の茶壺、今回初めて拝見した、本能寺の焼け跡から拾い出された茶入

「円乗坊(えんじょうぼう)」のどちらもどっしり、たっぷりした姿で信長の好みに共通性を見出せます。

 

一方、不昧公が「茶会に決して使ってはならない」と厳命したという天下の名品「油屋」は、秀吉が所有した優美な茶入です。

後に不昧公が1万両以上するものを格安で買ったと大喜びしている逸話も記された、まごうことなきお宝。

艶々として華やかながらも上品で、遠目に見ても立派な茶入だなぁと嘆息するような逸品です。

 

「円乗坊」も「油屋」も「肩衝(かたつき)」と呼ばれる形の茶入ですが、雰囲気がまるで違うのは非常に面白い。

人物像とは異なり、茶道具の好みは神経質そうな信長のほうがむしろ武骨で、足軽からのし上がってきた秀吉は

意外にもはんなり綺麗なものがお好きだったのかも。

 

なんだか、分かる……。

私は国宝だ重文といわれても、いびつな織部の型や色はどうも苦手。

お茶の先生からも、「あなたは『綺麗さび』が好みね」と指摘されたことがありまして。

 

茶道具の好みは実に人それぞれで、天下人や大名はそれこそ大変なこだわりがあっただろうと改めて思いを馳せた次第。

 

千利休直筆のお軸など、茶道に親しんでいなくても誰もが「おお~っ」と思える充実の展示物のほとんどが間近で

拝見できる贅沢な空間なのも素晴らしい。

 

お道具を拝見した後は、明治天皇の行幸もあったという手入れの行き届いたお庭を散策し、GW限定で公開された

茶室で呈茶体験♪

資料によると庭園には6つの茶室があり、毎年、そのなかの1つを期間限定で公開しているとのこと。

 

今回は「新座敷」という、高いところに階段を使って昇って行く見晴らしの良い茶室が使用されました。 

床の間には、横一行の「波和遊(はわゆう)」のお軸。

お薄の提供だけでなく、記念館の方がとても分かりやすく説明してくださり、掛け軸の由来を知りました。

 

 

記念館の名前にもなっている、荏原製作所を興した畠山即翁氏のどことなく可愛らしさも感じさせる筆による掛け軸は、

ロックフェラー来日の折、茶会を開き、そのときに掛けたものとのこと。

「遠い波の向こうの国から、ようこそ遊びに来てくださいました」「HOW ARE YOU」の言葉遊びとは粋だねぇ!

漢字三文字に込められた、何てステキなオヤジギャグ?!

 

茶室ではないけれど、会期中、呈茶もあるそうです。

新緑の美しいこの時期に訪れるには最高の素敵な会館。

 

不昧公が「天下の宝」と分類したのは、「名物は単に一個人や家、国のものではなく、人類の宝」であり、

優れた美術品を後世に残すことが自らの使命だとの考えからだといいます。

畠山即翁氏も同様で、私財を投じて作ったのがこの贅沢な私立美術館。

 

人類の貴重な宝を、財力のある経済人が奉仕の気持ちで「形」として残すという使命にかられて集めたものだからこそ、

お宝たちは、さらに輝きを増すのでしょう。

 

6月17日まで(三井記念美術館も同じ)。

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團菊祭五月大歌舞伎・夜の部@歌舞伎座

2018-05-26 | 歌舞伎

夜の部のメイン「弁天娘男女白浪(べんてんむすめ めおのしらなみ」。

主役の弁天小僧・菊之助を演じるのは息子の菊之助ではなく、人間国宝の父・菊五郎です。

 

菊五郎の艶やかな声に、まったく衰えなし。

そりゃ、外見的には婚礼準備で呉服店を訪れる武家の息女という設定はやや厳しくても、歌舞伎に役者の年齢は無関係。

むしろ、芸が練り上げられているため、「予定調和」を楽しめる良さもあるのです。

 

ところが、今回は團菊祭ということで、ラストで「立ち腹を切る」ところまでやると知り、驚きました。

 

3階の最前列正面の席を確保し(海老さま@日本駄右衛門の登場場面が少ないからでは決してない)、

弁天小僧菊之助が屋根に上って乱闘の挙句、そこで立ったまま切腹して果てる最後の最後、屋根がせり上がり、

裏手に投げ出されるまでの全てをしっかり見ることができました。

 

この演目では3階席が絶対いい。

1階席だと高い屋根を下から見上げる形になるため、屋根が反っていくと役者の姿はすぐに客の視界から消えますが、

3階席は上から舞台を見おろす形なので、ずっと見ていられるのです。

 

そこを役者も心得ていて、ギリギリまで踏ん張るわけですが、これは立ったまま体が後方斜めにゆっくり傾いていくため、

菊五郎の年齢では相当なハードワーク。

 

落ちていく直前にはかなり傾斜がついているので、菊五郎の足元が少しふらつきました。

でも、腹を切ってすでに瀕死の状態で、ふらつくのはむしろ自然。

見事な最期でした。

 

こんな過酷なお役を今日まで25日間、お怪我もなく元気いっぱいに勤められたことに菊五郎の役者としての

技量と意地の深さが感じられました。

歳をとろうが怪我をしようが、自分の持ち役を奪われるのは我慢ならない、それがたとえ実の息子であっても……。

 

亡き勘三郎丈や團十郎丈がよく口にされていた言葉です。

菊五郎もそうなのでしょう。

 

確かに、菊五郎の弁天小僧と左團次の南郷力丸のコンビで登場されたほうが、菊之助と松緑コンビよりも断然楽しい!

まだまだ観客の大半は、そう思っているのではないでしょうか。

だからこそ、連日大入りのお客様。

 

本当にお疲れ様でございました!

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