振り返ると、10月は4回も歌舞伎を見てしまいました。
歌舞伎座の昼夜、新橋演舞場の「ワンピース」、そして、国立劇場では悪の華を咲かせる仁左衛門の魅力全開の舞台。
見過ぎだぁ~と思っても、全て違う内容なのでどれも見逃せない……。
私は初日が開いて間もなく観劇しましたが、天覧歌舞伎になったと先日、ニュースで知りました。
天皇陛下が身を乗り出して、ご覧になっていたとのこと。
さすがだわぁ~、仁左さま♪
最終的に死ぬものの、次々と殺人を犯す仁左衛門@藤田水右衛門。
二役で、これまた悪党の八郎兵衛も務めるので、仁左さまのための舞台といっても過言でない。
二役で背中合わせになった宣伝ポスターの恐ろしいことと言ったら!!
これ見るだけでカッコよさに瞬殺。
この通し狂言は国立劇場で平成14年以来の再演とあり、初めて歌舞伎を見たのがちょうどミレニアムだったので、
歌舞伎歴2年目頃に私、運良く見てるんです~。
ただ、私の記憶では東日本大震災のときもかかっていたような?
国立劇場は地震の影響はなかったと思うのですが、中止になったのではないでしょうか。
確か、チケット代の払い戻しがありました。
記憶がどんどんいい加減になるので、こうしてブログに記録しておくのも何かの助けになるでしょう。
曖昧な記憶ながら、最初に見たときの強烈な印象は今も強く残っています。
これほどまでに極悪非道な所業に走る男が、なぜこれほどカッコいいのかと少し怖くなったほど。
今回も黒い衣装に身を包んだ水右衛門のときは、本当に血も涙もない冷徹さで震え上がるほどでした。
子供が見たら泣くわ。
でも、町人役になると裾をからげたりするため、細いおみ足が何とも痛々しく感じたのは私だけかしら。
細くてもヨボヨボしたところなど全くなく、颯爽と立ち回りもやるのですが、「仁左さま、大丈夫か?」と
少しハラハラしてしまいました。
大御所の舞台は、今後いつまでも見られるわけではありません。
今回も本水を使った大立ち回りがありました。
歌舞伎俳優ってつくづく肉体労働者なのよね。
いつまでもお元気で、正統派二枚目、しかも惡の華全開のニヒルなお姿を舞台で拝見させてくださいっ!
10月27日千穐楽。