正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

和合集団を乱す言動は慎みましょう

2005-11-21 | 手引書⑧

 和合集団を乱す言動とは、自己中心的で周囲のことを考えない言動です。信心を真面目に修行していけば、自分自身を常に省みて、和合集団を乱すような言動は行わなくなりますが、己心の魔や師子身中の虫が邪魔をし、第六天の魔王が手を差しのべ、和合集団を乱そうとするときがあります。過去世に心の奥深く入り込んだ謗法行為が原因です。魔に迷わされることの無いよう耐え忍ぶことが大事です。耐え忍ぶことで日蓮大聖人の御精神に近づくことができます。
 具体的に乱す言動とは、気持ちに落ち着きがなく、愚癡や瞋り貪りという三毒が強くなり、真面目に信心している人に迷惑をかけることです。講中の異体同心を乱し、勤行唱題の輪を乱す行いです。これは信心におけるところの和合集団を乱す例です。
 信心以外にも和合集団を保ち生活する場面が沢山あります。広く考えた場合、全ての生活に置き換えて考えることが出来ます。和合集団を保つということは幸せな社会を築く事に繋がります。他人のことを思いやる気持ちや自分の立場を控え他人を立てることも和合集団を維持する上で大切なことです。つまり恩を大切にし、四恩を重んじるところにあります。信心では生活の場に役立つ智慧が豊富にあります。柔軟性を持つことで多種多様な方途があります。
 気持ちに柔軟性を持つには「水の信心」を心得ることです。信心を怠らないように説かれる他に、水の特性であるどんな器にも順応する心の柔軟性という意味も「水の信心」にあります。信心では三毒を払拭させた、柔和な気持ちを養っていきます。この柔和さが和合集団と異体同心の絆を強化します。
 和合集団を乱した場合、仏様はどのように仰せになられているかといいますと、仏法では「破和合僧(はわごうそう)」といい五逆罪の一つに数えられ、無間地獄に堕ちるとされます。日蓮大聖人は『顕謗法抄』に、
 「此の地獄に堕(お)ちたる者、これ程久しく無間地獄に住して大苦をうくるなり。業因を云はゞ、五逆罪(ごぎゃくざい)を造る人此の地獄に堕つべし。五逆罪と申すは一に殺父(しぶ)、二に殺母(しも)、三に殺阿羅漢(しあらかん)、四に出仏身血(すいぶつしんけつ)、五に破和合僧(はわごうそう)なり」(御書278)
と御指南であります。和合集団である僧俗和合を乱すことは重大な罪になります。無間地獄という、地獄でも一番悲惨なところで苦しまなければなりません。無間地獄に堕ちないようにするためにも、和合集団を乱すことのないように異体同心を心がけ、周りの人と調和を保つことが大事です。信心では当然誡めなければいけません。勤行唱題で誡めることにより成仏の因を積みます。 
 しかし、謗法を容認するような和合集団については、謗法厳戒を旨とし破折することが必要です。謗法を容認する和合集団を認めると、謗法与同罪になり無間地獄に堕ちなければいけません。正しい和合集団か謗法容認の集団なのか見極める眼を持ちましょう。我見を捨て御本尊様に正しい信心を行うところに見極める眼が具わります。正しい和合集団か間違った邪集団かを見極める眼が出来れば、自然と善悪の判断力が付き、成仏に大切な因縁と、そうでない悪因縁とが明確に見極められるのであります。
 自分自身の信心姿勢を省みて、御法主上人猊下に信伏随従するところに、和合集団を乱さない信心が養われます。