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日々彩々

暮らしの雑感。写真もあり

すべてうまくいきますように

2023-04-26 23:41:30 | エッセイ


今年はやけに桜の開花が早かったね!WBCのお祝いのようだった・・・。池波正太郎さん原作の映画「藤枝梅安」第一作は上映時間を間違えてしまい見損なった。で7日のロードショウ後、早速、湘南テラスモールに。

話は前後するけどその前にシネコヤへ安楽死がテーマのフランス映画「すべてうまくいきますように」を観に。日本の「プラン75」は昨年のカンヌ映画祭で特別賞受賞と知っていた。けど主役の倍賞千恵子さんのあまりの老けようにびっくりしたのと、基本は面白そうじゃなかったから。

ではなぜ,おなじテーマの作品を観に、と思ったのかというとシャーロット・ランプリングがキャスティングされていたから。
彼女をスクリーンで初めて見たのは大昔のこと。「愛の嵐」だったと記憶してる。ダーク・ボガード演じるナチスの高官と男女の関係にある踊り子?役で。前をはだけた軍服から見えた薄い胸、長い手足、ガラスのようなこわれそうな容姿。鍵十字をあしらった戦闘帽をかぶって男と向き合っていたっけ・・・。強く印象に残った彼女なのに、その後の作品は一本だけ観た。5年ほど前にもう閉館した岩波ホールで。題名は「枯葉」だったと思う。
一人暮らしの老いた女はプール通いをしていた。ある日、入り口でパスポートを見せると、期限切れと言われ愕然とし落ち込む。
別に暮らす息子の誕生日にケーキを焼き、花束を持って訪ねたのになんと門前払いの仕打ちだよ。家に帰る途中、街角のゴミ箱に大きなケーキの箱と花束を投げ入れ、その場のしゃがみ込み泣く・・・。幕が下り出口に向かう年かさの女子たちはみんな硬い表情だったっけ。

フランス映画きっての監督が国民的女優・ソフィー・マルソーを口説き落として制作、今年のカンヌ映画祭出品に仕上げた。
85歳になり脳卒中で倒れ車椅子となった父が娘2人に安楽死したいという。フランスではできないからスイスで。ベルンから担当の年配の女子が来て父や娘2人、その旦那たちとじっくり話をする。途中、経過が良くベッドから椅子に自分で座れるようになるなどの場面もあり、良かったね、いずれ訪れる日まで生きようよ!などとオババン女子はスクリーン向かって感情移入してしまう。シャロット・ランプリング演じる妻は別居しているアーチストだ。娘はなぜ、離婚しなかったの?と聞くと、愛してたと。
ダンナが、あの石のような女、と言いはなつ場面もあるのに・・・。。登場人物も少なく単純なストーリーのホームドラマだよ。フランス人の頑固さは有名、娘も父の頑固さを知り尽くしている。ので思いとどまるように画策する場面もなく淡々と話は進む。思い出のレストランでごひいきだったウエーターのサーブでワインを味わいながら楽し気に、最後の豪華な料理を残すことなく、ゆっくりと口に運ぶ・・・。
でもオババン女子はどっかで安楽死を思いとどまる場面が出てこないかと期待しジーイっと目を凝らして観てたよ。これって日本人気質なんだろうね。
最後の薬はあくまでも自分の手で容器を持ち、口に運ぶ。これがお約束。だから健全な神経の持ち主の身が許される行為なんだよ。自ら命を終わらせるのだ。画面には最後にベッドに横たわって果てた姿が映る・・・。現実を実にリアルに描くのだ。
さて日本映画の「プラン75」は観てないけど隣のベッドの男が、薬を飲まされ亡くなる様を知った倍賞さん演じる彼女が、急にその場を逃げ出す・・・との話だと知る。安楽死を願う人同士が並んでるのは変だね。とどめを刺す液体を他人に口に注がれたなら殺されたってことじゃないの?大きな疑問だ。スイス方法とまったく違う・・・。わからん。彼女は天涯孤独、仕事なし、家賃払えない、食べられないで先はどうするのさ、と思うけど。
2作品比べてみるとフランス人と日本人の違いを感じるんだよね。日本人はあいまいが普通。お話といえばそれまでの映画も尻切れトンボみたいの終わり方が好まれるんか?最近のいろんな社会問題にあたる政治屋の態度ももやもや病!

さて「藤枝梅安」は仕掛け人、自分を殺すといえる安楽死と違って他人を殺す。極悪人を退治する。(さいごまでうまくいきますように)と入念な計画を練る。
時代劇を観て思ったね。ほとんど観ないけど、半端ない集中力がいるってこと。テレビの大河ドラマもだけどチャンバラもんは登場人物が多い。
しかも仕掛けには込み入った理由がある。そこんとこシッカリ観て理解しないといかんのだ。お話の上とはいえ仕掛け人の(すべてうまくいきますように)の思いに、そうだそうだと共感しなければ映画を楽しめないじゃん。梅安も彦次郎二人ともいろいろ訳ありの人物。そこんとこわかってやるためにジ~っと食い入るように画面を観る必要があるのでござる。
さてさて役者さんも大物ぞろい。
とよえつこと豊川悦司さんは若い頃の「愛していると言ってくれ」をテレビで観た。常盤貴子さん共演。さわやかな優しいお話。好きな作品だね。{青い鳥}は不自然な恋の逃避行のお話、好かんけど。
豊川悦司さんは売れっ子だよ。去年の秋に公開の瀬戸内寂聴さんと父の井上光晴さんの仲を書いた井上荒野さんの小説「あちらにいる鬼」が映画化された。彼は井上光晴役に。寺島しのぶさんが寂聴に、広末涼子さんが奥さん役。これまた豪華キャストだよねぇ。話題作けど原作本を読んでいた。わかりやすい内容だったからあえて観なかったよ。

今回の仕掛けは相方の彦次郎の妻子を死に追いやった男への怨念の復讐だ。彦次郎には片岡愛之助さん、敵は椎名桔平さんの役どころ。ほかに佐藤浩市さん、小林薫さん、料理屋の女中で彼を待つおりん役に菅野美穂さんなど役者中の役者がズラリと!見ごたえは充分。機会があれば是非お愉しみを。















桜餅(道明寺)


ドトールの季節限定、塩漬けの桜が入ったどら焼き


玄関脇のシャクナゲ





野草のヒメジオンが庭先に!


庭先の紫蘭







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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (たかこ)
2023-05-01 23:31:23
プラン75は見ておこうと思ってましたが見逃しました💦
人生の終わりに向かって何をなすべきか。どうフェードアウトしていくか。

できるならば自分も周りも楽しく穏やかに過ごせますように、、、
あきこさんにもたくさん人生の機微を教えていただきたいです。
今後もよろしくお願いいたします!
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長文! (悠々)
2023-05-14 12:46:58
テーマがテーマだけにあっこさんらしさ全開の文章ですね。私は、な~にも考えていないいない訳ではないのですが、祖父母、両親共にほぼ全員が健やかで長命、自宅で穏やかな最期を迎えましたので「ケ・セラセラ」的な思い、望みがあります。
ただ時の流れの速さに社会情勢など時代背景が丸っきり異なりますし、最近は周辺から伝わり聞こえてくることもあり、今後は色々な視点で考える機会はありそうです。
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Unknown (Unknown)
2023-06-16 15:32:01
今日は、素敵なカフェでのお話をありがとうございました。 
「女は楽しく生きるのよっ!」すてきなお言葉でした。 

キャベツのお料理も 
作ってみますね!
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