世界のブランド化粧品が並ぶ一角に久々に立ち寄った。フラグランス売場をのぞくとアラフォーくらいの二人ずれから声がした。エリエール使ってたけどちょっと甘めのしようかと・・・と。う~んいいなあ、甘い香りの年頃だなあ、と懐かしい。今じゃすっかりお年だけど現役時代は自由業といってもおかしくない仕事。ファッションや宝飾品、化粧品などのメーカ―や店に関係する仕事をしていた。だから香りはご法度ではない。初任給で憧れのフランス製オードコロンを買った身、いろいろ試したけれどシャネルのクリスタルとNO.19オードトワレに落ち着いた…。アメ横で安く手に入れていたよ。
シャネル様の没後50年,名香NO.5誕生100年を記念して渋谷文化村ル・シネマで夏に公開された「ココ・シャネル 時代と闘った女」。
これが地元のミニシアタ―で上映と知る。各都道府県に一館は上映館があるだろうと思って検索する。なんと全国でもほんの数館でしか観られないのだよね。お・か・し・い?
ココ・シャネルは1833年にフランスの田舎町に洗濯女の母と行商人のトトとの間に生まれる。のちに修道院で育ち、針仕事を覚える。
やがて町のキャバレーで売り子兼歌を歌うように。本物の歌手を目指すものの声が悪く挫折する。その後の発想がスゴイ!
安い帽子を買ってきてリボンや造花を縫い付け売るのだ!当時は女性のおしゃれに帽子ははずせないじゃん。儲かったのだ。
なんとキャバレ―の客だったらしいイギリスの若い公爵がスポンサーになる。男女関係な別として今でいうところの投資家出現ってわけさ!付き合うようになった。「男と女」で有名になった当時からの避暑地、ドービルの海岸のカフェの前に服と小物などの店を出す。男物も並べたらしい・・・。もちろん場所は最高!富裕層がお茶しながら品定めするんだからさ。もちろん店の中でちんまり座り客を待つなんて愚はしない。母や姉さんに彼女の仕立てた服を着せて街を闊歩してもらう。動くマネキンだよね、コレって!
公爵の友人とも付き合い両天秤。太っ腹な男と出会ったもんだね。映画はドキュメンタリーだから彼女を知る女子も登場する。けっして美人じゃなかったけど魅力があった、と語ってる。そりゃそうだよね。
援助金はしっかり返す、彼らの世界に入り乗馬もこなす。その動作からジャージ―素材の軽快さを知り女子もズボンが必要と判断する。香水瓶のかたちも彼らの使う小物からヒントを得る。センスは才能、最高!
とのかく利口者。彼女いわく「流行ではなくスタイルを作ってるの」。これこそまさに名言、その通り~拍手拍手・・・。
かのマリリンモンロ―が、夜はシャネルの5番を着て寝るの、と言わしめた香りを冒頭の売り場で手首につけてみた。なんとも柔らかく優しく気品がただよう。うっとりする。いい女がつけていてらたまらんね。う~ん・・・。
シャネルは最高のマネジメント力を持った経営者だねえ。
いまもシャネルは高級ブランドに君臨する。バッグ、スカーフなどアイテムはいろいろあるね。シャネルジャケット様のツイードジャケットがクローゼットある女子は多いはず。下のブラウスは人気のボウタイでもハイネックでも襟なしでもいける、キチンと感もあり着こなしやすい。
いまやたらオーバーサイズの服だらけ。夏服は手術着か寝間着か、妊婦さん服かわからん。太目をしのぶ世の服か?雅子皇后さまやエリザベス女王、キャサリン妃のスーツ姿を目にするとなぜかスッキリするのであります。

シネコヤの内部 左手の階段を上がるとスクリーンがある室内へ

私が使っていたフレグランス

アトマイザー 色石の物は、自然石を使ったチェコで買った物

パリで買った香水はCOCO

まだまだ赤くなるドウダンツツジ