散歩の時間

東武東上線をたどりながら池袋から秩父湖まで散歩をします。その様子をスライドショーでご紹介します。

北海道旅行の後ろ側2

2008-12-21 23:38:14 | その他
ツアーのこと

3日バスに乗っていろいろなところに連れて行ってもらったのですが、観光のために立ち寄る場所は大きな観光地でお土産を眺めてトイレによるのがメインの活動なのでした。

この観光活動が、世の中でダサいとか言われて問題視されたりするわけですが、そういう団体活動のありようといったものも、私の見たいもののひとつではあります。

わたしは、平素は寂れた観光地を眺めることを目的としているので、そのわびしさ、時間の流れ、旅情を味わいたい。

ところが、バスが寄る観光地というのは、ちっとも寂れていないのです。

観光地の中のスターと言うようなよい観光地ばかりなわけです。

摩周湖など、「晴れた日に見られるのはとても運がよいのですよ。」と言われていても、展望台に出て写真を撮るとすぐにお土産コーナーに取って返すのですね。

もっとも、ほんの15分で景色を見て写真を撮ってお土産を眺めて買って、トイレに行かなければならないので、忙しいのですけど。

でも、なら、25分あったらどうなるかと言うと、時間が余ってお土産を山ほど買ってしまう人や、飽きて退屈そうにする人などが出そうです。

15分は、バス会社がお客さんを観察して見つけ出した絶妙の時間なのだと思うのです。

そして、その中に参加してしまうと、みんなが移動してしまうと何だか寂しくなって落ち着かないのです。

ちゃんと集合時間は聞いているのだからそれまではどこで何をしようと勝手なわけですが、目の隅にちゃんとみんなの姿を捉えているのですね。

何と言うのか、世の中はすごい速さで移り変わっているので、いち早く新しい旅行の型に移った人(個人旅行)がスマートみたいな価値感があり、新しい型を会得した人は旧式のツアー人(団体)を馬鹿にするところがないですか?

ツアーも、進化しているようですし、自分が参加していて、ツアーはダサいというのはいやだっていうのはありますが、ツアーもそれほど悪くないです。

全てお任せしている安心感やら、なんとなく出来てくる同じツアーの人達との交流や、一生懸命世話をしてくれる仕事の人たちを見たりするのもよいものです。

何しろお昼にビールを飲んだってかまわないのだし。

でも、周りを見て飲まなかったのだけど、そこには周りに配慮する快感があるのですね。

農耕民族を2000年やってきた日本人の血でしょうか。




知床のこと

移動中はガイドさんはちゃんと仕事をしてくださいまして、知床について一通りのことを教わりました。

4年前に世界遺産に登録されたわけですが、主な理由は流氷が来るという得意な場所だったからなのでした。

知床を世界遺産に登録して地元を活性化させよう、というような活動は平成3年から始まったそうですが、ただ開発して知床を一大観光地にしようというのとは少し違うようでした。

自然の残る知床を大事に観光資源化して、地元が儲かればもちろんよいけど、自然保護もアピールしていこうみたいな感じでしょうか。

アムール川から流れ出る真水がオホーツク海の海水を下が塩水で上は真水という2層構造にして海が凍りやすくなっているために流氷がくるのだそうです。

だから、オホーツクの海は潮の香りがしないそうです。

そういわれればそうかもしれないと思ったわけです。

その流氷も後17年後だったか? 温暖化の影響で来なくなるかもしれないといわれているそうです。

そんなこんなの知床知識、折々に少しづつ何回も教えてもらったので、よく分かって興味深くあたりを眺めることが出来ました。

ガイドさんの話題はNHKのテレビ番組みたいな内容だったと言えば言えるでしょうか。

そういう風に、知床についてちゃんとお客さんに伝えようとしているみたいだったと思うのです。



女満別の”メルヘンの丘”

メルヘンの丘は、多分国道だろうと思われる大きな道路沿いの、なんでもない畑なのでした。

言われてみれば、松の木が9本生えているなだらかな傾斜の畑は、上手に写真を撮れば素敵なのかも、と思えるのでした。

ガイドさんもこれを紹介するのに、とても恐縮して、「○○さんという写真家さんがこのあたりの風景を写真で紹介して有名になったもので・・」、見たいな説明でした。

写真ではきれいな景色でも、どうしても周りのいろいろなものが目に見えていますから、実際は「そう言われて見ればねぇ」てなことになっています。

ところが、今日の夜(12月23日)たまたまですが、黒澤映画の「夢」を見ていたのです。

そうしたら、メルヘンの丘がほんの2秒くらいですが映りました。

映画の中では初夏かと思われる季節でしたが、それはのびのびと明るい素晴らしい風景でした。

ガイドさんから、映画の「夢」に使われた景色と聞いていたので、見たらすぐに分かりました。

写真家という人は、ごちゃごちゃいろいろなものが見えている景色の中から素敵な部分をよく見つけ出すものだと感心したのでした。

それとも、平成2年の時は、本当に素晴らしい景色だったのかしら?などとも考えたのでした。

北海道旅行の後ろ側

2008-12-19 13:21:15 | その他
今回パックツアーなるもので北海道へ観光に行ってきたわけです。

でも、何かが違う感じなのです。

観光地にツアーで行く観光ってものは、こんなんじゃないはずでした。

全体的に何もかもがすごくグレードが高いのです。

まず割と身近で世話をしてくれる役の添乗員さんが、物腰穏やかではきはきと話をして、まめまめしく気の付く非常に頼りになる人でした。

お客を観光スポットでバスから降ろすと、あちこちに散らばった羊を集める羊飼いのように目を光らせ、集合時間が近づくとそれとなく声をかけ、最後の一人をどこからか連れてきたりしているのです。

なので旅行の予定は、とてつもなく正確に実行されていきました。

もっとも、北海道は渋滞はないし、信号はないし、バスは予定どうりに走りやすいのは確かだと思いますけど。

バスのガイドさんつき観光というのも久々でしたが、少人数なのに長い道中を飽きさせないように観光情報だけでなく、地元の情報なども取り混ぜて面白い話題を提供してくれました。

私の中ではバスガイドさんは土地の民謡を歌ったりするものでした。

今時は民謡なんかは歌わないようです。

えっそれって古すぎるって。


女満別の人口は6000人で小学校が2校あるって言ってました。

広い所に散らばって住んでいるのでスクールバスが出ているのだそうです。

でも、自分の車で送り迎えをする人も多くなってスクールバスには少しの子供しか乗っていないそうです。

それから、遠足の時など観光バスで出かけるのですが、児童の親に「どういう風に楽しませてくれるか見せてもらうわ。」みたいに言われるそうです。

そんな地元ネタもちょこっと話してくれました。


もちろん一部の親だと思いますが、昔はそんなことを言う人はいなかったでしょう。

今時の親はえらいんですね。いい仕事をしろよ、みたいなことをバスのガイドさんに言うんですね。

北海道の人も、もう素朴な田舎の人ではないのだと思いました。

いえ、田舎者扱いしているわけではないんです。

寄居にもよく行っているので、寄居の小学生が朝、集団登校するところを見るのですが、きちんと一列に並んで、道で会った人には大きな声で挨拶をしているのです。(挨拶をされたのは私です。)

埼玉の子供達はまだとてもえらいのです。

東京のうちの近くの小学生とは全然違うわけです。(うちの子供が通った学校なのだけど)

見たわけではありませんが、子供がえらいと親もえらいのではないかと思うわけです。

情報化社会だからなのでしょうか。

東京と地方は、違うようでいて人の意識は同じように変っていっているのかもしれないとおもったのでした。

日本中のある部分が、同じように変化してきているのを感じたのでした。


ところで、

おみやげというものは、大昔は”何とかまんじゅう”と”何とかせんべい”、少し昔は”何んとか村のまるまるクッキー”や”何とかおばさんの野菜サブレ”とかでした。

そして、過大包装で、消費期限のはんこがいい加減に曲がって押されていたりするのでした。

本編にも書きましたが、今の流行は、”生キャラメル”と、じゃがポックル”限定品!!なのでした。

なにやらお土産も高級化しているようなのです。

生キャラメルは要冷蔵で消費期限も短かそうです。

北海道と言えば、”白い恋人たち”だったのに。

いや、今でもばりばり健在で高級だけど、今回はちょっと影が薄くなっていましたね。

でも、今回、私的には、白鳥公園の”白鳥にあげるパンの耳100円”の売り場で、ちょっと目にとまって買ったロマンス製菓の”甘酒キャンディー”が一番です。

もう本当にクリーミーで味も香りも甘酒そのものです。

地味なパッケージでおみやげとしての押し出しはありませんでしたが、真面目な正しいやさしい味なのでした。

というか、最初からお土産ではないようですね。

地元のコンビニには198円で売っているようです。

ロマンス製菓という名前は、何かちょっといかがわしい感じです。

いかにも地方でお土産とか作っていそうな2流な感じですが、調べてみたら、歴史も古く地元で長くお菓子を作っている由緒のある会社のようです。

ロマンス製菓ね、あー急に何か歴史とロマンを感じるよい名前のような気がしてきました。

つい、名前だけでで勝手に変な風に誤解して思い込む癖があります。気をつけなくっちゃと思います。

それで、考えた末に、ネットショップを検索して10個ばかり買ってしまいました。

本当なら、「あの時は思いがけずにおいしい飴があったわねぇ」なんて、余裕の思い出話をするのが理想なのです。

本体を取り寄せてしまっては旅の思い出にならないじゃないですか。

そして、たくさん食べ過ぎて飽きて普通の飴にランク落ちしそうな予感があります。

今までも、飽食の日本で、そうやっておいしいものを狭めて、失ってきてしまったのではなかったか。

また、同じ愚行を繰り返すことになってしまったのでした。

北海道旅行

2008-12-17 15:17:35 | その他
旅行会社のパックツアーで北海道は知床・網走2泊3日の旅、というのに行って来ました。

今回は次男を連れての親子3人です。

団体旅行のようなものは、大昔に行った修学旅行とか、社員旅行とか以来かもしれません。

でも、パックツアー=団体、かと思うとそうでもありませんでした。

着いた日は、私たちの他には関西から来たという熟年ご夫婦が一組でしたから、総勢5人で50人乗りの大型バスで知床へ向かったのでした。

翌日は朝の8時から最初の観光プログラムが始りました。

少し走ると、バスは雪の坂道の途中で止まり、私達5人は道に降ろされて、「それじゃ行ってらっしゃい」とバスは行ってしまいました。



これは、フレペの滝という、海辺の断崖からいきなり流れ落ちる滝を見に行く約1,5キロの雪上散歩でした。

ちゃんとネイチャーガイドさんも付いてくれて、万が一熊が出ても大丈夫というものでしたが、熊は出ませんでした。

気温は-5度とか。

でも、すごい厚着をした上に、靴の中にもホカロンを装着していたのでちっとも寒くありませんでした。





鹿を間近で見たり、雪の上にはたくさんの動物の足跡があり、ガイドさんの話も面白くて、とても楽しい散歩でした。

メインのフレペの滝は、「乙女の涙」とも呼ばれているそうで、そんな名前では大した滝ではないだろうと思っていたのですが、どうして、崖からいきなり海に注ぐ様子はなかなかのものでした。(半分以上凍っていた)

朝の冷たい空気は気持ちよく、耳の横で鳴る風の音も久しく忘れていた音でした。

それで、あーもうちょっと歩きたいな、というところでバスの待つ自然センターに着いてしまったのでした。


あと、面白かったのは、北海道は中国からの観光客がたくさん来るらしくて、どこの施設にも中国語の表示がたくさんあることでした。

トイレの使い方などには、特にたくさんの注意事項があるらしくて、何行も書かれた大きな掲示が目に付きました。

トイレットペーパーのことは”衛生用紙”というらしいです。

全部漢字なので、おおよそのことは分かる気がするのです。

つい、何て書いてあるのか解読し始めたりしてトイレに長居をしたのは私だけでしょうか。

そんなこんなでいろいろおもしろいことだらけなのでした。






ツアーだの団体だのというのは、世間には冷たい視線で眺める向きもあるかもしれません。

団体旅行のかっこ悪さとか、あるのかもしれませんが、3日目に一緒だったおじさんばかりの団体さんも、朝はちゃんと挨拶をしあうし、エレベーターは静かに待っていたし、ちゃんとした人たちでした。

網走監獄の見学の時はガイドさん付きでまわった40人の団体さんでしたが、腰の曲がったおじいさんは速いペースで回るコースに歩くのが大変そうでした。

農閑期に休養に来た農家の人達なのかな、と思いましたが、長い間重労働をしてきた体なのでしょう、それでも遅れないで黙ってみんなと一緒に歩いていました。

昔の人は根性が違うのでしょうね。

根性といえば、網走監獄には桁違いの根性の人がいたようで、伝説のように語り伝えられています。

網走監獄はとっても面白いところでした。



そういうわけで、旅行者が楽しく安全な旅を満喫するために、当たり前だけどたくさんの人が働いているのでした。

飛行場で迎えてくれる添乗員さんも、バスの運転手さんやガイドさんも、旅館の人も、みんな本当に一生懸命誠意を持って世話をしてくれるのでした。

バスで巡る旅というのは、知らなかったのですが、朝、旅館を出発する時に宿の人たちは玄関で並んで見送りをしてくれるのですね。

-5度とかの外に短時間とはいえスーツ姿で出て見送りをするのです。(あっでも、私ももし旅館で働く人だったら寒ければ寒いほど力が入るかもと思うけど。)

雪上散歩のネイチャーガイドさんもバスが見えなくなるまで手を振ってくれましたし、お昼を食べたおすし屋さんも5人だけなのに出てきてお見送りをしてくれました。

そうすると、バスのガイドさんがさりげなく、「お店の方がお見送りに出ていますので手を振ってあげてくださいね。」と、教えてくれるのですね。

個人で勝手に行く旅行ではそういうことは全くないので感動するほどではないにしても面白いしよいです。



それにバスの中では、有力お土産情報なども詳しく教えてもらえるので(営業をしているとも言うかも)、どこで何を買えばよいのか分かって本当に助かるのです。

今、北海道ではよしたけさんの生キャラメルというのが人気NO1で、限られた場所でしか売っていないし入荷してもすぐに売り切れるのだとか。

人気NO2は、カルビーが作っている”じゃがポックル”というフライドポテトのお菓子。

どちらもお1人様何個という購入制限つきの限定品なのでした。

じゃあお土産はそれだね、ということで買い求めましたが、おかげでどちらも女満別の飛行場で順調にに買えたのでした。



パックツアー、いいです。

個人旅行では考えられないことだったのですが、思いがけず多くの人と触れ合うことになりました。

やっぱり同じツアーの人たちとは仲良くしようって思いますしね。

旅館もご飯もお風呂も文句ないです。

日本人は本当によい仕事をする真面目な人達なのだと改めて思ったのでした。

不景気だし、いやな事件を毎日目にするこのごろですが、みんな頑張って働いて日本を支えています。

北海道の人たちにはそういうわけで大変お世話になったのでした。