散歩の時間

東武東上線をたどりながら池袋から秩父湖まで散歩をします。その様子をスライドショーでご紹介します。

車社会になっていた

2007-09-27 08:22:22 | 鉄道沿線から世の中を見る
車社会って、日本はもう全国的に車社会なんだろうと思いますが、最近の5,6年で首都圏では、もっと完全に車社会になったと感じたのです。

東上線沿線を現在池袋から小川まで歩いただけで、首都圏を語ってしまうのはちょっとかもしれませんが、東京の郊外から北関東は激変していました。

一番目立つ変化は「ベイシア」という巨大ショッピングセンターがたくさんできたことです。

ここ2,3年で、川越から先には、寄居までの間に6店できています。

駅の近くにあるのは”つきのわ”だけで、あとは川越街道と呼ばれる国道沿いやバイパス沿いです。

ベイシアは食品スーパーですが、必ず大きいホームセンターや、ドラッグストアー、ビデオやさんや、外食産業、衣料品などとセットで並んでいて、何から何まで揃う巨大ショッピングセンターになっています。

「スターバックス」という、注文の仕方が難しくて出た時には敷居が高かったコーヒーショップも、ベイシアの仲間です。

その「スタバ」はなめかわ店にだってあります。

ショッピングセンター内はすごく広いので、多分3軒先の店に行くのに駐車場内を車で移動すると思う。


ベイシアができてどうなったかと言うと、すでに寂れていた駅の近くの商店街や住宅地にちらほらあった個人商店はますます寂れて壊滅的です。

歩いていて思うのは、他に人が歩いていないということと、自転車もほとんど走っていないということ、自転車屋さんはほぼ全部やっていませんでした。

街に近づくと、学校帰りの小学生が歩いているのを見かけますが、大人は歩かないのかもしれません。

そういうわけで新しく建つ住宅には必ず駐車場が2台あります。

東上線では、車必需世界かそうでないかは川越のあたりに区切れ目があるようです。

ベイシアが悪いと言っているわけではありません。

ベイシアは魅力的です。便利です。安いし。



昔は「大規模小売店舗法」という法律があって、大規模な資本の大きいスーパーが、小売店を圧迫しすぎないように保護していました。

長かった不景気のせいか、景気対策のために法律が緩和されたのでしょうね。

急に巨大なショッピングセンターや、モールができてきました。

そういう巨大なものは郊外にあるので、各家庭に車は必需品です。

車の業界も儲かったと思う。

景気対策にはなったかもしれませんが、そうやって格差も生まれてしまったようです。

日本全体が倒れるわけにはいかないから、大樹を育てて、枝葉は落ちてもやむ負えないという考えでしょうか?

東京では、巨大なお店は出店のスペースがないので、あまり見かけません。

巨大なお店ができても、駐車場は高層の建物の中をぐるぐる上っていく狭苦しいもので並んで入らなくちゃいけないので面倒です。

自転車で行く人が多いと思う。

私は勝手に「東上線沿線のベイシア現象」と呼んでいるのだけれど、少し離れた埼玉でこんな短時間(といっても10年とか)に車社会に変っていたなんて、歩かなかったら気がつかなかったと思うのです。

今や、東京より郊外のほうが住環境や買い物の便利さなどで勝っていると思うのだけど違うでしょうか。

逆格差だと思う。



でも、こんなに車社会になって、車なしでは暮らせなくなってしまって、ガソリンが無くなったら困ります。

まだ少し先の話だとは思うけど。


塾の時代

2007-07-19 10:50:19 | 鉄道沿線から世の中を見る
しばらく前まで、駅前で目立つ看板はサラ金だと思ってました。

今でも多いけど、最近すごく目立ってきたのは”塾”だと思います。

今度は”塾の時代”が来たのか、と思う。

文部省が施策したゆとり教育政策の”結果”が出たのでしょうか?

ゆとり教育のおかげで子供の学力が落ちたので、私立中学の受験希望者が急増しているらしいです。

私立中学へ行くためには小学校の4、5年生から塾に通うのですから、中学受験者が増えれば塾の業界は伸びますね。

さすが文部省、景気対策にも貢献です。




わたくし事ですが、

我が家でも今、塾を検討しています。

中学生になったうちの豚児が、いきなり数学ですごい点でした。夏休みは補講に行くんだそうです。

そこで、最近近所のコンビニがつぶれたんですが、その空き店舗は塾になったんです。

聞いたことがある、個別指導のチェーン店方式のものです。

家に近いし、数学だけ教えてもらうのに「いいんじゃないか」ってことで資料をもらってきて見ていたら、

あれ? 塾頭の名前が元コンビニのオーナーだ。

「だ、だいじょうぶなんだろうか?」

塾が増えているということを、まさに実感できたのでした。




塾とは話は別ですが、東武東上線の下り電車には、学生さんがたくさん乗っています。

私立の中学高校など、東京にあった有名な学校が埼玉に引っ越しをして来ています。

川越周辺など、いい女子高がたくさんありますね。

大学も沿線にたくさんあって、昼間も学生さんがたくさん乗っています。

電車のお客さんは会社員だけではなくて、学生さんも大事なのだと思いました。

鉄道会社は学校も誘致したいでしょうね。

新駅ができると その1

2007-07-13 12:10:55 | 鉄道沿線から世の中を見る
新駅を2つ見てきたので分ったことなど。

ふじみ野駅は10数年前にできた新駅です。

上福岡という、川越よりは小さいけど古い中くらいの大きさの町の、ひとつ前に作られました。

ここは東京に近いのでマンションをたくさん造って、東京に通う通勤客を呼んだのだと思います。

できた時期もバブルのころなので、人が郊外に出ていた時期にあたります。

住宅の需要があったのだと思う。

値段も高かったのではないでしょうか。

ここにはマンションの他に、駅の近くに中堅スーパーが一つと、少し離れた所にモールがあります。

このモール、できたばかりのころは畑の中にポツンとありました。あの頃は「えー」と、思いましたが、それでよかったんですね。

中堅スーパーと言えば、東武東上線に欠かせないのは東武ストアーです。

駅のすぐ近くにあります。

昔はほとんどの駅にあったのかもしれませんが、今は半分くらいの駅にしかありません。

発展して大きくなった町には、イトーヨーカドーとかがあります。

東武ストアーがある駅は、あまり発展しなかった駅です。

東武グループは、スーパーの競争には参入しなかったようです。

地道に地元の人に便宜を図っているようで、好感が持てます。


ふじみ野ができて、人が増えましたが、その人たちはどこで買い物をしているのでしょうか?

みんな車で川越街道沿いにある大きなショッピングセンターに出かけるようです。

どうしてそんなことを気にするかといえば、隣の上福岡の駅の近くの商店街は、駅のすぐ近くはそうでもないようですが、少し離れたところの商店は壊滅的でした。

少なくとも上福岡は発展していません。

上福岡には昔から団地がありましたが、そういうところの人達の中には、ふじみ野に移った人もいたと思う。

もしかしたら、アパートとかも打撃をうけているかも。

上福岡に住んでいた若い人達は、ふじみ野のきれいなマンションに移ったのではと思うのです。

そういうわけで、新駅ができると隣の駅が寂れるらしいということがわかりました。

これは、鉄道会社も誤算だったのではと思います。

上福岡も発展するはず、という予定だったと思うのです。

予定は外れました。人々は車でショッピングセンターに行く時代が始まったのです。

ふじみ野は、買い物は車で行くけど、会社へは電車で行くという人たちが住んでいるところだと思います。

電車を利用する人をたくさん誘致できて、まずは新駅プロジェクトは成功したのではないでしょうか。


次は、もう一つの新駅”つきの輪”です。

駅というもの

2007-07-10 23:52:51 | 鉄道沿線から世の中を見る
ふじみ野とつきの輪という、新駅を2つ見てきたので、東武鉄道が「シムシティ」(街を作るシュミレーション・ゲーム)を実際にやっている様子を面白く眺めてまいりました。

その前に、駅というものをよく見てみた。

誰でも知っていることなんですが、駅には表と裏があります。

すごく大きな池袋だってなんとなく東武デパートのあるほうが裏のような気がしている。

東武鉄道の関係の会社が必死で西口を開発して、デパートを大きくしたり、かっこいい広場を造ったり、メトロポリタンホテルもありますが、それでもなんとなく裏の気がする。

駅は必ずと言っていいほど、賑やかなほうと、さびしい方があります。

だから、沿線の普通の駅は、裏と表ははっきりしていて、ただ片側を通り過ぎるだけだと駅の印象がものすごく違うことになります。

田舎の寂れた駅だ。と思ったら、反対側はそうでもなかったりする。


それから、駅の周りは寂れていても、国道や、バイパスに、巨大なショッピングセンターができて、そこを核に賑わっていたりすることもある。

駅が寂れているからと言って、町が寂れているとも限らない。

駅と言うものが、今は商業の核にはなっていないのです。

東京から離れるほど、それは顕著になって、駅の周りは寂れています。

郊外に住む人たちはみんな車で移動をしています。



駅を使う人は誰かと言うと、都市に通う、お勤めの人と学生です。

東武鉄道は、お客さんを増やすためにはどうしたらいいのでしょう?


次回は、鉄道会社が儲かるためには、何をしたらいいのか?

カテゴリー新設のこと

2007-07-03 22:32:52 | 鉄道沿線から世の中を見る
このカテゴリーの話は、ちょっとくどい話になるので、苦手な人は、サクっと抜けて下さいね。



最初はとにかく、「秩父湖まで歩くんだ」と言うことで始めたのです。

でも、あんまり頑張って疲れてしまうと、夕飯が作れなくなったり、次の日に差し障ったりします。

それで、少しづつし進みません。

今のペースは、だいたい3駅、2区間で、5~6キロメートル。

距離が短いので、遠回りをしたり、あたりもついよく見るようになりました。

そうしたら、鉄道沿線のことがよく分かるようになってきたのです。

世の中が見えるのです。

鉄道沿線を歩きながら、見えた世の中のことを、別に、書いていきたいな。

と、思っています。

「諸行無常」の世界が垣間見えます。

まずは、新駅 についての観察を次回に。