シロタビの、B級旅行イバラ道

「るるぶ」片手に定番記念写真を撮るだけが旅行なのだろうか? 観光名所のその陰で、ひっそりと怪しい光が待っている・・・

浅野祥雲氏の隠れた名作・・・・~尾張旭愛宕弘法大師

2011年05月29日 22時14分34秒 | B級スポット愛知
また更新をさぼっておりまして、まだ2008年から脱出できていませんが・・・
えー、今回は小ネタということで、我が家の近く尾張旭市にある、
「尾張旭愛宕弘法大師」の訪問記であります。


名鉄尾張旭駅の北側、森林公園入口の小高い丘に弘法大師を発見。
しかしなんというか、江戸以前の作品ではないであろうと予感させるペインティングと脱力感のある(悪く言えば、全然威厳のない)お顔に何かを感じるところ・・・・

そう、これば東海地方のB級塑像家としてあまりにも有名になってしまった、浅野祥雲氏の隠れた名作なのだ・・・。


脇に鎮座する不動明王を見れば、浅野氏の作品であることは間違いない。
後ろの炎をなんとかコンクリで再現しようという努力が泣かせる。


これば別角度。 まあ、浅野氏のファンでなければ何の暇潰しにもならない所ですが、地元の人達には大切にされているようです。

2008年7月27日訪問

公共設備もいい味を出す蒲郡ってステキ・・・~竹島水族館

2010年11月08日 23時09分54秒 | B級スポット愛知
このブログでは取り上げてないものの、延命山大秘殿にガン封じ寺、へんな巨大弘法様に廃墟ホテルに廃墟商店街・・・・・と、その筋の方々が憧れてやまない蒲郡。
ラグーナ以外はすべてB級臭の漂う街であるが、今回は息子のリクエストで、真面目に水族館にやってきた。

その名も「竹島水族館」。蒲郡市営であるが、昭和30年代から営業しているそうである。
ちなみに右に見えるヨットは「エリカ号」といい、長江裕明氏という冒険家がヨット世界一周に使用したものらしい。
出港が蒲郡港だったということで、ここに飾ってあるのだそうだ。
その長江氏、何と去年、志半ばで亡くなっているそうである。 合掌・・・・。


竹島水族館自体はかなり小規模ではあるものの、お目当てのアシカのショーでは息子も満足の様子。
むしろ僕が気になったのが、水族館となりのドライブイン施設。


一応竹島パルクという名前らしいが、廃っぽいゲーセンからしていい感じである。
もちろん最新ゲームは無い。
それ以外には、一応タコヤキとか売っていて、竹島観光の客でそれなりに売れてはいるようである。


そして外にはファンタジー館の看板が。 そういえばファンタジー館と竹島水族館は、2館共通割引券を発売しているのだった。

2008年6月14日訪問

知多の夏風、恋の水・・・~中之院軍人墓地と恋の水神社

2009年10月15日 00時11分42秒 | B級スポット愛知
名古屋から1番身近なマリンリゾートといえば知多半島である。
しかし、古くから観光で栄えていたゆえに、時代の流れに乗り遅れた寂れ感もいろいろな所から湧き出している場所でもある。
セントレア開業によってますます快適となった知多半島道路を快走して、まず行き着く先は・・・・


ここは知多半島の人気マリンリゾート、内海海水浴場から少し内陸に入った
「中之院」という寺院の境内である。
おびただしい石像がひしめいていて、なんだか異様な風景である。

説明書きによると、昭和12年頃に上海上陸作戦で戦死した名古屋第三師団の兵士達の石像だそうである。
遺族の方がお金と写真を持ち寄り、なんとあの浅野祥雲氏に依頼して造ってもらったのだとか。
もともとは祥雲氏の地元、名古屋市にあったのだが、15年くらい前にこの知多半島に移設したそうである。


写真を元に造っただけに、けっこうリアルな描写であるが、なんか浅野祥雲御大の作風と違うような気がする・・・・というか、関ヶ原ウォーランド桃太郎神社の作品より上手なんですが(笑
いやいや、ピカソだって若い頃の作品は普通に実写的にデッサンされていたし、浅野先生にもこのくらいの造形力はあったのかもしれない。
晩年はあえてコミカルな作風に変えていったと考えれば納得がいく。

しかし、この像の若者がすべて戦死してしまったなんて・・・・合掌。

その後、北上して「つくだに街道」なる施設でアサリの佃煮を仕入れた後、我々はもう1つの目的地、恋の水神社へと向かった。
つくだに街道から古布ICで知多半島道路に入り北上。 
美浜ICで降りて伊勢湾側に5分ほど走ると、県道沿いに小さな駐車場が見えてくる。


これが「恋の水神社」の鳥居である。 なんと水色。 
鳥居をくぐった後は、森の中の細い道を100mほど歩いていく。


こういう所には必ず由来が書かれているわけだが、それによると今から800余年前、京都の公家の娘、桜姫が青年と駆け落ちしたものの、逃亡生活から青年は病に倒れてしまったそうな。
この桜姫、青年の病を治すため、万病に効く水を求めてこの知多半島にやってきたものの、女ひとりの山歩きではどうにもならず、この場所で息絶えてしまったそうな・・・・・。

なんだか破局の貧乏神が住んでいそうな気もするが、時は流れて21世紀、この場所は恋愛成就の恋の水神社として、若いモンがわんさと訪れるようになっていたのである。


ここでの願かけは、この紙コップを300円かそこらで購入し、そこに恋の水(この神社の境内に湧いている湧き水)を入れてコップに2人の名前を書いて奉納・・・・という手順。
紙コップがご覧のようにいっぱい並んでいる。

しかし、紙コップを売るネーチャンは、隣のプレハブでテレビを見ながらヒマそうに寝っころがっていた。
まあどれだけ御利益があるかどうかはともかく、ピシッと正装の巫女さんがコップを売ってくれないと、「こんな紙コップで何百円も取るなよタコ」という気になってしまう。
まあ既婚者である僕にはあまり関係の無い神社ではあるのだが、あの暇そうな、Tシャツ姿のコップ売りネーチャンを見てると、並んでいる恋の水が少し滑稽に見えてきてしまうのであった。

2008年7月13日訪問

ブリリアント(笑)な大仏様を見に行こう・・・・~布袋大仏

2009年06月30日 22時41分13秒 | B級スポット愛知
愛知県江南市、布袋駅の北に位置する『布袋大仏』
住宅地にいきなり現れる愛川欽也似の大仏ということで、その筋の人にはとみに有名である。

なぜ寺の境内ではないかというと、個人が夢のお告げを受けて、勝手に手作りで造ってしまった大仏だから。
で、その夢のお告げを受けた建立者の前田秀信氏の息子さんが、今は管理しているようである。


で、小生も見学に行ってきた。
有名な名鉄電車とのコラボシーンをパシャリ。

そして近くに行って撮ろうとした時・・・・


このような広告を発見!
なんと桜シーズン限定のライトアップである。
ブリリアント(笑)な大仏様はいかほどのものであろうか。


というわけで、桜の季節に再挑戦。
ちょっと顔が白とびしているが、夜空になかなか不気味な浮かび上がり方をしている。
行ってしまえば滞在時間10分くらいなのだが、最初のインパクトはA級の物件であると言えよう。

2008年4月5日訪問

その志の低さを体感しに行こう・・・・~日本列島公園

2009年03月22日 22時21分58秒 | B級スポット愛知
いろいろ楽しい蒲郡であるが、そこから海沿いを豊橋方面へ15分ほどドライブすると、いきなり「日本列島」と書かれた標識が見えてくる。
三河湾の埋立地、正式には「三河臨海緑地・第3ブロック」と呼ばれるエリアに造られた公園のことである。
この公園、「ミニ日本列島」と呼ばれる、日本の地形を模したと思われる公園なのだが、その志の低さにみんな感動したという噂を聞き、行って見ることにした。


だだっぴろい駐車場から入り口に入るといきなりこれ。 ちなみにこれは関門橋だそうである・・・・。


橋をくぐると、その先は瀬戸内海ということになるので、右手にこんな物が・・・
一応愛媛を表現したオブジェ。
じゃあ左手には広島県が? と思いきや何もナシ。 一応広島県の童謡か何かの歌碑が立っていたが、それだけ。
中国山地を表現したらしい芝生の丘を越え、山陰へ。 
しかし、ここにもめぼしいモノは無い・・・(砂丘くらい表現してほしかったが)


しかし少し歩いたらこんなオブジェが・・・・って「東尋坊」じゃないの・・・
ってもう福井!? なんか距離感がメチャクチャなんですが・・・。

この東尋坊のショボさに乾杯。 実際に見に行っただけになおさら・・・
さらにその隣の芝生には石灯籠が1個ポツンと。
これは兼六園らしい(涙


そのまま日本海を北上すると、こんどはこんなベンチが。 当然山形県。
ちなみに、後ろに見える芝生広場には小道があって、そこに川の名前のプレートが貼ってあったりするのだが、これがまたいい感じで適当。
「信濃川」と書いてある小道を登っていったら、東京湾に出てしまった(笑


さらに北上するとこのリンゴベンチが。 この先には北海道・・・と言いたいところなのだが、北海道の広さには全く似つかわしくない小さな芝生スペースがあって、そこにトーテムポールが刺してあるだけ。


といわけで、各県酷い扱いなワケだが、富士山だけは別。 このような標高10mくらいあろうかという、立派な山が造られている。
しかしこの富士山以外は、本当にやっつけ仕事というか、地形もメチャクチャである。
1周したところで、日本の地理や風俗につての知識が向上する事は無いと断言してしまおう。
まあ、公園として家族で遊ぶには問題ないのだが、だったら変なオブジェを作るカネを遊具に回して普通の公園にしたほうがいいだろう。

どっかのオヤジが思いつきで造ったならともかく、一応税金を投入した公共施設なのだから、もう少し頑張ってほしかったところである。
税金で作られたB級スポットというのは少し哀しいものでもあるので。(全国にいっぱいあるわけだが(笑い))

2008年3月2日訪問

甘い甘いテーマソングに洗脳されてしまうのか・・・~お菓子の城

2009年03月01日 06時59分56秒 | B級スポット愛知
名古屋市から岐阜にかけての一帯は、全国的に見ても伊豆高原と並んで、摩訶不思議な施設の多いエリアである。
そんなカオスな犬山市の工業団地に、スイーツ・テーマパークたる「お菓子の城」は存在する。
もともと「竹田製菓」という愛知のお菓子メーカーの工場の敷地に造られたので、周りは工場や物流センターばかりで、いきなりファンタスティックな洋館が現れるのはかなりヘンである。
石畳のシックな駐車場にクルマを止めて、城門に向かう。
入城料は驚愕の1200円である。 しかも入れるだけなので、中で何かしたかったらまた金を払わなければならない。
とりあえず我々は、お菓子バイキング付きの1800円のセット券を購入。


これがお菓子の城全景。
ちなみにこの立派な造りは実は正面だけで、裏側は実に質素な造りである。
お菓子造り等の体験コーナーは、渡り廊下でこのお城の裏側の工場まで歩かねばならない。 
つまりこのお城、半ばハリボテなのである。
無論今更そんな事をウダウダ言うつもりは無い。 これもB級テーマパークの味というやつである。


入るといきなり目に入るのが、世界一の高さというウェディングケーキ。
多分10mくらいあるのではなかろうか。 無論、生ケーキでは腐ってしまうので、これはシュガーケーキである。
開城から20年の歳月により、少し溶けてきているが・・・
そのケーキの前では、お菓子の城限定のスイートポテトが売っていた。
これが実に美味い! のだが・・・買うのにまた1200円入城料払わなきゃいけないが何とも・・・外でも売って欲しいところである。

そしてもう1つ忘れてはならないのが、城内どこに行っても流れているメルヘン全開なBGM。 これが有名な「お菓子の城のテーマソング」である。
トイレの中まで流れているので、帰る頃にはしっかり洗脳してもらえる。


まずは入城券とセットで購入した、お菓子バイキングに挑戦。
ここは要するに、ケーキ・パフェ・アイス等が食べ放題のスイーツバイキングである。
パフェなんかは自分でトッピングして作れるので実に楽しい。
入城料の1200円が無ければ毎週通いますが・・・


お城の2階は王様の部屋と名付けられた、ウェディング&パーティーホールである。
最初は、子供向けのウェディング体験アトラクションかと思ったのだが、そうではなかった。
ここは、大人のホンモノの結婚式も受け付けているのである。
この日は「お菓子の城ウェディング」のパンフが並べられて一般公開中。
新郎新婦の席に座ってご機嫌の坊や。

ここのウェディングドレスは1000円で試着も出来る。
ちなみに女装もOKだそうである(笑
しかしお菓子の城で結婚式とは、ネタとしては面白いが、少々親戚を呼ぶのが恥ずかしいところである。

レストランや結婚式場のあるお城エリアの後ろの渡り廊下があり、お城の後ろに控える竹田製菓の工場へと直通できる。
今は工場見学はやってないそうだが、工場の一部を使って、お菓子作り体験コーナーや、シュガーアートが展示してある「さとうの国」がある。


シュガーアートとは、要するに砂糖を固めて作った塑像である。 材質が材質だけに、湿度や温度の管理がシビアそうであるが・・・
これは皆さんご存知「サグラダ・ファミリア」のシュガーアート。


ええっとこれはなんだったっけ。 とりあえず、綺麗に撮れてたので掲載。
さとうの国の中央には、なんと砂糖で作った愛知県の地図がデンと居座る。
名古屋城や熱田神宮はもちろん再現されているのだが・・・・


なぜかココで紹介した桃太郎神社まで。
イヌがかわいい・・・・てか桃太郎、なんか女の子のコスプレみたいで、本当に鬼と戦えるのか・・・


童謡のコーナーもあって、白雪姫とかおやゆび姫とか・・・有名どころのワンシーンが、これまたシュガーアートで再現されている。
坊やは 「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家でご機嫌の様子。
プラスチックとかではない、本物の砂糖で出来たお菓子の家なんて、子供にはたまらんでしょうな。

坊やが小さいので見るだけにしたが、クッキーやビスケットの体験コーナーもあり、全体的にお客さんも入っていた。
入城料は高いのだが・・・・これも甘いものの強みか。
まあ、体験コーナーも含めて、親子で半日は過ごせそうだ。

それにしても、お菓子の城ウェディングなんて知らなかった。
パンフによると、50人で88万円だそうです・・・・
あなたもいかがですか?(笑

2007年2月3日訪問

「セントレアから1番近い日本」の正体とは・・・~紫峰人形美術館

2009年02月12日 00時15分32秒 | B級スポット愛知
愛知県高浜市吉浜。 ここは、東海地方の人間なら誰でも知っている「吉浜人形」発祥の地である。
などと言いつつ、僕も最近までは京都か江戸発祥の人形屋で、全国チェーン展開していると勘違いしていて、吉浜人形が東海ローカルだなんて知らなかったのであるが。
で、その吉浜人形が、自社の伝統技術の総力を集め、日本人形の美術館を本店の隣に造ったのである。
そこまではよくある話なのだが、この美術館が人形を展示するだけの退屈な施設には飽き足らずに、ヘンな方向に走ってしまっているのは、三河人のなせる業と言うべきなのだろうか・・・
とりあえず公式HPからしていい味を出していると言えよう。
特に、外国人観光客へのアピールも強力で、「セントレアから一番近い日本」と堂々と書いてある。
んー、セントレアにより近い半田市の運河と蔵の風景とか、もっと外国人さんに見てもらいたいモノはあるんですが・・・・まぁいいか。

とりあえず場内の案内に移ろう。

館内に入るといきなり「モーレツ歓迎」などという横断幕があったりして観光客をびっくりさせるわけだが、さらに入場料金が1000也と言われてさらにびっくりするかもしれない。
B級スポットにあるまじき4桁の入場料である・・・・・
しかしここで1000円を払わないのは、人生において貴重な経験・・・心の栄養分を失ってしまうと断言してしまおう。


なぜなら、2階に上がるといきなりこのような素晴らしいアトラクションで出迎えてくれるからだ。
ベルトコンベアと回転台座と鏡を駆使して、すごいぶっ飛んだ賑やかさを演出している。


これはコンベアで動く女の踊り子軍団。 斜めになっている踊り子がいるのは、そういう演出ではなく、単に足の裏の接着剤が剥がれかかっているから。
そのあたりを放置しているところが、またB級スポットとして非常に合格点である。


お祭り広場の裏に回ると、このようなジオラマが。 名づけて、「東海道中膝栗毛」である。 ジオラマの造りは少々チープなところもあったが、精巧な造りの日本人形がコンベアで大量に移動するさまはやっぱり凄い。
ちなみに嫁さんによると、「これだけの人形がいて、みんな違う服を着ているところが凄い。」と言っていた。 なるほど女性の目。
紫峰人形美術館、手抜き無しである。


さらに順路を進むと、小さな劇場みたいな所があって、長椅子が並んでいる。
とりあえず腰掛けると、音楽とともに 「日本昔話劇場」なるアトラクションが始まった。
場面が変わると舞台が左右にスライドして、次の場面が現れるという手法だ。
これは桃太郎誕生シーン。


その先は、江戸時代の日本を再現したジオラマコーナーへと続く。
芝居小屋や、長屋などが再現されているのだが、それらに混じって遊郭や風呂場等もしっかりと作りこまれている。
そしてそんな場所に出演しているエロティカルな日本女性の作りこみがまた素晴らしい。


ヲタ向けの安易なフィギュアでは出せない、濃厚な妖艶さを持つ造形である。
ちなみに、こういう現場には必ず覗き見するオッサン人形が出演しているのだが(しかも思いっきりバレそう)、どういう意図なのであろうか。 江戸の街はそれほどエロジジィが多かったのか・・・


これも「三河の潮干狩り」というタイトルなのだが、潮干狩りシーズンの砂浜で裸で露天風呂という訳の分からない設定になっている。 
少し写っているが、なぜか全裸の小僧連中まで走り回っていて、まさに「どういうことなの!?」という状態だ。


しかしここの凄さはそれだけでは収まらない。
圧巻なのは3階と4階ぶち抜きで作られた、「都おどり」ジオラマである。
壁際のスタートボタンを押すと、一斉に何百という人形が現れて、大音量に乗せて踊り出すのだ。 花笠とかもクルクル回って、そのインパクトは強烈の一言。


これが「都おどり」のメインの矢倉。 こいつがキラキラしながら回りまくるから大変である。 多分メンテナンスだけでも相当金の掛かる仕掛けだと思う。

3、4階の残り部分は、日本の歴史を人形ジオラマで再現したコーナ-や、江戸時代に作られた、本物の骨董品級のお雛様等が並んでいて、それなりに見ごたえがあるのだが、なんせ今までエロシーンとアクションシーンの連続だったため、いまいちインパクトに欠けてしまう(笑


これで終わりかと思いきや、なんとこの美術館、屋上に「吉浜慈母観音」なる観音様が祀ってあるのである。
とにかく、全てにおいて作り手のパワー全開の紫峰人形美術館、全国的に見ても特A級のB級スポット?と言えるだけの壮絶なインパクトなので、ヒマのある方は是非訪れて欲しい。
1000円をケチってはいけないのだ。

どうでもいいのだが、ウチの嫁にとって、B級スポットランクNo.1は、間違いなく「紫峰人形美術館」だそうである・・・。

2008年2月2日訪問



海底レストランの幻想ランチ・・・~蒲郡ファンタジー館(後編)

2009年01月16日 22時31分19秒 | B級スポット愛知
 竜宮城ジオラマを抜け、頭がクラクラしてくるところだが、この「貝と花の幻想館」は、まだ終わらない。
今度は、これまた数え切れないほどの貝を使った壁から本物の水が落ちてくる、滝エリアに突入である。


巨大な壁面から水が流れ(屋内設備という事を考えれば、これはなかなか大掛かりな仕掛けだ)中央には、写真のような中国風の乙姫様?がドンと居座っている。
周りの七色の装飾は無論すべて貝殻だ。

ここを抜けると、今度はファンタジースペースと称して「光る貝」が飾ってある。
と言っても、自力で光る訳ではなく、真っ暗な部屋の中で、ブラックライトに反応する貝が並べてあるだけであるが。


ファンタジースペースの次は、自称日本最大級を誇る貝殻コレクションである。
と言いつつ、写真の真ん中に見えるのは、紫水晶(アメジスト)の原石である。
かつてこの施設には「宝石伝説」というコーナーがあったようなので、宝石伝説閉鎖後も、いいものは飾っとけという感じか。
貝殻コレクションの方も、ただ膨大な貝に名前のプレートを付けて展示してあるだけなので、貝に興味の無い人にはキツい。
生息地やウンチク等のパネルを付けてくれるとか、何か工夫してくれないと、貝殻博物館としては失格だ。

ここを抜けると、観光地恒例の「出口がみやげ物屋」のパターンで、いろいろな貝殻細工等が所狭しと売っていた。 我々は「ファンタジー館絵はがき」と「ファンタジー館下敷き」を購入。

これで晴れてファンタジー館を脱出・・・・と思いきや、みやげ物屋の出口の横にこのような看板が。


海底レストラン乙姫である。

「海底」なのに2階に上がらねばならぬシチュエーションといい、素晴らしい雰囲気を醸し出している。 ここでランチを食べず去るのは、我々B級一家のプライドが許さないだろう。 行くしかないのだ。
しかし階段を上がって海底レストランに突撃した我が一家を、さらなる衝撃が襲った。

なんと満席であった・・・・・・・

いや、いくらなんでも200人はいるぞ。 これはおかしい・・・・

あとで調べて知ったのだが、これは遠州鉄道なる会社の企画するバスツアーで、我々がファンタジー館内でクラクラしている間にやってきたようだ。
団体さんが居たのは、「レストラン竜宮」と呼ばれるエリアで、我々一般客が通される「乙姫」とはレジを挟んで反対側であるが、雰囲気は同じである。


一般客エリアのお客さんは我々だけだったが、レストラン内部はこんな感じである。
(一部の)コアな人間の琴線に触れる素晴らしいレストランである。 
しかし・・・・

遠州鉄道のHPを見ると、日帰りでずわいがに食べ放題ツアーということなのだが、なぜこんなファンタジックな食堂でかにを食べなければならないのか。
普通は、もっと高級感のあるお座敷とかだろう・・・ツアーに来た客達は、目が点になってやしないだろうか。。。

とりあえず我々は、せっかく来たのだからと、名物?の「玉手箱料理」を注文。


さすがに団体ツアーを受け入れているだけあって、味の方は悪くなかった。
ちなみに壁のほうに目をやると、貝だけで出来たこんな壁画もある。


ちなみにこの壁画、10人がかりで、1年近くかけて作ったそうな。
これはまた素晴らしい出来で、B級などと言うのは製作者の方に失礼であるが・・・こんな壁画の前で団体さんがカニすき喰ってるのを見ると、やっぱヘンである(笑

腹ごしらえも終わったので、最後に向かいの「織物会館」なる建物に入り、えびせんべいのショッピング。


で、えびせんべいエリアの奥には、このような記念撮影コーナーが。
とりあえずこの施設、ファンタジー館とレストラン乙姫は、一般客は我々だけで、えびせんべいコーナーにかろうじてもう一家族いただけ。
つまり団体さんが来ない日は、相当ひどい客入りであることが想像されるのだ。
多分ここの経営者さんは、団体ツアーの契約を取るべく東奔西走していると思うが、それら旅行会社からのツアーから見捨てられてしまったら、一般観光客の入り具合からいって終了確定であろう。

乙姫竜宮城と海底レストランのインパクトは、全国のB級スポットと比肩しても十指に入る破壊力を持っているだけに頑張って欲しいが、しかし・・・・・

なんて事を考えていたら、ファンタジー館の入り口の壁に蒲郡市の観光ポスターが。


なんと乙姫様がメインで出演されているではないか!!
とりあえず蒲郡市からは見捨てられていない様なので一安心・・・・していいのか?

2007年12月15日訪問

海の奥底で、君の心は融かされるだろう・・・~蒲郡ファンタジー館(中編)

2009年01月06日 17時23分20秒 | B級スポット愛知
愛知県随一の珍スポット「蒲郡ファンタジー館」。
前半の海底散歩を終えると、なにやら怪しげな浦島太郎の唄と共に、貝殻で出来た竜宮城の門が現れる。
それを潜ったその先に飛び込んできた光景は、筆者にとっては、いまだにB級スポット歴代NO1の衝撃として心に刻まれている。


これがその光景。 実に500万個もの貝殻を使って作られた竜宮城ジオラマである。


ご覧のように、空中を舞い踊るタイやヒラメも、すべて貝殻を貼り付けてできている。 気の遠くなる労力だ。
貝殻を使ってないのは、乙姫様を始めとするマネキン達ぐらいのものだ。


しかし、僕にとってある意味異様に映ったのが、そのマネキン人形達なのだ。
もともとB級スポットには、この手の等身大マネキンは必須アイテムである。
地方の民族資料館なんかに行くと、マネキン達が昔の生活や風俗を再現したりしていて、意外と面白かったりする。
しかしその手の人形は、あくまで「人形」であり、やはり作り物的な無機質な感じが離れていても伝わってくる。
デパートのマネキンと同じ感覚だ。
しかしファンタジー館の乙姫様と女官達は、妙にリアリティのある造りで、鼓動や体温が伝わってくるようだ。


この蒲郡の竜宮城に住む美女達を、ちゃんと紹介したブログは無いようなので、ここでしっかりと掲載しておこう。
まずは一番左側にいる女官から。
いわゆるファッションモデル風味のマネキン的無機質美女ではなく、リアル感というか人間臭さのある、「隣のクラスの気になるコ」的な造りである。(意味不明)
とりあえず僕はあまりの衝撃の大きさに、彼女達を撮影するために、50mmの単焦点レンズを取り出してしまったぐらいである。


中央で乙姫様と浦島太郎と一緒に回転する女官。
動いているので、通常フラッシュを焚かなければ被写体ブレするところなのだが、単焦点開放とISO1600のコンボでしっかりと止まった。 さすが一眼レフだ。
この娘は最も幼い感じのつくりだ。
個人的には一番ツボにはまっており、普通に街を歩いている可愛い子という感じ。


実は一番マネキンぽいというか、人形臭さがあったのが主役の乙姫様。 というか性格キツそう・・・・。 どう考えても、浦島太郎は尻に敷かれる運命から逃れられないという感じであるが・・・。
おとぎ話の乙姫様は、こんなイメージであっただろうか?


一番右側の女官。 あごのラインが丸く、実に妖艶な美女である。
名著「珍日本紀行」の都築氏も書いていたが、この生々しいこだわりぶりは、作者の好みというか、萌えの魂を入れ込んで造っているとしか思えないのである。
う~ん、この施設のプロデューサは一体どんな人物だったのか・・・
(後編に続く)

2007年12月15日訪問


「団体旅行」が生んだ路傍の奇跡・・・~蒲郡ファンタジー館(前編)

2009年01月04日 11時32分49秒 | B級スポット愛知
古くからの温泉地と珍スポットは、意外と密接な関係がある。
それは、日本にはかつて、「慰安旅行」という文化があったからだ。
まあ、今もあるのだけど、僕の会社でも泊まりの旅行は参加者が集まらなくなってきていて、ほとんど社員旅行も日帰りという状態だ。
特に若い人は、余計な人付き合いを嫌う傾向にあるし、プライベートな時間が大切にされる時代だ。

団体旅行全盛の頃には、団体さんに寄ってもらえるだけで商売が成り立つという事で、温泉街等には秘宝館とかいろいろな施設が造られていった。 雄琴のソープ街も、成り立ちは似たようなものだろう。
もともと団体さんの気を引くために、かなりインパクトのあるネタで攻めた物件が多い上に、経年劣化による寂れ感も加わって、かなり熟成されたB級臭が放たれているわけである。

愛知県屈指の温泉街である蒲郡市にもそれはあった。 もともと寂れた雰囲気も漂う古い温泉地ということで廃墟も多く、その筋の人には良く知られた土地であるのだが、最も強烈なオーラを放つ物件はココをおいてないだろう。


それがこの 「蒲郡ファンタジー館」 である。
1人歩くオッサンは何を思う。


問答無用・完全無欠のB級スポットである。 この素晴らしい雰囲気に余計なコメントは陳腐だ。 できれば現地にいって味わって欲しい・・・・。
で、左側がファンタジー館入り口なワケだが、道路の右側の建物は「織物会館」となっていて、三河木綿の婦人服と、三河名産のえびせんべいの館となっている。
これらをトータルで経営しているのが「蒲郡フラワーパーク」という会社らしいのだが、「フラワー」に関する事業をどこで行っているかはよく分からない。
というより会社の経営は大丈夫なのだろうか?

とりあえず700円を払って入ってみよう。


ここは、世界中から集めた5000万個の貝殻で作られたオブジェが並ぶ、「貝殻の館」である。
「ファンタジー」と言えるかどうかは微妙である。 なんともサイケデリックで不思議な空間であることは確かなのだが。
細かいウンチクは公式HPを参照してもらうとして、とりあえず初めて来た人は誰でもびっくりするであろう。


貝殻びっしりの、ちょっと不気味な人魚姫。 作品うんぬんというより、これを造った職人さんの労力というか、執念に頭が下がる思いである。
遊園地が閉鎖になって、メリーゴーランドが解体されたりするのを見ると、哀しいとはいえ、「しょせん工業製品だから」という割り切りもできるが、ファンタジー館が閉鎖された時はどうなるのだろうか。 この作品たちをショベルカーで・・・なんてちょっと勿体無さ過ぎるというか、可哀相な話だ。


70年代風情が漂っているが、随所に光の演出なども入っている。
ただし左側の壁が、ただの海中写真のパネルで、しかも色褪せているのが若干残念。


ガラス張りの床の下には、貝殻で作った海底オブジェが。


微小貝のコーナー。 1円玉と比較してあり分かりやすい。 何気に貝に対する知識も付く施設である。


これは圧巻、オウム貝がびっしりと貼り付けられたトンネル。 通称「ノーチラストンネル」。
小さい貝だと感じないのだが、オウム貝は大きいので、これがすべて生きていたかと思うと、なんとも胃にもたれるオブジェである。


トンネルを抜けると貝殻の滝がある。 通称「ピンキーフォール」。 公式HPでは、シャボン玉が舞うと書かれていたが、装置が壊れたのか、シャボン玉は存在せず。
奥のほうに見えるのが、貝を8万個使ったという大作、「ファンタジードラゴン」だ。


HPでは、「人魚姫がお出迎え」と書かれていたが、そんなメルヘンな雰囲気がまるで無い生々しい人魚姫。
後に待ち構える竜宮城もそうだが、ここの人形、異様に生々しいというか、リアルなのである。 造った人の趣味だろうか。 秘宝館的な人形でファンタジーしようというところがなんともミスマッチで、Bスポとしてここもポイントが高い。


人魚姫を過ぎると待ち構える竜宮城の門。
予備知識をほとんど持たずに行ったこともあるが、この先の衝撃度は個人的なランキングではNO1である。
というわけで、ファンタジー館は3回に分けてお送りすることにします。
長くなりそうなので(笑  (中編に続く)

2007年12月15日訪問