古くからの温泉地と珍スポットは、意外と密接な関係がある。
それは、日本にはかつて、「慰安旅行」という文化があったからだ。
まあ、今もあるのだけど、僕の会社でも泊まりの旅行は参加者が集まらなくなってきていて、ほとんど社員旅行も日帰りという状態だ。
特に若い人は、余計な人付き合いを嫌う傾向にあるし、プライベートな時間が大切にされる時代だ。
団体旅行全盛の頃には、団体さんに寄ってもらえるだけで商売が成り立つという事で、温泉街等には秘宝館とかいろいろな施設が造られていった。 雄琴のソープ街も、成り立ちは似たようなものだろう。
もともと団体さんの気を引くために、かなりインパクトのあるネタで攻めた物件が多い上に、経年劣化による寂れ感も加わって、かなり熟成されたB級臭が放たれているわけである。
愛知県屈指の温泉街である蒲郡市にもそれはあった。 もともと寂れた雰囲気も漂う古い温泉地ということで廃墟も多く、その筋の人には良く知られた土地であるのだが、最も強烈なオーラを放つ物件はココをおいてないだろう。
それがこの 「蒲郡ファンタジー館」 である。
1人歩くオッサンは何を思う。
問答無用・完全無欠のB級スポットである。 この素晴らしい雰囲気に余計なコメントは陳腐だ。 できれば現地にいって味わって欲しい・・・・。
で、左側がファンタジー館入り口なワケだが、道路の右側の建物は「織物会館」となっていて、三河木綿の婦人服と、三河名産のえびせんべいの館となっている。
これらをトータルで経営しているのが「蒲郡フラワーパーク」という会社らしいのだが、「フラワー」に関する事業をどこで行っているかはよく分からない。
というより会社の経営は大丈夫なのだろうか?
とりあえず700円を払って入ってみよう。
ここは、世界中から集めた5000万個の貝殻で作られたオブジェが並ぶ、「貝殻の館」である。
「ファンタジー」と言えるかどうかは微妙である。 なんともサイケデリックで不思議な空間であることは確かなのだが。
細かいウンチクは公式HPを参照してもらうとして、とりあえず初めて来た人は誰でもびっくりするであろう。
貝殻びっしりの、ちょっと不気味な人魚姫。 作品うんぬんというより、これを造った職人さんの労力というか、執念に頭が下がる思いである。
遊園地が閉鎖になって、メリーゴーランドが解体されたりするのを見ると、哀しいとはいえ、「しょせん工業製品だから」という割り切りもできるが、ファンタジー館が閉鎖された時はどうなるのだろうか。 この作品たちをショベルカーで・・・なんてちょっと勿体無さ過ぎるというか、可哀相な話だ。
70年代風情が漂っているが、随所に光の演出なども入っている。
ただし左側の壁が、ただの海中写真のパネルで、しかも色褪せているのが若干残念。
ガラス張りの床の下には、貝殻で作った海底オブジェが。
微小貝のコーナー。 1円玉と比較してあり分かりやすい。 何気に貝に対する知識も付く施設である。
これは圧巻、オウム貝がびっしりと貼り付けられたトンネル。 通称「ノーチラストンネル」。
小さい貝だと感じないのだが、オウム貝は大きいので、これがすべて生きていたかと思うと、なんとも胃にもたれるオブジェである。
トンネルを抜けると貝殻の滝がある。 通称「ピンキーフォール」。 公式HPでは、シャボン玉が舞うと書かれていたが、装置が壊れたのか、シャボン玉は存在せず。
奥のほうに見えるのが、貝を8万個使ったという大作、「ファンタジードラゴン」だ。
HPでは、「人魚姫がお出迎え」と書かれていたが、そんなメルヘンな雰囲気がまるで無い生々しい人魚姫。
後に待ち構える竜宮城もそうだが、ここの人形、異様に生々しいというか、リアルなのである。 造った人の趣味だろうか。 秘宝館的な人形でファンタジーしようというところがなんともミスマッチで、Bスポとしてここもポイントが高い。
人魚姫を過ぎると待ち構える竜宮城の門。
予備知識をほとんど持たずに行ったこともあるが、この先の衝撃度は個人的なランキングではNO1である。
というわけで、ファンタジー館は3回に分けてお送りすることにします。
長くなりそうなので(笑 (中編に続く)
2007年12月15日訪問
それは、日本にはかつて、「慰安旅行」という文化があったからだ。
まあ、今もあるのだけど、僕の会社でも泊まりの旅行は参加者が集まらなくなってきていて、ほとんど社員旅行も日帰りという状態だ。
特に若い人は、余計な人付き合いを嫌う傾向にあるし、プライベートな時間が大切にされる時代だ。
団体旅行全盛の頃には、団体さんに寄ってもらえるだけで商売が成り立つという事で、温泉街等には秘宝館とかいろいろな施設が造られていった。 雄琴のソープ街も、成り立ちは似たようなものだろう。
もともと団体さんの気を引くために、かなりインパクトのあるネタで攻めた物件が多い上に、経年劣化による寂れ感も加わって、かなり熟成されたB級臭が放たれているわけである。
愛知県屈指の温泉街である蒲郡市にもそれはあった。 もともと寂れた雰囲気も漂う古い温泉地ということで廃墟も多く、その筋の人には良く知られた土地であるのだが、最も強烈なオーラを放つ物件はココをおいてないだろう。
それがこの 「蒲郡ファンタジー館」 である。
1人歩くオッサンは何を思う。
問答無用・完全無欠のB級スポットである。 この素晴らしい雰囲気に余計なコメントは陳腐だ。 できれば現地にいって味わって欲しい・・・・。
で、左側がファンタジー館入り口なワケだが、道路の右側の建物は「織物会館」となっていて、三河木綿の婦人服と、三河名産のえびせんべいの館となっている。
これらをトータルで経営しているのが「蒲郡フラワーパーク」という会社らしいのだが、「フラワー」に関する事業をどこで行っているかはよく分からない。
というより会社の経営は大丈夫なのだろうか?
とりあえず700円を払って入ってみよう。
ここは、世界中から集めた5000万個の貝殻で作られたオブジェが並ぶ、「貝殻の館」である。
「ファンタジー」と言えるかどうかは微妙である。 なんともサイケデリックで不思議な空間であることは確かなのだが。
細かいウンチクは公式HPを参照してもらうとして、とりあえず初めて来た人は誰でもびっくりするであろう。
貝殻びっしりの、ちょっと不気味な人魚姫。 作品うんぬんというより、これを造った職人さんの労力というか、執念に頭が下がる思いである。
遊園地が閉鎖になって、メリーゴーランドが解体されたりするのを見ると、哀しいとはいえ、「しょせん工業製品だから」という割り切りもできるが、ファンタジー館が閉鎖された時はどうなるのだろうか。 この作品たちをショベルカーで・・・なんてちょっと勿体無さ過ぎるというか、可哀相な話だ。
70年代風情が漂っているが、随所に光の演出なども入っている。
ただし左側の壁が、ただの海中写真のパネルで、しかも色褪せているのが若干残念。
ガラス張りの床の下には、貝殻で作った海底オブジェが。
微小貝のコーナー。 1円玉と比較してあり分かりやすい。 何気に貝に対する知識も付く施設である。
これは圧巻、オウム貝がびっしりと貼り付けられたトンネル。 通称「ノーチラストンネル」。
小さい貝だと感じないのだが、オウム貝は大きいので、これがすべて生きていたかと思うと、なんとも胃にもたれるオブジェである。
トンネルを抜けると貝殻の滝がある。 通称「ピンキーフォール」。 公式HPでは、シャボン玉が舞うと書かれていたが、装置が壊れたのか、シャボン玉は存在せず。
奥のほうに見えるのが、貝を8万個使ったという大作、「ファンタジードラゴン」だ。
HPでは、「人魚姫がお出迎え」と書かれていたが、そんなメルヘンな雰囲気がまるで無い生々しい人魚姫。
後に待ち構える竜宮城もそうだが、ここの人形、異様に生々しいというか、リアルなのである。 造った人の趣味だろうか。 秘宝館的な人形でファンタジーしようというところがなんともミスマッチで、Bスポとしてここもポイントが高い。
人魚姫を過ぎると待ち構える竜宮城の門。
予備知識をほとんど持たずに行ったこともあるが、この先の衝撃度は個人的なランキングではNO1である。
というわけで、ファンタジー館は3回に分けてお送りすることにします。
長くなりそうなので(笑 (中編に続く)
2007年12月15日訪問