シロタビの、B級旅行イバラ道

「るるぶ」片手に定番記念写真を撮るだけが旅行なのだろうか? 観光名所のその陰で、ひっそりと怪しい光が待っている・・・

東濃の地で「石」を学ぶ・・・・~中津川夫婦岩と博石館

2010年10月14日 22時40分44秒 | B級スポット岐阜
しばらく他のサイトの更新等で忙しく、なかなか時間が取れませんでしたが、とりあえずブログ再開いたします。
2008年8月まで時間軸は進んでおりまして、早く追いつかないといけませんね・・・・


 岐阜県は東濃地方、旧蛭川村(現恵那市)地域は、日本有数の花崗岩(御影石)の産地だそうである。
というわけで、当然石をフューチャーした施設が出来るのが自然の理であるのだが、この「博石館]、意外と親子で楽しめる面白スポットとなっている。
道理で調べてみたら、ここは地元の民間石材屋が運営しているそうである。
こういうのを自治体がやると、ものすごく寂れた香ばしいスポットになるのだが、流石民間企業だけあって、定期的に施設を充実させているようで、中はなかなかの賑わいだった。


800円という手頃な入場料で中に入ると、とりあえずこんな感じ。
後ろの建物は、まさに石の博物館というやつで、宝石の原石や広島で被爆した石なども展示してある。


もちろん顔ハメもあります。 これは定番。


いわゆるブラックライトを使ったファンタジーな空間もあり・・・・・ん?
蒲郡ファンタジー館もこんな展示があったような・・・・。


博石館のメインがこれ。 地元の石を使って造ったピラミッド。
クフ王のピラミッドの1/10のミニチュアだそうであるが・・・・・
中は立体迷路ゲームができるほどの大きさ。これの10倍とは、本物の凄さが偲ばれる。


その立体迷路をクリアすると、このようなところで記念撮影ができます。


ピラミッドを抜けて上に行くと、さらに広大な芝生広場に大理石で出来た野外音楽堂が。
なんとここでは、随時結婚式を受け付けているそうである。
その名も『博石館ウェディング』。 一応教会もあるとか・・・・。
なんかお菓子の城も似たような事やってたが、一般観光客に見られながらの結婚式はいかが・・・?


その後レストラン等を抜けると今度は森の中。 小路の脇にいろいろな建物があり、
何かと思えば楽器のコーナーだったりする。 しかも石とは関係ないものもアリ。


その後、ウンコを触って運が付くとか訳の分からないパビリオンを抜け、最後に
「河童連邦共和国・恵那河童村」とかいう池に到着。 もうこの辺までいくとこの施設を作った石屋の社長の趣味らしい。
そういえば社長の歴史のようなコーナーもあって、その辺のいきさつも書いてあったような。

最後に博石館ビールを買って終了。
後半にいくにつれB級的ゴチャ混ぜ感が出てきたのであるが、他にも宝石捜しゲームとか子供の喜びそうなアトラクションも多く、寂れ感もなく家族で楽しめる施設であるといえよう。

その後時間が余ったので、「石」繋がりで中津川市の夫婦岩を見に行った。


チープな公園にこのようなものが・・・・とりあえず筆者のモノよりは立派か。


こっちは陰石。 まあ説明は不要でしょう。
公園の敷地内には、中津川科学館(だったかな?)もあったので、ヒマな親子はそちらもどうぞ。

2008年8月24日訪問

ダムに沈みし過疎の村よ・・・~藤橋城と徳山ダム

2009年09月30日 22時10分16秒 | B級スポット岐阜
日本まん真ん中センターを始めとして、税金を投入した町おこし設備の多さでは群を抜く岐阜県であるが、ここは揖斐川町の奥地、旧藤橋村エリアにも怪しげな建造物がデンとそびえている。
東名大垣ICを降りてから、揖斐川沿いに数十キロのドライブの果てに見えたものは・・・


その名も「名勝・藤橋城」。 ドドン!

しかし・・・・

「名勝」などと銘打っているが、ここに天守閣があったと言う事実は無い。
立て看板によれば、この街道は美濃から越前(福井)へのショートカットルートである為、美濃勢の侵攻に備えて多くの砦が「あったと思われる」というだけである。
それらを歴史的遺産として残していくのは普通だと思うのだが、有りもしない天守閣をおっ建てて、砦を勝手にお城にしてしまう所が岐阜県の成せる技といえよう。

とりあえず駐車場の隣に食堂が営業していたので腹ごしらえ。まあまあ客は入っていた。
いよいよ入城だが、こんなインチキ城であるが、一応有料である。
ただし、カネをなぜ払わなければならないかはすぐに分かる。
なんとこのお城、内部が巨大なプラネタリウムになっているのだ。
とりあえず30分間星空を眺め、2階の展示室へ。

2階は、プラネタリウム繋がりで宇宙に関する展示である。
城の中身が科学館というのも意味不明なのであるが、この旧藤橋村地域は星空が非常に綺麗ということで有名なのだそうだ。
なんだか、町おこしネタを全部注ぎ込んでしまいましたという迷走感タップリの施設である。


3階は、今度は地元藤橋・徳山エリアの展示スペース。
写真は、ダムに沈んだ徳山村の在りし日の写真である。
この辺はフムフムと見入ってしまった。
いろいろと物議をかもしたダムですからねぇ・・・

最上階は展望スペースだが、このお城、山あいの谷間に建てられているので全然展望が開けてないので意味なし。
せめて山の中腹に造らないと・・・・・B級施設としては合格だが


城を出ると、道を挟んで反対側に揖斐川町の民族資料館が併設されている。
この辺の古い民家等を移築し、マネキン置いて昔の生活を再現したという定番施設である。
藤橋城の半券チケットで入れるのでとりあえず見ていくが、客はゼロだし受付のおばちゃんはいないし(落ち葉を掃き掃除していた)、まあこんな寂れた空間を散歩するのは僕は好きであるが、揖斐川町にとってはかなりの負担ではないだろうか。


その後は、紆余曲折の末完成した徳山ダムを見学。
水面から木の先端がニョキッと出ていて、沈みたてホヤホヤであることを物語っているわけだが、あの木もほどなく枯れてしまうかと思うと、なんとも心がモヤモヤしてしまう空間であった。

その後は、ダムの完成によって付け替えられた国道を快走し、本巣市(旧根尾村地域)へと移動。


当然定番の根尾谷断層を見学。 もはや草ぼうぼうで、ただの土手にしか見えなかったが・・・・
近くにあった断層博物館みたいなのは、カミさんが興味無さそうなので割愛してしまった。

岐阜は山が多く、南部の一部を除いて過疎が進んでいるから切実ではあるのだが、それにしても各地の町おこし企画が迷走しまくっているような気がしてならない。

それがまた、ドライブの小さな、しかしとてつもなく楽しい発見になっていくのだけれど。

2008年6月28日訪問

B級巡りの後の斬新なレイアウトに涙・・・~下呂温泉合掌村

2009年08月31日 23時54分06秒 | B級スポット岐阜
ここは日本三名泉、飛騨の国は下呂温泉・・・・
由緒ある温泉地の割には、思いっきり頓挫している「ミラクルマイル事業」(注1)
など、町おこしで悪あがきしている感が否めないが、この下呂きってのテーマパーク「下呂温泉合掌村」もなかなかシュールで楽しめる所であった。


(注1・・・下呂のメインストリートに映画スターのブロンズ像を置いて、ハリウッドのミラクルマイルを再現しようとしたらしいが、温泉街に映画スターは場違いだったのか予算不足か、途中で頓挫しているらしい下呂温泉のB級企画)



というわけで、入り口で800円を支払って場内へ。
基本的には、道路を挟んで「民芸の郷」と「ふるさとの杜」の2つのエリアに分かれている。
上の写真は「民芸の郷」エリアで、白川村から移築したという合掌造りの家が並ぶエリアだ。


合掌造りの中は、土足厳禁だが入ることが出来る。
2階部分にはこのような資料館的なコーナーもある。
すべて実物を修復したものだ。

一通り合掌造りを体験して、我々は「ふるさとの杜」エリアへと向かったが・・・


いきなりこのようなカエルの置物が・・・・
「ふるさとの杜」エリアは、平たく言えば下呂市の町おこしスペースみたいなものである。
だいたい町おこしというのは8割がたズレた方向に行ってしまいがちだが・・・
まずは下呂(ゲロ)にちなんでカエルということらしくカエルを祀った脱力系神社(笑)を造ってしまった・・・・その名も「かえる神社」・・・



息子もカエルのTシャツを身にまといお参り。
とりあえずセンスの欠片もない濃厚な内装である。



かえる神社の上には、下呂のお祭りをフューチャーした「龍神館」と「花笠館」というのがあり・・・・
花笠館の中には、お祭りを再現したジオラマが展示してある。素晴らしい出来だが、なにか懐かしい匂いを感じる・・・・



と思ったら高浜の珍スポット、紫峰人形美術館に製作依頼したものではないか。
ンー、さすが紫峰人形美術館。B級臭さをさらに引き立ててくれる作品である。


途中でデカい屋根付きエレベーターを登りつつ、どんどん丘を上がっていくと今度は「山のくらし館」というのがある。
ここは、飛騨近辺で伐採できる材木のサンプルがあり、堅さとかツヤとかが木によって違うことが体感できて楽しかった。

しかし木こりの人形、率直に言って日焼けし過ぎではないだろうか。


さて、これでだいたい展示物はお終いだが、最後まで登り詰めると、なんとそこは遊園地になっていた。(といってもサイクルモノレールとローラーすべり台しかないけど)
このローラーすべり台、実はハンパではない長さを誇っており、最下部にあるかえる神社まで一気に降りられるという凄まじいアトラクションなのだ。
凄まじすぎてついでに100円を取られてしまうのだ。(無一文の人は階段で自力で降りるしかない。)

少なくとも、この階段を延々と降りる気にはとてもならないので、お年寄りだろうが、体の不自由な人だろうが、みんな100円払って急降下である。

最後の最後で、なかなかシュールなレイアウトを見せてくれたテーマパークであった。

2008年5月18日訪問

昭和って長かったんだなぁ・・・・~日本昭和村

2009年07月20日 23時14分30秒 | B級スポット岐阜
日本まん真ん中センターの帰り道、なんとなく時間が余って立ち寄る事にした「日本昭和村」。
一応昭和ブームなのか、昭和食堂とかが街中で繁盛している御時勢であるが、ここはどうなのか。


まず入場ゲート。
お約束の木造風である。
ちなみに「日本昭和村」は、東海環状自動車道に接続した道の駅という位置づけなので、美濃加茂ICから車で10秒という好立地。 アクセスは良好だ。


入ったらとりあえずコレ。 顔ハメは必須アイテム。

内容的には、昭和風の木造風情のレストランや商店街を模したお土産物屋さんや、陶芸教室などの昭和体験コーナーみたいなのがズラリ。
かなり長細い敷地で結構歩かされるので、ランドトレインを有効活用すべしだ。
その他、ゴーカート等昭和とあまり関係ないアトラクションもあったが、何をするにもカネを取られるので、子供が多いと財布も大変そうだ。


で、一番奥にあるのが、昭和風校舎のやまびこ学校。
日本昭和村の建物は、ほとんどが昭和風にしてあるだけのハリボテ建築だが、これだけは旧宮村(かつて高山市の南にあった)の小学校を移築したものだそうだ。

さすがの年季であった。

ちなみに校舎内には、古い地図が貼ってあって少し興奮してしまった。 なんせ廃線になった東濃鉄道とか、渋いのがみんな載っているのだから(笑


校舎の前には、昭和の遊びコーナーみたいなのがあったのだが、とにかく今回感じたのは、「昭和って長かったんだなー」ということ。
だって、自分も一応昭和生まれというか、高校まで昭和だったはずなのに、こんな木造校舎で勉強した記憶も無ければ、昭和の遊びコーナーで紹介されてた遊びも半分くらいしか分らない。

ファミコンばっかやってたし(笑

ここでテーマとされている「昭和」を知らない「昭和生まれ」がいるほど、昭和は長かったのだ。

太平洋戦争は昭和だけど、ファミコンやガンダムも同じ昭和だからね。。。。

2008年5月11日訪問

過疎の村、町おこしの行く先に・・・・~日本まん真ん中センター

2009年06月16日 22時05分40秒 | B級スポット岐阜
もしB級スポットをジャンル分けするのであれば、必ずカテゴライズされるのが、いわゆる『町おこし系』であろう。
かの有名な竹下登元首相の「ふるさと創生資金」を皮切りに、全国に箱物やオブジェが作られていったワケだが、誰でも知ってるような歴史的・文化的なネタがある自治体はまだマシである。
そういうネタの無い山村はもうヤケクソのこじ付け状態で、今回訪れたココもそのたぐいと言ってよいだろう。

岐阜県は郡上市、旧美並村エリアに聳え立つ『日本まん真ん中センター』である。



東海北陸道美並ICから数分の好立地、5月の暖かな日曜日・・・・であるにもかかわらず、このスーパー閑散とした駐車場がすごい。
ちなみに、建物の屋根から、真鍮のような色をしたデカい棒というか柱のようなものが飛び出しているが・・・


中に入ると、このように天井を貫いてつながっている。 
柱の先は、床に描かれた日本列島の、ちょうど美並村の位置に来ているのだ。
これは、美並村が『人口重心地』であったという事を表すモニュメントなのだ。
「まん真ん中センター」という名前の由来もここから来ている。

「人口重心地であった」と過去形になっているのは、実は関東一極集中のおかげで、人口重心は少しずつ東に移動しており、隣の関市に移ってしまったらしいから(哀)

ちなみにこの巨大な柱は、実は日時計になっていて、センターの周りに文字盤が描かれている。
ところが、現在時刻の場所に立っても影の1つも発見できない。
よくよく見てみたら、建物に対して柱が短すぎて影が届かない事が判明。
屋上にも行けないし・・・・ヘリで上から見ろということか?

この1階フロアには、日時計に関する展示等があるのだが、人口重心とどう関係があるのか不明。


2階に上がると、今度は「日本の珍しい苗字コーナー」とか、もうよく分からない展示になっており、ネタ切れ感が漂う。
一番衝撃的だったのが「長良川に住む魚」のコーナー。
だって上の写真のごとく、物凄い放置プレーだから・・・・(泣)。

一応、旧美並村出身といわれる僧侶、円空にちなんだコーナーがあり、これが村おこしネタとしては一番まともだろう。
しかし円空だけではどうにもネタが足りなかったのか、いろいろ手を出してはみたものの、人口重心は隣町に移っちゃうわ、影が地上に届かない日時計があるは、2階の展示コーナーは放置プレーと、強烈なB級3重殺となってしまっている。


しかし・・・こうやって税金の無駄使いだなんだとネタにするのは、都会人の驕りかもしれない。
若い働き手も、お嫁さんも来ない過疎の村の、「なんとか村おこしを・・・」という熱い思いの歪んだ姿は、まだまだ全国至る所に生き続けているのだ。

2008年5月11日訪問

謎のアライグマはいずこに・・・・~鳩吹稲荷弁財天

2009年05月25日 00時11分50秒 | B級スポット岐阜
なんとなくマッタリとこのブログを続けてるわけですが、なんと2人目の子供が生まれてしまい、2児の父となってしまいました。
というわけで更新が滞ってしまった訳ですが、このブログの記事は去年訪れた場所ですので、まだまだネタはいっぱいたまっています・・・というわけで頑張らなきゃいかんと言う事で・・・・今日は去年の4月、花見ついでに回ったスポットの記事を少し・・・。


名古屋から国道41号を快走し、可児市に入った所の山の中にある「日本花木センター」。
まあ、大規模なガーデニングショップ兼ドライブインという感じなのだが、ここの片隅に、なぜか謎の弁財天様が居られるのだ。


駐車場から南の方に歩くと、このような原色系のど派手な門が見えてくる。
歴史的建造物という風格は微塵も無く、新興宗教系のインチキ寺院の門にしか見えない。
周りには、この花木センターが売っている苗木等が植えられている。


門の内部には、このような壁画が。
弁財天とは、仏教発祥の地インドの女神「サラスヴァティ」が起源なので、インド風コスチュームの女性達の絵は正しい認識である。


で、これが蓮の花の上に乗っておられる弁財天様。

この施設の面白いところは、もともとあった神社の隣に「花木センター」が出来たのではなく、「花木センター」の経営者がこのお稲荷様を造ってしまったという点。
場内の立て札によると、可児市の別の場所にある、「天ヶ峰おちょぼ稲荷」なる御稲荷様の御分霊を頂いたそうである。
御分霊のシステムがどういうものか僕は知らないが、わざわざ分霊を頂戴してまで敷地内に弁財天様を置いてしまおうと言う発想がすごい。
気合が違うのである。
おそらく商売繁盛を祈願したのであろうが・・・


これが全体図。
左の建物は、「鳩吹館」という名前らしいが、単なるタタミ6畳分くらいの小屋で、何に使っているかは不明である。
池の中にはもう1人弁財天様がいて、遠くからだとなかなかセクシーに見えるが、実際には顔の造りが浅野祥雲先生のような作風なので、近くで見るとあまりセクシーでは無い(笑)

あと、写真を撮るのを忘れてしまったのだが、この御稲荷様の敷地内には「アライグマ」が飼われていて、一応アイドル的な存在になっているそうである。
ただし、僕が見たときには何も居なかったが・・・・
とりあえず「可児のラスカル」などという、笑える看板もあるので要チェックである。

全体的には、ソロで来て珍スポット巡り・・・という趣旨ではインパクトは薄いと思われるが、自分のように家族で訪れるには、なかなかマッタリできて面白い。
場内にベンチがやたらあるので、お弁当でも作って来てゆっくりするには良いところである。

2008年4月5日訪問


伊吹山からゴールデンルートをゆく・・・~関ヶ原ウォーランドと養老ランド再訪(後編)

2008年11月11日 23時06分51秒 | B級スポット岐阜
関ヶ原を出発し、R365から県道へ入り養老へ向かう。
この道は、岐阜県の「花街道プロジェクト」の一環で、「薩摩カイコウズ街道」と呼ばれている。
なんで薩摩かというと、沿道に植えられたカイコウズが鹿児島県の県木で、岐阜県と鹿児島県が「姉妹県」(そんなのあったのか・・・)だからだそうである。

そんな川沿いの快走路を20分ほど走り、養老へ到着。 今回はいきなり養老ランド専用駐車場に入るが、ここでも300円取られる。他の養老公園の駐車場も有料だし、なにげに養老駅から近いというのもあるのだろうが、駐車場有料は養老ランドにとって集客面では大きなハンデだ。


というわけで正門。 晴れた土曜日の午後1時だが、人影は皆無だ。
入って左手にある「レストランひまわり」でとりあえず昼食。 ここはまあまあ綺麗なレストランだった。 孤独なランチを覚悟したが、自分ら以外にも1組食事中でとりあえず安心。
ちなみにここの調理師のおじさん、いきなり外に出たかと思ったら、室内メリーゴーランドを動かしていた。
まーいろいろやらなきゃいけないんでしょう(笑  人件費も大変だし。


そして遊園地エリアへ。 期待通りの閑散とした風景。 真ん中にポツンといるのがウチの坊主。
前回見れなかったいろいろな施設をじっくりと検分して回る。


一通り見回った後は乗り物へ。 まずは回転ボート。


お次はマニヤ感涙、デパートの屋上ですら絶滅寸前であろうレトロな観覧車。
ちなみに養老ランドでは、「ワンダーホイール」と呼ぶ。
もともと山の中腹の遊園地なので、こんな小ささでも景色はいい。


最後にテールタワールなるアトラクションへ。
こいつは養老ランド髄一の絶叫マシンだった・・・。

今回は動物広場には行かずここで退散。


これは退色激しい園内案内図。 検分して分かったが、ちょこちょこと変わってはいるようだ。 下の拡大画像にある「流しソーメン」は完全にご臨終だった。


流しソーメンの左に「料亭・瓢」というのがあるが、これがまたいい感じにくたびれた物件だった。 HPによると、高級しゃぶしゃぶを食べさせてくれるそうなのだが、とてもしゃぶしゃぶが美味そうに感じる外観では無かった。
予約があるときだけ一生懸命掃除してくれるのだろうか?

2回にわたり養老ランドを楽しんできたのだが、これほど昭和の遊具だけで営業を続けているという所はそうそう無いだろうから、非常に貴重、かつ素晴らしい所である。 園内も綺麗で、花壇とかの手入れもしっかりされていて、頑張って営業を続けて欲しいところだ。

しかし、これらの遊具にガタが来た時、どうなるのだろうか。
部品の調達も難しそうな古い遊具の寿命が来た時、新しいアトラクションを入れる体力が養老ランドにあるように思えない。
悲しい事だが、単なるコンクリ人形だけでしぶとく営業しているウォーランドよりも、施設の老朽化による経営断念は早いような気がする。

僕の息子を楽しませてくれた養老ランドは、僕の息子が大きくなってパパになった時も、変わらずこの養老の森の中にいてくれるだろうか?

2007年9月22日訪問

伊吹山からゴールデンルートをゆく・・・~関ヶ原ウォーランドと養老ランド再訪(前編)

2008年11月04日 21時49分22秒 | B級スポット岐阜
2007年9月22日、小生は妻と息子を連れて岐阜県は関ヶ原方面へクルマを走らせていた。
養老ランドで衝撃を受けてからしばらく、ネット等でB級施設をいろいろと調べて回っていたのだが、その中で気になったのが「関ヶ原ウォーランド」だからだ。
自分の実家の近くに「五色園」という宗教公園があるのだが(これも何気に有名な珍スポットである)、五色園のコンクリ人形を製作した浅野祥雲御大の作品が散りばめられた、壮大な戦国ジオラマパークらしい(ちょっと大げさかw)

さらに、養老ランドももう少し詳しく検分したいと思い、帰りに寄ろうと思っていた。

関ヶ原から養老へ・・・実はどうして、なかなか極上なB級ドライブルートである。しかし同乗する妻には、B級ドライブすぎてクレームが入りそうだったので、とりあえず「天気もいいし伊吹山に行こうよ」ということで出発してきたのだ。

しかしB級色を薄めるために快晴の伊吹山に来たのはいいが、いきなり料金所で3000円(高!!)を徴収されてしまったのは計算外だった。 初めから財布に厳しい旅になってしまった。


とはいえさすが日本百名山。来て後悔するような場所ではない。


8合目付近には広大な駐車場があり、そこから山頂までハイキング気分で登山が楽しめる。長浜の市街地もよく見える。琵琶湖が霞んでよく分からなかったのが残念。

しかし、つくづく自然とは素晴らしいものだと思い知らされる。
3000円払っても高いとは感じず、また違う季節に来よう・・・と思う事なんて、B級スポットには逆立ちしたって出来ないことだから(笑


などと言いつつ伊吹山を降り、R365の向かいにあるB級スポット・関ヶ原ウォーランドへとクルマを走らせる。
しかしここで僕は目を疑った。 なんとウォーランドの駐車場に交通整理の警備員が立っているではないか・・・!
ここはそれほどの人気スポットだったのか・・?  と動揺するのも束の間、すぐにレストハウスが見えてきて、そこに観光客がぞくぞくと入っていくのだった。


それがそのレストハウス。 「麗守都」という当て字が素晴らしい。というか意味不明。 華麗に都を守る???

で、この麗守都関ヶ原の駐車場の西側に、ウォーランドの駐車場があるのだ。
先客はクルマ1台のみ。

入場料金は700円。伊吹山に3000円も払っておいてナンだが、これは明らかに高い。
僕がそう思うのだから、レストハウスに寄ったついでに入ってしまった一般人は、相当後悔してしまうかもしれない。

ゲートをくぐると、いきなり謎の演歌が大音量で流れていて、その筋の人にはたまらないB級オーラを放っている。
無論一般人は、「どうしよう。やっぱ払い戻してくれないよな」となるだろうが。


この施設、東京ドームくらいの広さの土地に、関ヶ原の合戦を地形も含めて大雑把に再現してある。
関ヶ原の浅野祥雲人形はこんな感じ。 微妙に右肩から上あたりのデッサンが狂っているのが愛おしい。


しかし園内は草ぼうぼうでこの有様。一応有料なんだから、雑草で廃墟のような風格を出すのは勘弁してもらいたいところ。


園内の北西に再現されていた西軍大将、石田三成陣地。
旗指物にツタが絡まってますが・・・・(哀


こちらは有名な武田信玄の亡霊。 相変わらず雑草がすごいが・・・ちなみに、園内にあったベンチは雑草に覆われてまったく座れず。
とりあえず夏に行くと悲惨な事になりそうだ。 雑草と虫で武将の像とふれ合えそうに無い。

現役の有料施設にもかかわらず、これだけ手入れされていないと言うところが、ネタとしてはトップクラスのB級スポットたる所以だろう。

ここは本当に、ただ戦国時代の武将のオブジェがあるというだけで、それ以外はただの手入れの行き届いていない団地の公園と同じである。
想像してみてほしい。 ちょっと面白い遊具(ゾウさんの鼻の滑り台とか)のある、草ぼうぼうの団地の公園が、突然有料になったら。 あなたは行くだろうか?
そんな状態で、40年以上もここで生き続けているのだ。
これが浅野祥雲作品の出すB級な魅力のおかげかどうかはともかく、人形のペンキの塗り直し以外ほとんどコストのかからないこの有料施設は、もしかしたらとてつもない未来まで生き残っていくかもしれない。


(画像は関ヶ原町HPより)
入って正面には、関ヶ原の合戦資料館があり、ここのパネルはなかなか読み応えがあって勉強にはなる。
というか、本当に歴史が好きで、「関ヶ原の戦いの博物館」的感覚でマジメに見に来た人の役に立つのはここくらいだろう。
 
ちなみにお城をかたどった正門の2階は、武具・甲冑等の資料館になっているのだが、こっちの老朽化ぶりも必見だろう。とにかく手入れがされていない鎧兜が、薄汚いガラスケースに入っていて、しかも照明が暗い。
合戦の資料うんぬんの前に、この廃退的雰囲気を味わいたいところだ


駐車場内にはこのような観音様が。
一応「ノーモア関ヶ原」がキャッチフレーズで、反戦を謳っているようです。そういえば中にも大仏様みたいなのがあったな。

とりあえずウォーランド堪能した後、関ヶ原メナードランド跡地に向かう。


ここは僕が子供の頃はCMもやってて、結構有名だった。
しかしリピーターを呼び込むには、アトラクションのリニューアルは必須で、老朽化してくればこうなる運命なのだろう。

そう考えると、ロクなリニューアルもせずに何十年とそこに息づいている「関ヶ原ウォーランド」や「養老ランド」は、なんと偉大な存在か。


一時休園の看板。しかし再開することなく、メナード化粧品はアミューズメント事業を諦めたはず。 今やるなら遊園地ではなく、ショッピングモールとかだろうが・・・・さすがに関ヶ原の山中では厳しいだろう。
ウォーランドが生き続け、なぜメナードランドは死んだのか・・・そんなことを考えつつ、薩摩カイコウズ街道で一路養老へ向かうのだった。   (後編へ続く)


2007年9月22日訪問

それはここから始まった・・・~養老天命反転地と養老ランド

2008年11月02日 00時52分37秒 | B級スポット岐阜
2006年に待望の長男が生まれたのはよいのだが、1つ問題が出てきてしまった。
つまり子守をしなければならないので、休日に家にいてもマッタリ出来ないということだ。子供を寝かしつけるのも一苦労だった。
ところが子供というヤツは、乗り物に揺られていると良く寝るのだ。
また、いろいろ風景が変わって刺激があるからか、退屈がってだだこねたり泣いたりということも少ない。
いつしか我が夫婦は、休日ともなれば子供を連れて公園やイオンあたりを巡るという日々になっていった。
お出かけする事が子守を兼ねていたのだ。
当然ネタ切れとなっていくので、ネットで面白そうな公園や遊び場を探すことも怠らない。
そんなことをしてるうちに、出会ってしまったのだ。 B級スポットというヤツに・・・

昔からバイクツーリングが好きで、知らない土地をウロウロするのが好きではあった。 そういう素質はあったと思うが、今こうして家族とともに寂れたスポットを巡る事に幸せを感じてしまうとは。 
まあ、長い人生、こういう変な事を自分はやっていたんだという記録も兼ねて、こうしてブログに残していこうと思う。


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去年の9/1に妻と息子と泊まりで旅行をしようと思ったものの、予約が取れずあえなく玉砕・・・仕方なく日帰りで、ちょっと興味のあった養老天命反転地に行ってみようということになった。
もともと「子供と遊べる公園」という、至ってマイホームパパな検索をしていたらなぜか引っ掛かってしまったのだが、この養老の小旅行が、果てし無きB級スポット巡りの始まりになろうとは・・・・


で、愛知の家を出発して1時間。ナビの言うがままに養老公園に入ったところで、遊園地の廃墟らしきものを発見! 興奮する我が夫婦。しかし数秒後、さらに衝撃を受ける事になった。
なんと廃墟と思った遊園地の観覧車が、微妙に動いているではないか!!
これは調査せねばと思ったが、とりあえず先に天命反転地をクリアすることにして養老公園駐車場へ。 ガラガラだが300円取られる。駐車場の奥は楽市楽座というフードコートになっていて、その先に写真のような芝生広場。天命反転地はさらにその奥だ。


入場料は710円。消費税なら通常735円だろうから、ナゼ710円なのかは謎だ。

ここは、荒川修作なる芸術家が、マドリン・ギンズという詩人と組んで作った、巨大な芸術作品だそうだ。
英名は「サイト・オブ・リバーシブル・ディスティニィ・ヨーローパーク・ギフ」である。


養老天命反転地のメインの1つ「極限で似るものの家」へと突き進む。
岐阜県の地図が全体に描かれているが、今は平成の大合併で全然違うものになってしまっている。


「極限で似るものの家」の内部にて。
これは天井から生えている電話。迷路のような家の中に、いろいろな家具が壁や天井に埋め込まれている。 自分の家の似た部分を探せという事なのかよく分からないが、とりあえず公式サイトに「極限で似るものの家の使用法」があるので熟読してみよう。


で、天命反転地中央にある日本列島のくぼみの真ん中部分「宿命の家」にて。
迷路のようになっているが、壁が低すぎて迷路としては使えず。
とりあえず何かを感じようとしたのですが何も感じず。

平地が無く、すべての地面、壁、天井が「平行」や「垂直」となっていない風景は確かに不思議な感覚に包まれるが・・・まあ710円の価値はあるかも。

はたして自分の「ディスティニィ」は「リバーシブル」したのでしょうか・・・


で、楽市楽座で腹ごしらえした後、謎の観覧車をリサーチすることにした。

その名も「養老ランド」


ゲートをくぐると、まずは室内遊園地。ここはこざっぱりしていたが、外の遊園地に降りていったらありえない光景が。

「なぜこんなに(土曜日の午後に)客がいないのか。(ついでにナゼ潰れないのか)」

ここはまさに、探偵ナイトスクープでいうところの「パラダイス」である。
うちの息子がいなければこんなとこ来なかっただろうから、とりあえず息子に感謝。


で、まずは引退間近の0系新幹線へ。
楽勝で最前列のパノラマ席へ座れます。


お次はゴーカート。マシンは新しかった。(ついでに客が3組ぐらいいて、少し並んだw)
とにかくそれ以外にも、メンテナンス代すらペイできるかどうかわからないアトラクションが多くて感動。


最後に100円払ってふれあい動物園へ・・・つってもイヌとウサギくらいしか居ないんだけど、ウチの坊主にはこれで十分。
動物園の係りのお姉さんはとても親切だったので楽しかったが、30分の滞在のうち、15分くらいは我が家の貸切だった。
この動物園、1日の収入は2000~3000円くらいじゃなかろうか。


ただここは、遊園地としては悪くない。昭和ムードもさることながら、意外と綺麗でサービスもいい。係員さんも優しいです。しかし駐車場代がかかる上に、大人600円、さらに2歳児!!から400円取るのはどうかと。(せめて3歳からだろう)
入場無料にして、乗り物の料金を100円くらい(そっと)値上げするほうがいいような気がする。
これだけ閑古鳥だと、僕みたいなコアな野郎は喜ぶけれど、普通の夫婦は引いてしまうような気がするから、とりあえず場内を賑やかにしないと。

まあそれ以上に驚いたのが、養老ランドが公営ではないらしい事。養老天命反転地を含めて、このへんは養老公園として岐阜県が整備してるから、養老ランドも税金で庇護されてるのかと思いきや、養老公園には属してないらしい。

なぜ経営が成り立っているのかとアタマを抱えつつ、再調査を誓い帰路についたのであった。


2007年9月1日訪問