「無事と言えば無事…だが」
「どうなったんですかぁ。クロスは。妹は…」
「今クロスをお前に会わせる訳にはいかぬ。理由はふたつ。ひとつはお前が星の儀式をぶち壊した事。そしてもうひとつは、当のクロスがお前と会う事を拒否しているからじゃ」
「そんな。クロスが私と会う事を拒否?いや、拒否出来るという事は…」
「純化仕切れていないと言う事だ…」
「なら体はまだ生きている」
「話は出来る。だがもう動く事もままならぬ。分かるか」
「よく分からないですぅ」
「半身は既に結晶化しておる。辛うじて肩や腕から上は動かせるが…」
「半身だけ結晶化?ならば失敗?」
「クロスがそうなったのは儀式に乱入したお前のせいだぞ」
「私…ですか?クロスをそんな体にしてしまったのはぁ。純化も終えられず、かと言ってもう自分では動く事もままならない体になったのは…」
「今後、クロスやお主ら家族が取れる道はふたつ。ひとつは1年後再び純化に臨み残りの生身の部分を結晶化するのか。それとも家族一同この星を去るか」
「星から放逐ですかぁ…」
「お主は現在“講義”を終えて公認された戦巫女の立場。帝国の任を得ている身。ならば放逐は他の家族とクロスだけじゃ」
「私は帝国や連邦の任を得る巫女だから…だからクロスは私に会わないと?たった二人の姉妹なのに、姉の私に会わないと?」
「お前が儀式に苦しむ妹を思い儀式を滅茶苦茶にした気持ちも分からんでもない。妹を可愛く思わぬ姉がどこにおる。だがお主のしでかした事は、クロスが務める事を決めた星の守人を不在にし、外敵からこの星の守護を欠く事につながるのだ。分かるか?」
「クロスが私を恨むのも当然ですぅ。そんな中途半端な体にした姉を許すなんて有り得ないですぅ。ごめんよ、クロス」
「この様な事態を引き起こしたお主はもうこの件には関わらせられぬ。分かるな。全てはクロスの心次第だ」
「再度守人として結晶化を進めるのか、それともぉ…」
「この星を去るか、じゃ」
「神官様…」
「明日、帝国からの迎えを呼ぶ。お主はクロスには会わずに去れ」
「会いたくてもクロスがそれを拒否するなら、どの顔をして会えと。私を恨んでいるでしょうねぇ。クロスは」
「明日迎えが来るまではこの牢で過されよ」
「フフ…戦巫女だなんて偉そうに言っても、妹ひとりにすら好かれもしないダメな巫女ですぅ」
ブログへお立ち寄りの皆様へ
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他SNSへの投稿は継続しております。
ストーリーに引き続きご興味がございましたら、〔検索ワード【偽書】 〕などで検索頂けましたなら幸いです。
筆者敬白
「どうなったんですかぁ。クロスは。妹は…」
「今クロスをお前に会わせる訳にはいかぬ。理由はふたつ。ひとつはお前が星の儀式をぶち壊した事。そしてもうひとつは、当のクロスがお前と会う事を拒否しているからじゃ」
「そんな。クロスが私と会う事を拒否?いや、拒否出来るという事は…」
「純化仕切れていないと言う事だ…」
「なら体はまだ生きている」
「話は出来る。だがもう動く事もままならぬ。分かるか」
「よく分からないですぅ」
「半身は既に結晶化しておる。辛うじて肩や腕から上は動かせるが…」
「半身だけ結晶化?ならば失敗?」
「クロスがそうなったのは儀式に乱入したお前のせいだぞ」
「私…ですか?クロスをそんな体にしてしまったのはぁ。純化も終えられず、かと言ってもう自分では動く事もままならない体になったのは…」
「今後、クロスやお主ら家族が取れる道はふたつ。ひとつは1年後再び純化に臨み残りの生身の部分を結晶化するのか。それとも家族一同この星を去るか」
「星から放逐ですかぁ…」
「お主は現在“講義”を終えて公認された戦巫女の立場。帝国の任を得ている身。ならば放逐は他の家族とクロスだけじゃ」
「私は帝国や連邦の任を得る巫女だから…だからクロスは私に会わないと?たった二人の姉妹なのに、姉の私に会わないと?」
「お前が儀式に苦しむ妹を思い儀式を滅茶苦茶にした気持ちも分からんでもない。妹を可愛く思わぬ姉がどこにおる。だがお主のしでかした事は、クロスが務める事を決めた星の守人を不在にし、外敵からこの星の守護を欠く事につながるのだ。分かるか?」
「クロスが私を恨むのも当然ですぅ。そんな中途半端な体にした姉を許すなんて有り得ないですぅ。ごめんよ、クロス」
「この様な事態を引き起こしたお主はもうこの件には関わらせられぬ。分かるな。全てはクロスの心次第だ」
「再度守人として結晶化を進めるのか、それともぉ…」
「この星を去るか、じゃ」
「神官様…」
「明日、帝国からの迎えを呼ぶ。お主はクロスには会わずに去れ」
「会いたくてもクロスがそれを拒否するなら、どの顔をして会えと。私を恨んでいるでしょうねぇ。クロスは」
「明日迎えが来るまではこの牢で過されよ」
「フフ…戦巫女だなんて偉そうに言っても、妹ひとりにすら好かれもしないダメな巫女ですぅ」
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筆者敬白