「四人が一命を取り留めた事への礼は述べます。特に…」
「イコルはヤバかったですね」
「あなたの突出した救護技術は講座を担当する医療班長がべた褒めでしたよ」
「ルリ達は仲間ですから当然です」
「な。私達が駆け付けて少しは役に立ったならばそれでいいじゃん」
ポットの脇からジュンが顔を出して言う。
「ちょっとジュン。どこから顔を出してるのよ」
「だが、君達の規律違反が消えるものでもない」
「そうですね。ですが、今年は例年に無いくらいのトラブルにみまわれていますし、その分昨年の参加者の様にいがみ合う暇も無いでしょうね」
「それは…」
「違うよ。トラブルが多いのはルリが居るからだし、そのトラブルに団結するのもやっぱりルリが居るからなんだよ」
「普通は逆だろう。射手師ジュンよ」
「違わないよ。去年の経緯は詳しくは知らないけれど、私達は私達なりのやり方があるんだよ」
リーダーのジュンを庇う様にミトが言う。
「まあ、くたびれ儲けだけど、ルリの班を見捨てておくのもどうなのさ」
規律違反の救出に懐疑的だったフィンも言う。
「そうしてまで規律違反を犯したのは何故なんだ」
教官のひとりが四人を見渡して尋ねる。
「ルリが居る班から…かな」
「ルリが居る班だからだよ」
「そうそう。本当に世話が焼けるよ。全くルリは…さ」
「ともかく、あのままルリ達を放ってはおけないですよね」
フィン、ミト、ジュン、そしてポットは互いの顔を見合わせる様に言う。
不甲斐ないリーダーを見捨ててはおけないと言う顔で。
不甲斐ないリーダーですいません。
「今回の件は、講師陣の預かりとする。いいか。これはレッドカードものだからな。次は無いぞ」
講師の言葉に胸をなで下ろすジュン達。
「と、当然だろ」
「まぁ、規律違反はあくまでも規律違反だからな」
「何とか首の皮一枚残したか」
「挽回は可能よ」
今度は、ジュン、ミト、フィン、ポットの順で頷き合う。
「所で何でメリーの班はセーフなんだよ」
「セーフとは言っておらん」
「おや?じゃあ何?」
「メリーの班は自ら追試を申し出たからそれを認めたまでだ」
「じゃあ私達も…」
「聞きかじりで便乗は認めん」
「ずるいな」
「おや。二番手でトライするか?いい度胸しているな。射手師ジュンよ」
「メリーに負けていられないからね」
鼻息を荒くしてメリーに対抗心を燃やすジュン。
ブログへお立ち寄りの皆様へ
gooのフューチャフォンアクセス終了に伴い、gooブログ 各【偽書】シリーズへの投稿を終了する事と致しました。
他SNSへの投稿は継続しております。
ストーリーに引き続きご興味がございましたら、〔検索ワード【偽書】 〕などで検索頂けましたなら幸いです。
筆者敬白
「イコルはヤバかったですね」
「あなたの突出した救護技術は講座を担当する医療班長がべた褒めでしたよ」
「ルリ達は仲間ですから当然です」
「な。私達が駆け付けて少しは役に立ったならばそれでいいじゃん」
ポットの脇からジュンが顔を出して言う。
「ちょっとジュン。どこから顔を出してるのよ」
「だが、君達の規律違反が消えるものでもない」
「そうですね。ですが、今年は例年に無いくらいのトラブルにみまわれていますし、その分昨年の参加者の様にいがみ合う暇も無いでしょうね」
「それは…」
「違うよ。トラブルが多いのはルリが居るからだし、そのトラブルに団結するのもやっぱりルリが居るからなんだよ」
「普通は逆だろう。射手師ジュンよ」
「違わないよ。去年の経緯は詳しくは知らないけれど、私達は私達なりのやり方があるんだよ」
リーダーのジュンを庇う様にミトが言う。
「まあ、くたびれ儲けだけど、ルリの班を見捨てておくのもどうなのさ」
規律違反の救出に懐疑的だったフィンも言う。
「そうしてまで規律違反を犯したのは何故なんだ」
教官のひとりが四人を見渡して尋ねる。
「ルリが居る班から…かな」
「ルリが居る班だからだよ」
「そうそう。本当に世話が焼けるよ。全くルリは…さ」
「ともかく、あのままルリ達を放ってはおけないですよね」
フィン、ミト、ジュン、そしてポットは互いの顔を見合わせる様に言う。
不甲斐ないリーダーを見捨ててはおけないと言う顔で。
不甲斐ないリーダーですいません。
「今回の件は、講師陣の預かりとする。いいか。これはレッドカードものだからな。次は無いぞ」
講師の言葉に胸をなで下ろすジュン達。
「と、当然だろ」
「まぁ、規律違反はあくまでも規律違反だからな」
「何とか首の皮一枚残したか」
「挽回は可能よ」
今度は、ジュン、ミト、フィン、ポットの順で頷き合う。
「所で何でメリーの班はセーフなんだよ」
「セーフとは言っておらん」
「おや?じゃあ何?」
「メリーの班は自ら追試を申し出たからそれを認めたまでだ」
「じゃあ私達も…」
「聞きかじりで便乗は認めん」
「ずるいな」
「おや。二番手でトライするか?いい度胸しているな。射手師ジュンよ」
「メリーに負けていられないからね」
鼻息を荒くしてメリーに対抗心を燃やすジュン。
ブログへお立ち寄りの皆様へ
gooのフューチャフォンアクセス終了に伴い、gooブログ 各【偽書】シリーズへの投稿を終了する事と致しました。
他SNSへの投稿は継続しております。
ストーリーに引き続きご興味がございましたら、〔検索ワード【偽書】 〕などで検索頂けましたなら幸いです。
筆者敬白