始めに断っておくが、私は幸福の科学の信者でもなければ、教義に好意的でもない。むしろ批判的だ。ましてや幸福実現党の主張は、現実性のない荒唐無稽なものだと心底から思っている。
しかしこのニュースは面白かった。荒唐無稽な宗教でも、部分的には鋭いツッコミが入るから、それでも信者がある程度は集まるのだろうと分析したくなる。
橋下市長 原発再稼動 "敗北宣言" 人気取りがすべて?(ザ・リバティweb 2012.06.01)
関西電力大飯原発の再稼動に反対してきた橋下徹市長ら関西の首長が5月31日、「(電力の)15%の不足を前提にするのは行政の責任者として非常につらい」と「事実上容認」の姿勢を打ち出した。さらに6月1日に橋下氏は「負けたと思われても仕方ない」と"敗北宣言"した。
ここまでの橋下氏の変節ぶりは際立っている。
・橋下氏は昨年11月、脱原発を公約に市長に当選。・4月13日に大飯原発の「安全宣言」に対して、「本当におかしい。このプロセスで(再稼動を)許したら本当に怖いことになる。政権を代わってもらわないと」と息巻いていた。
・4月26日、「原発を再稼働させなくても(今夏の電力需要を)乗り切れるかどうかは関西府県民の努力次第。その負担が受け入れられないなら、再稼働は仕方がない」と一転、「民意」に従うという、お得意の無責任な態度に転換。
・5月14日、政府が今夏の関西の電力不足は15%になると公表。15日に関西の経済3団体トップが橋下氏に会い、再稼動への理解を求めたところ、19日には橋下氏は態度を軟化し、「1~3カ月の限定稼動」に言及した。
大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁が5月10日に行った守護霊インタビューで、橋下氏の守護霊は以下のように語っていた。 (最新刊 『徹底霊査 橋下徹は宰相の器か』所収)「反対しているほうが、今は支持率が上がるかなあ」
「どうせ、また再稼動するの、分かってっからさあ。ポピュリストかどうかは知らんけど、そういう声が高まれば、そう変えればいいだけのことだよ」
このことから、橋下氏は大飯原発の再稼動は避けられないことを知りつつ、マスコミが一斉に脱原発を唱えるのに乗って人気を集めようとしていただけだ、ということが分かる。
不思議なのは、いつもは政治家の揚げ足取りばかりする新聞等マスコミが、これだけ無節操な橋下氏に対して、ほとんど批判らしい批判をしないことだ。やはりマスコミは橋下氏を祀り上げて、「橋下政権」に押し上げるつもりなのか。マスコミがどのようにもてはやしたとしても、国民は橋下氏の本音を知って、冷静な目で判断しなければならない。(居)
「守護霊インタビュー」とやらを「ニュース」という位置づけの記事に入れるのはやめていただきたい(爆)。そりゃ「ニュース」ではなく、「幸福の科学」を「信仰(?)」する「信者たち」にとってだけの「ニュース」に過ぎない。
言うまでもないことだが、第三者によって検証不可能な事柄を「ニュース」とするのは、「これはニュースではなく、与太話ですよ」と自ら公言しているようなものだ。例えば、
「我が宗教の教祖によると、今年後半から一気に景気が上向くらしい」
とか、
「我が宗教の秘密の儀式によって、日本に見えないバリアを張った!安心せよ日本人!!」
などという文が、非信者も含む大多数の人によって、「ニュース」というカテゴリーに入れて読んでもらえるか、という問題である。
幸福の科学という教団が、非信者も含めて支持層を広げたいと本気で思うのなら、もう一度繰り返すが、
「守護霊インタビュー」とやらを「ニュース」という位置づけの記事に入れるのはやめていただきたい(笑いすぎて腹が痛い)。
で、その「守護霊インタビュー」の部分を全消去しても、以下の部分はなかなか鋭い。
ここまでの橋下氏の変節ぶりは際立っている。
・橋下氏は昨年11月、脱原発を公約に市長に当選。
・4月13日に大飯原発の「安全宣言」に対して、「本当におかしい。このプロセスで(再稼動を)許したら本当に怖いことになる。政権を代わってもらわないと」と息巻いていた。
・4月26日、「原発を再稼働させなくても(今夏の電力需要を)乗り切れるかどうかは関西府県民の努力次第。その負担が受け入れられないなら、再稼働は仕方がない」と一転、「民意」に従うという、お得意の無責任な態度に転換。
・5月14日、政府が今夏の関西の電力不足は15%になると公表。15日に関西の経済3団体トップが橋下氏に会い、再稼動への理解を求めたところ、19日には橋下氏は態度を軟化し、「1~3カ月の限定稼動」に言及した。
不思議なのは、いつもは政治家の揚げ足取りばかりする新聞等マスコミが、これだけ無節操な橋下氏に対して、ほとんど批判らしい批判をしないことだ。
(ここまで)
どうせなら、上のようにトリミングして「ニュース」にする方が、「ザ・リバティweb」とやらの読者層の裾野を大きく広げられるだろうと自信を持ってお勧めするのは私だけではないはずだ(苦笑)。
で、ようやく本題に入るが、なぜマスコミは、橋下市長の、全く首尾一貫していない発言を批判しないのだろうか?????麻生政権時はあれだけ
「ぶれた!またぶれた!!漢字が読めない!また漢字が読めない!!(そしてその後の、石井一による国会での「漢字テスト」に、麻生総理は全部答えられたことには全く触れないマスゴミ)」
などと、とにかく発言が少しでも変われば「ぶれたぶれた」と連呼しておきながら、民主党政権になって、マニフェストで掲げていた
「ムダをなくせば財源はいくらでもある!」
という主張を、
「今や財政改革待ったなし!」
と、180度手のひら返しをしている民主党政権と歴代首相を全く批判しない。読売新聞に至っては、自ら進んで増税を叫び、自民民主のこの点での協力を叫ぶ有様だ。
これは、いったいどういう発想があれば可能になるのかね???(とわざととぼけてみた)既存マスコミを、とことん「マスゴミ」と当ブログで呼んでいる所以である。
私から橋下へのオリジナルな批判は、前にも書いたように、
「橋下よ、キミは『政治家が専門家以上に、原発の安全性を判断することはできない』と明言しただろ?
なのに、「ザ・リバティwebが上に列挙したように、橋下自身が原発自身の安全性を判断しまくっているじゃないか」ということだ。
これを、「発言が根本からぶれている」と言わずして、何と言うべきなのか。ご存じの方がいたら教えていただきたい。
さて、
アパグループの「真の近現代史観」懸賞論文の受賞作品について論評されたことはございますか。
ございましたら拝読したいので教えてください。
なければ、ぜひとも白河塾視線で、受賞作品の「論文」について論評を試みていただきたい。
よろしくお願いします。
こちらの記事の「沖縄人じゃないですが」さんのコメントですね。
http://blog.goo.ne.jp/shirakawayofune001/e/2d7f3f8cd58c6af20da3c1709d45ebff
アパグループの「真の近現代史観」懸賞論文の受賞作品というのは、田母神論文や竹田論文のことですね。
あれは「学問的論文」という体裁での募集はしていないにもかかわらず、特に田母神論文は、「学術論文じゃない!」という筋からのバッシングが多かったですね。内容が批評できない頭の悪い人がよくやる「無理筋」です。
機会があれば田母神論文や竹田論文を論評してみたいと思っています。サジェスチョンをどうもありがとうございました。