できるだけごまかさないで考えてみる-try to think as accurately as possible

さまざまなことを「流さずに」考えてみよう。"slow-thinking"から"steady-thinking"へ

これに比べりゃまだ共産党の笠井の方が「日本人は日本の法によって守られてる」って感じているだろう

2011-03-02 22:46:23 | 白河アーカイブス

2ch方面では以下の記事に関する議論が「やや祭り」くらいにはなっているようだ。今現在でスレッドは17番目。スレ立て人次第だが、もうそろそろストップか。

「国を必ず守らなきゃいけないってなんかヘンだよね……」ホリエモンとひろゆきが、“国防”を語る(2011.02.25 週プレニュース)

2月5日早朝、テレビ朝日系列で放送された「朝まで生テレビ」で、「尖閣諸島なんか明け渡しちゃえばいいじゃない」、「沖縄まで(攻めて)こないと思うよ」と衝撃発言をし、ネットで話題になっている“ホリエモン”こと堀江貴文氏。その真意はどこにあるのか?元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏と「国を守る」ということについて、真剣トークを展開した。

「俺は、“流出がいいか悪いか”ということよりも、もっと上の問題“国を守るべきか、守らないべきか”を議論したかったんだよ。要は“国ってなんなの?”ってこと。“国を守りたい”って思ってるのは“国に頼ってる人”なわけで、国に頼ってない人は“別に関係ねえや”って思ってるわけでしょ。ほかの国で暮らせばいい。でも、みんなは“国を守らなきゃいけない”って言う」と堀江氏。

それに対し、「国を守るために戦うっていうのはどうかと思いますけどね」と同調するひろゆき氏。「戦争になるって想定すべきじゃない、無血革命みたいな形で譲渡されて、人が死なないんだったら、(他国に国土を譲渡しても)いいんじゃないの? みたいな気持ちはあります」

堀江氏も「武力衝突がなければ、譲渡してもいいと思う」と重ねる。
「他国に明け渡した場合、日本人が今まで積み重ねてきたものや暮らしがなくなるっていうわけじゃないでしょ? 俺が会社をM&A(合併・買収)しても、組織はだいたい残すじゃん」(堀江氏)

「役員とかトップは首をすげ替えられるけど、現場の社員とかは残りますよね」(ひろゆき氏)

「民衆の生活はあまり変わらないのに、変わるって洗脳されている。変わるって思わされて戦争をするのはおかしい。もしかしたら将来、“あのとき、中国の何十番目の省になったほうがよかったんじゃね”みたいなことがあるかもしれないよね」(堀江氏)

尖閣諸島など、領土に関する問題が語られる際、通り一辺倒に議論が展開されることに、疑問を感じているという堀江氏。「朝まで生テレビ」では、“国を必ず守らなきゃいけない”というそもそもの考え方自体に、「なんかヘンだよね……」と感じているようだ。

インタビュー/杉原光徳(ミドルマン) 撮影/根田拓也(ナイロニック)

 

不思議なのは、上記の記事を読んでヤンヤヤンヤ2chで議論してる連中が、「ウヨ・サヨ」の言葉で議論しているという点だ。私に言わせれば、このバカ二人の雑談は、「ウヨ・サヨ」の言葉など使わなくてもいくらでも批判できる低レベルなものに過ぎない。

例えば堀江の最初のこの部分。

>「俺は、“流出がいいか悪いか”ということよりも、もっと上の問題“国を守るべきか、守らないべきか”を議論したかったんだよ。要は“国ってなんなの?”ってこと。“国を守りたい”って思ってるのは“国に頼ってる人”なわけで、国に頼ってない人は“別に関係ねえや”って思ってるわけでしょ。ほかの国で暮らせばいい。でも、みんなは“国を守らなきゃいけない”って言う

せっかく朝生で東があれだけフォローしてくれたのに、こう言ってしまっては身も蓋もなかろうに。堀江としては、

・「国を守りたい」と思っている人は「国に頼っている人」で、

・「国に頼っていない人」は、「別に関係ねえや」と思っていると。しかも「ほかの国で暮らせばいい」とまで言う。

堀江も西村(ひろゆき)も、「ほかの国」とやらで、日本で日本人が享受(きょうじゅ)しているさまざまな「自由権」をそのまま「持ち歩ける」とでも思っているのだろうか?????ここは本当にクエスチョンマークを100個つけても足りないくらいだ。

堀江はここまで言う。

>もしかしたら将来、“あのとき、中国の何十番目の省になったほうがよかったんじゃね”みたいなことがあるかもしれないよね

・・・言うに事欠いて「中国」ですか。あの「中国」で、どれだけネット上の言論が規制されているのか、これだけ「インターネット時代の寵児」とはやし立てられている堀江貴文が、この程度のことも知らないというか想像できないというのは、怒りを通り越して失笑せざるを得ない。

世界中でこれだけ自由な国はめったにないと私は断言できる。日本が武力(自衛隊)を海外へ送り出すときでも、公然とそのことに反対ができ、テレビ局と新聞社が一致団結してそのことに反対キャンペーンを張ることができ、公務員も含めてそのことに対する反対デモができる。ジョン・レノンの"imagine"が放送禁止になることも全くない。これだけ自由な国って、日本以外のどこに存在するというのか??

しかも、日本のすばらしさは自由さだけではない。不景気だ何だと言われても、夜道を歩いていて強盗に遭ったり、誘拐される危険は世界レベルで見ても極めて低い。生活保護はつい最近やってきた外国人にも集団レベルで適用されるほどの大盤振る舞い出血大サービス(笑)である。「ワーキングプア」と言われながらも、すみかさえあれば家に引きこもることができ、働きもせずにネット弁慶し放題(笑)である。しかも消費税はたったの5%。家の周りの土地も「農地」扱いにしてもらいさえすれば、固定資産税もかなり安く、贈与税に至ってはゼロになる場合もあるというオマケつき。地方の「土地持ち、インターネットあり世帯」にとってはこれほど住みやすい社会もそうそうないはずである。

中国や北朝鮮、韓国のように、国家が認めない思想を持つ人間は国家レベルでマークされ、逮捕拘禁はもちろんのこと、その存在さえ闇へ葬り去られかねない。中国の天安門事件、法輪功事件、北朝鮮の先軍政治やキム一族による政治権力の世襲だけでなく、「自由主義」と一応見なされている韓国でさえ、国家から「親日派」と判断されると先祖の代も含めて徹底的に財産を没収され、歴代大統領のほとんどは任期が終わると次の代の大統領の正当性を高めるために逮捕され投獄される。←これ知らない人、けっこういるみたいだね。比較的自由な台湾でさえ、昔から台湾にいた人と、中国共産党との戦いに敗れて台湾に逃げのびた人との諍いは絶えない。このように、東アジアだけで見ても、日本ほど恵まれている国はないのである。

 

だから、これだけはハッキリさせておこう。「日本を守りたい」と思っている人は、「日本に頼っている人」ではない。「日本に頼っているという自覚がある人」である。今自分がそこそこ生きているのは、日本の自由と豊かさがあればこそだという自覚があればこそ、日本を守りたいと思えるのである。

 

しかし、上のバカ二人は、生まれも育ちも日本であるせいなのか、こういう「日本の自由と豊かさ」に対して、あたかも「ユニバーサル」であるかのような前提で平気でしゃべる。このバカさ加減を批判するのに、ウヨもサヨも全く関係ないだろうに(笑)

いわゆる「サヨ」の代表である日本共産党でさえ、利益共同体としての日本国家に対しては「守りたい」という気持ちを持っているであろう。少し前の記事で私がボコボコに批判した笠井でさえ、憲法9条こそが日本を守ると信じて疑わない点はキチガイとしか言いようがないが、それでも「日本を守るべきだ」という考えを持っているはずだ。なぜなら今の日本共産党委員長の志位和夫が田原総一朗に「それでも外国から攻められたらどうする?」と詰問されたときに、

「竹やりを持って戦う!」

と答えたのだから。上のバカ二人のように、「無血革命」や「譲渡」とは言わない点で、まだ日本共産党の方が、利益共同体としての日本国家を意識はできている。

 

一番始末が悪いのは、上のバカ二人のような「自分たちが日本に居住している人間であるがゆえに享受できているメリット」が、あまりにも無意識的に享受できているがゆえに、「日本という国家でなくてもこういう利益はほぼ享受できる」と思い込んでいる連中である。この二人はこれまた無意識的に、「でも断定できないでしょ?」という論法に逃げることも心得ている。まさに1月分の朝生(2/5深夜)での堀江の返答と同じである。

 

堀江「尖閣諸島なんて中国がほしければあげちゃえばいいでしょ!何が困るの?」

竹田「国土が侵されます。漁業権もなくなります。」

堀江「あのさ、漁業権買えばいいじゃない中国から。」

田原「じゃあ沖縄はあげてもいい?」

堀江「沖縄までは来ないと思うよ」

~がやがや~

東「中国は沖縄を経営するのは大変ですよ。もう一個チベットを抱えるようなものだから」

堀江「そう。わざわざ今国民国家がそんな沖縄みたいなものをわざわざ占領して、何の得になるんですか?何の得にもならないでしょ?」

 

先日のこの記事にアーカイブした通りだが、堀江の頭の中は、

1 尖閣諸島がほしければ中国にあげればよい。

2 尖閣諸島で必要なもの(資源など)があれば、中国から買えばよい。

ここですでに、「中間マージン」が中国によってよけいに吸い取られることを彼は「商売人」でありながら全く想像できていないのだが、この点は一度置いておく。

3 中国は沖縄には攻めてこないだろう。←一度中国の潜水艦が無断で沖縄近海を航行していたことはきれいに忘れられる都合の良さ。

そして次が大事だが、

4 中国が万が一沖縄に攻めてきても、沖縄の文化や自由や豊かさは守られるんじゃね?

「沖縄が中国に攻められたからと言って、沖縄がunhappyになるって誰がわかるの?」

おそらく、この「問い」が彼の中に「中心点」として存在するのであろう。だからこそ以下のように問うこともできる。

「日本が中国に攻められたからと言って、日本がunhappyになるって誰がわかるの?」

こういう「問い」の形で自分の信念をあいまいなままにできる限り、彼らは上記のような発言をし続けることができるだろう。

 

もう展開は読めると思うが、上のバカ二人は、上のように

「でも日本がunhappyになると決まったわけじゃないでしょ?」

と逆質問し続けられる限り、誰も彼らを納得させることはできないのである。

 

上のバカ二人のような人種が、開き直ると始末が悪いのは、この点にある。「でもそうでないかも知れないよね?」と言い返せる限り、この人種は、永遠に考えを変えないであろう。

 

長くなりそうなのでここで一度止めておく。



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