山奥の小部屋より

山奥の司法書士が感じたこと

日弁連「特別養子縁組制度の改正に関する提言」

2018-10-31 09:03:26 | つぶやき
日本弁護士連合会:特別養子縁組制度の改正に関する提言

提言の趣旨
特別養子縁組がふさわしい子どもについて,要件上あるいは手続上の問題によりこれを断念せざるを得ない事態が生じている状況を改善するために,以下の改正を行うべきである。
1 養子となる者の上限年齢を引き上げるべきである。なお,上限年齢を何歳まで引き上げるかについては,特別養子縁組の性質や子の意思の配慮との関係等を考慮しつつ,慎重に検討すべきである。
2 実方父母による同意の撤回を制限する制度を新設すべきである。
3 特別養子縁組の審判手続については,次の点に留意して見直すべきである。
(1) 特別養子縁組の審判手続が,構造的に,実方父母と養親候補者との間の対立関係を助長することのないようにすべきである。
(2) 特別養子縁組の成立要件のうち,実方父母による子の監護に関する部分については,児童相談所長も手続に関与できるようにすべきである。
(3) 特別養子縁組の審判を通して,実方父母のプライバシー情報が養親候補者に知られ,養親候補者のプライバシー情報が実方父母に知らされることのないように設計すべきである。
4 民法817条の6を改正し,実方父母が特別養子縁組に同意できる地位を濫用してはならないことを明記すべきである。

産官協議会 (次世代ヘルスケア)(第1回)

2018-10-31 08:46:57 | 各省庁の動き
次世代ヘルスケア(第1回) 配布資料

オンライン診療、オンライン服薬指導、電子処方箋等。

【本人確認関係】
・医師が医師免許を保有していることを患者が確認できる環境を整えておくこと
・初診及び急病急変患者は、原則として直接の対面による診療を行うこと(例外あり)
・原則として、新たな疾患に対して医薬品の処方を行う場合は、直接の対面診療に基づきなされること

所有権放棄に関する議論

2018-10-26 10:37:40 | 不動産登記
登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会 | 一般社団法人 金融財政事情研究会

第12回研究会資料が公表されています。

土地所有権の放棄の要件
次のような事情がある場合には土地所有権の放棄を認めるものとすることは,どうか。
① 土地を手放したい者が土地の管理コストを負担するとき(例えば,適当と認められる金員を支払ったとき)
② 土地を手放したい者が負担する土地の管理コストが過大であるとき(例えば,自然災害等のやむを得ない事由により土地に崩壊等の危険が発生し,土地所有者や近隣住民の生命・財産に危害が生ずるおそれがあるとき)
③ 帰属先機関が負担する管理コストが小さく,流通も容易なとき(例えば,土地上に建物が存在せず,土地の権利の帰属に争いがなく,隣接地との筆界が特定されているとき)
④ 土地の引受先を見つけることができないとき(例えば,土地を手放したい者が,競売等の公的な手続により売却を試みても買い受ける者がないとき)

放棄の意思表示
土地所有権の放棄は,相手方がある単独行為として,後述する土地の帰属先機関が了知することができる方法による意思表示により,効果が生ずるものとすることについて,どのように考えるか。放棄の意思表示の効果が発生するためには,帰属先機関の同意を要するとすることについては,どうか。

放棄された土地の帰属先機関
【A案】 国
【B案】 地方公共団体
【C案】 新たに創設される専門機関(いわゆるランドバンク)
【D案】 上記各機関のうち,複数の機関に優先順位を付けて帰属先を決定する

共有持分の放棄
一定の条件を満たす場合にのみ,土地所有権の放棄を認めるものとした場合でも,共有持分の放棄については現行法の規律を維持するものとすることにつき,どのように考えるか。

用益物権・担保物権等が設定されている土地の所有権放棄
例えば,用益物権や担保物権等の制限物権が設定されている土地につき,所有者が所有権を放棄しても,これをもって制限物権者に対抗することができないものとすることについて,どのように考えるか。

損害賠償責任
所有権放棄された土地の工作物の設置・保存又は竹木の裁植・支持に瑕疵があることによって第三者に損害が発生した場合における放棄者の損害賠償責任について,どのように考えるか。土地の工作物等ではなく,土地そのものに瑕疵があるときはどうか。

建物・動産の所有権放棄
建物の所有権放棄について,どのように考えるか。動産の所有権放棄については,どうか。

みなし放棄
土地所有者が,一定期間,土地所有権を行使しないときは,土地の所有権を放棄したものとみなすものとすることについて,どのように考えるか。

民事裁判手続等IT化研究会第2回議事要旨

2018-10-26 09:39:14 | 裁判関係
公益社団法人 商事法務研究会 民事裁判手続等IT化研究会

オンライン申立ての一本化、訴訟記録の電子化のメリット、濫用的な訴えを防止するための方策といったあたりの議論ですね。

第1回研究会資料1-1・9頁によると、本日が第3回会議のようです。
テーマは「送達等(2),応訴,口頭弁論等(3)」。

こちらも重要なテーマですね。