まつたけを取ったぞー

おととい、松茸狩りに、仙人と父と三人で行って来た。

取れた取れた、大豊作。こんなの生まれて、初めてのことだった。
私は、何度も何度も「山ノ神様、ありがとう」と叫んだ。

いつも、仙人の家に行くと、自慢げに松茸を並べ本数、キロ数を見せられる。

今日こそは、私も自慢できる。と、るんるんだった。

ところが、山を降り、帰るときに手違いがあり、私だけ、山に置き去りにされてしまった。仙人は、車を置きっぱなしで、後から来た弟と帰り、父は、助手席に私の変わりに松茸を乗せて、帰ってしまった。

しかし、いっぱい取れたお蔭で、元気に山を下り、麓で電話を仮り、友達に迎えにきてもらうことになった。足は痛かったが、それでもるんるんで、また、道路を歩き始めた。

しかたない、あんなに取れたんだ物、何か起こってもしょうがない。っと笑っていた。

家に帰り、松茸を並べて、写真を撮ろうと、意気込んでいってみると、すでに母が松茸を売ってきっているではないか。(泣）

私の楽しみが、私の喜びが、一生に一度のことが一瞬にして、ふっ飛んでいった。

もう、写真も取らない。愕然とするしかなかった。母には、逆切れされるし、
こうなったら、思い切りやけ食いしかない。

その日一日で、天に登り、地に突き落とされた気分だ。

こんなに取れたのに、こんなにがっくりしなきゃならないなんて、そのとき、美輪明宏氏の「正と負の法則」を思い出してしまった。

これでよかったのかな。