誕生したばかりの息子とは、顔を見せてもらうだけでしばしお別れ・・・
このあと、自分の体の処置してもらう為の手術が続きました。
この時間が生むまでよりも長かったので、とにかく苦痛との戦いだったわ
胎盤を取り除いているのか!?掃除機のようなバキューム音が聞こえてるし・・・。
変な金属音が耳に付くしで・・・
そうこうしてる間に、何だか気分も悪くなってきた
腕に取り付けられていた、血圧測定器が自動で動くようになっていたんだけど、ナースさんたちが知らせる言葉で、だんだん数値が下がって来てる事も分かった。
そのうち、ドラマで聞くようなアラーム音まで聞こえてくるしで・・・。
血の気が引いていって「私って、このまま死ぬのか???」
ふと、こんな事までよぎってしまったわ
麻酔薬を追加で注入してもらうと、自分の体がラクになって血の気が巡っていくような感覚が戻ったのであった。
でっ、私が手術中に記憶してるのはここまで・・・。
たぶん、麻酔が上の方まで効いてきて、眠りに入ってしまったんだと思うわ
気付いたら終わっていて、ナースさんたちが、私の重たい体をずらして移動のベッドに寝かす作業をしていたのでした。
とにかく意識が朦朧としてたからよく分からない状態のまま、自分のいた部屋に連れて行かれてたわ
そんな私の様子とは対照的にぷーちゃんやパパ、私の両親の嬉しそうな声が響いてたよな?
手術が終わってしばらくして、生まれたばかりの息子を枕元に連れてきてくれた。
まだ私の意識もしっかりしてなかったと思うけど、横にかわいく眠ってる息子を見たとき、いろんな感情がこみ上げてきて涙があふれてきてしまいました
何はともあれ無事に生まれてきてくれたことにホッとした瞬間でした。
とにかく帝王切開が手術から産後の痛みといい、あんなにもツライもんだと思わなかったわ
一生のうちに私はどちらも経験させてもらったが、帝王切開はもう二度としたくないと思ったのでありました (おわり)
寝不足の状態のまま迎えてしまった朝
そして、その日は朝食(水)も取れずに、出産の準備に備えていた。
手術は午後からだったけど、朝から手術着に着替えて、色々と点滴や検査も受けていました。
午後1時半になり、「そろそろ移動しましょうか?」と声がかかり、手術室に向かいました。
この時、「あ~とうとう始まるんだぁ」とかなりドキドキしていたわ
手術台に寝転んで、しばらくしてからついに麻酔が入りました。
腰の辺りの脊髄部分にする硬膜外麻酔ってやつです。
麻酔を入れて5分くらい経ってからか、「テストをしていきますね」と言われて、足先部分から上半身に向かってのしびれを確認する為、冷たい脱脂綿を皮膚に当てたり、つねって痛みを確認したりをしていた。
私の麻酔の効き方が遅いのか、感覚があるのかないのか正直分からない状態だった
そんな傍らで、準備万端で暇をしている助産師さんたちの姿が・・・
何度も「ここは麻酔効いてる?」とか「ここは痛い?」など私に聞いていたのであった。
正直、手術が怖いのもあって私ももったいぶってたところもあったけど・・
そんなこんなで、手術開始予定時刻の14時を過ぎていったのでした。
まもなくして、執刀してくださる院長も到着。
私の場合、前置胎盤という難題を抱えた帝王切開だったので、手術を始める直前に、出血量が多くなることもあるから、「その時は輸血をしますね!」と聞かされたのだ
それに、貧血の数値も低いから気分が悪くなったりしたらすぐに言うように・・・とまで言われていた。
そんなこと言われたら、さらに緊張が増すじゃないか~~!!
でも、そうこうしてる間にも手術は始まってしまったのでした。
目の前にはブルーのシートで覆われてるのでどんな状況なのかも分からず・・・!?
ただ、ハサミのようなものがカチカチ言ってる音や体を押さえつけられてるような感覚だけが上半身に伝わってくるのであった。
始まって15分くらい経ってからでしょうか?
「今から赤ちゃんを取り出しますね」と声が掛かったのでした。
頭を引き出す時に、なぜか胃のあたりをググッと思いっきり押さえつけられた。
このときの息苦しさはハンパなかったよ
何度も押さえつけられて、思わずイタイと言ってしまってた
そして、数分後に産声が聞こえたのであった。
そのあと「あらぁ~この赤ちゃんとても大きいわよ!」と言う声も聞こえてきました。
だがっ私は、生まれたという感動そっちのけで、何だかよく分からん痛みと戦っていたのであった
(その3に続く)