店主のだらだら草子

スローライフを目指すi-sumi.com店主の気ままな日記

原生林を歩く 41

2011年06月23日 | 自然
前回のが延期だったので、続けさまですが原生林へ行ってきました。

TOPの画像は、折り返し点の峠で休憩中に霧に包まれた時の画像。
色が消えて白黒になるんです。幻想的でしょ?


しっとりとした湿潤な森の朝は、瑞々しさに溢れていて好きです。
みんな4時前には起きているようで、それぞれが鳥の声を楽しみながらの起床です。
明け方前には、ここでは久しぶりにヨタカ(宮沢賢治で有名ですね)やトラツグミ(昔は妖怪ヌエの声とされていた)の声が・・・。


5時に歩き始めました。
2週間前に訪れた時とは木々の花々は様変わりしていました。
あれだけ咲き誇っていた林道のタニウツギはすっかり花を落としていましたし、林内では花が見られなくなったコアジサイ(シカに花を食われるのか)が可憐な花を咲かせています。





コアジサイ


サルナシ
秋が楽しみ!たぶん実は残ってないでしょうけど。


これもシカに食われて最近見なくなっていたササユリを久しぶりに発見。シカの届かない斜面に咲いていました。



この日はハクウンボクが満開、真っ盛り。
こんなにたくさんハクウンボクがあったんだと思うほど。




ハクウンボクの花いかだ


ショウキランもびっくりするほどたくさん。






ツルアジサイも真っ盛り。



サンコタケ


マメザヤタケ


キノコの団地??


鳥はオオルリとミソサザイが目立ちました。
記録を見ると、オオルリは13羽、ミソサザイは11羽。

個人的には、地味で小さいけれど精一杯大きな声で美声を聴かせてくれるミソサザイがすきです。
もうひとつ、この森で良く見られるキバシリもかわいいなあ。



変なものも見つけました。粘菌(変形菌)です。

ツノホコリ


クダホコリ
南方熊楠が研究していたことでも有名ですよね、粘菌。
アメーバ状になって動くものもあるそうです。



陸貝(カタツムリ)の仲間  ダイギセル


オオミズアオ  ガの仲間
まだ羽化したてなのか、羽根を立てているし伸びきってもいない。







かなり荒れてしまったとはいえ、やはりこの森はまだまだ素晴らしい。

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注:この森は現在このコースからの入林が禁止されています。
私たちは10年ほど前からこの森で野鳥調査をしています。調査ということで入林を許可されていますので、そのついでに、その風景や自然の営みをご紹介しています。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (bulbul)
2011-06-26 11:37:48
 写真から大自然の空気を感じます。scopsさんの思いなんでしょうね、
 出版してほしい気がします。
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bulbulさま (scops)
2011-06-26 23:26:44
出版だなんて、お世辞でも嬉しいです。

確かにこの森への思い入れは強いです、私も一緒に行っているメンバーも。
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お世辞なんて (bulbul)
2011-06-27 06:48:05
 コアジサイ 2、ササユリ、団地(なんというキノコですか)、変形菌、オオミズアオ、なんて魅力的な、
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bulbulさま (scops)
2011-06-27 14:52:36
恐れ入ります。
なにより、被写体が素晴らしいですからね。
これからも、護るべきこの素晴らしさを、少しでもお伝えできたら・・・と思います。
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長谷川等伯だ! (ジョルジュ)
2011-06-28 13:29:48
、でしょう? 
あの、雨(?)に霞んだ松林図屏風と同じ風景だ! 
と トップの写真でコウフンしました(笑)。
その後、写真にコウフンしっぱなし!

サンコタケは、珊瑚茸?と思った直後に「三鈷杵」の「サンコ」だ! とわかりました。 
そっくりですね!
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ジョルジュさま (scops)
2011-06-28 14:05:45
長谷川等伯の松林図屏風とは、これまたすごいお褒めの言葉をいただき、ありがとうございます。確かに水墨画のような世界でした・・・。

サンコタケは、おっしゃるように仏具の三鈷に似ているところから命名されたそうです。ジョルジュさんには所縁のあるものですよね。
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