店主のだらだら草子

スローライフを目指すi-sumi.com店主の気ままな日記

原生林を歩く8 その1

2006年05月04日 | 自然
冬の間は雪が深くては入れなかったいつもの原生林へ、5ヶ月ぶりに行ってきました。谷はまだ雪が残り、芽吹きもまだこれからのいつもの年より少し遅めの春です。

夜に到着して、久しぶりに再会した友人たちといつものように、ビールやバーボンを飲みながらなんでもない話に花を咲かせる。この何気ない時間がとても楽しい。
闇の中からは、このごろめっきり少なくなったコノハズクが、「ブッポーソー(仏法僧)」と少し悲しげな声で鳴いている。
実はこの鳥、わたしのハンドルネーム「scops」の名前の由来でもある。フクロウの仲間が大好きな私は、その中でも体長20cmくらいのこの小さなフクロウが好きで、英名SCOPS OWL 学名OTUS SCOPS からいただいた。
この鳥の声を聞くと深山に来たことを実感する。残念なことに生息数は減少の一途、最近は声を聞けただけでうれしい。もうひとつ残念なのは、姿をほとんど見られないこと。声は聞けても姿はまず見られない。私ももう長いこと鳥を見ているが、まだ1度しか見たことがない・・・




谷に入ると、この冬の豪雪のせいか、倒木が目立つ。
友人のSさんに物差しになってもらった。彼の身長は170数センチ。たくさんあった倒木の中でもこれが一番太かったが、幹周り3mは超えているだろう。




まだ芽吹きがほとんどなかったが、トチが新芽を出していた。
まだ色の少ない木々に、この紅色の鮮やかさが目立つ。




去年ブナの実が豊作で、クマが里に下りてきたという話もあまり聞かなかった。多くの生き物に恵みをもたらしたブナの実の残りから、かわいい新芽がたくさん出ていた。ただ、たくさん出ている芽が大木に育つのは何百本に1本もあるだろうか・・・  倒木もあり、新芽もあり、森の営みは続いていく。

この日の花や鳥の話はまた次回に・・・

最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あこがれます♪ (hitoha)
2006-05-06 01:18:52
原生林ということばに、いのちのはじまり…というような響を感じます。静寂、ということも想像し、原生林にはあこがれます。しんとした闇夜の中で見る月は素敵でしょうね。ぜひ見てみたいです



まだ雪が残っているのですね。大きな倒木に、自然の力の大きさを感じます。でも、お友だちとお酒を片手に語らうのも楽しそう…
返信する
Re:あこがれます♪ (scops)
2006-05-06 22:49:15
ここへ行くのは一番の楽しみです。

行くたびに厳しさと美しさを見せてもらっています。

夜、ホントにおすすめ。静寂と夜の鳥の声、そして少しの緊張感・・・たまりません。
返信する
夜の鳥の声 ()
2006-05-07 08:51:46
『ブッポウソウ』と鳴く声が、一度聞いたら耳から離れなくて、毎年憧れています。

きっと姿は見えないでしょうから、声だけで姿を想像するのも又いいかも・・

今年は久しぶりに行ってみたいなぁ♪ そして『緑の匂い』も好きなのです。又、立派なブナの木に耳をつけると、何か聞こえて来るような・・・
返信する
雀さん、こんにちは (scops)
2006-05-07 17:19:13
あの哀愁のある声は風情がありますね~

ホントに原生林の静かな夜によく合います。



あとヨタカが鳴いて、トラツグミとのトリオが奏でられると最高です。
返信する
SCOPS OWL! (うめもも)
2006-05-08 16:49:38
scopsさん、こんにちは~。

ハンドルネームの由来を聞いて、「なるほど!」と納得しました。

意味はなにかとずっと思ってたんです。



「仏法僧~」

って鳴くのですね~。絶滅危惧種ですか?

ふくろうは、魔法使いのいい相棒です。

ほら、ハリーポッターには白いふくろうがでてきますよね~?

あっ、もしかしてscopsさんは猛禽類が好き?

scopsさん、タカも好きですよね~?

(私もですけど。)



まだ春浅い原生林は、大地の息吹でいっぱいです。

ブナは成長の遅い樹ですが、

厳しい自然に耐える力があり、大木になるんだそうですね~。



いつも、貴重なお写真や記事を見せていただき、

ありがとうございます。

次回も楽しみにしていますね~
返信する
そうなんです (scops)
2006-05-08 22:44:57
私はフクロウなんです。



タカやフクロウの猛禽類大好きです。

何なんでしょうね。孤高感がいいんです、きっと。



何でも見通すようなあの鋭い目!

泰然自若とした振る舞い・・・

そしてここというときはビシッと決める。



ああ、こんなふうにかっこよくなりたいとさえ思いますよ。
返信する
フクロウ ()
2006-05-08 23:58:48
子どもの頃は暗い林の中で、ホーホーと鳴くフクロウの声に、外にあるトイレに行くのが何だか恐かったことを覚えています。あれは夜行動するフクロウだから恐いことはないと言われても、暗闇とあの鳴き声は楽しくはなかった。



原生林、植物達の人生ならぬ樹生(こんな言葉はないですが)を感じます。実家近くにも有りますが、一人で行くのは少し恐いようなそんな場所です。
返信する
いいなあ (scops)
2006-05-09 00:26:00
フクロウの声が自宅で聴けるなんて、うらやましいです。今でも聴けるのでしょうか?



以前に風さんがカラスにやられたオオコノハズクを拾われましたが、私の「scops」は、まだもう少し小さいフクロウです。みんな鳴き声が違うんですよ。

返信する
はじめまして (sunbird)
2006-05-20 21:01:22
タカの渡りではいろいろお教えいただきありがとうございます。

英語音痴のわたしは「scops」は左下のかわいいワンちゃんのお名前なのかと思っていました。コノハズクなのですね。まだ見ぬあこがれの鳥さんです。いつか会えないものかと四国のブナ林を歩くたびに思っています。

scopsさんのblogは今にも風の音が聞こえてきそうで、大きな自然を感じながら見させていただいております。

またおじゃまに上がりたいと思っています。よろしくお願いいたします。
返信する
sunbirdさん、はじめまして (scops)
2006-05-20 21:34:49
sunbirdさんのblogではきれいな鳥の写真を楽しませていただいています。ありがとうございます。



コノハズクは、声はすれどなかなか出会えない鳥ですね。初夏にこの声を聞くと、ああ今年も来たなとホッとします。



これからもよろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿