原生林を歩く ４８

今回の原生林は、久しぶりに雨の中・・・
降ったりやんだりでしたが、しっとりとしたこの原生林にお似合いの一日を過ごしてきました。
ＴＯＰの画像のように森の中はうっすらとガスがかかり、空気もべたつくほどではなくて湿潤でした。


６月は例年白い花の季節。
森や山には白い花々でいっぱい・・・なのですが、今年はちょっと時期が合わなかったようです。



一番たくさん咲いていた白い花はこのヤブデマリ。


その次にツルアジサイ。
サワフタギやホウノキも少しありましたが、もう咲き終わりのようです。


モリアオガエルの卵塊を白い花に例えるなら、これは満開。今が盛りです。




白いものといえば、これもたくさんありました。

ギンリョウソウ


この時期ならではの光景。

ブナの実生


サワグルミの実生


コミネカエデの実生


特にサワグルミの実生の数の多さは特筆ものです。歩くのに困るくらい。





誰が歩いているのか・・・ケモノ道が斜面を削る。





雨の日にはキノコが似合うなあ。

ショウキラン　残念ながら花はまだ開いていない。



デワノタツナミソウ？



これはなんでしょう？
気が付いていなかっただけかもしれないが、まだ見たことがない。


ちょっとアップで。
キヨスミウツボの蕾じゃないかなということですが、来月花を見られるといいな。ちょっと遅いか・・・





ヒメクロサナエ
トンボやチョウに詳しい仲間に教えてもらいました。



今日のハイライト、フジミドリシジミ。
待望のゼフィルスです。（この画像は先の仲間にいただきました）
羽を広げたところも見られました。きれいなブルー。残念ながら画像はありませんが・・・・。



ウスバシロチョウ



アカハライモリのおなかに注目。
周りにいるのがヒキガエル（たぶんアズマヒキガエル）のオタマジャクシです。
このオタマジャクシを食べて腹いっぱいのようです。厳しい自然の一幕。



スギゴケの仲間かなあ？
花がたくさん咲いていました。



コアジサイ
森の中には少なくなってしまったが、林道へ出るとそれなりにある。
でも一時期と比べると、かなり少ない。

鳥の繁殖期も盛りは過ぎ、ちょっと一段落。
サシバ（タカの仲間）が今回も２羽現れた。ちょっと山奥過ぎるんじゃないかとも思うけど、どうやら腰を落ち着けて繁殖してくれそう。
そのうち一羽は頭の白い一部アルビノ（白化個体）だったので、今後の追跡はしやすいです。
そういえば、アルビノのサシバって珍しいな。


鳥はアカショウビン、ジュウイチ、オオルリ、キビタキ、ミソサザイ、トラツグミ、サシバなど３０種でした。

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現在、この森への立ち入りは厳しく制限されています。
私たちは１０年あまり前からこの森で野鳥調査をしています。調査ということで入林を許可されていますので、そのついでに、その風景や自然の営みをご紹介しています。