「よくがんばりました」(喜多川泰著 サンマーク出版 2022.9.30初版 238ページ)
人の一生にはいろんなことがあるなあ、と今回読んでの感想。
人間は自分の声を一番たくさん聞いている。決して交わることのなかった父と息子。主人公は中2のときに両親が離婚した。父は貸本屋を営んでいたが貧しかった。母と上京し、長じて教師になり、52歳のときに父の訃報を警察から知らされ、故郷にいったん帰る。たくさんの人とのまじりわりの中を生きている。人生は通り一遍ではない。
以下、アマゾンの紹介。
[あらすじ]中学校の社会科教師として30年のキャリアをもつ石橋嘉人は、心が不安定な新米教師・山吹日奈の面倒をみながら、コロナ禍で大きく変化する教育現場や子どもたちの心情に憤りを感じていた。ある日、愛媛県警からの連絡で実父が亡くなったことを知る。父親とは38年前、逃げるように母親と家を飛び出してから会っていないうえに、自分の記憶からも消していた存在だった。時はちょうど「西条まつり」が行われる秋の10月。江戸時代から続く日本一のだんじり数を誇る祭りの高揚感が、唯一の父親との記憶を蘇らせた。義人は、生まれて初めて父親の実像と向き合う決心をする。それは、自分の心を癒す再生の時間でもあった。
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