北海道の四季登山と読了記

週末の休みを利用して登山しています。ときどき本も読みます。

(052-0507) カーテンコール

2022年05月25日 | 四季の山登り(2022.1.1~2022.12.31)

「カーテンコール」(加納朋子著 新潮文庫 令和4年2月25日 四刷 338ページ)
北海道砂川市の書店主岩田徹氏の推し本だけのことはある。
加納朋子の著書も今回初めて読む。著者は急性白血病の体験者であることを表紙裏の著者紹介で知った。
話の展開が上手い。話はこうだ。閉校が決まった私立萌木女学園は卒業ができない落ちこぼれ学生を半年かけて卒業させるため、特別補講をする。
落ちこぼれ学生の個性がまたすごい。コミュニティ障害、寝坊魔、拒食症、学業不振の学生が出てくる。生きづらいのだ。
理事長のことば「あなたは素晴らしい」「私は素晴らしい」。岩田書店主の言もいい。「今となってはその経験がマイナスであったと言えば、たぶんプラスであると言えるのですから、実に不思議なものです。人生って敗者復活戦なのですね。」いい本に出会った。1万円選書を始めた岩田さんはただものでない。

昔読んだ本の中にこういうのがあった。「人間は一生のうち逢うべき人に必ず逢える。しかも一瞬早過ぎず、一瞬遅すぎない時に」「わが身にふりかかってくる一切の出来事は自分にとって絶対必然であると共にまた実に絶対最善である」(森信三)

コメント
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