拝啓 陸の孤島から

いいことがあってこその 笑顔じゃなくて
笑顔でいりゃいいこと あると思えたら それがいいことの 序章です

珈琲時光

2006年02月25日 19時27分53秒 | 日々の話
現在、つくもの中で一青窈ブームです。
(4月のツアーには行ってきます)
その延長線上で見てみました。

恥ずかしながらつくもは小津安二郎作品を観たことがなくて、
「なんかこういう世界観」みたいな話しか聞いたことがないんですけど、
この作品を通して窺い知ることができましたね。
(美術の教科書で名画鑑賞するようなものかもしれないけど)

この作品は観るものに何も押し付けないですよね。
純愛とか社会問題とか全然ない。
乱暴な言い方をすれば、ドキュメンタリーやメイキング映像のようにすら見える。
連続ドラマは50分の枠の中に山あり谷ありで視聴者を離さないけれど、
それに馴れてしまった視聴者はこれを見るとイライラするかもしれませんね。

本当に淡々と流れていく時間。
セリフっぽくないセリフ。
一体どこからどこまでエキストラなの? っていうくらいの隠し撮りみたいな映像。
携帯電話での会話。電車での移動。
人間の生活って客観的に見るとこんな感じなのかなあ。

ひとつ大変びっくりしたのは、
徹底的した1シーン1カットの構図。
しかも、かなり引きからの構図で人物の動きほとんど関係なし。
だって、主役の一青窈の顔が真正面から捉えられることはほとんどないですからね。
(キャスト欄見なきゃ一青窈が出てるってたぶんわかんないですよ)
で、1シーン1カットっていうことは、
セリフや演技がものすごく長くなって、
NG出したら初めっから撮り直しになるってとこ。
これはかなり高い演技力が要求されると思うんですが、
一青窈は頑張ってるし、浅野忠信や小林稔侍にはさすが、と思わされましたね。


是非一度ご覧になって下さい。


そして、映画紹介といえば、もうお馴染みのこのサイト。
【つめたいよるに天使たちが】