拝啓 陸の孤島から

いいことがあってこその 笑顔じゃなくて
笑顔でいりゃいいこと あると思えたら それがいいことの 序章です

丸写しのスゝメ

2006年04月30日 20時14分11秒 | お仕事の話
いま、授業で週1回「コラム丸写し」という活動をやっております。

これは、もうそのまんま、
原稿用紙にコラムを丸写ししていく、というものです。

丸写しを行うことによってどんな効果を期待しているかというと、
 ・原稿用紙の使い方を学ぶ
 ・文章を書くスピードの向上
 ・知らない語句や言い回しなどを学ぶ
 ・文章のリズムや改行のタイミングなどを盗む
 ・前頭葉の活性化(笑)
などです。

もちろん、これらのものが全て向上されれば言うこと無しなんですが、
そう一朝一夕には上手くいかないでしょう。
一年間通してじっくりと腰を据えてやってみたいと思っております。

作文の練習は昨年度も一年間やってきて、
年度当初は100字の作文を書くのに20分もかかっていた生徒たちが、
最終的には400字程度の作文を30分くらいで書けるようになるなど、
それなりの成果をあげてきたつもりではあります。
ただ、作文というものに対する嫌悪感を払拭しようとするあまり、
あまり内容に関してはうるさく言わなかった弊害が出たのか、
どれだけ書いても内容が成熟したものにならなかったのです。
その一因として、語彙力(国語力)が低いという事実を再確認させられました。

当たり前のことですが、
生徒は知らない漢字を書くことはできません。
仮に知識としてその漢字を知っていても、
自分が使えるものとしていなければ、やはり生徒はその漢字を書きません。
日々の漢字テストや漢字検定ではそこそこ書けるのに、
いざ、作文を書かせるとそれらの漢字が全く出てこない…。
そういうギャップに悩んでいました。

そこで丸写しをさせることによって、
強制的に知らない漢字を書かせてみようと思ったわけです。
漢字の書き取りだと抵抗感丸出しで作業的になってしまいますが、
文章の丸写しであればその抵抗感も少しは薄まるかなあ、と。

ぜひみなさんも騙されたと思って、
丸写しやってみてください。結構いいはずですよ。
(大野晋氏の「日本語練習帳」にこの活動が紹介されていたように思います)


余談ですが、
毎回のコラムを選ぶのに結構苦労しております。

○○は□□と特定アジアに喧嘩ばっかり売ってるし、
□□はなんか薄っぺらいことばっかり言ってるし、
△△は昔の文学青年の匂い丸出しで生徒ウケが悪そうだし、
☆☆はなんかぱっとしないし・・・。

ふう。

深夜3時の攻防

2006年04月29日 21時12分14秒 | 日々の話
『・・・おい、起きろよ。何寝てんだよ。』


「ん・・・寝かせてくれよ。まだ外は暗いじゃないか…。」


『明るいか暗いかなんて問題じゃないだろう?
 お前の時間に境目なんてあるのか?』


「難しい理屈は今度聞くよ。だから寝かせてくれって。」


『お前はいつもそうやって自分の都合だ。
 そうして何人の人を傷つけてきたんだ?』


「誰も傷つけないように、みんなが幸せになるように、
 願ってきたし努力もしてきた。
 その過程の中で図らずも人を傷つけてしまったかも知れない。
 それを誰が責めることができるんだよ。」


『大した理想だな。開き直るのか?』


「そうじゃない、そうじゃないって・・・。」


『実際、お前は誰も幸せにできなかったじゃないか。
 それは自分でもわかっているんだろう?』


「そのことはもういいじゃないか…。
 俺がその事でどれだけ悩み苦しんだか知ってて言ってるんだろう?
 お願いだ。明日も朝イチの授業があるんだ、寝かせてくれよ・・・。」


『ああ、いいさ。寝るがいいさ。
 そうやってまた夢の中へ逃げ込むんだろう?
 自分の理想と現実の落差から目を背けるんだろう?』


「理想と現実に落差があることぐらいわかってるよ。
 だからこそ理想なんだろう? だからこそ現実なんだろう?
 今は現実の方に少し軸足をおいて…」


『だから、その屁理屈が何になるって言うんだ!』


「…屁理屈?」


『ああ、そうさ。お前は屁理屈をこねては、
 かわいそうな自分をかばいたがってるだけじゃないか!
 本当は生徒なんて何も見てやいないのさ。自分が可愛いんだろう?』


「もういいよ・・・。お前がそう言うんならそれでもいいよ。
 だから…もう、疲れた。
 最後にもう一回だけ言う。お願いだ、寝かせてくれ。」


『お前は逃げられやしないんだよ…。
 過去からも自分のエゴからもな。』


「・・・」

花のある生活

2006年04月27日 21時29分53秒 | 日々の話
ちょっと離れた街の農業高校の先生方が、
トラックで学校に花を(突如)売りに来まして、
折角だからと言うことでカーネーションを二鉢買いました。

このカーネーション、一鉢400円ですよ!
さすが人件費がかかってないだけあって安い!

よしもとばななの「みどりのゆび」という作品の中に、

花を買う余裕はお金ではなくて心の余裕だといつも祖母は言っていた。

という一節があって印象に残っています。


一鉢は部屋に置いて、
もう一鉢は今度実家に帰ったときに母親にあげましょうかねえ・・・。

ぢっと手を見る

2006年04月25日 20時21分17秒 | お仕事の話
授業も終わった夕方、掃除をしていると一人の生徒に言われた。


「先生、ヒゲ剃ってきた?」


剃ったもなにもかなり念入りに剃ってますよ、毎日。
しかも、ブラウンの自動洗浄のヤツですよ、「いつも清潔」っていう。
肌が色白なもので、人よりもヒゲの青さが目立つんですよねえ、夕方だし。


・・・とはいうものの、自分でも
「最近、ヒゲ濃くなったかもなあ…」と思っていた。

こないだ口の悪い女子生徒は、
「先生、もしかして額が広くなってきた?」と言った。
まあ、これは(言い訳ではなくて)髪型のせいなんだけど、
でも、そう思われても仕方ないかなあ、とも思う。

というのは、つくもは職員室の机上に、
2年と2ヶ月ほど前に前任校を離任した際の写真を飾っている。
その写真の中で花束を持って立っている自分が若い、若い。
当時より少し太ったせいもあるんだけど、
とても2年前の自分とは思えない。
本当にまだまだ新進の若手教員って感じだ。

そして、時間を今年に戻すと、
やたら「貫禄がある」とか「ベテランぽい」って言われる。
もちろん、それはそれでいいことなんだろうけどなんか複雑。
年齢を重ねることにやたら悲観的になるつもりはないんだけど、
「そういう年齢になったんだなあ…」って実感します。


このごろ、なんだか青い空と自分の手をじっと見ることが増えた。
もう若い手じゃないなあ、って思う。
皺が増えた気もする。

「働けど 働けど わが暮らし楽にならざり じっと手を見る」


石川啄木はどんな気持ちで一体自分の手を見つめたのだろう。
ほんの少し、ほんのすこ~しだけ、共感できる気がした。

更新再開→閉鎖?

2006年04月24日 22時08分12秒 | 日々の話
ついに新居にネット環境が整いました~。
これで、また毎日更新することができます!


さて、更新を再開することになった本日の気持ちですが!






「死にたい」







うわ~、超ネガティブ!(笑)



とっても心配な方はつくもに励ましのコメントをするといいんじゃないかな!
(ろじぱら風に)
迷える子豚子羊を導いてやって下さい。









明日更新されなかったら死んだものと思って下さい。

一青窈とタケノコ

2006年04月23日 15時08分40秒 | 日々の話
一週間ぶりのご無沙汰です。
早ければ今週中に新居にネット環境が整う予定です。

さて、今週のつくもはと言うと、

月曜:職場の急な分掌変更にキレる。
火曜:一青窈ライブに行く。
水曜:生徒の愚痴を夕方六時半まで聞く。
木曜:職員会議が勤務時間を30分超えても終わらないことにイライラ。
金曜:歓迎遠足。生徒とフットベースボールをして筋肉痛。
土曜:友人とマンガ喫茶にてくつろぐ。
日曜:「戦国無双2」をちょっとやってみたり。

といった感じでした。


その中から一青窈の話を。

もう5日も前の話になるので、
一青窈のファンの方のサイトなんかではすでに話題になったのかも知れないけど、
大分のライブでは何とも珍しいことが起きました。

ライブ中のMCで、
一青窈がその県の名産品(?)を買ってきて、
観客の方にプレゼントするというコーナーがありました。
で、大分において一青窈が選んだのは、
大分に来たら必ず目にする「なしか焼酎」と、
なぜかJAで買ったというかなり大きめのタケノコでした。

で、なしか焼酎の方は3階にいるお客さんにプレゼントされ、
さあ、タケノコの番。
このでっかいタケノコをもらえるのは誰だ!? みたいな感じで会場盛り上がりました。
で、一青窈が選んだのは1階席の後ろの方で服を振っていた女性の方。
おそらく一青窈は手渡しで渡して握手でもする気だったんでしょう、
「前に取りに来てもらえますか~」と言いました。
ただ、この女性の方、ケガをされていたのでしょうか、
松葉杖をついてらっしゃって、ステージに移動するのに苦労されていました。
すると一青窈が「あ~、これはわたしが行った方がいいのかな?」と言うが早いか、
なんと即座にステージを降りて客席の間を走り抜け始めたのです!
小脇にでっかいタケノコを抱えて!(笑)
当然、通路に面したお客さんは大興奮!
おそらくこの日のライブ中で一番の盛り上がった瞬間でした。
慌てたのはスタッフ!
背広の方が次々出てきて、慌てて一青窈をガードしておりました。
当の本人はバーッと走っていってタケノコを渡し、
また客席をバーッと戻っていきステージに上がっていました。

一青窈っていい人なんだなあって感じた瞬間でしたね。

あ、「ハナミズキ」は最初の、
「空を押し上げて」の「そ」で涙がこみ上げました(涙)

一青窈さん! 「思いが伝わってるのかな」って心配されてましたけど、
十分伝わっていますよ!

100円の餃子

2006年04月16日 18時46分13秒 | 日々の話
一人暮らしを始めてから、自然とスーパーに行くことが増えました。


2年も経つと食材の値段も色々変わるようです。

前々からあったのかもしれませんが、
1パック100円の餃子が売られていました。
20ケ入りで100円の餃子。

20ケで100円ということは1ケ5円ですよね、小売価格で。
とすると、原価を考えるのが少し怖くもなったりします。


なんか、突然悲しくなってきちゃいましてね。
1ケ5円以下の餃子って明らかにマトモじゃないと思うんですよ。
それでも、これを買って食べざるをえない家庭があって・・・。

学校の教室にも母子家庭の生徒がどんどん増えています。
正直、経済的にかなり苦しい家庭も多いです。


別に、格差社会とか共産主義とかそういうことを声高に叫ぶつもりはないんですけど、
たかが餃子、されど餃子。
なんか、マトモじゃない社会の縮図を感じてしまうんですねえ。