パソコンレッスンの現場

PCインストラクター、短大講師のエッセイ

ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

2008年09月17日 | 気になる本
 ヒジネス思考を生かした高給職業の典型は、たとえば、戦略コンサルタント、証券アナリスト、インベストメントバンカー、イベイト・エクイティ・インベスター、ベンチャーキャピタリストなどでしょう。企業勤めでも年収数千万円の人たちは珍しくなく、トップクラスは年収一億円以上となり、独立も可能です。
 (中略)ビジネス思考を生かせば、社内でめざましい活躍ができる確率が高くなり、出世と昇給を手に入れることができます。(P54)

乾いたモチベーションの源泉を言い当てている記述です。
しかし、冷めているけれど具だくさんで一気に読み込ませる力はありました。

著者は、著作などによってかつての10倍となり、年収数千万円らしいです。
この本は本業で稼いでいる術を見せていないか、手加減しているように思えます。

急いて見える文体は語りたい勢いとキー入力の速さの表れを感じます。
先人の著作の寄せ集め的思考で稼げるという秀才的な確信も見えます。

本のデザインは秀逸ですが、デザインの山中俊など表層的な話が多いです。
思考のチャンネルを増やしたい人には一気に思考の方法論を獲得できます。

でも、何かに迫っていないのです。
たとえば、商品のヒット分析などは本質からズレているよう見えます。

読み手の自分がサラリーマン的思考をしないからだと最初考えました。
少し前に感動した松田公太のような成功者とは明らか語り口が違います。

奥行きの狭い知識で積み上げるスキル集成が優秀な学生論文に見えるのです。
思考方法は面白いけれど内実が現実から浮いたアカデミックな解説に見えます。

ここで最近自分の興味がモノを作る人に向いていることに気づきました。
大きな成功でなくても、実業で苦労している人の本質を見たいのです。

初期の村上春樹もロールキャベツを作りながら客のテーブルで小説を書いています。
そうだからこそ、文体が地に足がついていたと気づきます。

そう合点して、梅田望夫も会社を作るまでにマドルスルーしたことに気づきます。
そして文章を読むことは、自分自身を読むことであるとつくづく気づきます。





 勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践 勝間 和代 ディスカヴァー・トゥエンティワン 

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