【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫

2chの佐々木スレに投稿されたssの保管庫です

佐々木スレ4-647 動物好きな佐々木

2007-04-28 | その他佐々木×キョン

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 16:51:38 ID:mDmG31DO
佐々木は結構動物が好きそうだな
犬や猫飼ってたら萌える


648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 16:54:21 ID:i/YRgPWi
猫の名前はキョンです。
「キョンたん、いいこでちゅね~(チュッチュッ)」
「ちょっと、さっきから電話鳴ってるわよ!」

「かかかか、勝手に入ってこないでよー!!!」


650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 17:00:43 ID:484lYHH7
動物キョンには女言葉だろうな


651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 17:15:37 ID:kOjS+DzL
動物と接するときはやっぱり女言葉なんだろうな


652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 17:58:03 ID:pMfgoAnK
佐々木「ほらほらキョン♪ご飯だよ」

イヌ「わん」

佐々木「いいこだねキョン!」

佐々木「…………………グスッ」


653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 17:59:32 ID:ZPEwQsrV
キョン「…あー、何をやっていらっしゃるんですか佐々木さん?」


655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 18:18:17 ID:i/YRgPWi
「佐々木さん、この前野良猫をキョンさんだと思って話しかけていたみたいです。
 いじらしいと思いませんか?」
「―――川の流れのように、―――鳥に話しかけていた―――わ」
「飼育小屋のウサギを貴様の名前で呼んでたぞ。ウサギって絶滅してなかったのか」

「一つ。佐々木は大の動物好きだ。
 一つ。佐々木には妙な習性がある。
 一つ。佐々木は大抵の動物をキョンと呼ぶ。
 一つ。俺は大変迷惑している」


667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 19:55:32 ID:DVsK8bFX
>>655
流石フラクラK! 俺達にできないことを平然とやってのける!
そこにシビれる、憧れるゥ!

佐々木スレ4-636 佐々木×キョン

2007-04-28 | その他佐々木×キョン

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 09:37:33 ID:zizSQDxF
「キョン、なんてことをしてくれるんだい」
「なんてことって何だ、俺はただ……」
「機械的に縫製されたとはいえ原材料については
 現地の人が育てたGenusGossypiumが使われている。
 そのように扱う事は育てた人、ひいては環境それ自体への
 不敬罪にほかならないよ」
「そ、そんなにすごいものだったのか。
 じゃあどう持てばいいんだよこのぬいぐるみ」
「うさこを持つ時は耳じゃなくて抱いてあげて」


637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 09:51:06 ID:DVsK8bFX
>>636
U・S・A! U・S・A!

佐々木スレ4-622 「探索」

2007-04-28 | 胸関連

622 :探索 1/4:2007/04/28(土) 02:58:16 ID:9CRul8lu
「探索:序章」

 うん、まぁ彼も、健康な男子中学生なのだ。このような書物の一冊や二冊持っていても
不思議はない。というより、それが普通だろう。
 僕が、そのような友人の性癖にこれまたまったく興味がないといえば、これもまた嘘、
欺瞞というしか他はない。僕だって、その、健康な女子中学生なのだからね。
 キミが認めるまでもなく、我々は思春期の男女なのだ、そういうことにまったく興味が
ないというのも、それはそれで歪んでいるというべきだろう。

 ……などと、彼に対する時のような、モノローグを頭の中に構築した。
 落ち着け、私。
 はい、深呼吸、一回、二回。素数を数えるんだ。1、2、3、4…アレ。

 状況を確認するんだ、佐々木。
 はい、大佐……大佐、誰?

 え~と、その、なんだろう。そうか、私は混乱しているのだ。混乱状態にある時こそ、
冷静に、周辺の情報を確認するべきだ。道に迷ったら、まず現在位置を確かめない
といけない。
 そう、現在位置は、親友の自宅、その自室の中。
 次だ。私は何をしている。彼と一緒に自習をしている。今は国語だ。ちゃんとした意味
が分からない言葉があったから、辞書を引いておこうと思った。辞書を引いて類似や
近似している言葉にも目を通しておくことで、応用力を養うのである。
 タイミング悪く、彼はお茶を入れるために席を外していた。本棚に国語辞書のケース
はあったので、とりあえず、借りることにした。辞書を抜き出したら、その上に重ねてあっ
た雑誌が落ちた、その雑誌が………うああ。だったのだ。

 どうしよう、どうしたら、どうすべき、どうするならば、どうする時?
 ええい、五段活用している場合じゃないのよ。もうすぐ、彼が戻ってくる。
 こんな物を私が見たって知ったら、彼はどう思うだろう。恥ずかしいだろうなぁ。でも、
こんなとこに、無造作に突っ込んでおく彼が悪いのだ。うん、私は悪くないぞ。
 ちらりと、紙袋に入ったブツを見る。外国人の白人女性が挑発的なポーズでこっちを
見ていた。やっぱり彼もこういうのが好きなんだなぁ。自分の胸に手を置いてみる、
むなしい。いいや、私は人並みだ。14歳の日本人女性の平均の範囲内にあるはずだ。
 やっぱり、男の子は、大きなおっぱいが好きなんだなぁ。こんなにあったら、体育の時
とか大変だろうなぁ。核ミサイルみたいな胸を見ながら、そんなことを思う。
 とりあえず、足先でちょいちょいとつついてみる。
 私、何やってんのぉぉ。
 こんなの私のキャラじゃないよ。
 そうだ。彼のもっているであろう私へのイメージを想像する。
 こんな時、“僕”なら、どうするだろう。


624 :探索 2/4:2007/04/28(土) 03:02:50 ID:9CRul8lu
「探索:本編」

「お待たせ、コーヒーでよかったか?」
 そう言って、俺は自室のドアを片手で開ける。そして、凍り付いた。
 部屋の真ん中には、勉強のために持ってきたちゃぶ台。
 そこには佐々木が座っており、熱心に読んでいた。
 何を、参考書ではない、辞書でもない、俺が、須藤から借りた、秘蔵のアレである。
「おかえり、キョン。ああ、これかい。ちょっと辞書を借りようと思ったら、こんな物を
見つけてしまってね。普段、持て余し気味だった好奇心を満たしている所だ」
 佐々木は俺を見上げ、にっこりと微笑む。
 背筋が凍り付く笑顔というものを俺は初めて味わった。
「そんなところで、固まっていないで、盆を下ろしたらどうかな、座りたまえよ。ここは
キミの部屋なのだから、遠慮する必要などないはずだ」
 ことりと、盆をちゃぶ台に乗せ、佐々木の前にコーヒーカップを置く。
 たしか、ブラックでよかったな。
「ああ、それで結構だよ、ありがとう」
 とりあえず、佐々木の向かいに正座する。しばらく、沈黙が続いた。佐々木はコーヒーを
飲みながら、興味深げに、雑誌をめくる。英語の雑誌だが、彼女には読めるのだろうか
……きっと読める。なぜだか、そう確信した。
「キョン」
 はぃいい、なんとなく声が上ずった。針のムシロとはこういう状態を言うのだ、きっと。
ああ、こんな感覚、一生涯知りたくなどなかったぜ。
「何をそんなにびくびくしているんだい? 今日のキミはヘンだね。そんな風に固まって
いないで、課題を進めたらどうかな」
 雑誌から視線も外さずにそう言う佐々木に、ヘンなのはお前だ。という言葉を飲み込む。
ふぅ、深呼吸、深呼吸。
「お前もそんな本なんか見てないで、再開したらどうだ」
 根性で、平静を装う。まさに必死だ。声が震えないように緊張したぜ。
「僕は米語の勉強中だ。生きた言葉を学ぶならリアルタイムに使用されている言葉を読ん
だり聞いたりするのが一番だよ、キミもそう思ったから、こんな雑誌を買っているのだろう」
 嘘付け! なんで、俺がそんな皮肉を聞かされなきゃならんのだ。
 大体、それは……止めよう、それを口にしたら、須藤に悪すぎる。
「男はみんなマザコンだと、よくいわれるが、キョン、キミも例外ではなかったというこ
とかな? キミも知っているだろうが大きな胸と腰は豊穣の象徴だ。アフリカの大地母神
いわゆるブラックマリアと日本の弥生時代などの胸と腰を強調した土器に見られる象徴性
の一致は、偶然ではない。大きな胸をしている女性の方が多くの子供を育てることができる。
大きな腰をしている方が出産による危険が少ない。まったく理に適った女性の愛し方だ。
それが、人類発生から65万年変わらぬ美の姿だ。芸術や感性というものですら本能からは
逃れられないという証左でもあるね」
 よくエロ本ひとつから、そんな長台詞を生み出せるな。一年近く、佐々木と付き合って、
コイツが半端なく面白いヤツであることはよく認識していたつもりではあったが、ことこ
れほどとは思っていなかった。やばい、面白くなってきた。
 考えてもみれば、性別女性とエロ本について語り合うなどという経験がそうそうあろう
はずもない。こうなったら、とことん付き合ってやろうではないか。
「そりゃあ、胸はないよりかはあった方がいいわな。まぁ、それでも、限度というものは
あるし、全体のバランスという物も極めて重要だ」


625 :探索 3/4:2007/04/28(土) 03:06:17 ID:9CRul8lu
 ん、今一瞬、うろたえなかったか、佐々木の視線が自分の胸元に向いたのを俺は見逃さ
なかった。夏の水泳の授業を思い出す。佐々木は細身ではあったが、綺麗な体つきをして
いたなぁ。腰から足にかけてのすっと筆で引いたようなラインなどは理想的ですらあった。
 くつくつと佐々木が水底のカニのような笑みを漏らす。
「それは、もしかして、慰められたということなのかな?」
 ちょっと、まて。いや、これはあくまでも一般論だ。佐々木がどうのということは一言
も言っていないぞ。
「キョン、ことこういうことに関して、一般論ほど意味のないこともないよ。なぜなら、
身体の悩みというものの多くは、特定個人に自分がどのように見えているのか、そこに
起因するからだ」
 そういうもんか。
「そういうもんさ、だから僕にとってはだね、キミに自分がどう見えているのか、僕は
キミにとって魅力的な女性なのか、それともそうではないのか、その点こそがもっとも
重要なことなのであって、それ以外は、実に些少なものでしかない」
 俺にとってのお前か、まぁお前は俺のクラスメイトであり、この一年、もっとも連んだ
友人であり、同じ学習塾に通う塾生仲間であり、共に受験戦争に挑む戦友だ。かように
佐々木は佐々木なのであってそれ以外の者とは比べることなぞ……。
 などと、トートロジーに耽っていると、佐々木はそんな俺を見て、ぷッと吹き出した。
きゃらきゃらと珍しく声を上げて、女の子っぽく笑い続ける。
「いやぁ、キョン。困らせてしまったようだね、すまない。単なる言葉遊び、戯れ言だよ。
気にしないでくれるとありがたい。それから、こういう本はもっとキチンと隠したまえ。
僕が好奇心で探してやっと見つかるくらいの場所がよい。あれでは、予期せぬ時に見つけ
て焦ってしまうよ」
 うるさいな、木を隠すなら森の中っていうだろ、ベッドの下とかあからさまに怪しい場所
は逆にすぐに見つかってしまうんだよ。お前も日常的に家捜しをする存在が身近にい
ればわかるさ。
「なるほどねぇ、僕は家の者に見られて恥ずかしい書物など、日記帳ぐらいしか持ってい
ないからね、そのような苦労など思いも至らなかった。さぁ、それでは受験勉強に戻ると
しようか、実に有意義な時間であったよ、ありがとう」
 まったくだ。どういたしまして。
 そういってやると、佐々木は唇の端を歪め、皮肉な笑みを浮かべた。
 くそっ、いつか犯してやる。
 そそくさと秘蔵のアレを紙袋にしまい込み、元の場所に慎重に戻しながら、そんな犯罪
的な感想を持つ俺なのだった。


626 :探索 4/4:2007/04/28(土) 03:07:33 ID:9CRul8lu
「探索:エピローグ」

 ふぅ、なんとか誤魔化せただろうか。僕にとっては有意義で、私にとっは残念な時間が
経過し、彼の自室内には再び真面目な空気が漂った。
 分かっていたことだった、彼には女の私を見せないように注意していた。だから、これ
は当然の結果、実験結果は理想的ですらあった、僕にとっては。
 誤算だったのは、彼に対して女の顔をしたがっている私の生み出すノイズ。そのノイズ
は今も甘美な誘惑を僕に、私に送ってくる。
 これが悪魔の誘惑というものなのだろう、これからは魔が差さないようにより慎重に
注意しないとならない。
 ここまで、うまくやってきたのだ。最後まで、貫き通したい。だけど、この気持ちもま
たノイズなのだ。機械的に受験勉強を続けながら、私はそんなトートロジーに耽っていた。


658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 18:56:25 ID:9YKilu/F
>>627今まで誰も何も言ってないから、本当はあるのかもしれんが


米語って、誤字だよな


660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 19:07:42 ID:daAncpHx
米語って概念はいわゆるクイーンズイングリッシュと対応するものとして普通に存在する
ぶっちゃけて言えば俺らが学校で習ってるのが米語だよ


661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 19:11:05 ID:w/Ot3eVW
ついでに言えば、件の雑誌がアメリカのものであるってことだな。

英語だとページ3ガールとかぐらしか知らないが。


664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 19:17:58 ID:9CRul8lu
>>658
佐々木「一口に日本語と言っても、実際、そこにすむ人間にとっては、もっと細分化される。
それは理解できるだろう。たとえば、この『涼宮ハルヒ』シリーズは、イメージモデルとして
舞台に兵庫県の西宮市近辺を使用しているのは熱心なファンの間ではよく知られたことだ。
よって、厳密に言うのであれば、僕らの使用している日本語は、兵庫県西宮近辺の方言で
あると考えるのが自然だろうね。言語的な分布についてはちゃんと調べているわけではない
ので明らかではないが、おそらく俗に神戸弁と呼ばれている物が近いだろう。同じように、
イングリッシュ、すなわちイングランドを母国とする言語、英語にもいろいろあってね、さまざま
な国家で使用されているから、その国家、そして地域によっても大きな隔たりがあるのだ。
 たとえば、同じブリテン島内でもウェールズ地方ではまったく異なるらしい。いわゆる標準語、
いや僕らに言わせれば、東京弁かな、と関西弁くらい違うというわけだ。まぁ、この点に関して
は実際に居住する人間に言わせればいろいろあるようだよ。そして、国家レベルになるとイギリ
ス英語なんかはクイーンズイングリッシュなんていうこともあるね、まぁそういったことも含めて、
英語の俗語表現を僕は米語と表現したわけさ。分かってくれるかな>>658くん」

 皮肉っぽく聞こえたら、ごめん。俺の中の佐々木シュミレータがキミの書き込みを見て、
面白いことを言い出したので、書き留めてみたくなっただけなんだ。

佐々木スレ4-613 「修羅場・涼宮ハルヒの驚愕」

2007-04-28 | 佐々木×キョン×ハルヒ

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 02:14:55 ID:LvQqgT7W
SS投下

今日は恒例の不思議探索ツアーなのだが、春の暖かい気候は冬の寒さにおける布団の温かみとはまた別の意味合いで俺の起床を見事に妨げ、結局いつも通りシャミセンと妹に叩き起こされることになった。財布の中身を見てため息をつきつつ玄関を開ける。

佐々木「やぁキョン、ご苦労だね。」

俺の家の前に佐々木が立っていた。

待て、何故お前がここにいる?

佐々木「僕もあの駅に用があるからね・・・くっくっ そんな顔しないでくれ。今日はあの3人は来ない。純粋に僕の用事さ。」

佐々木に言われて俺はほっとする。毎度毎度あの3人と鉢合わせることになんのでは俺の神経がもたない。もっともこの1年で俺の神経はある意味完全に狂ってしまったがな。
そうか、と佐々木はくっくっと笑う・・・。
ん? 待て佐々木。お前俺の質問に答えてないじゃないか。

キョン「なんであの駅に行くのに俺の家にいる?不自然じゃないか。」

俺の意見をもっともとして受け取ったのか、佐々木は偽悪的な笑みを浮かべた。

佐々木「なに、昔みたいにキミの自転車の荷台に乗ってみたいと思ってみただけさ。用事といってもたいしたことではないし、帰属本能かな?いや、なんでもない。忘れてくれ。
くっくっ。それとも、キミは家の前でキミを待ち続けていた僕を見捨て、駅で同じくキミを待つ涼宮さん達の所へ直行するのかい?それは白状というのではないかな?」

やれやれ、そんなことを言われたらNOとは言えないじゃないか。もっとも断る理由もないが。だが確かに言われてみれば久しぶりだ。受験が終わる前だから一年と2ヶ月ぶりだろうか。

佐々木「それぐらいだね。キミの後ろは中々居心地が良かったよ。」

そうかい。俺は良かったと言えたかどうかは今でもなんとも言えんが。


614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 02:17:28 ID:LvQqgT7W
俺はチャリを道路に出して先に乗る。
すると昔と同じタイミングで同じ重量がチャリに掛かるのがわかった。

佐々木「キョン、乗ったよ」
キョン「あぁ」

昔と同じ掛け合いで俺はチャリを漕ぎ出し駅に向かった。

佐々木「どうだいキョン、キミ達の集団は。仲良くやっているのかい?」

聞いてどうする。悪いといったら戦国武将のように塩でも送ってくれるのか?
なら俺の財布の中身でも増やしてほしいもんだ。

佐々木「悪いがお断りするよ。キミがキミのお金を使うのはキミ次第だ。
つまり責任はキミにあるということだ。
それを減らしたくないのならそれに即した行動をとるべきだ。
もしくは慎むべきだね。
そんなに気になるのならバイトでもするべきだろうし、
社会経験にも繋がるし自力で稼いだそれは
親から頂戴するときとはまた別の感慨があるだろうからね。」

相変わらず昔と変らないやり取りだ。
なぜか俺が佐々木に言い返せないのもな。

佐々木「それに先ほどの僕の質問はいわゆる社交辞令だよ。
確かに2度会った仲ではあるがキミが彼等と仲良くやっているか、
僕が心配できるほどキミ達の集団を知っているわけでもないしね。」

そりゃそうだと思いながら俺はチャリのスピードを上げる。
今まで気付かなかったが、話に気を取られてスピードを緩めていたため
集合時間が結構ギリギリなのだ。

結局5分オーバーで自転車置き場まで着いたのは良かった。
だが問題はその後だった。
その問題とは集合時間に送れたことではない。

いや、当たらずとも遠からず、というべきなのだろうか?


615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 02:19:37 ID:LvQqgT7W
ハルヒ「あんた達・・・何してんの?」
佐々木「おはよう、涼宮さん。」
キョン「・・・」

自転車置き場にハルヒがいたことだ。
当然俺が佐々木を荷台に乗せてチャリを漕いでいたところも、
今しがた俺がチャリを止めて、その後ろから佐々木が荷台から降りたのも、
ハルヒは夫の不倫相手を目撃したような驚愕したような顔で見ていたのだ。

ハルヒ曰く遅刻した俺に叱咤するためにわざわざここで待っていたらしいが、
ぜひ違う日にしてもらいたかったね。いや、特に理由なんてないが。
・・・ないはずなのだが、この空気はなんだ?
まるで冬の隙間風のような、痛々しい寒さを感じるのは気のせいだろうか?

佐々木「あぁ、二人乗りしていたの。私が無理を言ってね。」

さっきまで俺の後ろにいた佐々木は俺の横まで歩みを進めた。

佐々木「去年は塾の行きでいつも一緒に二人乗りをしていたからね。
なつかしくて。 だから彼の家で待ってたの。
そうだろう、キョン?」

何故俺に聞く?

ハルヒ「へぇ、そうなの?キョン?」

だから何故俺に聞く?

ハルヒは視力の悪い奴が遠くを見るような目つきで、
佐々木は被告人を見る裁判長のような目つきで俺を見る。

神に誓いたい。俺は何も悪い事はしていない。遅刻を除いてな。





修羅場・涼宮ハルヒの驚愕

佐々木スレ4-607 試験勉強

2007-04-28 | その他中学時代ss

607 :小ネタ1/2:2007/04/28(土) 00:41:24 ID:z9GoI4g9
キョン「あれ?制服のまま来たのか。悪いな、試験前だってのに」
佐々木「いや、試験前だからこそ、だよ。キョン。大体、悪いと思うなら、
日頃の勉強態度を少し見直して欲しいものだね
(ま、そのお陰でキョンの家に堂々とあがれるんだけどね)」
キョン「全くもって、そのとーりだな。とにかくあがれよ」
………
……

佐々木「―というわけで、この点は出ないんだよ、キョン(…そろそろかな)」
キョン「なるほどなぁ」
佐々木「何だか少し暑くないかい?(フフフ、キョンが制服萌えなのは、タンスのアレで確認済み!)
キョン「ん?そうか?」
佐々木「そうだね(ここで、さりげなくシャツのボタンをはずして……)」
キョン「佐々木は意外と暑がりなんだな」
佐々木「くっくっ(さぁ、見えそうで見えない感じにもだえるがいいわっ!)」
キョン「少し休憩するか。何か冷たい物とって来るよ」
佐々木「……(さぁさぁ!)」パタパタ
キョン「佐々木?」
佐々木「えっ…あ、ああ、そうだね」
キョン「?じゃあ、俺取って来るよ」
佐々木「うん……(……負けないもん)」


608 :小ネタ2/2:2007/04/28(土) 00:46:14 ID:z9GoI4g9
佐々木「そろそろ再開しようか(つ、次こそは!)」
キョン「そうだな」
……

キョン「佐々木、ココなんだが…」
佐々木「あぁ、コレはね(教えるふりして隣に来ちゃった!)」
キョン「あ!この公式か!」
佐々木「そうだね。そしてこの解をこっちに代入するんだ(このままくっついちゃえ!)」
キョン「おぉ!流石だな、佐々木」
佐々木「くっくっ(キョンの顔がこんなに近くに…)」
キョン「佐々木……」
佐々木「どうしたんだい?(キャー!そんなに見つめないでっ!ってコレはままさかキキキキィスゥ!)」
キョン「お前……」
佐々木「……(やっぱり目はつむるべき?べきよね!口臭とか大丈夫よね?歯磨いてるもんね!
よし!覚悟完了!いつでもどうぞキョン!)」
キョン「鼻血出てるぞ」
佐々木「ええっ!あ、ちょ、ティッシュ!ティッシュ!(うわぁぁぁぁわたしのバカアホマヌケー!……orz)」

佐々木スレ4-601 テクニシャンk

2007-04-28 | その他

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/28(土) 00:15:33 ID:Hsu2f0om
投下。そして首吊ってくる


「ところで涼宮さん、キョンにアレをしてもらったことはあるのかな?」
「何よ、アレって?」
「その様子だとしてもらったことは無いのかな。
彼は一見不器用そうだけど、中々どうして人は見た目で判断できないものだ。
………ああ、今でも思い出すだけで背筋がぞくぞくするよ。
いや、彼の器用さときたら言葉では到底言い表せるものではないよ。
そろそろと慎重に入ってきたかと思えば思いのほか大胆に動き回る。
とはいえ無理をする訳でもないし痛いということもないんだ。
むしろ今まで感じた事のない未知の感覚と言うべきかな。
そして、強弱をつけて的確なポイントを突いてくる。
こう、内側から引っかかれるようなものなんだけどね、それがまた形容しがたい。
我ながら随分と声を出してしまったのが恥ずかしいが、
いやはや、我慢できるようなものでもなかったしね。
もちろん事後処理も完璧だった。ティッシュでやさしく拭ってくれた時は
つい大きな声を出してしまってね、随分と訝しがられたものだよ。
あの年にしてあれほどのテクニックを身に着けているとは。
将来どうなるか、末恐ろしい限りだね。
いや、失敬、僕の記憶であるから少々誇張されているかもしれない。
それでも期待を裏切らないものであることは保障するよ。」
「な、な………佐々木さん、アンタ……」
「そうだね、君もキョンにしてもらうといい…耳掻きを。」

佐々木スレ4-595 「佐々木の看病」

2007-04-28 | その他中学時代ss

595 :1:2007/04/27(金) 23:41:50 ID:bkiV0NFG
目が覚めるとそこに見慣れた顔があった。
普段学校では見慣れた顔だ。
いつも俺より早く教室にいる隣の席のそいつに朝、「やぁ、おはよう。」と声を掛けられるのは当たり前の日常だった。
だからこそそいつの顔を見たぐらいで驚く必要なんて全くない。

―ただし、それは学校で出会った場合の話であって、家のベッドで目を覚ましたときにそいつの顔があったという状況では当然―
普通に驚く。

「どうしたんだい?キョン。まさに鳩が豆鉄砲を食らったみたいな顔をして。」
くっくっと悪戯っぽい笑みを浮かべてそいつは俺を見ていた。
正座の体勢で両手を床に付けて俺の顔をさも面白いものを見つけたかのように覗き込んでいる。

「佐々木?な、なんでお前がここに?」
状況がよく読みこめない。
意識ははっきりしている、と思う。

「ん?すこし挙動不審気味だね。少しばかり熱で意識が朦朧としているのかな?」

級友のしてやったり顔を見ながら、俺はだんだんと状況が読み込めてきた。
ここは間違いなく俺の家だ。
そして俺の部屋だ。
んで、平日の昼間にベッドで俺は何をしているかというと―
風邪で寝込んでいる。

とりあえずベッドの上で上半身を起こした。
布団のかかっていない背中が少し寒い。

「悪いな。まだモウロクするほど重病じゃねえよ。意識ははっきりしている。」

「それはよかった。病人を診断するときはまずは意識の確認をしなくてはならないからね。」
お前絶対俺が驚いくとわかっててやっているだろうが。

佐々木は制服を着ていて、通学鞄がその脇にある。
どうやら学校帰りのようだった。


596 :2:2007/04/27(金) 23:42:53 ID:bkiV0NFG
「んで、なんでお前は俺んちにいるんだ?」

「病気で休んでいるクラスメイトの家に学校帰りに来る用事、その答えはこれくらいしか僕には思いつかないね。」
と言って俺にプリントを差し出した。

「あぁ、わりぃ。」
そう礼を言って受け取ったプリントを眺めてみる。
風邪をひいた体にテストのお知らせは毒だな。

「授業のノートならとってある。病気から全快して学校へ来れるようになったら遠慮なく複写依頼をしてくれたらいい。」
俺の表情から考えを察してくれたのか、佐々木からありがたい助け舟。

しかし、それでも俺の疑問は解決されない。
プリントを渡すだけならわざわざ俺の部屋にいなくてもいいじゃないか。

「あぁ、僕も玄関先でキミのご母堂にプリントを渡して失礼するつもりだったのが、
 ちょっと買い物に行く間の留守番と君の看病役を頼まれてね。」

全く余計な申し出を。
看病なんてなくても大丈夫だ。

「いや、君の敵はどうやら病気だけではないみたいだよ。」
と佐々木は悪戯っぽい笑みを浮かべながら、鞄から手鏡を出して俺に見せてきた。

鏡に映る俺の顔、
ほっぺたに走る三本のひげ、
そして燦然と額に輝く「肉」の文字…

「ってなんじゃこりゃあ!」

佐々木は腹を抑えて、面白すぎて笑い声すら出ないという感じで笑っている。

「お前、佐々木ぃ!」

「いや僕じゃないよ。その素敵なフェイスペインティングはキミの妹さんの犯行だ。」
と右手を俺の前に突き出して、腹を押さえて笑いながら、呼吸するのも苦しいという感じで佐々木は言った。

風邪を引くわ、顔に落書きされるは、それを佐々木に見られて大笑いされるわ、まったく踏んだり蹴ったりだ。


597 :3:2007/04/27(金) 23:44:19 ID:bkiV0NFG
「キミと妹さんを二人でほっとくと、どんな悪戯をするかわからないから、というのが僕がここで看病を頼まれた理由だね。」
そう言ってようやく笑いが収まりかけてきたようだ。

「くそー、顔を洗ってくる。」
妹よ、この恨みはらさいでおくべきか。覚えていろよ。

そう言って立ち上がろうとした俺を佐々木の細い手が制止した。

「キョン、ちょっと待ちたまえ。」
そういって右手を俺の額に、左手を自分の額に佐々木は当てた。
ふむ、などといいながらまるで科学者のような顔をした後、
「手と額の温度差で体温を推測するという古典的な手法だが、でも熱があるかないかくらいは判断できる。
 キョン、キミは無理せず寝ていた方がいい。」
そういって佐々木は俺の肩を押して、ベッドに寝かせるとすぐ戻ると言って部屋から出て行った。

確かに、熱でしんどいのも事実だったので、おとなしくベッドで寝ているとしばらくして佐々木が戻ってきた。

「キョン、顔をこっちへ向けたまえ。」

そう言って、水で濡らしたハンカチで俺の額を拭き始めた。
こうやって間近で見てみると佐々木の白い手は小さいけれども、綺麗だ。
顔を拭く手は少し遠慮がちで優しくなでるようで、どこかくすぐったく、なんか恥ずかしい。

「あー、ありがとうよ、佐々木。」

「どういたしまして。まぁ、散々笑った贖罪だと思ってくれたらいいよ。」
そう言って佐々木は微笑んだ。

「あと、台所でいいものを見つけたので持ってきたよ。」
そう言って佐々木は氷枕を差し出した。
中の氷が溶けたので、中身を替えといてくれと母親に渡したやつだ。

「すまないな、何から何まで。」
礼を言うと、早速氷枕の上に頭を乗せてみた。
ひんやりとしていて気持ちがいい。

「あぁ、早くよくなって、学校へ登校してきてくれ。キミがいないと話し相手がいなくて寂しいからね―」
そう佐々木がしゃべっているのを聞きながら目を閉じていると、気がつけば眠っていた。

それからしばらくして目を覚ますと、熱はある程度引いたみたいで少し体が楽だった。
佐々木の作ってくれた氷枕はまだ少し冷たい。
そして、俺の額には綺麗に折りたたまれた佐々木のハンカチがのっていた。
すっかり冷たくなくなっていたハンカチだったが、
それでもしばらくそのまま額にのせてきたかった。

『佐々木の看病』

佐々木スレ4-581 佐々木vsハルヒ

2007-04-28 | 佐々木 vs ハルヒ

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/27(金) 22:56:40 ID:ioPFQm2D
「初めまして、佐々木です。和式トイレの使い方から頼りにならない団長さんの助け方まで
 何でも相談してください」
「ありがとう佐々木さん。私が 異 性 関 係 で悩みを抱えたら、ぜひ相談に乗って欲しいわ」
「ええ、それはもう。うふふふふ」
「助かるわ。ふふふふふふふ」

佐々木スレ4-588 佐々木の想い

2007-04-28 | その他

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/27(金) 23:15:48 ID:cpFAPcCI
>>585
●<僕にセリフの一つも与えないとは、ふふ、困ったものです。

とまあアッー! はともかく佐々木ネタ。1レスで終わる。
――――――――――――――――――-――――――――

「涼宮さん。
 今現在あなたが僕とキョンの関係をどう思っているかは大方予想がつくけれど、それは間違った認識だと伝えておくよ。
 初めて出会った時に僕はキョンの親友だと言ったね? その通りなんだ」
「例え僕達が同じ高校に通っていたとしても大学生になったとしても社会人になろうと熱帯夜に相部屋で一晩を過ごそうとそれは僕が僕でキョンがキョンである限り覆らない。 
 ……畢竟するに、僕はキョンの親友だと、そう言っておきたかった。
 しかるに愛憎入り混じる三角関係を構築しようという気もない。僕は、ただの親しい友人であり続けたいだけさ」
「そしてこの座をあなたに譲ろうという気も更々無い。キョンは僕の唯一の理解者であり、僕はキョンの唯一の理解者であるからだ。
 互いに心底で通じ合うものがあったのかもしれない。けれど、僕の知らない一年間に君達が結ばれる事は無かった。
 涼宮さんはキョンに自分を分からせようとしているだけで、キョンの事を分かってやろうとしていなかったんじゃないのかな? 
 学業についてだとか、行動のパターンといった表層のみを把握しただけでその全てを理解した気になっているんじゃないのか」
「我が親友は自己欺瞞の天才だ。しかと眼に捉えたものも彼の頭脳は透き通らせる。
 少しでも自惚れになってしまう要素があれば、直ちに無かったことにしてしまうのさ。
 一般的な男子が悦楽に忘我の極地へと至るような状況に立たされた時でも、彼はそれを冗談だと思い込む。そして否定する」
「身に覚えがあるかい? ……くっくっ、へえ。なるほど。
 ……ん? おや、他にも何か言いたそうだね」
「……くっ、くっ。
 ああ、そうだ。
 偽らずに心情を吐露するならば、僕は……あなたのことが、にくい」
「彼の側には僕以外の何者も存在させない」
「私の邪魔をしないで」
「彼を想い続けた私の、この……っ、こ……を、妨げないで」
「わたしはあのひとのとなりにいるだけでいい」
「わたし、は……」

佐々木スレ4-570 佐々木×キョン×ハルヒ

2007-04-28 | 佐々木×キョン×ハルヒ

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/27(金) 20:20:49 ID:2dl0EYwC
キョンがハルヒ&佐々木に対して何かやらかして、
佐々木が親友としてハルヒに謝り、ハルヒが団長として佐々木に謝るプチ修羅場とか。


570 :4-306:2007/04/27(金) 22:17:46 ID:6/jpL/MY
誰か待っててくれたら嬉しいんだが、書きあがったので投下する。
>>545のネタでプチ修羅場に挑戦してみた。3レス予定。
生憎修羅場は苦手なので短めになってしまったが……orz


 どうしてこんなことに――ありがちな台詞だが、今の俺の気持ちを表すとしたらまさにこれだ。
 ただただ、そんなことを考えていた。


 事の起こりは佐々木の持ち込んだ一枚のチラシだった。
 何故かは知らん。だがそれは間違いなく佐々木が持ち込んだ代物で、
 我らが団長様と自称我が親友との間に何らかの形でホットラインが出来たことだけは俺にも想像がついた。
 まああれだけ奇矯な人間の好きなハルヒのことだ。
 佐々木のこともどっかしらであいつの琴線に引っ掛かったんだろうよ。
 ん? なんだか奇矯な人間の好きなって下りのあたりで変な視線を感じたんだが気のせいか?
 まあいい、俺も疲れているんだろう。春先からこっち、心の休まる暇がなかったからな。
 そう、俺は疲れていたんだ。そうでなきゃあんな致命的なミスをするなんて説明がつかない。
 別に疲れのせいにしたいわけじゃないぞ? ただ少しでも罪が軽くなるようにとだなぁ……。


 「ちょっとキョン、あんた明日暇よね?」
 いや待て。何がいったいどうしてそうなる? というかほぼ断定なのに質問なのか。
 放課後。いつものように部室へと顔を出した俺は、
 いつものように古泉とゲーム――例のフリマで買った碁盤で今日は五目並べだった――をし、
 いつものように長門の合図で部室を出ようとしたところでハルヒに呼び止められた。
 「明日なんだけどね、いつもの集合場所から一駅行ったところで古着メインのフリマがあるらしいのよ」
 またフリマか。というか珍しいな。お前がこういうイベントを提案する時は団員全員で行くと思ってたが。
 「あんたが来る前にもう聞いてるわよ。なんか皆明日は都合悪いらしいのよね」
 そうかい。その都合とやらがお前絡みのものでない事だけを祈るよ。
 それにしても、もう一つお前らしくないのはどういうことか聞いてもいいか。
 「何よ」
 いつものお前ならきっちり下調べ済みで、“あるらしい”じゃなくて“ある”って断定形な気がするんだがな。
 「佐々木さんがね、内容を書いたメールと昨日チラシの写メを送ってきてくれたのよ」
 「なぬ?」
 そこでどうして佐々木が出てくる。というかいつの間にメールをし合う仲になったんだ。
 「別にどうでもいいでしょっ。そんなこと」
 うわ、流された。相変わらず俺の意見はまるっとスルーだな。
 「そういうわけだから。明日、朝9時にいつもの駅前に集合だからね」
 それはやっぱりそういうことなのか?
 「もちろん、佐々木さんも来るわよ」


571 :4-306:2007/04/27(金) 22:18:34 ID:6/jpL/MY

 以上が昨日の放課後のやり取りだ。
 そして今、俺は法定速度もかくやという全力で自転車を漕ぎ駅を目指している。
 今朝、いや昼も近いタイミングだったか。
 「おはよー。キョンくーん、なんか携帯ふるえてるよー?」
 振動する携帯を片手にフライングニーを決めてくれた妹に俺は叩き起こされた。
 『何やってんのこのバカッ!!』
 耳につんざく金切り声。だがおかげで意識がはっきりしてきた。
 『今何時だと思ってんのよ!?』
 そう言われて携帯の画面を見たときの俺の驚愕はまさに筆舌に尽くし難いものだった。
 10時48分。集合時間はとうに過ぎていた。
 着信履歴を見れば9時をまわったあたりからフィーバー状態も真っ青の連チャンっぷり。
 ハルヒ、ハルヒ、ハルヒ、佐々木、ハルヒ、佐々木、ハルヒ……
 状況から推理するに、目覚まし代わりの携帯を止めるどころかマナーにした俺は存分に惰眠を貪り、
 2人からのコールにも気づくことなく今の今まで寝ていた、とそういうことらしい。
 「すまん、今起きたところなんだ」
 『はぁ!? こんのアホンダラゲ!』
 いやはや、今回ばかりは反論の余地もない。
 電話を切るや、俺は超特急で身支度を整え自転車に跨った。
 今日一日で俺の財布は確実にぺらっぺらになることを確信して。


 「すまん、寝過ごした」
 そんなわけで俺は今、2人を前に平身低頭の平謝りだ。なんだか土下座でもしないと収まらん勢いなんだが。
 ハルヒの眉は完全に吊り上っており、両目も見事な逆三角形。いやほんとすんません。
 「何回コールしても出ないし、人がどれだけしん……ってと・も・か・く! 
  分かってるんでしょうねぇ!? あんたがどうやってこの責任を取ればいいか」
 やっぱり今日の買い物は全て俺持ちなのか? いやまあ全面的に俺が悪いんだけどさぁ。
 佐々木の方も、眉を顰めて腕を組んだ状態でこちらを睨めつけている。
 どうでもいいがこいつの眉間にしわがよった状態ってかなりレアなんじゃないか?
 と思考がそれたのが悪かった。伊達に親友を自称しているわけではなかったらしい。
 「キョン、どうやらまだ反省が足りないようだね。
  大遅刻の上にその態度とは一年あわない間に随分と大物になったじゃないか?」
 うぅ、エスパー顔負けの以心伝心を披露しつつたっぷりの皮肉とは。佐々木も相当キテるねこりゃ。
 傍目には美人の部類――というかこの2人が揃うとまた一段と破壊力があるな――
 10人に聞けば8、9人は美人と答えるであろう2人組みに睨まれながら頭を下げ続ける冴えない男……
 というなんともいたたまれないというか人目が痛いというか好奇の視線に晒されてるというか、
 とにかくこんな状況でいつまでもというのは俺の精神衛生上非常によろしくない訳で。
 もう俺の奢りで構わないからその辺の喫茶店に行くなり駅に入って電車に乗るなりしようと提案してみたのだが、
 「却下ね」
 「キョン、まさかはぐらかそうというつもりかい?」
 こういうのを一刀両断というのだろう。
 ってかお前ら2人とも分かっててやってるな?
 2人とも頭の良いやつだから十分にありえる。いや結局悪いのは俺なんだけどさ。


572 :4-306:2007/04/27(金) 22:21:19 ID:6/jpL/MY

 そんなこんなで犯罪の露見した企業の重役もかくやの俺の謝罪会見は10分以上続き、
 俺がとうとう群集に囲まれての土下座を覚悟した頃にようやく2人から発せられていた怒気が柔らいできた。
 うむ、やはり謝る時は誠心誠意でということだな。真摯に訴えればいつかは通じるということだろう。
 まあ橘のような真摯さは如何なものかと思うがね。
 「まったく、あんたにはSOS団の団員としての自覚と教育が足りなかったようね」
 うあ。今度はお説教モードにシフトか? 頼むからもう勘弁してくれ。
 「ごめんなさいね、佐々木さん。うちの団員のせいで貴重な時間を無駄にしてしまって。
  団長として後でしっかりと言い含めておくから、今日のところは大目に見てあげて」
 どうやら許してもらえたらしい。いや言外に後でまた責めると言ってるのを許したというのか分からんけど。
 「こちらこそすみません、涼宮さん。中学の頃の1年間、彼には約束を守ることの大切さを
  再三言い聞かしたつもりだったんですけど。キョンの親友としてこちらからも謝ります」
 ……なんだか雲行きが怪しくなってないか?
 俺は恐る恐る顔を上げて2人の様子を伺う。
 うん、2人とも完璧な笑顔だ。
 お互いに向き合って、今にもうふふとかおほほとか聞こえてきそうなくらい完璧な笑顔だ。
 たぶん、何も知らない奴がこの場面を見たら腰を抜かすか失禁するか下手したら気を失ってもおかしくない。
 俺も今にもチビりそうなくらいに恐い。というか怖い。
 いつだかの森さんのあれが2人分。
 誰か、この哀れな俺に救いの手を。いやマジで頼むから。なぁ?


というわけで以上だ。ごめんやっぱ俺には修羅場は無理があったorz
前回上手くまとめて調子乗ってたみたいだ。大いに反省してくる。

>>562、>>565
書き始めてからネタを振られても俺には対応できないぜ。
ってかエロ本ネタはさすがに無理だw

佐々木スレ4-549 ヤキモチ

2007-04-28 | その他佐々木×キョン

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/27(金) 20:26:31 ID:myE4kCJX
キョンになんとかして焼き餅焼かせてやれまいか?


551 :4-306:2007/04/27(金) 20:40:42 ID:6/jpL/MY
 「普段はどうということはないのだが、この季節になるとどうもね」
 「どうした? 佐々木」
 「何、ちょっとした思い出し憂鬱というやつさ」
 いやいや、どんな症状だそれは。
 「今頃彼は何をしているのかな……」
 何? 彼って誰だよ。というかお前が俺以外に親しくしていたやつがいたとは驚きだな。
 「くっくっ、キョン、僕にも君の知らない過去ぐらいあるものさ」
 ……なんだか急にもやもやしてくるのはどうしてだろうね?
 「キョン、それは『もやもや』というよりも『もくもく』だと思うのだがね」
 「うわ、危ねーところだった。はいよ佐々木」
 「ん、ありがとう。ちゃんと焦がしそうだった方を自分の方に盛るとは紳士だね」
 「どうでもいいが佐々木よ、なぜ七夕に焼餅なんだ? 普通正月だろう」
 「それに付き合う君も君だと思うがね。何、七夕には個性を出したくなるという話さ」
 さっぱり分からん。

終わっとけ。すまん>>549のネタをギャグ風味でお茶を濁したorz
俺にはやきもちなんて無理だよ……orz
七夕で個性うんぬんは「笹の葉カプリチオ」参照だ

佐々木スレ4-513 佐々木×キョン(満員電車にて)

2007-04-27 | その他中学時代ss

513 :511:2007/04/27(金) 16:56:27 ID:S9v0jDNk
言うまでもないことではあるが、通勤電車というものは混む。
どれくらい混むかというとそれはもう、滅茶苦茶(もう死語か?)混む。
それこそ人間鮨詰め、聞いてびっくり体から力を抜いても倒れないというより倒れる隙間がないぐらいだ。
ちなみに見てびっくりだが、残念ながら俺は見たことがないのでわからんな。
ああ、だけど関東ならグリーン車ですらぎゅうぎゅう詰めという恐ろしい光景が拝めるそうだ。
年内に二、三人ぐらい電車で窒息死してるんじゃないかという俺の疑問に同意してくれる奴は、
さて、どれくらいいるものかな。

まぁ、違う意味で俺も今窒息死しかけている訳だが。

そう、俺は今電車の中にいる。もちろん通勤電車であり、運動方程式並に当たり前だが混みあっている。
加えて、もちろん佐々木もいる。
俺の眼前に、な。
「キョン、大丈夫かい?」
もちろん平気だ。虚勢だが平気だ。平気ったら平気だ。
少し下をむいている現状において視界は佐々木の柔らかそうな髪が占めており、
しっかり手入れしているのだろう、その綺麗な髪の毛は電車が揺れるたびにさらさら動き、
いいシャンプーを使っているのがよく解る嫌味のない石鹸の香り+佐々木自身の甘いような香りが
俺の嗅覚を刺激する。
がんばれ俺、負けるな俺。ここでジェントルマンでなければいつジェントルマンだというのか!
「どうやら先ほどからかなり圧されているようだが…無理はやめてくれよ」
「ああ、解ってる」
かといって体に入れた力を抜く訳にもいかない。
ここで脱力してしまえば俺は楽だが、佐々木が壁と挟まれてしまう。
それは非常によろしくない訳で、そもそもの立案者である俺ががんばるしかないのだ。
ほら、だってアレだろ?
客観的に見れば佐々木は百人中九十八人が頷くこと間違いなしの美少女であり(残り二人はきっとホモだ)、
そして学校の制服が嫌ってくらい似合っているのだ。
いいところのお嬢さんといった風情であり、俺の主観が付加されているが、佐々木の丁寧な顔を見れば性格の良さも解る。
そんな今時天然記念物のような女子高校生が満員電車の中にいればいかがわしい行為に及ぼうとする連中も
いるに違いない訳で、男として友人として佐々木をそんな目にあわせることなどできるはずもない。
心苦しいが佐々木には車両の端にいってもらい、俺が楯になっているという現状だ。
そこ、注意しておくが俺はその、何だ、下心じみたことはまったく考えてないしする気もないからな。


515 :511:2007/04/27(金) 17:30:23 ID:S9v0jDNk
「キョン、意地を張るのもいいがそろそろ辛いだろう?君の好意もうれしいものではあるが――――
――おっと、失敬。大分揺れ―――」
「……………」
「……………」
あー、あー、あー、何と言うか、もう本当に申し訳ない気持ちで一杯だ。
唐突に某ヒューマノイドインターフェース並の三点リーダ製造機になってしまった俺だが、
それは今俺と佐々木がどんな状態かを説明すれば各位が納得してくれるものと信じている。
穴があったら入ってそのまま掘り進めて地球の反対側まで無限沈降したい気分で、
ちょっと昔のチャイナシンドロームとかそんな感じだ。
くそ、誰かにベレッタM92Fあたりを借りたい。怨むぜ○R。

大きな揺れに耐えられなかった俺の右手は佐々木の横の壁に移動し、
傍からすりゃ間違いなく恋人同士。
佐々木が俺の胸に顔を埋めているようにしか見えんからな。


ヤバイ、アホみたいに甘くしてしまった
誰か俺に佐々木分を支援してくれぇ


518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/27(金) 18:02:44 ID:15MQlC6s
>>515
「しかし、毎朝乗ってるがいっこうに馴れないものだよ。キョン、君は幸いにも
こういう環境で毎日をすごさなくてもいいという選択をしたわけだが、実際に
こうやって毎日乗っていると、僕も北高へ進学するべきだったと思えてくるよ」
佐々木がすぐ目の前で、俺を見上げるようにしながら言う。
「幸いにも、僕が普段利用する電車では、痴漢被害は少ないそうだし、僕も
なるべく自己防衛に努めているせいか、実害にはあったことはない。もっとも、
最近は被害をでっち上げてストレス解消としか思えない行動をする女子生徒
までいるそうでね、防犯意識の高い男性なんかは意識的に制服姿を忌避
しているらしいね。何しろ、冤罪でも一度逮捕されてしまえば、それまでの
経歴が多大なダメージを受けるわけだし、冤罪を立証しようとするだけで、
時間と経費が非常にかかる。そんな状況を回避するために、日々細かい
努力を重ねるのは、費用対効果からいえばかなりお得な対策だよね」
といつもの声を出さない笑い声を上げる。
多分な、佐々木よ、今のお前の発言を聞いて、ちょっとぐらいいいかなと思った
ストレスのたまってるサラリーマンの何人かは、色々と思い直してるぞ。
わざとかね?


519 :511:2007/04/27(金) 18:09:22 ID:S9v0jDNk
「………その、すまんな佐々木。今離れるから……」
「なっ…いや、キョン、それはダメだ。個人で多くスペースを使ってしまうのは
他の乗客の迷惑になる。
どうか僕のことなら気にせずにいてくれ。」
そうか、すまんな。
ところで佐々木よ、何故俺の服をそんなに握りしめているんだ?
「ああ、これかい?何、気にしないでくれ」
ついでに聞くが、何やら震えているようだが大丈夫か?
「大丈夫っ…だ」
語尾が少し上がったが、本当に大丈夫か?
「………









この、にぶちん」



>>518テラサンクス
おk、俺は樹海逝ってくる

佐々木スレ4-501 小ネタ

2007-04-27 | その他

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/27(金) 13:52:56 ID:XmTBUqDo
しかし、実は佐々木はキョンのことが大嫌いだったらどうしよう。w

「ああ、キョン、何も最初から君のことが嫌いだったわけではないよ。最初の頃は
かなりの好意があったのさ、君のそのガツガツしないところにね。キョン、僕はね、男
というもののあの必死さが大嫌いなんだよ。それが本能に即した生物として正し
い行動であっても、人間という理性によってここまでの文明世界を築いた存在に
しては、あれは下品すぎると言えるよ。もちろん、それが生物として社会としての
活力のひとつになってることまでは否定しないがね、滑稽すぎる」
「しかし君は逆に、あまりにもそちらの方面が希薄すぎる。僕が、あの1年の間に何度
婉曲なアプローチをしたと思っているのかい?最初の頃はすばらしいとさえ思えた
君の紳士ぶりも、いつしか憎しみの対象になってしまうほど、君は淡泊すぎた」
「しかし、それは若さというより幼さのせいでもあると、僕は自分を納得させたよ。
君も僕も、これから長い未来がある。多少の回り道でも、そう高校が別になろう
とも、僕に相応しいのは君だけだし、君の良さが分かるのも僕ぐらいだから、きっと
再会することができると。そのために、漠然とした計画とも言えない計画を考えて
いたのさ。僕はそれだけを楽しみに、高校生活を送っていたんだよ」
「そんな僕の耳に、なにが入って来たと思う?そう、涼宮ハルヒの噂さ。そこには
必ず彼女のパートナーとして、君の名前がもれなく付いていたよ。特に、東中時代
の彼女を知る人にとってはね、君の存在は奇蹟のようなものだと。彼女の変化は
間違いなく、君の影響だとそれはそれは高い評価だった。そして僕はね、自分でも
嫌になるほどの嫉妬を感じた。くっくっ、表面上はいつものように振る舞っていたけど、
僕は自分の精神がおかしくなるんじゃないかと思ったよ。だから、そんなときに僕の
前に現れた橘さんたちを見て、こんなはっきりとした妄想をするなんてと自殺しかけ
たほどさ」
「色々と説明を受けたが、僕にとってもっとも重要だったのは、涼宮ハルヒのパートナー
は君だということだよ。神とかそこに宿る力とか未来人や宇宙人なんてものは、実際
にはどうでもいいことだった。僕が欲しいのは、君だけだったんだよ、キョン。だから、僕
は彼女たちと手を組んだ。橘さんは神の力を涼宮ハルヒから奪うこと、そして僕は
涼宮ハルヒから君を奪うことを目標としてね」
「そして、実際にこうやって神の力は奪うことはできた。でもね、君を、君の心を彼女
から奪うことはできなかった。うん、実に勝手だとは思うがね、キョン、僕のモノに、
僕のパートナーになってくれない君なんて、そしてそんな君がいるこの世界なんて、
僕は大嫌いだよ!」
という佐々木の宣言の後、世界は消滅した。
そう、無になった。
ハルヒが世界を創る創造神だったわけだが、それと対になる存在だった佐々木が、実は
破壊神だったなんて、なんてベタなオチだよ。
やれやれ。

という夢を見たんだが、どう思う古泉?
ああ、佐々木の長口上は長門に頼んで書き起こしてもらったんだ。
「ライトノベルの読み過ぎです。そして」
そして?なんだ?
「死んでください、このフラグクラッシャー」
チャンチャン♪

佐々木スレ4-493 「小悪魔ササッキー」

2007-04-27 | 佐々木×キョン×ハルヒ

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/27(金) 11:11:22 ID:ie2oF0lz
小悪魔ササッキー
 サ「やぁ、キョン。昨日はとても気持ちよかったね。久しぶりのことで僕も興奮してしまった」
 ハ「ちょっとキョン、昨日は予備校に行くって言うから帰らせてあげたのに、佐々木さんと何してたの?」
 キ「・・・ゲホッゲホッ!ネクタイを急に引っ張るな、いいか昨日はだな」
 サ「ゴムが破れて中身が漏れ出てしまったときのキョンの慌てっぷりといったらなかったな。かくいう僕も少々狼狽したが。くっくっ」
 ハ「ゴ、ゴムって・・・。あんた、このSOS団団長に嘘ついてそんなことしてたの?完全に失望したわ」
 キ「ま、待て、俺の話を聞け」
 サ「涼宮さん、中学時代のキョンは何度も私を誘ってきたんだよ。最初に誘ってきたのもキョンの方だった。何しろ私も初体験だったから慣れなくてね、彼にしがみついているだけで精一杯だったんだ。今はもう慣れちゃったけどね」
 ハ「そ、そんな・・・」
 サ「ところでキョン、君は少し体力が落ちたんじゃないのか?中学の頃の君はもっとタフでスタミナがあったと記憶しているが」
 ハ「こいつが中学の時からそんな変態破廉恥ドスケベ男だったなんてね。顔を見るのも汚らわしいわ」
 キ「・・・おい、二人ともいい加減にしろ。いいかこれはだな、俺と佐々木が自転車に二人乗りして予備校に行ったってだけの話だ。佐々木が言ったゴム云々は、自転車のタイヤがパンクしちまったことを言ってるんだ。変な誤解をするな」
 ハ「はぁ?自転車二人乗りってどうゆうこと?説明なさい」
 キ「・・・ゲホッゲホッ!く、首が・・・。佐々木も何でこんなことをハルヒに話すんだ?」
 サ「くっくっ」

佐々木スレ4-480 「エンドレスエイト ラストデイ」

2007-04-27 | エンドレスエイトss

480 :エンドレスエイト ラストデイ:2007/04/27(金) 03:13:35 ID:FKsyKU6f
15497回目 夏休み最終日

進学校には夏休みに夏期学習とものを設けている
いわゆる補修授業である
基本的には自主参加であるがこれに出ないと
新学期以降大きく出遅れることになる
その為出席率は高く夏休みという感じはあまりしなかった
とはいえ平常授業とは違い午前中に終わるので午後には自由だ

夏期学習を終えた私はいま駅前にいる
これからまた塾にいかなければならないが
それまでにまだしばらく時間がある
喫茶店にでも入って時間をつぶそうかと思っていたら
見馴れたた背中を発見した
最後に合ってからまだ半年もたってないのにずいぶん久しく感じる
思わず声を掛けていた
「やぁ、キョン」
「うわ」
そんなに驚くこともないだろうに声を上げたキョンはすぐさま振り返った
「なんだ、佐々木か」
「なんだとは、とんだご挨拶だ。卒業式以来合っていないというのに」
振り返ったキョンの顔に懐かしさを感じた
しかし心なしか疲れを見て取れた
「立ち話もなんだ、そこの喫茶店にでもよらないか?積もる話しもあるし」
彼は少し思案したあと
「ああ、そうだな。おそらくもうやることもないしな」
「では早速いくとしよう」
この時点で私は塾を自主欠席することを決めた


「キョン、高校生活はもうなれたかい?
愉快な生活を送れてるかい?」
喫茶店に入ってから私は無難な質問をキョンにぶつけた
「どうだろうな、愉快といよりは忙しいと言ったところだ。
たったの一学期だけでずいぶんと奇怪な体験をしちまったよ
俺としてはもう少しゆっくりしたかったがな」
「なるほど、少なくとも退屈な毎日ではないということだ
僕のところは面白くないわけじゃないけど
キミほど愉快な出来事に遭遇することはなかったからね」
「それはいいことだ。そうそう常識なんてものを壊されたらかなわんからな」
やはりどこか疲れた感で言っている
「お前は市外の私立に行ったんだよな。有名進学校の」
キョンが私のことを知っていてくれたことに喜びを感じながら
「そうだよ。おかげで入学当初から勉強漬けだよ
夏休みだというのに今日も、学校に行って補習授業を受けて来たよ
おかげで夏休みという実感もなかった」
「それは大変だな。俺は早くも定期試験で低空飛行をしているところだ」
相変わらずなキョンの怠け癖にくっくっと私は笑い
「そんなことではまた塾に入れらかねないな
でもそうなるとまたキミと一緒にいることができるのかな?」
キョンは苦い顔をしたあと
「それは勘弁してくれ。それよりもお前はまだ塾にかよっているか?」
「ああ、そうでもしないと授業ついていけないからね
それよりも、」
私は疑問に思っていることに
適当な当たりをつけながら言った


481 :エンドレスエイト ラストデイ:2007/04/27(金) 03:16:29 ID:FKsyKU6f
「キョン、疲れているように見えるけどもしかして
今まで夏休みの課題でもしていたのかい?」
キョンは去年も夏休みの課題をギリギリまでやっていなかったのだ
「え?、あ!しまった!」
その反応を見て私はさすがに呆れた
「まさか、その様子だと失念しているようだが
全く手付かずということはないだろうね」
キョンは頭を掻きながら
「いや、そのまさかだ。全然やってない」
「はぁ、それならすぐに課題に取り掛かった方がいいだろう
今からでは明日には間に合いそうにないがそれでも
全くやってないよりはマシだろう
なんなら僕も手伝ってもいいが」
私は自分の希望も交えて提案した
「あー、でも多分大丈夫だろう。わざわざ佐々木の手を煩わせることもない
…いや、でもそうか!そういうことかもしれない」
なにやら一人で納得しはじめた
「佐々木、感謝する。ありがとう
遅すぎるかもしれないし
それに『次』が上手くいくとはかぎらないがな」
「話しが見えないな。キミは何に対して感謝をのべてるのかわからないし
『次』とはどういうことだい?」
「説明が難しいな、佐々木でも理解出来るか
いや、佐々木だからこそ理解出来ないかもしれないしな
でも言いたかったんだ」
「なんだか分からないがキミの意はもらっておこう」「ああ、そうしてくれ。本当は問題を解決してから
礼を言えればいいが覚えていられないだろいからな」
問題…か
「出来ればその問題やらを詳しく教えてほしいが
キミが話したがらないから無理にはきかないよ」
「すまないな」
本当にすまなさそうにしているキョンを見てると無理強いは出来ない
「いや、いいよ」
それに私はキョンに会えたこと事態行幸だから


482 :エンドレスエイト ラストデイ:2007/04/27(金) 03:18:27 ID:FKsyKU6f
その後しばらく他愛のない世間話をしてそれぞれ帰宅と相成るわけだが
別れの間際、私は一つわがままを言った
「キョン、さっきの件だが
解決したならもう一度キミから礼の声が聞きたい」
するとキョンは渋面をつくって
「そうしたいのはやまやまだが、自信がないな覚えていられるかどうか」
今までの私なら「そうか」と
引き下がっていただろうがこの時はしぶとかった
「なら約束しないか?」
「約束?」
「そう、約束だ。約束は教えておくものでなく守るものだろう?
だから…」
私はキョンを見つめた
「…わかった、約束するよ」
「ありがとう」
思わず言ってしまった
「なんだお前が礼を言ってどうする」
「言いたかったのさ」
「そうか」
「ああ、そうだ」
しばらく私達は笑い合ったあと
「それじゃ」
「うん、また」
私達は家路についた

夏休み最終日のことだった
それから数日後…


15498回目 夏休み最終日

進学校には夏休みに夏期学習とものを設けている
いわゆる補修授業である
基本的には自主参加であるがこれに出ないと
新学期以降大きく出遅れることになる
その為出席率は高く夏休みという感じはあまりしなかった
とはいえ平常授業とは違い午前中に終わるので午後には自由だ

夏期学習を終えた私はいま駅前にいる
これからまた塾にいかなければならないが
それまでにまだしばらく時間がある
とはいえ暇潰しをする余裕などないから
塾に行って講習の予習をしなければならない

しかしなにか約束をしていた気がするのだが思い出せない
最近のことだったような気がするが記憶をさらっても
そんな覚えはない
しばらくその場にいたが何かが起こることはない
なんとなくキョンに会える気がしたが…
やはり気のせいか?

結局何も思い出せない私は塾に向かった
明日からは学校が始まるが特に何かが変わることはないだろう
夏休み最終日は何事もなく終わった

END