八王子市散田町在住のスポーツ好き親父の戯言!

八王子市の学童野球チーム散田ドラゴンズ元管理人(2007年3月~2016年2月)のブログです。

茂木健一郎著『脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」 』PHP研究所

2008年03月25日 22時51分26秒 | 散ドラ諸君への喝!

これまでも何度か脳について書いていますが、また脳の話です。著者の茂木健一郎氏は、TVなどでも活躍している脳科学者。「空が青い」と感じたり、「コーヒーが苦い」と感じたり、「そよ風が気持ちいい」と感じたりするクオリアと言われる「感じ」を脳の観点から研究しています。昔だったらとても科学にならなかった分野であり、私たちが普通考える脳科学とは違いますが、それだけ最先端の研究だということです。それだけの研究者ですから、当然脳科学のイロハも分っているので、脳科学の観点から勉強の仕方のコツを書いてあるのが、本書です。西八王子から東京に行くまでに読めますから、平易な本で、管理人も今年受験生になる娘に読ませようかと思った本です(もちろん、読めば勉強が出来るようになるというわけではありませんが…)。
 
この本を紹介したのは、別に散ドラ諸君に勉強をしてもらおうというわけではなく、「学ぶ」ことも、「スポーツをする」ことも、脳のメカニズムとしては同じだからです。脳は、難しすぎず易しすぎないハードルを乗り越えて何かを達成した時に、ドーパミンが放出されて(喜びを感じて)、脳神経細胞が結びついていきます。脳は何かを達成することに喜びを感じ、これを報酬として、これを繰り返すことで、何かを身に付けていくのです。このように、報酬となるような行動を繰り返すことで、その行動が出来るように強化することが出来ることから、「強化学習」というのですが、これは勉強でも、スポーツでも同じなのです。事実、本書の中でも、随所にスポーツの例が引かれています。興味のある方は、ぜひご一読を。
 
ただし、本書の中には、自発的にやらないとダメだと書いてあります。つまり、強制されてやっていては、何かを達成したからといっても、脳は喜ばない(ドーパミンが放出されない)ということです。著者の茂木さんは、親に勉強しなさいと言われたことはなく、脳のメカニズムも当然知らなかったわけですが、自分で学ぶ喜びを見つけて、図らずも自発的に「強化学習」をしていたので、自然に成績が上がったと言います。誰もがガンバレば東大に入れるとは思いませんが、管理人自身も、親に勉強しなさいと言われたことはありませんし、自発的に自発的にやらなければダメだということは、百も承知しているのですが、これがなかなか難しいんですよね。自発的に、何かをやってやろうと思ってもらうのが。ほめて育てるのが基本ですが、ほめたからといって、誰もが簡単にその気になってくれるわけではなし、ついつい怒鳴ってしまったりするのです。何とか、みんなが自発的に、自分で「できる喜び」を見つけてほしいものです。

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