ノーベル賞の受賞ラッシュに沸いた日本ですが、文学賞ではここ何年も本命と言われてきた村上春樹さんがまたも受賞を逃しましたね。とはいえ、そんなに残念ではありません。何せ村上作品を読んだことがないからです。
本を買う時は、ネットではなく、本屋でなければダメな私は、当然裏表紙のあらすじを読んだり、中をパラパラと見て、結構吟味して買います。食わず嫌いかもしれませんが、あれだけ有名でも買わないのはやはり趣味ではないんですよね。読んではいないですけど、たぶん、それは当たっています。小説家でバリバリ走っているのも、何か私のイメージではありません。
それはともかく、医学生理学賞、物理学賞と受賞し、文学賞までとったら、とりすぎというバランスもあったのかもしれませんね。
何てことをいって浮かれていてはいけないということを書きましたが(「いろいろなことがあった一日でした!」)、物理学賞をとった梶田さんが同じような危機感を新聞のインタビューで語っていました。梶田さんは、隠居した大御所ではなく、まだ50代半ばの現役です。現在の研究環境をよく分かっているわけです。現在の大学も行政改革の一環で、スリム化が迫られ、厳しい環境に置かれています。最近の若手の研究者は、有期雇用のポスドクが増えて、雇用が安定しないため、落ち着いて研究に専念できないとの問題提起をしています。
日本の大学の問題として、終身雇用が保証された教授の老害などが言われていましたが、若手はそのしわ寄せを食っているかっこうです。実績が大切な研究者で、ただ終身雇用にするだけでは、かつてのような老害を生むだけですし、逆に身分が安定しない現在のような状況では、そこを目指す人がいなくなるのも当然です。
しっかり頑張る人は報われ、そうでない人は評価されない方法はいくらでもできます。今総理大臣をしている人も、自分の人気取りのためにノーベル賞受賞者に電話している暇があったら、もっとちゃんとした改革をすべきですね。1億総活躍相って何ですか。日本がバカって言っているようで、恥ずかしくてなりません。いい加減にしてほしいものです