少し偏った読書日記

エッセーや軽い読み物、SFやファンタジーなどの海外もの、科学系教養書など、少し趣味の偏った読書日記です。

最終人類

2021-08-21 07:00:00 | 読書ブログ
最終人類(ザック・ジョーダン/ハヤカワ文庫)

舞台は、無数の宇宙種族が共存するネットワーク宇宙。独自の進化によって宇宙に進出する段階に至った種族は、ネットワークに参加するか否かの選択を迫られる。参加すれば、脳内のインプラントによりネットワークに接続し、超光速移動をはじめさまざまなサービスを受けられる一方、知性のレベルに応じた圧倒的な格差社会で生きることになる。拒否すれば、宇宙への進出を断念させられる。

そのような世界の片隅で、他種族に偽装して生きる少女。どうやら人類は、ネットワークに反旗を翻したために絶滅させられたらしい。最後の生き残りである彼女を育てているのは、硬い外骨格を持つ、蜘蛛型の殺人種族。

このような設定で始まる、いかにもSFらしい作品。(読みたくなりましたか?)

上下2巻でそれなりの量があるが、楽に読めた。登場人物もそれほど多くない。SFファンにはお勧めする。

しかし、誰もが読むべき一冊、とまでいうつもりはない。その理由を説明すると、たぶんネタバレになる。