酒のさかな(高橋みどり/ちくま文庫)
料理に関する本が好きだ。料理に関するエッセーも、レシピ本も。
夫婦二人暮らしで、休日の昼と夜は、ほぼ私が食事を作る。それを義務と感じることなく楽しむことができるように、いつも、作りたくなる料理を探している。
料理に関連する本の中で1冊を選ぶとすれば、躊躇なく、高峰秀子の『台所のオーケストラ』をあげる。檀一夫の『檀流クッキング』や草野心平の『口福無限』も悪くないが、文章と実用性を総合評価すれば、他の追随を許さない。私は新潮文庫のを手に入れたが、文春文庫や、文庫ではない写真入りのも出版されているようだ。
文章に華があり、相当昔の本なのに、まったく古さを感じない、驚異の一冊である。
で、あまり古いのは別にして、比較的新しいものから選ぶとすれば、この作品だ。エッセーというよりは、ほぼレシピなのだが、酒飲み好みで手間もかからず、レパートリーに加えたくなるものが多い。
高峰秀子の作品の質が、本質を見抜く目と夫への愛情に支えられているとすれば、この作品の神髄は、酒と料理そのものへの、深い愛着だろうか。
料理に関する本が好きだ。料理に関するエッセーも、レシピ本も。
夫婦二人暮らしで、休日の昼と夜は、ほぼ私が食事を作る。それを義務と感じることなく楽しむことができるように、いつも、作りたくなる料理を探している。
料理に関連する本の中で1冊を選ぶとすれば、躊躇なく、高峰秀子の『台所のオーケストラ』をあげる。檀一夫の『檀流クッキング』や草野心平の『口福無限』も悪くないが、文章と実用性を総合評価すれば、他の追随を許さない。私は新潮文庫のを手に入れたが、文春文庫や、文庫ではない写真入りのも出版されているようだ。
文章に華があり、相当昔の本なのに、まったく古さを感じない、驚異の一冊である。
で、あまり古いのは別にして、比較的新しいものから選ぶとすれば、この作品だ。エッセーというよりは、ほぼレシピなのだが、酒飲み好みで手間もかからず、レパートリーに加えたくなるものが多い。
高峰秀子の作品の質が、本質を見抜く目と夫への愛情に支えられているとすれば、この作品の神髄は、酒と料理そのものへの、深い愛着だろうか。