ブリットの休日

大好きな映画や小説の感想や日々の他愛ない話と、
聴神経腫瘍と診断された私の治療記録。

明石へ「明石焼き」を食べに行く

2014年09月23日 | おでかけ

 朝、急に明石焼きが食べたくなり、ドライブをかねて兵庫県明石市へ行くことにする。

高速を使えば2時間ぐらいで行けるんだけど、明石焼きは500円とか600円ぐらいで食べられるので、高速代のほうがかなり高くつく。

それじゃあ近くでご馳走食った方がいいんじゃない、なんて運転している間にふと思ったが、わざわざそこまで行って食べることが贅沢なんだよ、なあんて気分をまぎらす。

高速を降りてすぐ2号線の大渋滞に掛かるも、目的のお店へ13時過ぎ頃に到着。

遠目から店先の広い道路の両側に車が5台ほど路駐しているのが見えたので、嫌な予感がしたが、案の定お店の前には既に15人ほどが並んでいるではないか。

ここまで来たんだからと、同じように路駐し最後尾へと並ぶ。

この有名店、店内にテーブルが2卓しかなく、3組ぐらいしか入れないという狭さなので、30分ぐらいは待つことを覚悟したが、まあ10分が限界であり、そそくさと列を抜け出し駅前のどこかにあるであろう別の店に行くことにする。

だってぜんぜんお店から人が出てこないんだよねえ。

長い時間ならんでやっと食べられたので、一個一個かみしめてるんだろうなあ、まったく。

思い切りよく駅前に移動したのはいいが、パーキングはどこも満車で、しばらく周りをぐるぐるとまわり、やっと一つだけ空いていたコインパーキングに駐車する。

これはやばいパターンじゃないですかあ、なんて考えながらあてもなく魚の棚という商店街の方へ歩いていく。

商店街の入り口が見えた時、またまた10人ほどの行列を発見。

明石焼きのお店だ。

店内を覗いて見るとかなりの広さだったので、今度はすぐだろうとまたまた列の最後尾へと並ぶ。

なんだか最近行列に並んでばかりいるような気がする。

予想通りお客の回転がよく10分ほどで店内に入れる。

店に入ると店員の女性から「相席お願いしま~す」と言われる。

きましたよ、相席。

 以前日生のある有名店でカキおこを食べに行ったとき、同じように相席させられたんだけど、これが凄かった。

鉄板の6人掛けのテーブルに、向かい側若いアベックに、こちらは男2人。

全く知らないいちゃつくアベックと、同じ鉄板で食べさせられるという、気まずさMAXを味あわされた悪夢がよみがえる。

席に案内されると、見事に向かい側には若いアベックがおり、おきまりのいちゃいちゃで食べてらっしゃる。

まあ今回は鉄板じゃないのでいいか。

向かい側の女性が、「もうお腹いっぱいで食べられない」とか言って、男が代わりに食べてやるという、お決まりのいちゃいちゃを横目に、そこそこ待つことさらに10分、やっとまな板にのって明石焼きがやってきた。

今回はしっかりと出来上がりを写真に収め、おもむろにひとつ箸でつまむ。

ふわふわでぐずれそうになるのを慎重に摘み上げ、出汁にそっとつける。

途端にばらばらに崩れ、いきなり出汁が台無しになったような軽いショックを受けるが、気を取り直しタコがかろうじて入った一番大きなかけらを口の中へ。

熱々ふわふわの卵の生地と、大ぶりのタコのジューシーさがあわさってなんとも旨い。

まな板にのった15個を次々と口の中へ放り込んでいく。

後半になると、慣れてきたのか箸でつかんでも崩れなくなり、まるまる一個をそのまま口に入れれるようになる。

ただなんだか最初の方より旨くなくなってるような気がする。

そうだ、熱さだ。

口の中がやられそうな熱さだったものが、ちょっと冷めてる。

ちょっとした熱さで、こんなにも旨さが変わってしまうとは、なんてデリケートな食べ物なんだ。

なんだか凄いことを発見したような気になり、その微妙な違いを感じ取った自分の味覚を自画自賛する。

まあそんな薄っぺらい料理評論家気取りは置いといて、最後までおいしくいただきました。

遠くまで来たかいがあったかな。