業務&ITコンサルタントのひとり言

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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:大学&入試改革

2023年08月06日 11時06分29秒 | 社会全般
 先日の日程新聞に載っていた情報によると、国立大学では、約4割が理工学系で、2割程度が人文・社会科学系である一方で、私立では理工学系が2割未満で、人文・社会科学系が5割を超えている。ここに日本の大学の問題点が潜んでいる。

 昨今、理工学系を増やす動きが表れているが、それをもっと推し進めると同時に、高校側も改革する必要がある。高校の進学校では、高校2年生から理系と文系に別れ、大体2~3割程度が理系に進級する。しかし、大学の付属校の場合、理系に進んだ生徒が全員、理系に進める訳ではない。ここに大きな問題がある。

 そもそも、大學の理系の定員が少ないために、高校の理系も絞っている訳であるが、この大学の理工学系を増やすのと同時に、高校の理系・文系の振り分けを見直す必要がある。そしてもっとそもそもそして、何故理系と文系に分けるのかも、見直す必要がある。

 そもそも、高校2年で理系と文系に強制的に分ける事自体が問題である。特に、理系と文系の中間に居る様な学生、そして理系の文系の中間にある様な学部に行った方が良い学生にとって、高校2年での文系・理系の選択は酷である。例えば、コンピュータ関連の様に、理系の文系の中間な様な学問もある。勿論、コンピュータも幅広く、コンピュータを設計する様な人は、理系の分野に入るだろうが、プログラマーは半分文系でも対応できる。なのに、学校によっては理系に属し、学生にとっては高いハードルになっている。これ以外にも、ニッチな領域で文系と理系の中間に位置する様な学部・学問が沢山ある。

 そして大学に入ってから転部が出来ない事も問題である。一部の高校生は、自分は医者になりたいとか技術者になりたいとかの目標を持っている学生もいるが、大多数の学生はに取って、高校の時に、自分が進みたい方向を固める事は決して簡単な事ではない。

 この辺りの大学入試の在り方、入学後の転部の融通性、そして高校での文系・理系の分け方について、見直す時に来ているのではないだろうか。
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