『とうさん、お早う。蒸し蒸しして寝苦しいね。夜中に本を読んでいたでしょう？、ホホホホ。台所でごそごそ何をしていたの？、片付け、調理器具などが増えて、置き場が無くなってきたね。とうさんに毎日手当をして貰っている胸の傷（神経鞘腫）はもう痛まないよ、明日医大に行けば放免になるかもね。・・・・庭もこの間草刈をしたのに、もう草だらけだね、誰も来ないから放っておけば』
『どうだい体調は？、かあさん。風呂場とトイレの掃除をしたが、台所が気になって、手狭なので調理器具と調味料の置き場を整理したよ、ハハハハ。間もなく築５０年だからあちこち痛んでくるわ。胸の手術は医療ミスで内出血も、何とか回復しそうで良かったわ。・・・・暑かったので夜中に起き出して氷水を飲んだら目が冴えて、今日が日曜なので寝過ごしてもと、本を読み出して、ハハハハ』
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『もうすぐお盆様、毎年のことだけれど、とうさんも飾り付けと食事の用意が大変だね、そのうえに私の介助だから、ホホホホ。あなたには感謝をしきれないよ、三度三度食事に気配りもして貰って、昨夜の水餃子は美味しかったな。幾度か宅配食を取り寄せて貰ったけれど、値段の割には口に合わないな。これから買い物に出かけるの？、私はパジャマを１枚買い換えたいな、生地がよれよれで』
『今年のお盆は、料理以外は倅に任せることに、１１日には墓地の掃除をして、仏壇の飾り付け、１２日の午後には仏様を迎えに、１６日は送りをやるそうだ、ハハハハ。お昼を食べながら買い物に行くかな。ええ、お昼はインド料理の店でまたカレーが食べたい？、じゃあそうするか。パジャマは繊維の質もあるのだろうが、数回の洗濯で生地がよれよれになるね、ネットに入れて洗っているのだがな』
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あとがき＝＝何とはなくその日が過ぎていく、でも夫婦の思い出の多かった人生、静かな余生だわ。ガハハハ＝＝放念の翁