この時期の「松本市立博物館」の企画展は「生物多様性と松本~すぐとなりにあるワンダーランド~」でした。「生物多様性」についてはこのように解説されていました。
「生態系の多様性」では近縁のチョウの仲間でも食べる植物が違うこと、有毒生物は互いに似ることで外敵への警告の効率を上げていることが紹介されていました。
「種の多様性」では様々な蝶が展示されていました。大きなチョウとヒメシジミの小さなチョウの比較もありました。
チョウはガの仲間(鱗翅目)のほんの一部だそうで、日本にいる鱗翅目5000種以上のうち、チョウは250種ほどだそうです。世界では鱗翅目16万種のうち、チョウは1.5~2万種といわれているそうです。ガにも美しいものがいます。たくさんのクワガタなどの仲間も展示されていました。
家紋に使われている植物の紹介もありました「「松本」城の前身といわれる「深志城」を拠点に北信へ勢力を伸ばした「武田氏」とその後に城主になった「小笠原氏」の家紋は「ヒシ」です。
「石川家」の「ササリンドウ」、「松平家」の「三つ葉葵」、「水野家」の「オモダカ」に注目でした。
松本ゆかりの作家と歌人も紹介されていました。「北杜夫」は「どくとるマンボウ昆虫記」を描いたほどの昆虫好きでエピソードもたくさん(あがたの森文化会館「旧制松本高等学校」でも見ました)あります。「窪田空穂」は松本出身の歌人で、動物や植物を題材にした歌をたくさん詠んでいます。
昆虫たちが描かれた馬具も展示されていました。トンボ、カマキリ、セミ、チョウ、スズムシ、キリギリスなどが登場しています。漆塗りに螺鈿細工の立派なものです。
市街地でも見られるチョウの標本や変化してきているものの標本などたくさん展示されていましたが、載せきれません…気になったものだけ取り上げてみました。
松本市では毎年、市民が参加して生き物調査をしているそうです。そのまとめもありました。トンボの調査です。
こちらは「ホタル」の調査と「セミ」の調査、それに「カエル」の調査の記録です。市民参加型の調査とはなかなか良い企画と思いました。
3Fの常設展も見ましたが、前回の見学時と大きな変化はなかったので省略します。松本市立博物館へ~常設展と街歩き~ - ナチュラルな暮らし (goo.ne.jp)
1Fは松本市の「クールシェア」の場所として開放していますとのPRがあって、暑い日でしたし、テーブルと椅子の席は満杯の状況でした。その一角に「満蒙開拓団」の記録の展示がありました。松本市からも戦時中に満州へ開拓団として行かれた方がいたようです。
「満蒙開拓平和記念館」(母の教え子から満蒙開拓団出発の時にもらった手紙を寄贈したの施設)の紹介もあり、当時の満州の写真も見てきました。満蒙開拓団関連の書籍も機会があったら読んでみようと写真に納めました。
博物館前の「大名町大手門井戸」と側溝のふたに描かれた「松本てまり」です。
帰り道でもソバ畑のソバの花を眺めました。秋の気配が迫って来ています…
松本近辺の動植物についてあれこれ知ることが出来た松本市立博物館の企画展でした、この日は少し松本の街中も歩きましたので、歩数は6438歩でした…