ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

建築家「村野藤吾」の建物に泊まる

2024-06-29 | 旅行

今年は建築家「村野藤吾」が気になっています。4月に「藤森照信」先生の「村野藤吾」に関する講演会を聞き、その前に糸魚川市の「谷村美術館」を見学し、講演会では「八ヶ岳美術館」をじっくり見、佐倉市に行った帰りは品川で「村野藤吾」の設計したホテルに泊まりました。「グランドプリンスホテル新高輪」です。まずはエントランスとロビーです。

     

     

         

     

高輪は江戸時代旧熊本藩細川家をはじめ、西国の諸藩の下屋敷があったそうです。品川が東海道の宿場でもあり、高台の高輪からは海を臨む良い風景が広がっていたようです。明治以降、皇族方や財政界の要人の邸宅が建てられた場所です。その場所にホテルがいくつも建てられています。この建物は「村野藤吾」晩年の作…客室に付けられたレース模様のバルコニーが特徴的です。

     

 

江戸時代に大名屋敷があった頃の庭園が残されていてその庭を散策しました。木々の生い茂る中、池の錦鯉や観音堂、雨上がりの太鼓橋や御門など見どころがたくさんありました。   

  

  

     

 

日中の雨も上がり、夕刻が迫ってきましたがこの日は夏至…なかなか暮れません。ビルに夕刻が迫る風景とホテルに明かりがともる頃です

  

 

部屋のバルコニーに出て夕刻の風景を眺めてみました。並ぶレース模様のバルコニーが素敵でしたし、明かりがともるビルの風景も都会ならではでした。

     

     

     

 

ビルの合間に茜空が垣間見えました。満月を探しましたが見つけられませんでした…

  

 

夕刻が迫って日本庭園に明かりがともる「高輪廿六夜」をしていると聞いて見に行きました。江戸時代の「歌川広重」の絵にあるように、高輪の地は月の出を見る人たちが大勢集って賑やかだったようです。

     

     

  

  

  

 

ホテルの隣の国際会議場「パミール」の風景です。ここは旧北白川宮邸があった場所だそうです。「村野藤吾」作の排気口も独特の趣がありました。夜のホテルの外観も注目でした。

  

     

     

 

ホテルに戻り、フロントのコンシェルジュの方にせっかくなのでこのホテルで「村野藤吾」作を確認できるところをお聞きしました。バルコニーやエレベーターのマド貝の装飾は見ていたので、他をお聞きしたかったのですが、それ以上は話が聞けませんでした。ロビーの様子とここに掲げられている「小山敬三」の「紅浅間」の巨大な絵です。「小山敬三」は長野県出身の画家…小諸にある「小山敬三美術館」も「村野藤吾」作です。エレベーターのドアにも中の天井にもマド貝が貼られていました。

  

  

     

 

感謝して部屋に戻ろうとしたところ、コンシェルジュの方が上司の方を連れて来てくれて特別な所に案内してくれるというのです。これにはビックリ!建築当時の面影のある大宴会場の建物は入れないけれど、旧宮家の建物を見せて下さるとのことで案内していただきました。再び日本庭園を通って向かいにある「グランドプリンスホテル高輪」に入り、その先にある「貴賓館」まで行きました。「グランドプリンスホテル高輪」のロビーの風景です。

     

  

 

1911年に建てられた旧竹田宮邸をそのまま維持しながらブライダル等に使われているとのことでした。内部には素敵な装飾が施されていました。

     

  

  

 

各お部屋ごとの装飾がみごとで目を見張りました。維持するのは大変そうですが、こうした建物を気に入って使ってくれる方が多くいるようでそれは嬉しいことでした。

     

  

  

  

 

次の日に外観を見に行ってきました。旧宮邸の雰囲気の残る素敵な建物でした。両脇に置かれた車は現役でブライダルなどで使用するとのこと…運転手さんがいらしてお話を伺いましたが、維持するのが大変とのことでした。一台は昭和30年代の「ジャガー」でもう一台はイギリス王室御用達リムジン「デイムラー」だそうです。

     

   

 

 気になっていた「村野藤吾」のホテルに泊まることが出来て良かったです。娘と息子からのプレゼントの宿泊だったのも嬉しいことでした。ホスピタリティ溢れるホテルの対応も心に残りました。次の日はホテルの素敵な朝食ビュッフェを堪能して、東京で2か所巡りました。次に続きます…

  

コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする