KAORU♪の「気ままなダイアリー」

KAORU♪が見つけたステキな風景、出会ったおもしろいできごと、おいしい料理などを“気が向いた時”にご紹介します。

★ロックフェラーセンターの天使

2019年12月24日 | Time in ニューヨーク

ときどきお世話しに行っている
2才になる双子ちゃん。
今日は暖かいし、ママも一緒に4人でお散歩。

じゃあ、ロックフェラーセンターまで
行きましょう!と言うことになり
最初はごきげんさんで歩いていた2人。大人の足で約10分弱の距離。

途中にNYCファイヤーデパートメント(消防署)の
小さなミュージアムがあって
入ってみて大喜びだったものの
おみやげ売り場の箱や袋を持って
遊びたがり、中身を見たがるので
やぶったら大変!とあわてて説得して
表に連れ出してからが大変💦

もっとあそこにいたかったのに〜、とばかり 

道路に寝ころがったり大きな声で
No way!と言いながらグズったりするのを
なんとかツリーの見える場所まで
なだめながら、遠くにロックフェラーセンターのクリスマスツリーが見えるところまで
たどり着いたものの、泣きやまない。

クリスマスイブの前日、
大勢の人々が行き交う場所で途方に暮れた。

1人泣き始めると
もう1人も同じように泣きさけぶ。

ママが1人担当、私がもう1人を担当し
て手分けするのだが、
押し寄せる人の波にのまれそうになる。

私も一緒にしゃがみ込んで話しかけてみるが、
もうこうなったらなす術もない…

すると白とグリーンの大きなアレンジメントを
かかえた男性が一瞬視界の端に入った。
花の仕事をしているからか、
こんな万事休す!な時でも
しっかり逃さずキャッチしてしまう。

けれど、そんなことより
今目の前の緊急事態。
すぐに気持ちを集中したほんの数秒後、

その白いアレンジが目の前にやってきた。

配達の途中なのか、それとも 
どこかにプレゼントに持って行くのか
背の高い黒人の男性が

純白のトルコキキョウを一輪、アレンジから抜くと

低くシブくて、とても良い声で

Don’t cry! ドン クライ 泣かないで!と

双子ちゃんの1人に手渡し、
そのまま足早に通り過ぎていった。

ほんの一瞬の出来事だった。

すると不思議なことにぴたっと泣きやみ
テコでも動かなかったのに
だっこ〜!と言い出し
ようやく帰途に着くめどがたった。


小さなお手てで白い花をにぎる
ピンクのうさぎちゃんの頬には
ひと粒の涙のしずく。


あいかわらずの人の流れの中で
スローモーションのような時に思えた。

ロックフェラーセンターの周り
たくさん飾られている天使のうちの
1人が現れたのだろうか?と
思ってしまったほど、救われた気分だった。

天使=可愛くて美しい、子どもや女性 とも限らない。

地面にちょうどしゃがみ込んで
下から見上げた男性が差し出した
一輪の花の可憐さが、そしてその優しさが

今も心に焼きついて離れない。


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