破李拳竜・日記

ここでは私・破李拳竜が行ってきた仕事やお遊びとかの日記を、つらつらと載せてあります。

外舷塗装ならぬ外壁塗装

2006年03月29日 22時32分32秒 | Weblog
  我が家の外壁は防火用に鉄鈑張りになっているのだが、色がくすんできた。そこで昔取ったキネズカ、私は駆け出しの食えない頃は塗装屋でアルバイトしていたので、外板を自分で塗り直したのだが、装甲鈑ではないが自分の趣味で軍艦色に塗り直した。そうしたらオフクロや親戚一同から「ウス暗いネズミ色だ!」とえらく不評!ネイビーグレー色がまったく理解されていない。仕方なくアーミーブラウンに妥協して塗り直し。
 ついでに我が家の外壁も塗り直し~。こちらこそは趣味を通して軍艦色にした。この外壁は1日で塗り直したので、「レイテ海戦」の時の戦艦武蔵みたいだったな。

 戦艦武蔵の外舷塗装とは、艦長の猪口敏平少将が作戦前ブルネイ湾に入港した時、武蔵の外舷を1日で塗り直したという逸話だ。この塗装の意味は今なお不明だが、私らが子供の頃の戦記物ではナニワ節が入っていて、「武蔵は敵を引き付けるため、自ら囮となり、船体を真っ白な死装束に包んだ。」と説明されていた。たしかに、出撃した連合艦隊の中で武蔵が雷・爆撃機の集中攻撃を受け沈められてしまったが、他の艦は無事に作戦行動を続けられた。
 しかし実際は猪口艦長は、自分の艦・武蔵だけを目立たてさせるために外舷塗装をしたわけではなく、大和をはじめとする他の戦艦にも
「いよいよ海戦が始まりそうだね。出撃の前に外舷を塗りかえておこうじゃないか」
と語り塗り直しを薦めていた。塗装をして目立たせ被害担当艦になるのが目的であれば、自分の艦だけを塗装し他艦には塗装を勧めはしないだろうし、他の艦が塗装をすればその分目立たなくなり被害担当艦としての意味を失うから・・・どんな目的があって塗り直しを行ったかは真意は不明。
 しかもペンキなどは可燃性なので出撃前に全部塗装を剥がし、地金剥き出しにするのが常識だった。また、他の艦長達は、乗員が連日の猛訓練と赤道直下の暑さで疲れていたので、塗装に労力と時間を費やすよりもその分だけ休ませようとしていたのだが、それなのに強行されたので、そこまでしてやる意味があるのか?という疑問点がある。

 それに武蔵が集中攻撃を受け沈められた理由も塗装で目立ったからというより、猪口艦長は砲術科出身で射撃理論の権威として知られていたので、対空射撃に重点を置き、雷撃や爆撃をよけかわす事より狙い撃ちで落とす事を選び行ったから、敵機にとって大きな獲物にされてしまったのが原因だ。
 一方の同型艦・大和艦長・森下信衛少将は、その操艦技量は海軍屈指の腕前で、無数に飛び回る雷・爆撃機の動きをまるでニュータイプの如く見切って、その攻撃をことごとくよけかわしてしまった。小回りが利いて高速で走り廻れる小型のモーターボートや水雷艇ではなく、世界最大の戦艦を使って成し遂げたのだから、それはまさに奇跡の神業と言えるだろう。
            
 そんな古事にちなんだ(?)我が家の外舷塗装ならぬ外壁塗装で、この配色により我が家は遠景から眺めると、陸揚げされた船みたいに見える。最初は家本体もネイビーグレーに塗っていたので、もっと軍艦っぽかったな。
 が、ある日「佐野ラーメン」で有名になった隣りの佐野市へ行ったところ、とある家の壁が我が家の壁とまったく同じ塗り方がされ、上部がネイビーグレーの軍艦色、基底部が暗赤色というカラーリング!こんな塗り方するのオレんちしかいないだろう!と思ったら、こりゃ絶対マネされたか!・・・というより同じシュミのヤツが近所にいたとは・・・。
 ・・・まあ、この塗り分けが気に入ってもらえてマネされたワケだから、もっと流行れば良いな。

     
 ・・・しかしウチのあるこの場所は赤城颪しの強風が吹くので、たまに外壁に木片などがぶつかったりするから本当に装甲鈑を張りたいな。また、我が家の近所には川が流れているので、氾濫した時浮かぶような仕掛けをしたり、こーなりゃ暴走して砲塔なんかを乗せたいトコロです(笑)

「東京SOS」と「VSメカゴジラ」のキャンペーン

2006年03月25日 23時41分32秒 | Weblog
  深夜「ゴジラXモスラXメカゴジラ 東京SOS」が放送されていたので観て、その反応を知るため2ちゃんの特撮スレを覗いたら、まあ、当然というか、前作と比較された感想が書き込まれていたが、それが「対メカゴジラ」じゃなくて「VSメカゴジラ」との比較。若い世代が多いなあと思って更によく観たら、「幼少の頃観てた『VSメカゴジラ』」と語られている・・・ 「幼少の頃観てた」・・・?
 ガーン!!!・・・「VSメカゴジラ」のキャンペーンで俺がゴジラかぶってじゃれていた子供達が、もう大きくなって特撮スレに書き込んでいるのかと、悠久の時の流れを痛感!

 ・・・まあ、「モスラ2」で私と一緒にキャンペーン廻りやっていた満島ひかりちゃんがアンドロイドになったくらいだし。

 「VSメカゴジラ」の時、私はベビーゴジラ役で出演していたが、キャンペーンは撮影中からあり、撮影の合間に東宝宣伝部からの依頼でゴジラを被って演ってきた。そしてクランクアップ後宣伝活動が本格化していくのだが、思い出深いのはこの年は「ゴジラ生誕40周年記念」という事もあり、「仮面ライダー」の頃から東映のホームグランドでもある「後楽園ゆうえんち」で一日だけだが「ゴジラVSメカゴジラ ショー」をやった事だ。富山プロデューサーも駆けつけて来てくれて、「セーラームーン・ショー」用の控え室がこの日ゴジラチームに開放されて、そこへゴジラやメカゴジラを持ち込んで打ち合わせや食事を取ったりした楽しい記憶がある。
                               
 また、この時期はヒロインの佐野量子さんが武豊氏との結婚前だったので、取材が来てもその話題が注目されていたので、私は宣伝部から「インタビューがゴジラと関係ない話題になったら暴れちゃってイイですよ!」と言われていたから、量子さんの取材の時はいつもゴジラを被り、武豊氏の話になったら暴れてよくインタビューをブチ壊してました~(笑)
 それから宣伝番組「冒険!ゴジランド」では、現在ピンで頑張ってるはしのえみちゃんだが、当時は彼女は「欽ちゃん劇団」に所属し、アイドルユニット「ブカブカ」の一員としてこの番組にレギュラー出演していた。ロケで羽田空港や浅草花やしきなのを巡り周ったものだった。
                                                            

 『モスラ2』の東京国際映画祭での舞台挨拶の時は、私はモスラの着グルミ被っていたのだが、実は登場の時走って出たのですが、勢い余って舞台から落ちそうになってしまいまった。この日会場には東映の佛田洋特撮監督も来ていて、後から「竜さん、さっき落ちそうになってたでしょ。」と言われちゃってお恥ずかしい。
 満島ひかりちゃんは、当時はアイドルユニット「フォルダ5」のボーカルだったが、大人ばかりに囲まれて子供は自分一人だけだったので、緊張していた様子だったな。
                            
 そんな彼女も「ウルトラシリーズ」の女優となり、もう成人式を迎えたとは、ホントーに時の流れを実感するものだ・・・。

映画「ヅラ刑事」完成試写

2006年03月19日 00時41分54秒 | Weblog
去年の10月、私も撮影参加した河崎実監督の映画「ヅラ刑事」が完成し、先日試写会へ行ってきた。場所はいつものイマジカ。ここはその昔は「東洋現像所」と言われ、東映の京都時代劇や東宝の特撮映画など、日本映画のあらゆる作品を現像してきた所だ。入り口には全盛期を支えて活躍した光学撮影・合成機「エリアルイメージ」が飾られている。(写真がそうです。)
 ・・・まあ、東宝は撮影所内に一時期「キヌタラボラトリー」というのを作り、「ウルトラマン」などを手掛けていたが、今はすでに消滅。しかしかつて円谷英二監督が採算を無視してオックスベリー社に発注し、TBSに肩代わりして買ってもらい、後のウルトラシリーズを作るきっかけともなったという伝説の「オプチカル・プリンター」などはもう、解体廃棄されて、わずかなネジ数本しか残っていないとは・・・
    
イマジカの「エリアルイメージ」のように、役目を終えたのなら展示品として残していればよかったのにね。合掌。

 で、作品は、主演のモト冬樹さんがヅラを投げて相手を倒すという、必殺の「ヅラスラッガー」が武器という刑事。とーぜんウルトラセブンのアイスラッガーが元ネタである事は言うまでもない。効果音もちゃんとアイスラッガーの音を使っている。・・・でも、ちゃんと髪の毛がある・・・いや、失礼(笑)長髪モト冬樹さんはけっこうイイオトコじゃないか!昔「ロボコップ」を観た時、ロボコップがアーマー・ヘルメットを外して素顔を見せたシーンで、「ああッ、モト冬樹だっ!」と思ったもんね。逆を言えば モト冬樹さんはロボコップを演じたピーター・ウェラーに似ているという事を意味したワケだからね。
 他にはなべやかんさんが演じた「チビ刑事」やウガンダさんの「デブ刑事」、オヤジギャグを言う「オヤジ刑事」、そしてイジリー岡田さんのそのものまんまベタな「デカチン刑事」(笑)など。「イケメン刑事」は、もう一人のイケメン・斉藤工君が公安調査室長役を演じているのでキャラかぶってるなと思ったら、斉藤君のほうは冷徹なキャラに対し、韓流ヨン様キャラで来たか、うーむ、時流に乗ってますな・・・。
 ヘンな生き物が日常生活に加わった、ありえない不条理さを描くものの、話はあくまでシリアスでギャグは一切無しの「いかレスラー」「コアラ課長」らと違い、本作ではけっこうベタなギャグが入っているこれは爆笑 モノ・・と、思いきや・・・・泣きの 感動作でもあり、「はぐれ刑事 純情派」的な人情が入っているし、音楽も「はぐれ刑事」ぽく仕上がってる。しかし主題歌が三番まで延々流れて、しかも画面に歌詞付きというのが、映画館をデッカイカラオケボックスにする魂胆か?
 試写会後、キャスト、スタッフを含め 河崎組での打ち上げとなり、五反田の飲み屋で決行され、主役のモト冬樹さんをはじめ、なべやかんさん、イジリー岡田さんらも同席した。しかし女優陣がいないなァとスタッフ達が愚痴をこぼすと「コアラ課長」で私に殺されたOL役に次いでの出演となった高嶋ひとみさんが遅れて到着、やっと飲み屋に花が咲いた。
   目下加盟しているマイミクシィ仲間のコッシーさんも同席されていたが、彼とは同じ高校出身と後で知った。元自衛官の彼は射撃が上手く、射撃表を見せてもらったら、ほとんどド真ん中をブチ抜いている点数の高さに驚き射撃の上手さは流石だと思った。ウチは父方の親戚が皆警察の人間で、射撃教官をやってるのもいるのだが、従弟の私は射撃がダメなので情けないです(泣)

 この作品では私は殺陣師として参加したのだが、まあ、作品にはウチトラ(内輪のスタッフのエキストラ)も多く、メイキングの佐熊ちゃんやスチールカメラマンの金子さんとかも出ていたので、私もウチトラの一人として引っ張り出されました~(笑)
 それからさる芸能プロダクションの社長から殺陣についてアレコレ訊ねられ、この事務所の女優達にもアクション指導する事にもなるかも知れない。

 そして私とコッシーさんとで先に帰るが、夕方から降り出した雨が本降りになっていたので、慌てて駅まで向かったのだった。
                 

 「ヅラ刑事」公開日は9月予定、渋谷パルコなどで公開。・・・しかし撮影されてから半年後に完成試写、そして公開までに一年掛かるなんてストロークが長い、河崎作品では珍しいなァ。

おやっさんの思い出

2006年03月10日 01時44分49秒 | Weblog
  藤岡さんとの共演にあたって、フトおやっさんの事を思い出した。

  おやっさんには最初、円谷プロ創立30周年記念パーティーで初めて会って御挨拶。その後、「ゴジラVSキングギドラ」「「ゴジラVSモスラ」で共演する幸運に恵まれた。
 本編スタジオで撮影の合間にお話しして、調子に乗って「スイマセン、『おやっさん』と呼んでいいですか?」と訊ねると、優しく微笑んででくれたので、思わず「おやっさん!」と呼ぶと、「竜!」と返してくれたのが最高の思い出だ・・・。

 おやっさんこと小林昭二 (コバヤシ・アキジ)。 昭和5年9 月6日生. 出生地(出身地), 東京市北区(現・東京都北区)
 代表作・昭和41年『ウルトラマン』ムラマツ隊長役、、昭和46年『仮面ライダー』の立花藤兵衛役。他に声優としてジョン・ウェインの吹き替えや番組ナレーションを行う。 他に小林さんの洋画の吹き替えでは、ジョンJランボーの上官役・リチャード・クレンナなどやっていた。「ランボー」シリーズでは、ランボー役の銀河万丈さんに「大佐!」ではなく「おやっさん!」と呼んでほしいな、なんてフト思ってしまった(笑)

  没年月日(享年 死因), 平成8年8月27日没(65歳 肺癌).

 御葬儀は私は仕事で行けなかったが、お花は出しておいた。そして藤岡さんと宮内さんで御棺を担がれたと聞き、涙が出たものであった・・・。
 我々にとってはムラマツキャップや立花藤兵衛としておなじみであり、その人柄が滲み出る演技で人間的にも絶大な信頼が寄せられていた俳優だが、役者仲間からは色々波風もあったようだ。
 これは私がラジオで当時聞いた話だが、小林さんと同期で友人でもある某・大物俳優が、「小林は、『ウルトラマン』やら『仮面ライダー』とかの子供番組に出るようになってから、芝居がダメになった。」と話していた。しかしそれは難しい演技論での話ではなく、明らかに嫉妬心以外のなにものでもないだろう。だって小林さんはそのジャリ番に出た事によって、世代を超え時代を超えて幅広いファンを掴み多くのファンを得て、我々にとって不滅のアクターになったのだから。また、「ジャリ番」だとバカにする事なく真摯な態度で取り組み演技したからこそ、皆から愛される俳優になったのだと思う。
 しかし「一つの役しか出来ないと思われたくない」と、「仮面ライダー」のおやっさんとして大人気の同時期に、「怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス」ではちょっとイヤミな環境衛生省所員・鈴木という憎まれ役を演じたり、また、後年とんねるずのコント『仮面ノリダー』でも『おやっさんこと立花藤兵衛』役を好演し、当時の子供達のアイドルになっていた。
 そんな時、前出の某・大物俳優は「小林にはまた、大悪役を演じてもらいたい。」とも話していたが、すると小林さんはその声に答えるように、時代劇で、茶店の主人で面倒見の良い人柄の人物を演じ、まるで「スナック・アミーゴ」のマスターである「おやっさん」とまったく同じ設定の役柄だった。だがその正体は、失敗した者はたとえ仲間でもようしゃなく斬り殺す、情け容赦の無い押し込み強盗の頭領だったのだ!小林さんはその残虐非道の悪役を演じ、最期は見事に成敗されていた。
 小林さんの悪の元締の、極悪非道な演技も迫力あった!温かく人情味ある人物が悪を演じると、そのギャップからなおさら凄みが出るものだ。もちろんそれを見越した小林さんの確かな演技の計算のたまものであるのだが、自分の足場・ポジションをしっかりと自覚されていた方だったと思う。それだけに人格者であった証拠と言えるだろう。
 
 これは友人の意見に作品で答えた小林さんの、役者一筋・役者魂を観た!と私は感じたものである。
                                       小林昭二さんよ永遠なれ!

ロケ終了、只今帰還!大和心復権!

2006年03月06日 13時12分57秒 | Weblog
  藤岡弘、さんとの新作映画がクランク・UPして、只今戻りました。
着グルミを被りながらオーバーヘッド・キックをやって、真っ逆さまに頭から落ちてカメラに激突したりしましたが、ケガもなく無事終了しました~!。

 「ヤマトタケル」の時は、クマソガミ役で本編班に付いていたものの、なぜか本編班で「特撮」をやるという、前代未門の出来事となり、クマソタケル役の藤岡弘、さんとは撮影中はあまり会話の機会がなく、打ち上げなどで色々お話ししたカンジだったが、今回はガップリ組んでの芝居だったので、十分な会話時間を持つ事が出来たッ!。

 昼過ぎに池袋のバーを借りて撮影。もう初っ端から藤岡さんとの芝居で、藤岡さんは現場に台本を持って来ない!さすが全部セリフが頭に入っているのですな。
 で、撮影の合間に色々お話しが出来た。外国での過酷な「藤岡探検隊」のロケ話や、CM「せがた三四郎」でもゴールキーパーをやった話をしたが、私が大野剣友会の中屋敷哲也氏、中村文弥氏、新堀和男氏らとの交流を話したら、彼らとはかつて「仮面ライダー」での盟友であるので、「懐かしい話を思い起こさせてくれてありがとう!」と喜び言われた。特に映画「仮面ライダー対じごく大使」の富士山ロケで、怪人と雪の上を転がり落ちるシーンでは本当に滑落してしまい、その際、怪人が藤岡さんの体を抱きかかえて守り、松林に突っ込んでしまったが助かったそうで、怪人の着グルミの背中はボロボロだったとの事。これら大野剣友会の方々の、主役を立てるという行為の真髄も、まさに命懸けで行ったのだから、彼らは本物の役者と言えるだう。
 「・・・もし怪人が守ってくれなかったら、わたしの体は松林の木の幹や枝にぶつかって、ズタズタになっていただろう・・・。」と、彼らの命懸けの行為に強い恩義を感じている事を告白してくれて、TVシリーズ「白い牙」、東宝映画「エスパイ」などの自分の主演作のアクション相手役は必ず大野剣友会の皆さんを指名していたそうだ。「エスパイ」での国際会議が始まる前の、倉庫でのアクション・シーンでは、殺し屋役の中屋敷さん、文弥さん、新堀さんらの顔がアップで映るが、これも藤岡さんの配慮なのだろう。
私が話題を出した事により、藤岡さんは大野剣友会の方々の当時を振り返り、「みんな・・・いいヤツばかりだったなぁ・・・。」と思いをよせていた。しかし、もはや山田稔監督、おやっさんこと小林昭二さん、変身後のライダーを演じた中村文弥さん、死神博士役・天本英世さん、地獄大使役・潮健児さんらがいない事実を、とても悲しんでおられた。
                             
   そして古き日本の心を見直す話題にも至ったが、武士道精神などの詳しくを言えば、先に比較として日本の武士道と同様に、西欧では「騎士道精神」がある。「武士道精神」と「騎士道精神」の違いは?といえば、「騎士道精神」は現在のスポーツマン・シップにおけるフェアプレイ=「互いに平等な条件の下、正々堂々闘う」という精神の根幹となっており、戦いで勝つことよりも「立派に戦うこと」がより大切とされていた。それと比べると「武士道精神」は汚い。言い方を変えれば、「アン・フェアーで不平等な条件も容認し、そして戦う」というものである。
 武士の対決がどのようなものであったか文献を読むと、江戸時代の文献「武芸師家旧話」で、徳川三州公の御前で、招かれた竹内流柔術の二代目・竹内常陸久勝と戸田五郎兵衛の二人が、食事の最中に素手の立会いを行ってみいと云われとある。そこでその内容は、竹内が茶碗の水を戸田の顔に浴びせ、ひるんだところに飛び掛り、当身・骨法を入れて倒したとある。徳川三州公は「見事!」と称えた。・・・これがスポーツマン・シップの視点から見れば、相手の顔にいきなり水をかけ、その隙に殴って倒すとはあまりにもフェアじゃないという事になるだろうが、これが武道である。水をよけられずひるんで隙を見せた者が悪いのだ。だからこそ殿様も「アン・フェアーだ!」とは抗議せず、「見事!」と称えたのだった。
 これは「常在戦場」という考え方、つまり「常に戦場と思え!」の心構えが武士の世界で通っているからに他ならない。
  同じような事が近年にもあった。かつて極真空手の「第五回世界大会」の四回戦でアンディ・フグとフランシスコ・フィリオがぶつかり二回目の延長戦の時、試合の終わりの「やめ!」の声が入った瞬間、アンディはガードを下ろし、そこへフィリオの左上段回し蹴りが入り一本を取られてしまった。当然アンディを支援する応援団は猛抗議したが、そこに大山倍達総裁の一言で決まった。「試合とはいえ真剣勝負であるッ,常に戦場と思え!『やめ』の声が入ったからとガードを下ろし隙を見せたのがいけない!アンディ選手は武道家としての精神が足らんッ!」
 これがスポーツならば抗議した応援勢の言い分も理解出来る。しかし武道空手を学んでいるという自覚があれば「やめ!」の声で隙を見せた選手が悪いのである。まさに武道精神とは何たるか?を示した一件であった。
 そして江戸期の武士の心構え手本書「葉隠れ」にあるように、己の「死」を覚悟して戦う精神。これは、相手と戦う時、いつも自分のコンディションが良い場合と限らない。どんなに体調がすぐれない時でも戦わなければならない場合がある。そんな時はたとえ相手と刺し違えて相討ちになっても相手を仕留めろ!という事だ。苦しい時にどこまで頑張れるか?苦しくなってからが本当の勝負、死ぬまで頑張れるか?という心構えでもある。

  それらの「常在戦場」の心構えを元にした上で、平和の極致を目指す。それは敵といえど尊敬し、敬意を表して礼を尽くす心、しかし油断はしない。武士の土下座の作法は己の防御にもなる形をとる。それがひいては隙無く敵を、相手を思いやる心へ繋がるのだ。
  これらを身近な話題に置き換え見渡すと、現在の日本人がいかに自堕落になっているかが分かる。今は親からして年端もいかぬ自分の子供を金髪に染め上げ、平気で夜更かしさせ、深夜1時過ぎてもコンビニへ連れていったり、エゴイズムを「個性」と勘違いして「自己中」を肯定的にとらえ、ワガママである事を自己主張・個性と勘違いしている人間が実に多い。しかしそれは道徳観からは大きく外れている。社会生活を行う以上、好き勝手にやっていいというワケはなく、決められたルールは守らなくてはならない。
 これは何も人間だけでなく、群れで生きる動物ならば、全て仲間どうしのルールを持っている。社会規則を無視して好き勝手やる者は、獣以下と云えるのだ!
 「古き日本人の良き心が、すっかり失われてしまっているッ!」と嘆いていたのだった。
 それに対して外国人のほうが真摯に「武」の心を受け止め真剣に学ぼうとしている。私がかつて格闘技大会「バーリトゥード95」で真近でヒクソン・グレイシーを見た時など、日本人選手達が名前をコールされたら派手なパフォーマンスやファック・ユー!のポーズなどをとっていたのに対し、ヒクソンは自分の名前をコールされると四方へ向かって頭を下げ礼をしていた。ここに精神性と心のたたずまいの差を感じ、果たしてヒクソンは優勝して最強を証明していたのだった。
           
 この例を話したところ、藤岡さんも実感しており、だからこそ日本人の、他人を思いやり、礼を重んじる真の「武」の心の復権が大事で、「ヒーロー物は世界に通用する日本の文化のひとつなのだから、わたしはヒーロー物を通してこの日本人の古き良き心を表現し、うったえていきたい。」と語っておられていた。私もこれには同感!感銘を受けたのだ。

 かつての軍国主義の理不尽、横暴さの反動から、古き考えは全て悪いもの、あまつさえは危険思想とまで思われ排除されているような状況だが、古くても良きものは未来永劫残さなくてはならないものもある。
 同様な状況は明治期にもあり、武士の時代が終わり、武士の裏技芸でもあった「柔術」も、古臭い過去の遺物と云われた時期に、嘉納治五郎師範がその時代のニーズに合わせてアレンジして、「柔道」として完成させたように、今の若者ニーズに合った形で「日本の古き良き心」を残し伝えていきたいと自分は考えている。

 ロケで接し、藤岡弘、さんは、良い意味でマイペース、自分流の生き方をしているという印象だった。そしてボランティアで世界で苦しんでいる人達を無償で助けている、まさにヒーローそのものです!。
                        

本日から新作映画クランク・イン

2006年02月24日 01時29分09秒 | Weblog
  本日からまたまたまた、河崎監督作品の新作映画がクランク・インしますッ。・・・河崎監督の作品は、とどまる事を知らぬ勢いだ。しかもそのほとんどが、飲んだ席でのバカ話を実現してしまうのですから、ホントーに天才ですなッ(笑)
                                
                           
 それでしばらくネット環境の無い状態になりますので、本日よりしばしここを空けます。
 ではではいざ出撃!

 んで、またまたまた、私は主役のぬいぐるみキャラ(笑)

 今回は真冬の北海道ロケ!という過酷なモノになりそうで・・・というのも、 河崎監督が、「雪の中の画づらが撮りたい。」と言って、今回の撮影となったようだ(笑)
 ・・・でもなんか色々撮影の都合でオール都内のロケとなったみたい。

 でも!今回は「ヤマトタケル」以来に藤岡弘、さんと11年ぶりの共演となります。
藤岡さんの熱い人っぷりはパワーアップしてますので、合体パワーで雪が降っても雪を溶かしていくつもりだッ!
  『ヤマトタケル』の時はクマソタケル役で、藤岡さんは剣殺陣で抜刀の技を見せたが、しかし今回は役柄が違うが、熱い役である事には変わりないッ!。
 ・・・そーいや「ヤマトタケル」で私が演じたクマソガミは、重量がありながら脚は不安定な高下駄だったので、重い荷物を背負いながら棒の上に乗って演技をしいているカンジでしたなァ・・・。

 『ヤマトタケル』はシリーズ化の予定はあったのだが、あれ一本で終わってしまい残念だ。

 それで今回はスケジュールを見ると初っ端初日からもう、藤岡さんとがっぷり組んでの芝居だ。武道家精神を尊ぶ藤岡弘、さんとの共演にあたって、江戸期の武士の手本「葉隠れ」と、そして武士道の手本となった「儒教」の書を読み返して現場に挑む事とした。
 藤岡弘、さんの父上は国に家庭も犠牲にして命を捧げた人物で、藤岡さん自身、子供の頃は、やすらかに寝ていても、「オマエの寝顔は武道家ではないっ!ワシが敵ならば、オマエは死んでいたッ!」と厳しく育てられ、それらに反発して、家出同然に上京し、父上の葬式にさえ出席しなかったそうですが、後年になって父親の気持ちが理解出来たとして武道を再開、精神を引き継いでいるそうだ。
 それでその教えを実践している藤岡さんに、今回は学びに行くつもりで現場へ向かう、当然「常在戦場」の心構えである。

戻ったらまたおなじみの撮影日誌で報告しますね・・・。

トイフェス、Pマン新作「ゴールドラッシュ」

2006年02月19日 23時38分34秒 | Weblog
  本日「第14回東京トイフェスティバル」の開催日。「Pマン」の最新作「ゴールドラッシュ」も完成したので、上映&販売する。上映後はステージにて出演者挨拶も行う予定なので、私も登場してくれと頼まれた。
 ・・・だ、だが、私は家の用事でチトゴタゴタしてたら電車を一本乗り外してしまった!ウカツッ!・・・都内では電車を一本二本乗り外してしまってもどうって事ないが、地方に住んでいると、本数が少ないので、大きなタイム・ラグが起こってしまうのだ。都内まで50分で行ける快速を乗り外したのだが、ナンと次の快速は1時間後!しかたないので準急に乗るが、これだと都内まで1時間30分かかってしまう。
 ・・・・そんなこんなでビッグサイトへ到着した時は、上映もステージ・ショーも終了後。トホホ・・・。
 ま、でも今回は私がいなければ成り立たないというワケではないので、皆頑張ってステージ・ショーを成功させてくれたようだ。感謝!

  ステージ・ショー後はブース販売。謎の魔法メイド少女ラブリィMIOにゃん役で今回新登場となった松岡末緒ちゃんも、隣りのブースで自分のDVDと共に販売。大勢のファンやお客さんがやってきて大盛況。しかし、私に会いに来たという方々にお目にかかれなかったのは申し訳なかったな。

 また、女子プロレスラー&女優を行っている秋山恵さんも来場していたのだが、Pマンこと火井満雄役の野村君は彼女の大ファンだということが判明。トイフェス当日、一緒に写真を撮ってもらい大いにヤニさがっていた。秋山恵さんのほうもPマンがお気に入りになったようで、「ヒーローの素顔は見たくないなあ。」と言いつつも、彼女のほうから「今度『Pマン』に出させて下さいよ!」と出演依頼をお願いしてきた!知らないよ~、社交辞令で言ったとしても、「Pマン・スタッフ」は本気だから決定しちゃうんだから!(笑)

  ・・・そしてエンディングを迎えるが、ラストくらいはちゃんと観ておくかと思いステージへ行くと、なんか急に上げられてしまった。トークの流れから、先にステージに上がっていた「オタンコ戦隊ナスレンジャー」とかいう女の子達の戦隊グループのブラック役だか長官役だかを演ってくれみたいな話にまでなってしまったが、まあ、何はともあれ盛況のうちに幕が閉じられました~。

 今回のパッケージはレトロ調のイラストで、中々良い味が出てますな!ゾイドの解説イラストとか描いていらっしゃる田川秀樹氏の筆によるもの。

アニメ・キャラクターショー

2006年02月18日 00時24分28秒 | Weblog
知り合いのアクション事務所の者から、「今度の土曜日、竜さん家の近くのデパートで『プリキュァ・ショー』演りに行きますので、もしおヒマがあったら観に来て下さい。」との連絡あり、先週観に行った。
 場所は「佐野厄除け大師」のCMをTVで流している、隣市の佐野市にある、大型総合デパート「ジャスコ」。映画「下妻物語」でも有名になったが、都心でのデパートは縦に高く、駐車場も何層にも重なり合っているが、地方だと近年は移動手段の殆どが車になっているため、より広大な駐車場を必要とされ、階数は二階しかないが、屋上が巨大な駐車場となっており、より大きな移動飛行場としての役目を求められ、広大な飛行甲板を乗せた船「航空母艦」が誕生したのと似た作りになっており、「ジャスコ」の建物自体、米大型原子力空母とほぼ同サイズの巨大さがある。

 ・・・んで、昼2時の回のショーを観る。いつも戦隊や仮面ライダーではヒーローをを演じている若手後輩は今回、敵キャラクターを演じ、主役のプリキュァ側はちゃんとアクション出来る女の子達が演じた。
 ショー終了後、楽屋を訪れ差し入れして労をねぎらう。・・・しかし着グルミの出来も最近は本当に良くなったな。この「プリキュァ・ショー」とはTVアニメ「ふたりはプリキュァ」という番組のアニメ・キャラの女の子なのだが、実写特撮物なら、登場するキャラクターも造形物として存在するから、それをそのままショーで使えば、TVや映画で観た特撮キャラがやって来た!という感動をお客に与える事が出来るが、アニメ・キャラともなると、元が二次元キャラの「絵」であるから、それをショーに登場させるとなると、無理矢理にでも三次元化させるしかない。で、造型具合如何でアニメのイメージとかけ離れた物になってしまうと、お客、子供達に違和感を与えてしまう難しさがある。
 ・・・私の経験でも、アニメ・キャラがライブのショーで現れたのを目撃した思い出では、古くは「戦え!オスパー・ショー」というのがあった。これは私が子供の当時「戦え!オスパー」というTVアニメが放送されていたのだが、その番組の主人公・オスパーがどこそこの会館へやって来るというので、楽しみにして観に行ったのだった。・・・相手はアニメのキャラクターである、果たしてどうやって現れるのだろう?とワクワクして登場を待っていた。
 ・・・そして出現したのは・・・オスパーのカッコウをした見知らぬお兄さんが、「ハ~イ、良い子のみんな~、ボク、オスパーだよ~っ!」とヌカしていやがった!テメーこのォ~誰じゃ?オメーッ!!!と、思わず心の中で叫んでいた。・・・そう、今で言う「コスプレ」で登場させたのだった。
たしか当時、別人が演じていたが「オスパーショー」はテレビでも放送されたのを観た覚えもあるので、放送局の倉庫にテープが残っていれば観られて良いのだが・・・。 オスパーのおにいさんは歌のおにいさんではなかったので、主題歌は唄わなかったが、体操のおにいさんのように、「いっしょに体操しよう~!」と、やっていた。

 ・・・まあ、この時代、まだキャラクター物のショーの方法論自体確立していなかったので、「演劇」感覚で行われたのであると思う。しかし逆に、ショーの方法論が確立し、アニメキャラ・ショーにも実写物と同じに当てはめてしまっても違和感が出る場合もある。
そういえば昔の「ガンダム・ショー」では、あのシャアがマイク持ってワルボスやって、子供達のヤジにジオン兵といっしょにズッコケたり、バク転するアムロのキックでやられたりしてましたな!(笑)


 それから70年代後半になると、そういったアニメ番組のキャラクターとの違和感を払拭すべく、顔もアニメ・キャラに似せたお面を被るという発想が生まれ、80年代に入るとガレージキットによる、よりアニメ・キャラに似せたフィギュアを造る造型力が向上し、現在のようにアニメ・キャラのライブショー用・着グルミ造型力へフィードバックされたのだろうと考えられる。

 ・・・しかし以前観た「キューティーハニーFショー」での敵キャラ「シスタージル」の造型は凄かったな!アニメ・キャラ以上の、全身ビザール・ファッションで鞭持ってもう、SMの女王様そのものじゃないか!・・・子供達にヘンなトラウマ与えてなけりゃイイけどネ!(笑)

日本音楽界の巨匠,永遠なれ。

2006年02月10日 00時07分54秒 | Weblog
今月8日午後10時23分、多臓器不全のため遂に、日本音楽界の巨匠であり、「ゴジラ」を始めとする多くの映画音楽を作曲された伊福部昭先生が死去された。 2003年に文化功労者に選ばれる。しかし、1月19日から腸閉そくのため、都内の病院に入院していたそうだ。
 さすがに私も第一報に驚き、井上誠さんに連絡取ると、葬儀の日にちと場所を教えてくれた。

 ・・・思えば「ゴジラVSキングギドラ」の時に、「私も田中友幸さんも、お互い人生の終わりが見えてきたので。」と申されて、音楽監督を引き受けゴジラシリーズに帰って来られた。そして「ゴジラVSキングギドラ」DVDのオーディオ・コメンタりーでは、富山プロデューサーと大森監督が、「この作品で伊福部先生が戻られた!」と喜んで語っていたのが思い出される。東宝撮影所内の音響室に交響楽団を組んでの演奏したのも伊福部先生のみの特例だったし、考えればこの時点で八十代だった伊福部先生が楽曲を書き、楽団を指揮してダビングに立会い、数々の作業をこなしていたのだから、その体力の強さに驚かされた。

 「平成ゴジラシリーズ」の打ち上げパーティーにも何度か息子さんと参加されたりして、私にも気さくに声を掛けてくださっていた。
 色々な楽曲に対してファンが言うのに対し、「テンポを考えて、ああいう曲調にしましたが、まあ、テーマ的な意味付けは、ファンの皆様がアレコレ色々と意味を考えて付けてくださるでしょうから。」と、おおらかな答えをされていたり、「ファンタスティック映画祭」でゴジラを演りにオーチャードホールへ行き、着グルミが置いてある部屋だと通された部屋には何と!着グルミと伊福部昭先生が一緒に居られていて、「匂いの臭い着グルミと、伊福部昭先生を一緒にするとは!」と、慌ててかたずけようとしたら、「いえいえ、私もこういった物があると、楽しいですからね。」と、流石その誕生からのゴジラとの付き合いだと思い、伊福部昭先生の優しさを実感したものだった。

 私がゴジラを演じ、「ゴジラVSモスラ」で小美人コスモスを演じた今村恵子/大沢さやかの二人や、デビュー間もないはしのえみちゃんなどが出演したTV番組「 冒険!ゴジランド」で、伊福部先生のゴジラのテーマに作詞を付けて歌にしたところ、以後の「平成ゴジラシリーズ」でゴジラのテーマが流れだすと、劇場の子供達が一斉に曲に合わせて「ゴジラ、ゴジラ~」と唄いだした。その様子を見ながら私は、「古き伝統的とさえ云える伊福部先生の『ゴジラ』の曲が、一番新しい世代である子供達に、こんなに支持されるのだから、伊福部先生の曲は時代と世代を超えて伝えられていくだろうと実感したものだった。

  それで、日立のCM「つくろう」は黒澤監督の「影武者」「乱」のメイキング映像に伊福部マーチ(宇宙大戦争のクライマックス戦闘バージョン。井上誠さんに聞いたところ、新録音なのだそうだ。)が流れているのだが、黒澤監督の映像に何故伊福部マーチなのだろう?と思ったら、本多監督の姿も映っているぞ!本多監督繋がりなのか!とヘンに納得(?)。 [日立]がスポンサーの番組「世界ふしぎ発見」では、現在も放送中だ。
 ・・・こうやって、伊福部昭先生の曲は永遠に残り続けていくのだろう。

   伊福部昭先生の御冥福を、心よりお祈り致します。

「地球最大の決戦」「いかレスラー」「ミカドロイド」のDVD観る。

2006年02月08日 23時58分44秒 | Weblog
   NETで「いかレスラー」とか「ミカドロイド」のオーディオ・コメンタりーの話題や、「地球最大の決戦」DVDでの私と中島春雄さんとの対談が話題になってるサイトの書き込みを読んで、「ああ、そんなモノも特典でインサートされてたんだっけな。」と思い出し、改めて三大作品を観直した。
 「いかレスラー」「ミカドロイド」共に私の主演作・・・私がキャラクターを演じた作品で、「地球最大の決戦」ではゴジラを演じた中島春雄さんとの対談が特典映像として収録されていたのだが、私は当時これらの作品をもらったり買ったりした後、本編だけをざっと流し観ただけで、そのまま何年も寝かせておいたのだった。
  ・・・それで今回、初めてオーディオ・コメンタりーを聞いたのだが、「ミカドロイド」の原口智生監督など、「この時は破李拳竜さんなんて知らなかったから、キックボクサーの人かと思ってたよ。」とか好きな事言って(笑)「いかレスラー」の河崎監督などは「最期のほうは、自分でももう何がナンだかわからない!」と、いつものアバウト発言連発!(笑)トークお相手の実相寺昭雄監督も、「『いかレスラー』の監修ったってえ、名前貸してタイトル書いただけだから。」と、平然と言い放つッ!(笑)なんてぶっちゃけ本音トークだろうか。(爆笑!!!)

 ・・・しかし「いかレスラー」と「ミカドロイド」の二作品、懐かしいものだ。特に「ミカドロイド」の主役を演じた吉田友紀君が、元「あばれはっちゃく」だと知ると、メイクや衣装の女の子達が「あばれなくなったはっちゃく」と言って、彼のことを可愛がっていたのを思い出す。私としては「ウルトラマンレオ」の二家本辰巳さんの殺陣指導の元でミカドロイド=ジン羅号を演じられたのが良き思い出だ。
 「いかレスラー」は何といっても西村選手、AKIRA選手、高山選手といった本物のプロレスラーと共演出来た事が最高の思い出である。

 「地球最大の決戦」では中島春雄さんとの対談相手として特典映像に登場したのだが、貴重な中島さんの経験が具体的に映像として証明され記録されたので、(ゴジラが座る時は、動力バッテリーが仕込まれたシッポの付け根に直に座る、とか、『怪獣大戦争』でゴジラがシェーをやった時は、『少年サンデー』を持ってきて、マンガ『おそ松くん』のキャラ・イヤミのポーズを参考に演ったという証言。)特撮映像史に貢献出来たのではないかと自負している。
  あのインタビューでは実際は、中島さんが引退した「ゴジラ対ガイガン」までインタビューしているが後半カットされているので、続編は私の著作「ザ・スーツアクター」に描かれています。よろしかったら一読して下さい(笑・宣伝)
 また、イベント用ゴジラに入る中島さんの映像もインサートされているが、これは今は無き雑誌「宇宙船」の企画で、私が8ミリカメラで写した映像で、あれは83年中島さんが52、3歳の頃ゴジラを演じたのものだ。
 
  ・・・かと思ったら、このDVDのオーディオ・コメンタりーでは若林映子さんで、対談相手は以前フジテレビ721「リスペクト探Q大図鑑」で一緒に仕事をした佐藤利明さんだったのネ、う~ん、私もこっちにも参加して、若林さんに逢いたかったな!

[Pマン ゴールドラッシュ]アフレコ

2006年02月02日 23時53分15秒 | Weblog
 本日は何度か紹介している「Pマンシリーズ」で「東京トイフェスティバル」とのコラボレーション作品「ゴールドラッシュ」アフレコを行ってきた。

  前作「サイバー美少女0指令」から引き続き、デジタル共子とデジタル有子が登場するが、彼女らに加え、今回「魔法のメイドっ娘 ラブリィMIOたん」という新キャラも登場する。
  
 Pマンは強化服を装着しているという設定だし、デジタル共子とデジタル有子もロボットであるから、これまで「科学の力!」というもので統一されていたが、今回いきなり「魔法」が入ってきて、もう、ホントーにナンでもありの世界感になってきたな。オマケにアキバ系の萌え萌え「メイド」キャラだから、かつてはヒロイン不在の「漢!」ドラマだった「Pマン・シリーズ」もすっかり「萌え系ヒーロー物」に様変わりしたよな。プロデューサーの山口A二郎君など、「ボク、魂売っちゃったもーん!」と開き直る、いや、何かがハジけたようだ(笑)
 最初にラブリィMIOたん役の松岡美緒ちゃんからアフレコ。それから私も「トイフェス」の武器商人役で出演しているのでアフレコ。まあ、ほとんどアドリブなので簡単に終了。
  続いてデジタル共子役のみしま君のアフレコだが、彼女はバスを間違えて乗ってしまい、現場に遅れている。「運転手さん、み、道が違うんじゃないの?」「ふふふ・・・お客さん、このバスは地獄行きですよ。」=なんて展開があったワケではないと思うが(笑)
  
 まあ、それで遅れてやって来た彼女であるが、今回は多くのセリフがある訳ではなく、「ジャイアント ロボ」の起動音を叫んでもらうだけなのだが、このジャイアント ロボの起動音は、原音は「マッシ!」と叫んでいるのだが、音響加工されて「マッシ!」より「ボアッ!」とも「バッハ!」とも聞こえる。その昔、江口寿史氏が漫画の中で「ま”!」と表記していたので世間的には「ま”!」と認識されているようだ。そこで「ジャイアント ロボ」のDVDを観ながらそのたった一言に、皆でああだこうだとケンケンガクガクやりながら録音したのだった。
  他にコメント収録やスチール撮影も行ったが、それでも予定より早く終了。前回の撮影と違い順調な進行となった。
 スチール撮影ではデジタル共子 のエネルギー注入シーンも撮影。注入口は、原作版「鉄腕アトム」をリスペクトして、同様にお尻の穴部分に付いているのだ!(笑)燃料注入か充電なのかは不明。

 しかし私はナンかヘンなガソリン・スタジオの店員みたいだなあ・・・。

勝って兜の王、ビートル! 

2006年01月26日 00時11分35秒 | Weblog
〇兜王ビートル/プロレス日誌の後半。

3月8日(火)
本日もプロレス・シーンの撮影,他にマスコミ披露の記者会見も行う予定だそうで、取材スタッフも訪れ人間の数が多い。昼に南部虎弾さんが来て、「いかレスラー」の時同様いつもの解説シーン。霊波サトー氏も同じリングアナの役。「大阪プロレス」の若手レスラー達やエキストラもたくさん来て、賑やかな撮影となる。
 「大阪プロレス」の小林広和会長はそのまま会長役で出演。レスラーの英俊選手、KID選手もこっそり出演してやられる役。また、他の若手レスラーがくもレスラーの吐き出す糸に選手が巻きつかれるシーンは、「モスラ対ゴジラ」のラストでモスラの糸に巻きつかれたゴジラの演技で指示した(笑)
 夕方記者会見のため、叶井プロデューサーもやって来た。河崎監督が斉藤氏を指して、「この人イケメンでしょう。『海猿』に出てたんですよ。」と紹介すると叶井氏は「えっ?『海猿』に出てた人が、『兜王ビートル』なんかに出ていいの?」だって。ちょっと、プロデューサーがそんな事言ってイイんですか?(笑)
 そんな調子で河崎監督と相変わらず叶井氏との漫才になり、楽しい記者会見になる。会見終了後またぞろプロレスシーンの撮影。
 「特捜戦隊デカレンジャー」主題歌を歌ったサイキック・ラバーも来てカメオ出演。実はこの「兜王ビートル」の主題歌も彼らが歌うのだ。
 クライマックス、地球の運命を賭けてビートルとディザスターが対決するのだが、それをプロレス会場を使って試合するという発想も凄いし、ちゃんと客が観に来るというのも凄い、さらにちゃんとレフリーが付いて、試合をジャッジするというのも凄い!ビートルが技を掛けられ苦しむと、「ギブ、ギブ?」と確認する。オイオイ、ビートルがギブアップして負けたら地球は征服されちゃうんだぞ!とツッコむトコロ(笑)
 レフリー役は実際「大阪プロレス」でレフリーを行っている小山良久さん。ルックスがK-1正道会館の角田信朗氏に似ているので、「髭のばしたら角田さんっぽくなって、もっと受けますよ。」と軽く言ったら「いつもよくそう言われるんですよ。」と笑って答えてくれた。

  本日でプロレス・シーンは終了。他諸々の撮影も夜9時くらいで終わる。


3月9日(水)

   今日で最終日だそうだ。その最終日にビートルとディザスターの対決を四谷のビルの屋上で撮影。こちらはプロレスよりヒーロー物っぽいバトルシーンにしてくれとの注文。しかしこの日、実に天気が良いが花粉が異常に飛んでいる日で、河崎監督はいっぺんに花粉症になってしまったそうだ、見ていても辛そう。でもスポニチに昨日の記者会見出ていた。
 で、撮影開始。ビートルやディザスターがビルの最上階に現れた姿はTV「人造人間キカイダー」でライバルのハカイダーが登場した時のイメージに見える。
 それで二人の対決の殺陣だが、台本では二人が会話してから戦いに入るシチュエーションなのだが、私はこれを、戦いながら会話したほうが、「今風のアクション」になるだろうと提案、実践する事とした。
現在主に「平成ライダー・シリーズ」等のアクションでよく戦いながら会話するというシチュエーションが行われるが、特撮映像ではこういった演出は95年の映画「人造人間ハカイダー」での、悪のサイボーグ・ハカイダーVS正義のアンドロイド・ミカエルの対決からであろうか。漫画アニメの世界ではそれ以前から「少年ジャンプ」誌上における対決物の作品で行われていた。これは、ゲーム世代の読者のスピード感に合わせた演出で、昔の対決物は「姿三四郎」に代表されるように、主人公VSライバルの対決は、盛り上げるだけ盛り上げた果てに両者激突!戦いが行われるという演出であったが、ゲーム世代のスピード感ではそんなもったいぶった話ではすぐ見放されてしまう。そこで新たな強敵が現れたら即効対決バトル!してしまう。・・・しかしそのままでは敵キャラがあまりにも薄っぺらなキャラで終わってしまう。そこで戦いながらの会話によって、敵キャラの背負ってきた宿命や強さ、秘密等が語られる事により、相手の人間性も際立つという演出となるのだ。
 こういった演出の原型をつくったのは、劇画「男組」の主人公・流全次郎VS宿敵・神竜剛次の対決からではないだろうか。

 プロレスラーであるビートルはもちろんの事、ディザスター役の斉藤氏も「カポエイラ」を習っているだけあってアクションのキレがいいので、殺陣を付けるほうとしてはとても楽で助かる。今までは大抵、アクションどころか体を動かした事も無い女の子に殺陣を付けたりというケースが多かったので、立ち回りを手順を覚えさせるので手一杯、それどころか殴るパンチの位置やポーズの角度まで事細かに指示しなかればならない状況なので、凝った殺陣など組み立てられず、カメラの演出でごまかしてきたのが多かったが、今回は動ける二人の対決でアレコレうるさく細かい事など言わなくても実践してくれるので、スムーズに現場の撮影がはかどった。
 特にディザスターの足払いを受けてビートルが背中からコンクリートの上に落ちるカットでは、我々の感覚ではクッションを用意しろ!という事になるが、「背中にプロテクター付いてるから、このままで大丈夫ですよ。」と言って、薄い硬質ウレタン製の甲冑なのに、そのまま豪快に背中から落ちた様を見て、つくづくプロレスラーのタフネスさに感心させられた。

 そんな二人の頑張りで、昼食前にアクション・シーンの撮影は終了。スタッフからも「思ったより早く終わったな。」と喜ばれた、ビートルと斉藤君に助けられましたよ。

 それから元・ミニスカポリスの大原かおりさんが登場。インセクト・サイボーグ女改造人間マリ・ポッサ役だが、屋上で強風が吹きスカートがめくれ上がると「いや~ぁン!」とおだやかな笑顔でスカートを押さえるほのぼのセクシー癒し系女優だ。

 花粉で不快な河崎監督は残りのドラマ部分もパパッと撮った後は、ゴング編集部でのシーンだそうで、堀内正美さんが張り切り順調に終了したそうだ。。千駄ヶ谷に戻りナレーションなど録りりクランクアップ!

 完成した映画はいままでの河崎監督演出の中では一番シャープで切れ味が良く、サイキック・ラバーが主題歌が歌っているから正統派ヒーロー物らしくみえるぞ!。人間風車・ビル・ロビンソンに会いたかったな。
 ・・・しかし、河崎監督が「子供達がアニメ『ムシキング』と間違えて観に来たらOKだ!」と言っていたが冗談だと思っていたら、完成した「兜王ビートル」のキャッチ・コピーが「カブト・ムシキング・ビートル」ときたもんだ!・・・マジで云ってたのね・・・(笑)。

ビートルはまた元のミラクルマンに戻って、「大阪プロレス」で活躍しています!

 本人のコメント。
 「映画‘兜王’ビートルDVD!僕はド恥ずかしいので見ませんf^_^;TSUTAYA全店でのレンタルも同時開始のはずなので、皆様是非…芝居部分は早送りして見て下さい(笑)
 それで、某所の[TSUTAYA]にありました!!!陰の方にこっそり置いてあって、1本も借りられてなかったから、前面にディスプレイし直してきました(笑)まさか本人の仕業とは思うまい!(笑)」

「兜王ビートル」DVD本日発売!

2006年01月25日 00時35分41秒 | Weblog
  「コアラ課長」の公開中、河崎監督の去年の劇場作品「兜王ビートル」のDVDが本日25日発売されたッ!
 こうもたて続けに河崎監督作品ラッシュ!もう、どうにかしている世の中だッてゆーか、よーやく世の中が河崎監督に追いついてキタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!!のか、そうか、河崎監督って21世紀向けのカントクだったのですなっ。


 んで、今回の作品での私の役割は珍しく被り物ではなく、擬闘の殺陣担当、アクション演出をおこなったのだ。
 この作品は永井豪先生原作・キャラクターデザインによるプロレスヒーロー物で、実在する「大阪プロレス」の現役レスラー・ミラクルマン選手が兜王ビートルとなり、外宇宙軍のボス・魔蟲王により改造されたサイボーグヒーロー、"兜王ビートル"を演じる。ビートルは全宇宙のフィギュアの利権を我が物にしようと企む外宇宙軍に嫌気が差し、軍を脱走してその敵となったのだった。果たして兜王ビートルは、外宇宙軍の魔の手から地球を救うことが出来るのか?…。というお話。
 その他、スペル・デルフィン、獣神サンダーライガーといった現役レスラー、さらに往年の名レスラー、"人間風車"ビル・ロビンソンも登場!。ヒロインは「王様のブランチ」レポーターで人気となった中川翔子ちゃん。元・ミニスカポリスの大原かおりさんが、敵の女改造人間ラ・マリポッサ役で登場。

発売/販売元:エイベックス・マーケティング。

以下、撮影日誌。

2005年 
3月7日(月)
河崎監督からプロレスの試合とビル上での擬闘の殺陣担当を依頼を受けて、新木場のプロレス会場へ行く。そこでバトルシーンの撮影を延々と行う事になる。
 
 まず打ち合わせのため控え室へ行く。河崎監督は「いかレスラーでできなかったことを全部やるッ!」と語る。「タイガーマスク」の必殺技の切り抜きをまとめ、「こういった事をやりたい。」と、実にビジュアル・イメージが分かり易い。
  しかし、実際にリングを組んでプロレス・バトル・シーンを撮るという演出は、「恋身女子戦隊パティーズ」「いかレスラー」そして今回の「兜王ビートル」と、これで三度目。河崎監督のプロレスに対するこだわりと、「これをプロレス・バトルの決定版にしてやるッ!」という意気込みが感じられるッ!
 ヒロインの中川翔子ちゃんと、ビートルのライバル・破壊王ディザスター役の斎藤工氏を紹介される。斎藤氏は映画「海猿」に出演したイケメンで、スポーツも「カポエイラ」を習っているそうだ。「カポエイラ」とは昔、ブラジルの黒人奴隷達が、踊りに見せかけて練習して作り上げた格闘術で、両手を鎖に?がれているので足技が発達したよ言われる格闘技だ。それで私が「カポエイラの本当の恐ろしさは、足の指にナイフを挟んで切りつけて来る事なんだよね。」と言うと、斎藤氏から「そんな事、ウチのインストラクターも知らないと思いますよ。」と言われた。・・・まあ、昔、私が師範代をやっていた護身術の道場に、カポエイラをやっていたというブラジル人が入門してきて(本当は入門者のフリして道場破りにでも来たのだろうが・・・。)私と立ち合った時、足の指の間に剃刀をはさんでいたという経験があったからだが。
 中川翔子ちゃんは特撮とブルース・リーの熱狂的ファンという、実にコアなアイドルで、かなりディープなネタで盛り上がる(笑)撮影で自分の出番が終わっても帰らずに残り、「ここはわたしの好きな世界だ・・・。」と呟きながら見学していた。
     
 プロレスの演出は、先の河崎監督の「タイガーマスク」単行本の必殺技ページの切り抜きを元に、スチールマンの金子博カメラマンがプロレスの約束事に詳しいので、彼に技の選択と指導をしてもらい、私がその選択された技をカメラ映り等を考えた演出として、動きを付けていく段取りをした。
 見所として、「タイガーマスク」の必殺技で、「フジヤマ・タイガーブリーカー」と「タイガーV」の連続技を行う。特に「タイガーV」はアニメ化の際には登場せず、原作だけの登場となった必殺技なので、この「兜王ビートル」で初めて映像化される事となった。・・・しかし実際にやってみると、漫画と違い、実物のマットの高さやトップロープからの角度等が異なり、中々漫画の形にはならず苦労したが、ビートルは熱心に取り組んでやってくれたのでありがたい。


 次回、ビートル/プロレス日誌の後半を掲載します。

今日は、誕生日。

2006年01月22日 23時12分13秒 | Weblog
実は本日は私の誕生日である。

 正直この歳になるともう、あまり誕生日は迎えたくない気分で、ひさびさに髭をのばしたらすっかり白髭混じりが増えていて、さすがに己の体の老朽化も自覚する。しかし人間である以上、体のモデルチェンジもならず死ぬまでの付き合いとなるものだから、メンテナンスはマメにしなくてはいけませんなぁ・・・。体の内外アチコチ損傷して大小の傷は残ったが、幸い欠損部分とかは無くまだ日常生活に差し支えはない。

 ・・・などと思っていると、元・初代タイガーマスクの佐山聡やマイケル・ジャクソン、マドンナといった人々も私と同じ歳だったのですね~!去年来日したマドンナなんてパツパツなハイレグパンツ穿いて、私と同じでイイ歳してこんなにエロくていいのでしょうか?と言いたくなるくらいのセクシー色気全開ですね~+!
 しかしそのセクシーさの後ろにはストイックなトレーニングと 食事摂取によるフィジカル・コントロールがあるのですね。素晴らしい事です!
  また、シルベスター・スタローンなんか、還暦を迎えるというのに(クリスチャンに『還暦』というのもナンですが・・・。)「ロッキー6」でまたロッキー演って、ホントーにまたあの筋肉美ある体を復活させていたッ!な、なんというトレーニング役者バカであろうかッ!
 (たしかスタローンが前妻・ブリジット・ニールセンと離婚したらニールセンから告訴されたけど、その理由がいかにもスタローンらしい。『私は前夫・シルベスターから、常にこの体型を維持するため、前夫と共にトレーニングする事を強要された。』というものだからね、スタローンは自分がロッキーなモンだから、嫁サンにも自分と同じ特訓する事を要求しちゃったんだね!笑)
 それに俳優・武道家であるわれらがヒーロー藤岡弘、さんだって今年還暦だがあの若々しさとバイタリティーを誇っているではないかッ!昔よりも働ける年齢が上がり、年齢を感じさせない方々の代表格というものに他ならない。

 ・・・こりゃまだまだ私も頑張らねば!

 ・・・などなどと思っていたら、知人、友人達から数多くの誕生日祝いのメールが舞い込んできた!皆さんから、こんなに多くのお祝いの言葉が頂けるとは思いませんでした。
 この歳になるともう、あまり誕生日は迎えたくない気分とは思いましたが、こうやってありがたいお言葉を頂くと、とても嬉しいです。
             大変感謝いたします、ありがとう御座います!。
                              
 写真はトレーニングによる、拳頭のみを床に付け、全体重を乗せる「片手拳立て伏せ。」・・・だが、ゴッドハンド・マス大山こと大山倍達の如き「片手親指逆立ち」にも挑戦したが、まだ不可能。よしッ、チャレンジは続く!

「コアラ課長」撮影日誌

2006年01月18日 00時16分25秒 | Weblog
  目下またまたまた、私が主演した着グルミどうぶつ映画「コアラ課長」が公開されました。
 、「怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス」みたいな歌のオープニングを観ると、かわいいどうぶつ会社のアニメみたいで、コアラが課長やって、うさぎが社長やって、かえるが店長やってるという、ありえない気が狂った世界感のドラマですが、実はホラー物という、想像を絶する展開のサイコアラ・ホラー映画です!(・・・やっぱ「いかレスラー」の河崎実監督作品だから。)

 と、いう事で前回に続き、今回は撮影日記。撮影は去年の6月に行われた。

2005年
6月23日(木)
  今日から撮影スタートの、「コアラ課長」クランクインの日。
 渋谷パンテオン跡地に集合。ロケバスで品川のビルへ移動。きくち英一さんと再び共演。野村宏伸氏がきくちさんの部下役。コアラが刑事たちに取り調べうけるシーンより。そのあと大井町へ移動、コアラを尾行する野村氏のシーン。街中を歩くコアラ課長の姿に道行く人々「!」と驚愕だが、野村氏シリアスに尾行する刑事の演技。河崎監督曰く「コアラさえ出ていなければ角川映画だ。」
 昼食の休息事、野村氏と雑談。私が「『花燃える日々』良かったですよ。」と言うと野村氏少しビックリ!野村氏といえば数々の角川映画や「教師びんびん物語」などが代表作だが、「花燃える日々」を話題に出して来た人間は私だけだろう(笑)。この作品は明治期を舞台に、沢口靖子演じる女子柔道家が主人公のドラマなのだが、野村氏は講道館の四天王の一人と呼ばれた実在の人物・西郷四郎を演じ、必殺技「山嵐」を授けるという役どころだった。この後明治期のドラマは売れないという風潮が流れ、番組が短期で終わってしまったのが悔やまれる。
 昼食後タイアップのローソンに行きカエル店長のシーン、中川翔子ちゃんがワン・カットだけのカメオ出演。彼女とは、「兜王ビートル」「電エース」に続いての共演。彼女だけ唯一、コアラが課長やって、かえるが店長やっているという異常な世界感に疑問を持つという正常な神経の人間の役だ(笑)
 夕方そのまま川崎・黒川の田舎に行き、野村氏がコアラの故郷で過去を調べるシーン。これまた監督曰く「『砂の器』のような渋いシーン」。
 夜、喫茶店でエリローズ君とコアラの出会い撮って終了。・・・明日の撮影もあるので、家へは帰らず製作会社の「サムシング」事務所に泊めてもらう。「サムシング」とは2000年の「恋身女子校生パティ」から長く一緒に仕事をしてきたが、現場だけの付き合いだったので、事務所に来たのは今回が初めてだ。


6月24日(金)
  本日はいきなりクライマックスのアクションを撮影。朝からはイマジカで裁判シーンの撮影。コアラの故郷の人々が集まっているので楽屋も賑やかだ。なぜかこのシーンの演出はミュージカル仕立てで、歌に合わせて村人達が踊ったりする。コアラにスポット・ライトが当たり、シェイクスピア劇のようなムードになっている。
 少年時代のコアラ役は「サムシング」の製作の野村女子が着グルミを被り演じたが、中々可愛い・・・でも、その可愛い姿で女子中学生をレイプする役だからすさまじいッ!

 続いて裁判長役の西城秀樹さん登場、音楽に乗り演技して、さすが大物スターのオーラ。劇中のセリフは河崎監督のリクエストでは「傷だらけのローラ」のイメージだったそうだが、御本人が「ジャガー」風のセリフのほうがイイと意見し採用されたそうだが、裁判長が被告のコアラに向かって「もういい!何も言うな!」と問答無用なのがこれまたすさまじい!。
 続いて韓流スターの卵のイ・ホ君が来る。彼の芝居前に記者会見をやる事となったが、私も会見を受ける事となり、コアラ姿で河崎監督、エリローズ君やイ・ホ君達と並んでインタビューを受けたので、「ラブルス漬物株式会社、企画課課長の田村です!」とアドリブをかましたら受けた。・・・しかしイ・ホ君へのインタビューが「はじめての映画出演だそうですが、そのはじめての映画にこの作品を選んでしまったのは何故ですか?」てのには参った!「この作品を選んでしまった」はないだろう、まるではじめての映画にこの作品を選んでしまって失敗したみたいじゃないか!(笑)
 記者会見の後、イ・ホ君の日本へ来て初めての映画の仕事は、いきなりブルーバックの回 転台に乗って「うわ~ッ!」と叫ぶ演技。自分でやらせておいて河崎監督は「まったくの新人にこの扱い。どう思ってるんだろな。」だって(笑)

 その後お台場に移動しクライマックスシーンの撮影。夕方に朝日のラスト・シーンを撮り、夜までにアクション・シーンの準備。きくち英一さんもやって来て、アクション・アドバイスをしてくれると云うので心強い。
 エリローズ君は立ち回りのリハーサルを行っていたがイ・ホ君のほうはこの日初めて彼の動きを見る、が、韓流連中はお台場写真を撮りまくり、すっかり日本観光旅行気分になってるぞ!・・・で、活を入れるためにも彼にパンチ・キックをアレコレ披露してもらう。テコンドーをやってるとの振れ込みだが、やはりあまり高級者の動きではない。そこできくちさん、「蹴りやパンチの手足だけの吹き替えは、オレが演るよ!」と手助けしてくれた。
 
 で、ナイト・シーンはまず野村さんが撃たれるシーンから撮る。殺人容疑をかけられたコアラが脱走し、命を狙われるが、それをかばって刑事が身代わりに撃たれるというお約束シーンだが、コアラに抱き起こされた野村さんはしっかりとカメラ側を振り向いて起こされるように演技する。これが新人役者だとたいていカメラに後頭部を見せちゃうトコロなんだけど、さすがベテランのカメラ映りを計算した演技だ。
 そして立ち回りは先にエリローズ君の立ち回りから撮影。事前にリハーサルを行っていたので、予定通りの立ち回りを行うが、カメラを通すと演技の角度とかで微調整を行い、一部予定に無いアドリブも入れたが、エリローズ君はなんとか付いてきた。
 続いてイ・ホ君を交えてのアクション。こちらはきくちさんも参加。彼がスウェィ(体を反らしてよけるテクニック。)が上手かったので採用したりして殺陣を組み立てていく。しかし蹴りやパンチの手足だけの吹き替えは、一部きくちさんに演ってもらう事に。・・・スタッフからも「イ・ホよりエリローズ君のほうがアクション上手い。」という声が出てたなぁ・・・。
 結果アクション撮影いろいろいろいろやり、深夜2時過ぎまでかかってしまったが撮り切れず、河崎監督の判断で、後日スタジオで残りのアクション・シーンを撮る事になる。最期にイ・ホ君に覚えてもらう「シナンジュの型」を彼の前で披露。演武を終えると、きくちさんの拍手を頂けた。


6月25日(土)
  本日は下北沢のスタジオで部屋内のホラーシーンの撮影を一日中行った。場所が住宅街の中のちょっと入り組んだ場所だったので、助監督のケータイでナビゲートしてもらって到着したが、民家そのものがハウス式スタジオという変わり種スタジオだった。

 最初、OL役の山中めぐみちゃんがコアラに惨殺されるシチュエーションだが、斧で脳天をカチ割られるという豪快な最期を遂げる。派手に血糊が飛び出るスプラッターのカットとなり、監督も「なかなかよくいけたと思うが。」と云う。元々血みどろのシーンは嫌いだ!と公言していた河崎監督だが、この作品では「なにしろ怖いシーンが一番大切だからな。」と割り切り、画面一杯血しぶきを飛び散らさせていったのが、さすがプロ魂というもの!
 その昔「あしたのジョー」執筆にあたり、作画のちばてつや先生は「自分のマンガのキャラクターが血まみれになる作品など描きたくない。」というポリシーを持っていたが、原作者・梶原一騎先生はちば先生をボクシング観戦に誘い、「我々が描こうとしている『あしたのジョー』はリアルな本格ボクシング漫画だッ、そしてボクシングはこのように過酷なスポーツであるッ!『あしたのジョー』の殴り合いで血が流れないと、リアル感が失われ嘘になってしまうッ!!」と言い放たれた。・・・するとちば先生は、「あしたのジョー」の殴り合いシーンではもう、画面一杯血しぶきが飛び散り、そのすさまじい迫力とちば先生のプロ魂に梶原一騎先生も大満足したというエピソードがあったが、まさにそのちば先生同様のスピリッツを、河崎監督は継承しているといえよう。
 おかげで「山中めぐみ、なかなかいい芝居をした」と河崎監督も納得。

 コアラの声は声優の木村裕二君がアテてくれた。彼とも2000年の「恋身女子校生パティ」から長い付き合いで、「いかレスラー」をはじめ、私が演じたキャラクターの殆どを彼が声をアテてくれている。私と木村君とで一つのキャラに命を吹き込むのだ。
 昼食後、妻役のエリローズ君への虐待シーン。彼女がメイド姿になる。おおッメイド萌え~!ナウなヤングに今話題のメイド・コスプレ姿とは時流をいってるな!その上彼女に首輪を付け、四つん這いにさせて手を使わず床の皿に口だけで食事する様を眺めながらビール片手に満喫するのだから、コアラのゆがんだ趣味と本性が現れる、コアラってそーゆーヤツだったのかッ?
 それから彼女との格闘惨殺シーン撮り。監督と話し合い格闘の流れを決めるとスタッフに段取りを説明、そしてエリローズ君を呼んでリハ、本番へと撮影を移行させていく。
 今度は彼女が斧を振るって襲いかかるのだが、よけかわす時、大きく後ろ飛びしてテーブルに落下する芝居を提案。だが1回目は落下地点を誤りテーブルの端に落ちてそのまま椅子の角に背中を強打!思わずチーフ助監督の水内氏、「オイオイ、椅子とか壊さないでよね!」だって。人の事をりセットの椅子の心配するんかい!(笑)。
  また、誰かが「コアラにもウルトラマンのシュワッチ!みたいな掛け声があるといいね。」とか言ったものだから、木村君、その一撃を避けかわすときに「コアック!」と掛け声を入れる、っーッて、この作品ヒーロー物じゃないんだから(笑)。最終的に両者もみ合い同体で倒れ、どっちが勝ったか分からないシーンに仕立てる。

 外は記録的な暑さらしいが、一日中室内シーンだったので快適であった。


6月26日(日)
  会社でコアラ勤務の撮影。実際の某会社の一フロアーを借り切って使用させてもらう。OL達、重役達と、本日が一番キャストの数が多く、控え室が賑やかな出演日だな、24日(金)以上だ。
 待ち時間の雑談で、OL三人娘の山中めぐみちゃん達が「ガングロって、元々何がキッカケで流行りだしたのかな?」と話しているので私も割って入り「浜崎あゆみの白ayu黒ayuからじゃないの?」と言うと、彼女らはビックリ驚き、「ええ~っ?破李拳さんって、浜崎あゆみ、分かるのォ~?」と驚愕する!
 「白ayu黒ayu」とは浜崎あゆみのアルバム「LOVEppears」の宣伝で、彼女が白肌の他に上半身黒くして撮られたポスターの事だが、それが街中に出回ったので、当時コギャルのカリスマと云われたファッション・リーダーの彼女に影響された事も、ガングロ・ブームのキッカケではないのかな?と思う・・・というような事を言ったつもりだったのだが、どうも私はガチガチの硬派に見られているようで、「ちゃらちゃらした芸能人の小娘なんぞの話題など、聞きたくもないッ!」と言いそうなキャラに思われていた、そんな私の口から「浜崎あゆみ」なる言葉が出ただけでもあまりに意外で驚嘆すべき事のようだ。・・・ええい、私だって浜崎あゆみくらい知ってるぞ!アルバムもビデオクリップもDVDも持ってらい!(笑)

 こちら出番はプレゼン会議シーンから撮影。会社の重役達がシリアスに会議している中にコアラがいるのもおかしいが、私は演技の小道具としてハンカチも用意してもらい、汗を拭きながら必死に商品売り込みを賭けるコアラを演じる。ま、全身毛だらけのコアラに発汗機能があるかは知らないが(笑)。
 次にうさぎ社長との対話シーン。うさぎ役の安藤君が私に気兼ねして、どうも貫禄不足なので、彼に「俺より偉い社長役なのだから、もっと堂々と演じるように。」と指示を出す。・・・しかし普通の会社にいるコアラとうさぎが自然に働いている姿がこれまたありえないシュールさだ!(笑)。
 こうなるともう、スチールの金子カメラマンが悪乗りして、本編に無い、コアラを奴隷のようにコキ使ううさぎ社長や、キレたコアラがうさぎをボコボコにするなど暴走したシチュエーションを撮りはじめる。・・・でも、そんなスチールでも、エンディングでしっかり使用されたいたから、やはり河崎監督なんでもあり!だな。
 しかしドラマは淡々と撮っていくほうがリアル感が出て、なおかつコアラのシュールさも高まる。「こういう日がないとね。」と監督。
 午後から脚本の右田昌万さんやウチトラの人々やって来るが、なんかエキストラが緊張していたな。
 
  で、残念だが明日はスケジュールの都合で私がコアラを演れないので、ピンチヒッターとしてコアラ役は谷口洋行君に一旦バトンタッチ。


6月29日(水)
  夜、新宿スタジオで撮り残しの格闘シーン。
 スタジオへ到着して覗くと、谷口君がイ・ホ君に「シナンジュの型」を難儀しまがら教えているので、さっそくバトンタッチして私が伝授。

  それからアクション・シーンの撮影。衣装チェンジのタイム・ラグもあるので、コアラ役は谷口君のままにして、私は殺陣師としてそのままアクション演出を行う事に。イ・ホ君、何度も練習したが、本番でもやはり「シナンジュの型」は覚えられなかったが、河崎監督がカット割りで上手く繋げて演出するとの事。
 狭いスタジオの中なので、派手な動きは出来ないので、パンチ、キックのアップショットがメイン。エリローズ君もよくがんばった。彼女の戦いの熱演で、最期にコアラの鼻がモゲ取れてしまった!思わぬハプニングだが、メイキング的にはオイシイ映像だ(笑)。


 これで主な俳優たちは本日でアップ、しかし監督達スタッフは、渋谷でコアラ雑踏を歩くシーンや千駄ヶ谷で小物の血糊のカット残っているそうだ。それらを撮ってクランクアップ、お疲れ~。

8月31日(水)
  イマジカでコアラ課長の試写があるので観に行く。河崎監督に会うと「またへんな映画が完成。」と笑う。多くの関係者とマスコミに劇場ロビーは満員だ。
 フト見ると、声優界の重鎮・柴田秀勝さんの姿が。実は柴田さん、うさぎ社長の声を演じていたのだ。コアラの声を担当した木村君が柴田さんの事務所に入ったので、柴田さん、「木村がコアラの声演るなら、俺はうさぎでも演るか!」と、自らうさぎ社長の声を担当してくれたのだった。
 私にとっても柴田さんは、拙作「撃殺!宇宙拳」のレコード・ドラマで長官役を演ってもらったという縁があり、それから約20年ぶりの再会だった。それでうさぎ社長のスーツ・アクターの安藤君と共に御挨拶。
 
 そして上映。う~ん、なかなかありえないJ(和製)ホラーしてましたな!それにしても主題歌を歌うGO氏はホントーに上手くなりました。00年の「恋身女子校生パティ」の頃はまだモノマネしている域を出なかったが、最近はもう、子門真人そのものと化しているッ! ・・・でもあの歌とかわいいオープニングに騙されるといけません!(笑)本編ドロドロ話で楽しめました。

 その後飲み会の打ち上げに移行。皆様お疲れ様でした。