イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

イモムシみたいな実をたくさんつけるイタチハギ

2014-02-26 07:47:02 | 日記
    6月中旬釜石街道をドライブしていた時、道路脇の土手に黒っぽい花が咲いているのが気になった。車を止めて良く見ると丈の低い木で、葉はニセアカシアの葉に似た感じの複葉なので豆科の木だろうと思った。ただし、花は豆科特有の旗弁が目立たず、蝶形花に見えない。花穂もニセアカシアやフジのように下垂せずにルピナスのように立ち上がる。あまりきれいとは言えず、たくさん咲いている割には華やかな感じがない。なんだか動物のシッポのようにも見える。気をつけてみると道路脇の土手にかなりの頻度で見つける事が出来た。家に帰って調べてみたら、やはり豆科の植物でイタチハギと分かった。「北アメリカ、メキシコ原産で日本には韓国から1912年に初めて導入され、1940年代以降、緑化や観賞用として本格的に輸入された。日本各地に野生化している」(注1)という。また、「日本生態学会では、これらの侵略性を考慮してイタチハギを日本の侵略的外来種ワースト100に選定しているというが、緑化植物としての有用性も考慮して、導入や栽培規制は行われていない」(注1)とのことだ。
 なるほど、そう思って注意してみるとこの木はあちこちに生えているのが分かる。秋になり花も終わったのでこの木の事はすっかり忘れていたが、盛岡の太田の森の中を散歩していたら、緑色のイモムシのような実をたくさん着けている木を見つけた。気味が悪いほどたくさん着けていて、その重さで枝もしなっているほどだ。このときは全く何の木かも想像も出来なかったが、後でイタチハギの実である事が分かった。花穂の大きさは10~20cmほどなのに、この実を着ける穂はかなり長く30~50cm程にも見える。受粉した後で成長するのだろうか。


釜石街道沿い鱒沢付近で見つけたイタチハギ。(遠野市宮守町鱒沢駅付近、2013年6月12日)



花穂をズームアップ。動物のしっぽのようだ。(同上)



盛岡市太田の森で見つけたイタチハギ。イモムシのような気持ち悪いような実がたくさん成り、枝も重みで垂れ下がっている。(盛岡市太田、2013年9月18日)