ツユクサ科(Commelinaceae); ツユクサ亜科(Commelinoideae); ツユクサ属 (Commelina); ツユクサ(C. communis)
学名: Commelina communisL.
日本名: ツユクサ(露草)、ツユクサ・オウセキソウ(鴨跖草)、ツキクサ(月草、着き草)、ホタルグサ(蛍草)、ボウシバナ(帽子花)、アオバナ(青花)
英名: Asiatic dayflower
ツユクサは小学校の頃からのお馴染みだ。理科の勉強で葉の気孔を観察するときにそのサンプルとして使ったのを思い出す。もう一つどうしてなのか分からないがトンボにツユクサの花を食べさせた記憶がある。トンボは昆虫などを補食するのでツユクサが好物だった訳もなく、トンボにとっては良い迷惑だったろう。
舟形の苞の中に蕾があり、その中から数個の花が外に出てきて咲く。咲くのは昼頃までで夕方には閉じてしまう。花弁は3枚で、上の2つが涼しげな青い色、下に1枚あるが白くて目立たない。
雄しべはすごく変わっている。6本あるうち上にある3本が短く、下の2本が長く残りの1本がその真中の位置にあり、長さも中間である。実際に花粉を出して受粉に役立つのは長い2本の雄しべで、残りの4本は受粉には役立たないらしい。しかし、葯の色はこちらの方が鮮やかな黄色で、長い2本の雄しべの葯は地味な茶色だ。短い方の雄しべは受粉には役立たないが、その色で虫を寄せ付ける役割でも持っているのだろうか。葯の形も面白く、長い2本の雄しべの葯は長楕円形をしているのに対して、短い3本の方は足2本しかないイカ、中間の雄しべは足の丸まった人型をしている。雌しべの長さは長い雄しべとほぼ同じだが、受粉するとクルクルと丸まる。なんて不思議で面白い雄しべと雌しべなんだろう。
ツユクサの青い色は爽やかな色だが、非常に水に溶けやすい性質を持つので友禅染などの下絵を描くのに用いられているという。ただし、ツユクサは花が小さくて色素が十分に取れないので、実際に用いられるのは栽培変種である大型のオオボウシバナ(アオバナ)とのことである。
開花期に全草を採取し蒸してから天日で乾燥させたものが鴨跖草(おうせきそう)という生薬として用いられ、解熱、利尿、解毒、かぜ、熱性下痢、水腫(すいしゅ)、心臓病などに用いられるという(イー薬草ドットコム参照)。
ツユクサのアップ写真。葯が黄色で短い3本の雄しべ、葯が黄色で中くらいの長さの1本の雄しべ、葯が茶色で長い2本の雄しべが見える。また、短い雄しべの葯は足が2本のイカ形、中くらいの長さの雄しべの葯は足が丸まった人形、長い雄しべの葯は長楕円形をしている。また、長い雄しべとほぼ同じ長さの雌しべは受粉するとクルクルと丸まる性質を持つ。写真の雌しべも丸まっている。(花巻市日居城野公園、2013年7月29日)

ツユクサの群落。午前中撮影。花が咲いている。(北上市グリーンパーク、2013年9月9日)

同上。夕方撮影。花が閉じている。(花巻市笹間、同上)
学名: Commelina communisL.
日本名: ツユクサ(露草)、ツユクサ・オウセキソウ(鴨跖草)、ツキクサ(月草、着き草)、ホタルグサ(蛍草)、ボウシバナ(帽子花)、アオバナ(青花)
英名: Asiatic dayflower
ツユクサは小学校の頃からのお馴染みだ。理科の勉強で葉の気孔を観察するときにそのサンプルとして使ったのを思い出す。もう一つどうしてなのか分からないがトンボにツユクサの花を食べさせた記憶がある。トンボは昆虫などを補食するのでツユクサが好物だった訳もなく、トンボにとっては良い迷惑だったろう。
舟形の苞の中に蕾があり、その中から数個の花が外に出てきて咲く。咲くのは昼頃までで夕方には閉じてしまう。花弁は3枚で、上の2つが涼しげな青い色、下に1枚あるが白くて目立たない。
雄しべはすごく変わっている。6本あるうち上にある3本が短く、下の2本が長く残りの1本がその真中の位置にあり、長さも中間である。実際に花粉を出して受粉に役立つのは長い2本の雄しべで、残りの4本は受粉には役立たないらしい。しかし、葯の色はこちらの方が鮮やかな黄色で、長い2本の雄しべの葯は地味な茶色だ。短い方の雄しべは受粉には役立たないが、その色で虫を寄せ付ける役割でも持っているのだろうか。葯の形も面白く、長い2本の雄しべの葯は長楕円形をしているのに対して、短い3本の方は足2本しかないイカ、中間の雄しべは足の丸まった人型をしている。雌しべの長さは長い雄しべとほぼ同じだが、受粉するとクルクルと丸まる。なんて不思議で面白い雄しべと雌しべなんだろう。
ツユクサの青い色は爽やかな色だが、非常に水に溶けやすい性質を持つので友禅染などの下絵を描くのに用いられているという。ただし、ツユクサは花が小さくて色素が十分に取れないので、実際に用いられるのは栽培変種である大型のオオボウシバナ(アオバナ)とのことである。
開花期に全草を採取し蒸してから天日で乾燥させたものが鴨跖草(おうせきそう)という生薬として用いられ、解熱、利尿、解毒、かぜ、熱性下痢、水腫(すいしゅ)、心臓病などに用いられるという(イー薬草ドットコム参照)。
ツユクサのアップ写真。葯が黄色で短い3本の雄しべ、葯が黄色で中くらいの長さの1本の雄しべ、葯が茶色で長い2本の雄しべが見える。また、短い雄しべの葯は足が2本のイカ形、中くらいの長さの雄しべの葯は足が丸まった人形、長い雄しべの葯は長楕円形をしている。また、長い雄しべとほぼ同じ長さの雌しべは受粉するとクルクルと丸まる性質を持つ。写真の雌しべも丸まっている。(花巻市日居城野公園、2013年7月29日)

ツユクサの群落。午前中撮影。花が咲いている。(北上市グリーンパーク、2013年9月9日)

同上。夕方撮影。花が閉じている。(花巻市笹間、同上)
