感想!

主として社会情勢に対する感想。

鳩山由紀夫と小沢一郎

2009-12-16 10:33:38 | Weblog
愚図の鳩山由紀夫と権力亡者小沢一郎はまことに相性がよい組み合わせである。いまのところは。
「タバコ屋の看板娘」と言っても若い人にはわかりにくいかもしれないが、今様にいえば「人寄せパンダ」それが鳩山由紀夫で、小沢一郎の方は猿回しの猿使いに見立てることが出来そうである。
「人寄せパンダ」鳩山由紀夫は、優しそうな容姿風貌、ソフトな語り口、思慮深かそうな話術でいかにも紳士然として一見好感が持てる好人物である。真実は愚図で不決断の男であるのだが。
いつぽうの小沢一郎は、恐ろしげで、威圧的で、高みから人を見下す雰囲気をかもしている男としての印象が強い。
事実、なんでももっともらしく話すので、それなりにひとは納得させられる。
かれには利害関係を考える計算高い者以外は間違っても寄り付かないだろう。
鳩山由紀夫と小沢一郎のふたりは互いの弱点を補完しあって、二人三脚で今日の政権を手中に収めている。

しかし、鳩山由紀夫は小沢一郎に利用できる間は利用され、その価値がなくなればさっさと捨てられるだろう。
それが見られる日はそう遠くない筈である。(小沢一郎は愚図はほんとは嫌いなのだ。)
その時、小沢一郎は猿回しの猿使いであり続けるか、自ら主役として表舞台に立つか興味のあるところだ。

さて、今回の小沢一郎による天皇陛下と習近平国家副主席の異例会見の強行設定についてであるが、
二つの点において、小沢一郎は間違いを犯した。
①この特例会見について、自分は何の働きかけもしていないといいながら、向きになってこの会見(天皇陛下と習近平国家副主席の異例会見)の合法性を説き、皆さんは無知だから教えてやるんだと言わんばかりにしゃべり、
最後に、「わかった?」と念を押す態度に思わず笑ってしまった。「頭隠して尻隠さず」とはまさにこのことだ。
自分がこの会見を強行設定させた張本人であることを白状しているのだ。
②かれはおのれの憲法解釈に錯誤があることにまったく気付いていない。これまでよく政治家が続けられたものだとあきれかえる。「指導と助言」と言う言葉にのみ囚われ、内閣が天皇陛下を自由に扱えると思い込んでいる。かれの頭には権力の世界しかなく、すべて上下関係でものを見ようとする癖があるようだ。
百歩譲って上下関係のみで言っても、形式上も実質の上からも、天皇陛下は総理大臣の上位の存在なのだ。
その証拠に、習近平国家副主席は無理を承知で天皇陛下との会見を望んだのである。
天皇陛下の会見を得ることは、習近平国家副主席にとって無上の勲章であり箔がつくからだ。
天皇陛下は日本国の象徴。この意味を考えなければならない。「天皇陛下は日本国そのもの」で、総理大臣とは重み・位において雲泥の差がある。憲法を勉強しなくてはならないのは、小沢一郎、あなたの方ですよ、と言いたい。


いまの3党連立の新政権は国を滅ぼす

2009-12-15 18:00:17 | Weblog
①日米外交の不手際に、それは象徴的にみられる。岡田克也外務大臣と北沢俊美防衛大臣の迷走、そして鳩山由紀夫総理大臣の二枚舌と不決断。

②日中外交は、小沢一郎幹事長の独壇場か。派手な中国詣と諂い外交の実態をテレビはよく捉えていた。
小沢氏による天皇陛下と習近平国家副主席の異例会見の強行設定は真の実力者が小沢氏であることを内外に誇示した。
(特例会見は15日に行われる)

③中国訪問から帰った直後の小沢氏は、「時の政権が天皇陛下にどう動いてもらおうが自由だ。憲法にはそう書かれている」と、大変興奮して言葉を荒げ、概ねそんな趣旨の発言で宮内庁長官を非難した。
これを聞いたとき、小沢氏は非常に危険人物であるとだれもが直感したにちがいない。
かれに、ヒトラーの影をみたからだ。
合法的な手続きにより選ばれた政権がすることだからといってけっして安心してはならない。
あの独裁者ヒトラーも元を糺せば合法的な手続きにより生まれた政権が育てたのである。

④鳩山由紀夫総理大臣の思考回路は、政権交代が「すべて見直し」の免罪符であり、だから自公政権時の外交上の約束すら白紙に出来る。そこで、これまでの親米一辺倒から、少し親中色を示すことでアメリカを牽制し、アメリカの譲歩をひきだそうと考えているのであろう。しかし、これは二重に危険な賭けといわざるを得ない。 
米国には見放され、中国には食い物にされるのが落ちだ。
そして、極東アジアの平和に亀裂が入り予想もしなかった地殻変動を起こすことになるかもしれないのだ。
鳩山由紀夫総理がなにも決断できず、ぐずぐずしているのは、ひょっとして天の声(小沢氏の判断)を待っているのだろうか。
総理は、最後は「わたし」が決めると言いながら、いまだに問題は山積するが、何も決断されてはいないのだ。

⑤「事業仕分け」というショーは政権交代を強く印象付け、新政権への期待感をもたせる催眠作用としての効果を上げた。しかしそれも一時で催眠からさめた国民に、日本はいったいどこに向かって走っているのかという不安と疑念を持たせるだけのものに終わった。

⑥マニフェスト(原理)主義は表の顔(政策)、裏に好ましからざる政策が潜んでいる。
外国人への地方参政権付与、靖国神社の代替追悼施設建立、夫婦別姓の容認、教師の教育権(自主権)の確立等々。

⑦この政権の支持母体は連合(いかに少ない労働で高賃金を得るかを追求する組織・団体)で、とりわけ「日教組」は要注意だ。
文部行政を非常に好ましくない方向に進めるおそれがある。その証拠に安倍政権で教育立て直しのために制定された幾つかの法案を廃案とする動きがすでに始まっているのだ。

⑧陳情は幹事長室に一本化すると言う小沢構想は政治家と官僚の癒着を排除するためという名の下に行われることになったが、これは小沢氏の権力強化の為のなにものでもない。権力分散が民主主義の根本理念だ。
それに反する仕組みであることは確かだ。

⑨ある週刊誌が、小沢一郎は北朝鮮の政治体制を模範に権力の確立を目指している。と、書いていたが然もありなんと思われる。

以上、思いつくままに書かせてもらったが、「気が付いたときには取り返しがつかない」と、いうことにならないよう、新政権をしっかり監視していく必要がある。