感想!

主として社会情勢に対する感想。

真の独立国家日本を目指せ!(自民党へのいち提言)

2009-09-19 06:52:29 | Weblog
自民党は今回(8月30日)の衆議院議員総選挙で大敗したが、その一番の原因はいつか必ず「真の独立国家を構築するという気概や精神」を忘れてしまったことにつきるように思われてならない。
この一点だけはどの他の政党にも期待できないものであったし、それは、すべての日本人が漠としたものではあっても、潜在的につねに個々人の胸奥に沸沸と消えることなく存在し、国家の変貌の折には必ずといっていいほどに、心に去来するものであるからである。
田母神俊雄航空幕僚長を更迭したことは、心ある多くの国民に、自民党に対する懐疑と決定的ともいえる失望感を与えた。あの忌まわしい謝罪外交が村山談話に結晶されたときも、ひょつとしたら、これをけじめに過去と決別し日本の新しい歩みが始まるかとも思われたが、以後の自民党は、その期待をも完全に裏切った。中国への諂い外交はその後も已むことなく、そして中国は益々居丈高な態度を改めることはなかった。
アメリカへの従属、「親分様」だけが頼みです。だったら、無条件に「俺様」に従え、「米国政府の日本政府に対する年次改革要望書」、それは安政の五カ国条(アメリカ、ロシア、オランダ、イギリス、フランスとの通商条約)をも想起・連想させた。
経済の冷え込み、政治の閉塞感、自公政権とりわけ自民党への鬱屈した感情が、ここにきて、こんなことなら、どんな政党だっていいじゃないかと、腑抜けの自民党を見捨てたのだ。
皇室や靖国神社は「日本の歴史そのもの」、くだいて言えば、それぞれの家庭における「我が家の仏壇」にも匹敵するものである。決しておろそかに扱っていいものではないのだ。
そんななか、民主党はアメリカと「対等な付き合い」を模索するという。それは結果は予想できないが、少なくとも抑圧感を抱き続けてきた日本人の深層心理を揺さぶった。
平素、無自覚に見えても、日本国民はみな国際社会のなかで存在感を示す日本国の姿を臥薪嘗胆の思いで待ち続けているのだ。
文化人といわれる人たちは、異口同音に外交力を問題にする。外務省に外交能力がないと言い募ってきた。かれらは、外交力の要諦は同じ考えの仲間を増やすことだという。要するに「弱者も手を結べば強者に勝てる」というのだ。しかし、現実にはそんなものは空理空論以上のなにものでもない。「北朝鮮対5カ国」、いわゆる6カ国協議の動静を見れば、すぐわかることだ。強大国の5カ国をしても、北朝鮮の核保有を止めることはできなかった。そればかりではない。アメリカは北朝鮮の核保有が確認できた時点で、あれだけありえないことと公言していた北朝鮮との2カ国間協議に応じようと、態度を変えたではないか。せんじつめれば外交力とは軍事力なのだ。国際社会では、国家としての自己主張も軍事力がなくては思うようにならない。それを熟知した北朝鮮はのらりくらりと時間稼ぎをしながら、なにがなんでも死に物狂いに核兵器の保有に全力投球したのだ。
絶対の軍事力はどんな外交力にも勝るのである。
いみじくも、田母神俊雄氏は、8月6日の広島での講演で、「日本も大国として生きていくなら核武装を真剣に考えるべきだと思う」、と話されている。
日本人は心の底で、強力な保守政党を望んでいるということを、自民党の再生にさいして肝に銘じてほしいのである。北朝鮮が核兵器を持ったことで、日本が核保有国になる環境(大義名分)が整った。それを強く意識したのはアメリカだ。オバマ大統領のまやかしにのってはいけない。アメリカは絶対に自国の核兵器を放棄することなど出来ない。アメリカは大統領がどうであれ、日本をいつまでも従順なポチ犬にしておきたいのが本音だ。自称平和主義者たちは、大統領のメッセージに欣喜雀躍とするが、まことにお笑いだ。
さて、なにも、
戦争するために核武装をしようというのではない。攻撃されないために保有したらどうかというのである。どんなに大きな軍事力を備えても一発の核兵器に勝てないのだ。
田母神氏は、核兵器は実に防御的な兵器で、非常に安上がりな兵器であるといっている。
しかも、抜群の外交力を併せ持つことになるというのであれば、一考の価値が十分にあるだろう。
安政の五カ国条約に絡まる歴史は、実に多くの教訓を子孫に残した。自国を守り、世界の国々に伍して行く為には、強力な軍事力が不可欠であること。明治新政府はそのことを強く認識した。そのために、国は豊かにならなければならないし、国民が賢くならなければならない。そこで明治新政府は富国強兵を標榜し、殖産興業を進め、義務教育制度を整備した。そんななかに教育勅語も生まれたのである。これらのことは日本人なら誰もが周知していることであろう。
物事が行き詰まったときは、最初に帰れ!という格言がある。明治維新は多くのことを教えているのだ。いまでも日本の明治維新は、世界史の上に燦然とその輝きを放っているのである。これに学ばない手があろうか。
自民党再生は民主党に勝る国民政党を目指すことだという人があるが、国民への迎合主義に走しりすぎては国は滅びる。これからは国民を説得できる政党(政治家)でなくてはならない。広い視野と先見性をもった政治家を集めることだ。人気タレント漁りのようなことは絶対に避けるべきだ。
民主党政権のスタートを見る限り、真剣さと緊張感に溢れている。この調子が続けば案外と長期政権になるかもしれない。
自民党よ!ぼやぼやしてはいられないぞ。