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張栩・四冠、謝依旻・女流三冠らが台湾のために立つ!

2010年07月30日 06時36分02秒 | スポーツ

(選手団結成式の後、リラックスした表情を見せる張栩・四冠。右はお父さん。この日もご夫婦で結成式に立ち会った。お父さんは「名人戦で挑戦権を得られればアジア大会の時期に挑戦手合いが重なるので悩む」と話していた。)

この記事のカテゴリーを見てほしい。スポーツ。でも上の写真は、台湾出身で日本で活躍するプロ囲碁棋士の張栩・四冠だ。今年11月下旬に中国大陸の広州で開幕するアジア大会。この大会では今年初めて、囲碁が正式種目に採用されたのだ。アジア大会は簡単に言ってオリンピックのアジア版のようなもの。スポーツの大会なのだが、囲碁が盛んな中国大陸が主催ということで正式種目になった。他にもチェス、中国将棋も行われると言う。
アジア大会はオリンピックのパターンなので中華民国台湾は、中共の圧力によって「チャイニーズ・タイペイ」名義が強いられる。だからといって、へそを曲げてボイコットするわけではない。選手たちには実力を発揮する場が必要なのだ。そしてメダルも。かくして台湾もこのアジア大会囲碁競技でメダルを目指すことになった。そこで必要になるのが強力な選手団だ。台湾でも囲碁は盛んであり、強い棋士も少なくない。しかし、忘れてはならないのが日本で活躍する「台湾之光(台湾の誇り)」、張栩・四冠や謝依旻・女流三冠らだ。

(結成式で気勢を上げる選手団)

(行政院体育委員会の載遐齡・主任委員は、「ベストメンバーだ。十分金メダルを狙える」と大いに期待した)

(右から。中国大陸で活動することが多く、その棋風を熟知している周俊勲・九段と男女混合でペアを組む黒嘉嘉・初段。黒・初段は「黒真珠」と呼ばれるアイドル棋士だ)

囲碁の国際大会では棋士は所属団体から出場する形が多い。日本の場合は日本棋院や関西棋院となり、日本で主要7タイトルをすべて制覇し、現在も棋聖、十段、王座、碁聖の四冠を保持する張栩・四冠もこれまでは日本の棋士として出場することが多かった。しかし、オリンピック(アジア大会)と言えば選手は国籍別に参加するもの。今回、行政院体育委員会の要請に応じて張栩・四冠や謝依旻・女流三冠も出場を快諾、台湾がアジア大会で金メダルを獲得できる可能性がぐっと高まった。

(純粋なメイド・イン・タイワン。100%台湾で活動する林至涵・九段は「国際大会で実力を証明したい」と話す)

(日本から参加。元本因坊・王座の王銘琬・九段。メンバーはみな強いので、足を引っ張らないようにと謙虚なコメント。しかし、大会ではその経験がものを言う気が・・・)

アジア大会囲碁競技の選手団は男子6人、女子4人。競技は男子5人の団体戦と女子3人の団体戦。それに男女ペアとなって交互に打つ混合ペアマッチ。
台湾は今回、男子は日本から張栩・四冠、元本因坊の王銘琬・九段、中国大陸で活躍する周俊勲・九段、台湾のタイトル、棋王の陳詩淵・八段、そして林至涵・九段ら。女子は謝依旻・女流三冠、王立誠・九段を父に持つ王景怡・初段ら。張栩・四冠と謝依旻・三冠は多忙な中、24日に中華民国台湾に帰国、他のメンバーたちと集中合宿を行い、26日には台北市内で選手団結成式が行われた。
張栩・四冠は、「(台湾を代表することで)期待されているのでがんばりたい。日本を代表できないことについては申し訳ない気持ちもあるが、日本棋院の棋士としての立場もあるので喜んでもらえるような対局を見せられるようがんばる。今回の合宿でチームワークも深まった」と静かな闘志をうかがわせた。張栩・四冠は、男子団体のほか、謝依旻・女流三冠とペアで男女混合にも出場する。

(台湾のタイトル、棋王二連覇の陳詩淵・八段と婚約者で代表選手の張正平・二段。陳・九段はもともと韓国で活躍していたユニークなキャリアを持つ。台湾の男子選手団は日本、中国大陸、韓国の囲碁界を熟知するメンバーが集まった)

(謝依旻・女流三冠に対する台湾の期待は大きい。多くの記者に囲まれる。謝さんも「台湾と日本で応援してくれる人たちのためにがんばりたい」と話す。張・四冠や謝・女流三冠の言葉は、政治家の「台日友好」の掛け声100万回に勝ると感じた)

謝依旻・女流三冠は、アジア大会では中国大陸で多いルールの7目半のコミ(日本や台湾では6目半)となることについて、「戦い方が変わってくるかもしれない」と警戒、今後数ヶ月で適応できるよう努める姿勢を強調した。
アジアだけの大会とはいえ、台湾が獲得できるメダルは限られる。囲碁が正式種目になることには違和感があるが、メダルの可能性が増えたことは事実。一方で、日本、中国大陸、韓国がそれぞれベストメンバーを出場させるアジア大会は囲碁の「地球代表」を選ぶような世界一の戦いとなる。ここは何が何でもメダルをもぎ取って、台湾棋士の実力を大いに示してもらいたい!(U)

(総監督は林海峰・名誉天元。選手団結成式に出席していたものの、相変わらず指導に集中。陳詩淵・八段と蕭正浩・六段との検討に見入る)

(林海峰・名誉天元は、張栩・四冠のお父さんが連れてきた10歳の女の子にも指導。ほほえましい)



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