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田舎の老後生活

老後の田舎生活ではなく、もともと田舎者の気楽な老後生活です。

歳を取ったら徒然草? 4

2025-04-29 12:39:15 | 日記
    第21段 月見のすすめ

段の冒頭でどんな心の屈折でも月を眺めれば癒やされると、お月見を勧めている。
昔から現代まで、ずっと、お月様は人の心を慰め、かつ、楽しませてくれている。もっとも、ものの溢れている今は、モニターを媒介したテレビ番組や動画、ゲームがあり、ラジオがあり、いろんな手段で聴ける音楽がある。
それでも、頭上のお月様はときどき気になるものだ。

数十年前、東京に出張の折、ホテルのテレビニュースで、サイパンかどこか南国で撮影したというお月様の写真展が、ソニービルで開催されると伝えていた。
翌日は仕事があったのかどうか忘れてしまったが、隣の部屋で同じニュースを見ていた同僚と展示会場に向かった。すでに、長蛇の列。近くのパブでジョッキのビールを飲んで時間を過ごし、行列が短くなった頃合いに並び直した。

南国の月、都会での展示された月もいいが、地元の田舎の月が一番気になる。どうも、月と自分の距離が短いような気がするのだ。「おかえり」と声をかけてくれるようなのだ。

電気のない生活、ましてや隠遁生活。日が沈めば、夜明けまで長い時間、真っ暗闇の世界に浸り続けるわけだが、星空や月夜は眠れない時間の大切な友だっただろう。月はカレンダー代わりにもなっただろう。
月は神秘的なところがあったと思うが、兼好にとっても語りかけの相手ではなかっただろうか。

後半は、話が変わり、中国の隠遁者の詩を思い出す。
川の流れもいいということで、中国の沅(げん)と湘(しやう)という二つの河を思い浮かべる。
中国の詩を思い出し、勝手に流れ去っていく川を恨めしく思ったことを回想する。
嵆康(けいこう)という中国の竹林の七賢の一人の言葉も思い浮かべ、山や川で遊ぶ隠遁生活を賞賛する。
まだ、隠遁生活の始まりなんでしょうね。

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