私はこう見えても絶対にブレない強い意志を持っています。好きな言葉は初志貫徹、時は金なり。20歳でこの世界に入りましたが、最初の団体が全女でそれはそれは一風、変わった団体でした。自由と言えば自由だし、それでいて経営者である松永兄弟は絶対的な支配者でした。世の中のことがわかったつもりで、実は何もわかっていなかった私は何かにつけ怒られていました。「この環境は嫌だな…」と思ったことは何度もあったけど、「絶対に辞めない。なぜならプロレスが好きだから」という気持ちはブレなかった。当時、女子の団体は全女しかなく、プロレス団体でさえ、新日本と全日本しか無かったので、ここを辞めること＝プロレス界を辞めることだったからです。
1年ほどして、この会社では出世出来ないことを悟りました。私はここでトップになるため、この世界に入ったつもりだったのに、その壁は巨大だったから、それは意外にあっさり諦めました。でも、ならば好きなことを貫いてやる。そう開き直ったのです。プロレスに人生を賭けたのだから、好きなことを職業にしたのだから絶対に負けない。こうやって精神的にも強くなり、20代の後半クラッシュ・ギャルズの台頭とともに私の存在も少しずつ大きくなっていったのです。マネジャーとして殺人的なスケジュールをこなしていったから相当な自信がつきました。松永会長も「小川は頑張っている…」と一目置くようになったのです。そして90年代の団体対抗戦時代は全女を、そして女子プロレス界を陰で仕切るところまで来たのです。その後は紆余曲折あって、今はスターダムを育てています。これもいろいろな人との出会いがあってのこと。出会いこそ最大の財産なのです。ここ数年は風香との出会いが大きかったですね。ロッシー小川復活の足掛かりにもなりました。なぜ、珍しくこのようなことを書いたかと言えば、悩める若い人たちに初心を忘れないでほしいと伝えたいから。
嫌なことや理不尽なことはどこにでもあります。でも世の中って大半が嫌なことばかり。そう思うと嬉しいことや楽しいことが大切になってくる。私なんて、こうやってまたスターダムで活かされていることが幸せに思えてなりません。あとネバー・ギブアップという言葉も好きですね。諦めない気持ち…人生は諦めないで貫けばなんとかなります。でも、どこかで何かを犠牲にしないと何も掴めません。それは時間だったりするし、好き勝手やっているだけでは無理でしょう。また、すべては時間が何とかするし、解決にもなります。でも、そこには多少の努力がないと現状は何も変わらない。前向きに生きること。ポジティブに生きること。人を批判する以上に、自分を磨け、そして貫け。みなさん、頑張ってください！そして貫きましょう！
