とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

不妊カウンセリング学会に参加して その1

2011年06月13日 | 不妊
不妊カウンセリング学会が、
6月4日・5日に開催されました。

当院からも8名のスタッフが参加させて頂きました。

先日、こちらのブログにも登場して頂きました新人さんのレポートを
掲載させて頂きます。



『生殖医療の進歩と変わる家族 ~児童福祉の視点から~』

生殖医療の進歩により、子供をもつことができる可能性は広がりました。
このことは、医学の素晴らしい進歩であると言えます。
しかしながら、生まれた子供の幸せが実現できているのかというと、
必ずしも肯定できない現状があります。

少し前に反響を呼んだものに「赤ちゃんポスト」があります。
子供を欲しいと願う親がいる一方で、子供を捨てる親がいるという現実があるのです。
一昔前の調査では、望まれて生まれてくる子供は36%であるともいわれています。
ですが、「赤ちゃんポスト」があるから子供を捨てる親がいるのかというと、
そうとも言い切れないのが現実です。

生殖医療では妊娠することを目指しています。
けれども、最終的に目指していることは、「妊娠・出産=子供を産むこと」ではなく、
「生まれてくる子供の幸せ」であるはずです。
子供を産むということは、その子供を幸せにするという責任も伴うのです。

親にとっての子供とはどのような存在なのでしょうか。
子供とは親の所有物ではなく、人格を持った1人の人間です。
親の都合が優先ではなく、親と子供とが共に幸せになることこそが、
生殖医療の目指すところではないでしょうか。

現在の日本において、家族や家族環境というものも変化をしています。
結婚に対する意識の変化や子供自身の心の変化、児童虐待の問題など、
子供を取り巻く環境も厳しくなってきています。
 
子供のために何ができるのか。
「子供最優先」の理念を、
社会が法的にも制度面からも具体化していくことが求められるのではないでしょうか。
そして、子供を産むことが目的ではなく、
子供の幸せ(福祉)が目的であることを再度意識することが必要ではないのでしょうか。

TSより

とくおかレディースクリニック





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