rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

気が付けば黄色い水仙の花が咲き、確実に季節は進んでいる。

2011-03-22 23:23:31 | 植物たち
余震が続く毎日。
あの震災から、10日過ぎた。
花粉の猛威と頻発する余震などで、外へ出て庭でくつろぐ余裕がなかった。
それでも、鉢植えの薔薇やビオラに水をあげるときに、水仙とフリージアを植えた鉢に黄色い花の姿を認めた。
いつの間に、蕾をつけていたのだろう。
花が咲くまでは、緑のがくに覆われて葉の中にまぎれていると、よく見なければ蕾の存在に気がつけない。
今年は、特に近頃は、気持ちに余裕がなかった。
しかし、植物たちは自分たちの時間をきちんと生きていた。
薔薇は、赤い新芽を成長させて若葉を送り出し、ブルーベリーも新芽を膨らませている。
ビオラは、緩んでいく寒さを喜んで、太陽に向けてたくさんのニコニコ顔をつけている。
そして、水仙は黄色い花を控えめに、でもすっくと立たせほのかに香りを漂わせている。
間違いなく、季節は確実に進んでいるのだ。
太陽は、日に日にその角度を上げて大地を照らし、これから3ヶ月は夜の領域を追いやっていく。
生命の力が漲り、そのサイクルのなかの絶頂期を謳歌する。
この震災で、なおのこと命は儚く、それゆえ生きようとする強さを持ったしたたかなものだと、あらためて感慨深く。
与えられたこの命、共に生きている全ての命を愛しんで、宇宙の歴史から見れば塵のごときこの束の間の時を、懸命に楽しんで生きようではないか。