世間知らず

毎日のやられっぷりを書いていこうかなと・・・

決勝トーナメントについてコラムを読んでみた

2010-06-28 | 社説
今回のニュースは!

もちろんこちら!

<南アW杯>日本2大会ぶり決勝T進出 デンマークに3-1
  サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会第14日は24日、1次リーグ4試合があり、E組の日本はデンマークを3-1で降して2勝1敗(勝ち点6)とし、自国開催だった02年日韓大会以来、2大会ぶり2回目の決勝トーナメント進出を決めた。オランダ-カメルーンはオランダが勝ってE組1位となり、2位の日本は、29日午後4時(日本時間午後11時)の決勝トーナメント1回戦で、F組1位のパラグアイと対戦する。


岡田JAPANの快進撃を讃える内容に差があるわけじゃありません。
オシムさんみたいな小言もありません。
あったらおもしろかったと思うけど。


天声人語さん
歴史には『プレトリア』か『ヨハネスブルグ』を残したいと思うのはおかしいかな?

 日本のサッカー史には、いくつかの地名が太字で記されている。「ドーハの悲劇」があり、「マイアミの奇跡」と「ジョホールバルの歓喜」があった。早朝の列島を一つにして、誇れる戦果がまた、南アフリカの都市名で刻まれた

▼「ルステンブルクの自信」とでも呼ぼうか。W杯の日本代表が、デンマークを下して決勝トーナメントに進んだ。引き分け狙いではなく、格上を攻めきっての完勝である▼鮮烈なのが剛柔二つのフリーキックだ。本田の無回転シュートは距離35メートル。軌道が定まらぬブレ球が、標高1500メートルの軽い空気を切り裂き、ぐーんと伸びた。遠藤の2点目は美しいカーブを描いて枠内に。そして、岡崎のだめ押しが国中を安心させた

▼キックオフは日本時間の午前3時半。夜更かしでつなぐには遅く、試合後の仮眠もままならない。背中の真ん中のような時間帯だったが、徹夜も、早起きも報われた。ハーフタイムの朝焼けを忘れまい

▼平日の未明なのに、テレビの最高視聴率は40%に達した。同じ映像を、同じ思いで見つめ、同じ歓喜に浸る。大あくびで駅に向かう人々に親しみを覚えるのだから妙なものだ。一つの勝利で世の中の空気は変わる。朝の列島を包んだ一体感は、たぶん日本の再生にも欠かせない

▼「はやぶさ」の帰還からこっち、国の運気は上向いているかにみえる。ならばサッカーの枠を超え、歴史に刻まれるW杯を期待しよう。顧みて、2010年の梅雨が日本の転機だったと……。岡田監督ではないが、もう一度、世界を驚かせてみたい。



編集手帳さん
こんなに盛り上がるのは会場が遠い、開幕直前の絶望感の反動もあるだろうけど、ほかに心ときめく何かが普段から足りないからなのかも。

 和歌山県に伝わる民謡という。〈思(おも)て通えば五尺の雪も/えらい霜じやと/言(ゆ)て通ふ〉(岩波新書『折々のうた7』)。惚(ほ)れた相手のもとに通う道ならば、背丈ほどの積雪も苦にならない。「すごい霜だわね」と

◆人は現金なもので、普段は至難の業でも、心の浮き立つ目的があれば楽々やってのける。きのうは朝まだきにパチッと目覚め、「毎朝こうなら、学校に遅刻しないのに…」と、お母さんをあきれさせた人もいただろう

◆午前3時半のキックオフで平均視聴率30・5%、瞬間最高は午前4時58分の41・3%という

◆サッカーのワールドカップ南アフリカ大会で、日本はデンマークを破り、決勝トーナメント進出を決めた。本田圭佑、遠藤保仁両選手の芸術的なフリーキックに、相手の猛攻を防ぐ守備陣の体を張ったプレーに、誰もが睡魔の忍び寄るスキもない至福の時間を過ごしたはずである

◆強豪のひしめく決勝トーナメントで、岡田武史監督が目標に掲げるベスト4入りは仰ぎ見る高峰に違いない。29日のパラグアイ戦を前にしての景気づけに、「えらい地べたの出っ張りじゃ…」とつぶやいてみる。



余録さん
引用してるのは孟子の言葉です。
今の日本代表は『天の時』も『地の利』も『人の和』もある気がします。

 「チームフロー」という言葉がある。「フロー」は「流れ」のことだが、この場合はスポーツなどで自信が心にあふれて精神が集中し、自然に体が動いて最高の実力を発揮できる状態をいう。いわゆる「ゾーンに入る」というのと同じだ

▲サッカー日本代表の岡田武史監督は朝日新聞の対談で「集団でもゾーンに入る時があって、チームが一つの生き物のように動く。終了間際の得点など、本当に奇跡が起きる」と語っていた。それが「チームフロー」である

▲心と体が一つになる選手個々のフローのように、全選手が一つになって最高のプレーをするチームフローは実際に起こりうるのだ。ワールドカップ南アフリカ大会の日本代表は監督の言葉通りそう実証してみせた。海外開催大会初の日本代表決勝トーナメント進出だ

▲チームワークといえば、前回準優勝のフランスと同優勝のイタリアが共に1次リーグで敗退する番狂わせのあった今大会だ。フランスの方は監督と選手のもめ事からチームが空中分解してごうごうたる非難を浴び、イタリアは持ち前のチームプレーが機能しなかった

▲こと日本の場合は強化試合に4連敗した大会前のチームの状態は最悪だった。だがその逆境が選手らを結束させ、いざ大会本番ではチームフローを思わせる快進撃を見せるのだからサッカーは面白い。まさに「天の時は地の利に如(し)かず、地の利は人の和に如かず」だ

▲どんな強豪であれ、チームの団結を欠けば恐れるに足らぬことも目のあたりにした日本代表である。チーム一体となった激流はどこまで決勝トーナメントの山をかけのぼるのか。眠れぬ夜はまだ続く。


春秋さん
もうひとつクラマーさんの言葉を思い出します。
『よい準備がなければ、よい試合はできない』
逆に言えば、よい準備をしていればよい試合ができるってこと。
彼らは十分に新たな勲章を手にするにふさわしいはず。

 日本サッカーの恩人にドイツ人コーチ、デットマール・クラマーさん(85)がいる。ちょうど50年前に来日、厳しく献身的な指導が8年後のメキシコ五輪3位につながった。銅メダルは、蹴球(しゅうきゅう)と呼んだころからの歴史を彩る勲章である。

▼ 彼は箴言(しんげん)の名人でもあった。「サッカーでは、どんな展開が待っているかわからない。だってボールは、こんなにまるいんだから」という言葉を「大和魂のモダンサッカー」(加部究著)が伝えている。南アのワールドカップ(W杯)1次リーグで、前回決勝でまみえた伊仏両国が敗退したのをみれば、納得する。

▼ 気圧や表面の加減もあって、今回のW杯公式球は一層気まぐれなのだそうだ。その球がまずは無回転で、次に強烈に回転して、最後はコロコロと、3度デンマークゴールに吸い込まれていった。試合後に中沢佑二選手が「泥臭くてひた向きな戦いができた」と言っていた。そんな姿勢がボールを味方につけたのだ。

▼ 中継を見ている間に明らんでいった空に、日本代表の新たな勲章への期待が広がるようでもあった。次の相手は南米パラグアイ。選手には、クラマーさんの言葉をもう一つ贈ろう。「君は今、大変なことをやろうとしている。大変なことだから素晴らしいのだ。素晴らしいことをする人間が、くじけてはいけない」



産経抄さん
実際『番狂わせ』だったと思います。
その言葉に悪い意味は格下の側にはないとも思います。
いつか逆の意味で使われてみたいけど、それって負けるってことか・・・。

 エヘン、とすこし胸を張って言えば、日本の決勝トーナメント進出は予想していた。周囲にも公言していた。とはいえサッカーに詳しいわけでもない。最近のサッカー界の「意外性」を感じ「苦戦」を予想する大方の見方に逆らってみただけである。

 ▼今大会は特に「番狂わせ」が目立つ。前回優勝のイタリアやフランスというランキング1ケタの強豪が1次リーグで敗退、イングランドやスペインも苦戦を強いられた。イタリアなど、自国のメディアに「こんな醜いイタリア代表はなかった」と酷評されたという。

 ▼日本はといえば、E組4チームの中でランキングは最下位、前評判は低かった。カメルーンに勝った後でも「番狂わせ」という意地悪な表現をした海外メディアもあった。だが戦いぶりを見れば、そんな見方が岡田武史監督や選手たちに失礼であることがわかる。

 ▼恐らく日本を見下しているであろう相手に、まず守りを固め「こんなはずでは」と焦りを誘う。その心のスキをついて攻撃するという作戦のようだった。選手たちも評判の低さをバネに団結心を高めた。一試合一試合強くなっているという指摘もあるらしい。

 ▼この姿から時代もスケールも全く違うが、日露戦争のときの日本を思い出す。当時、日本がロシアに勝てるなど、世界の誰も予想しなかった。しかし、日本のトップたちは冷静に相手を分析し、短期決戦なら勝てると判断、停戦の仕方まで考え開戦に踏み切ったのだ。

 ▼国民も厳しい戦いであることを承知で協力を惜しまなかった。今、参院選の最中でもあり、サッカーにばかり関心をあおると叱(しか)られそうだ。だが彼らが日本人の美徳のようなものを思い出させてくれるとすれば、その功績や大というものである。

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