今回のニュースはこちらです。
お二人のご冥福と被害に遭った皆様の一日も早い回復をお祈りいたします。
佐世保銃乱射 異常止まらぬ銃声 犠牲の連鎖…防圧無策(産経新聞) - goo ニュース
この国はどうなってしまっているのか。銃犯罪が相次ぐ中、14日夜には長崎県佐世保市のスポーツクラブで乱射事件が発生。犯人はプールサイドに立ち、水泳中の子供に向けても銃を乱射した。銃を使った重大事件が各地で続く今年、先月8日には佐賀県の病院で暴力団抗争のあおりとみられる人違い銃撃で、入院中の一般市民が殺害された直後に再び発生した。今回の事件で使われたのは、暴力団がよく使う拳銃ではなく、散弾銃だった。止まらぬ異常事態に、抜本的な防圧策が早急に求められる。
この事件は大きく分けて気になることがふたつあります。
ひとつは『なぜ』彼らが被害者になってしまったのか。これは加害者が自殺してしまった以上、明らかにできることは少ないかもしれません。
もうひとつがもちろん銃のことです。
有名なB社の一族の女性と話したことがあります。
彼女はいつも言っていました。
『悪いのは銃ではなく人である。』
事実だと思ってます。
だとしたら、やっぱり『人』を『規制』『管理』しなきゃいけないのでしょうか。
産経さん16日『佐世保乱射事件 銃許可審査の厳格化求む』
銃社会の米国では、最近もスーパーや学校で銃を乱射し、多数の死傷者を出すという事件が続発しているが、日本では、これまでは暴力団同士の抗争で、銃器が使用される例が圧倒的に多かった。
日本は、国際的にみればまだまだ銃犯罪の少ない国である。今回このような事件が起きたことで、警察当局は不退転の決意をもって銃器の管理、封じ込めに全力をあげて治安維持に努め、住民の不安を一掃してもらいたい。
(略)
まず、暴力団の取り締まりを徹底強化し、銃の拡散を防止することだ。
(略)
銃許可審査の厳格化も必要だろう。まさに警察力が問われている、といっても過言ではあるまい。
確かに刺激的で衝撃的な事件だし、暴力団がらみじゃない銃の事故事件が続いてるせいもあるけど、確かにまずは暴力団…と一市民は思ったりします。
銃器の管理を…というけど、具体的に何をどう強化すべきなのでしょうか。
それを考えるのは専門家である警察の仕事ではあります。
道新さん16日『乱射8人死傷 銃の管理強化が必要だ』
銃所持を許可した後、警察が所持者の身辺状況をチェックしていたのかどうかも問われる。猟銃の管理体制を根本から論議するべきだ。
(略)
「あんな人が銃を持っているのは怖い」という住民から交番への相談を警察はどう受け止めたのだろう。県警は「審査は適正で、欠格事項に相当する問題は見つからなかった」としているが、もっと納得いく説明がいる。許可を取り消すべき事例のはずだ。
(略)
日本には許可された猟銃が三十万丁もある。猟銃による事故も後を絶たず、昨年も二十九人が死亡した。
仮に銃所持者の精神状態が変調をきたした場合、早く警察がわかるよう許可の更新期間を短縮してはどうか。日本は銃規制が厳しいとされるが、米国のような銃社会にならないよう、所持の審査や保管のあり方を含めてチェックをさらに強化するべきだろう。
30万丁のうちのほとんどは警察と自衛隊にあるのでは?と思ったけど、考えてみれば『猟銃』はないのかも??
29人が管理の強化を考えるのに多い数なのかどうなのかはわかりません。
ただ、管理や審査を強化されたら困る人がいるとしたら、その人には持たせなくてもいいとは思います。
精神的なことは判断が難しいところと思いますけど…。
毎日さん16日『佐世保乱射 銃の許可をもっと厳格にせよ』
気がかりは、容疑者宅の近隣住民が、第一報を聞いた段階で容疑者の犯行と直感した、と口をそろえていることだ。日ごろから言動に不安を感じ、容疑者が猟銃を所持したことを知ってからは、警察に対策の必要性を訴えていたという。結果として県公安委員会の許可や警察の対応に手抜かりがあったと言わざるを得ない。警察などの関係者は防ぎ得た事件だったと重く受け止めるべきである。
(略)
くしくも事件と同じ日に、農作物被害を防ぐための鳥獣被害防止特別措置法が参院で成立したが、害獣駆除のためには猟銃が必要だ。狩猟の愛好者も少なくない。だが、減少傾向にあるとはいえ、全国で約30万丁もの猟銃が許可されていることには驚きを禁じ得ない。東京・目黒でライフル銃が暴発して幼児が死ぬ痛ましい事故が起きたばかりでもある。銃の許可は必要最小限に限定すべきではないか。
事件を引き起こす懸念材料としては、猟銃よりも暴力団などが隠し持つ銃器類の方が深刻であることも忘れてはならない。頻発する暴力団による発砲事件が、暴挙を誘発する可能性もある。この際、銃器対策全体の見直しが急務だ。
でも、さまざまな言動で近所の人を不安がらせていたとしても、もし、容疑者が、殺意を抱かなければ…。
殺意が先なのか、銃の保持が先なのか。
心の闇は想像しているより深いのかも。
今現在、銃所持の許可は『必要最低限』ではないのでしょうか???
だとしたら、確かに法改正を含めて許可・審査の強化は必要かもしれません。
読売さん16日『散弾銃乱射 銃所有の許可基準を厳格化せよ』
都市部では、猟銃を持つ必要もあるまい。保管場所を限定して第三者が一括管理し、使用目的も詳細にチェックするなど、許可基準の厳格化が必要だ。
減少していた発砲事件が、今年は増加に転じた。長崎市長が暴力団幹部に狙撃され、佐賀県武雄市では入院中の男性が暴力団員に射殺された。この男性は、暴力団の対立抗争に関連し、間違って狙われた可能性が高まっている。暴力団の銃対策も急がなければならない。
保管場所を限定すれば、そこが狙われる…と思うのは推理小説の読みすぎ?
ひとつの組織に管理を託せば、そこで不正があれば全滅です。
銃の保有者全員にその負担を等分にお願いしている今の状況は決して悪いとは思わないのです。
そうなると、今強化すべきは『管理』ではなく『審査』になってしまうのでしょうか。
朝日さん16日『銃乱射事件―なぜ凶器を持たせたのか』
男は警察の審査を通り、次々に銃を手にし、許可の更新もしてきた。
だが、男は銃を持って自宅の周りを歩き回るようなことをしていた。もともと「変わった男」という印象を持たれていたようだ。近所の人が不安を抱いて、「危ないんじゃないのか」と警察に訴えた。ところが、警察は取り合ってくれなかったという。
こうした不審な情報が寄せられた場合、許可の更新を見合わせたり、銃を取り上げたりすべきではなかったか。
(略)
暴力団などが隠し持つ不法な銃を摘発するのはもちろん大事だが、この30万丁を軽視してはならない。合法的な銃についても所持させるかどうかをもっと厳しく審査する必要がある。
いまの銃刀法の欠格事由では厳しくチェックできないというのなら、法律の規定を変えればいい。銃による悲惨な事件は今回限りにしなければならない。
100万人分の名寄せより30万丁の審査のほうが簡単に思えます。
包丁でも、車でも、ゴルフクラブでも、金属バットでも、ロープでも、鉈でも、傘でも。
それを『凶器』にしようと決めたそのときにそれが凶器になります。
自分が力を入れなくても相手を傷つけることのできる銃は、まるでゲームで敵を倒しているような感覚で使えてしまう人もいるのかも。
人の心を変えるより、法を変えるほうが簡単に思えます。だからこんなときまずは法改正!って言いたくなります。
それでも、両方、同じように対策していかなくちゃと思うのですが。
日経さん18日『野放しにはできぬ「合法銃」』
5年前に宇都宮市で起きた散弾銃殺傷事件では、加害者の男への銃所持の許可が違法だったとして、宇都宮地裁は今年5月、栃木県などに損害賠償を命じた。このケースでも男は近隣でトラブルを抱えており、裁判所は「事件が予見できたのに所持を許可した」と指摘している。
このような事例がありながら警察当局の対応は鈍く、また凶行を許してしまった。今こそ許可制度を抜本的に見直し、審査の厳格化や所持者への管理強化を図るべきである。暴力団などの違法な拳銃とともに、合法銃もまた市民社会への重大な脅威となることを忘れてはならない。
今まで『野放し』だったのかって話しです。
仮にそうだとして、でも、最近になって、その野放し銃による被害者が増えてる…となれば、野放しなのは銃なのかって話しです。
殺意って、そんなに簡単に実行にうつせるもの??
手元にある銃が背中押してしまうのかも。
どんな事故事件でも『もし、~していたら(していなかったら)』と思うことがあります。
パズルが一つでいいから欠けてたら…と思います。
『殺人というのは基本的には失敗の埋め合わせであり、自分の怠惰をごまかそうっていう姑息なものなのよ』 (しずるさん)
自分の怠惰だけじゃないかも。