りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

10周年記念公演 “あの空の向こう”―2幕― 4

2017年09月06日 17時22分22秒 | 新作(人形劇用)



  



    — 第 3 場 — B

    下手スポットに息を切らせたピット、浮かび上がる。

 ピット「(息を切らせて。)はぁ・・・もう、一体どこまで
     上ればいいのよ。みんな、天界の使者は瞬間移動で
     も出来る、未来から来た宇宙人だとでも思っている
     のかしら、ホントに・・・。私だって、私用で目的
     地に行くには、人間同様、自分自身の足でちゃんと
     その距離を歩いて、その場所まで辿り着かなくては
     いけないってのに・・・全く、嫌になっちゃう・・
     ・。それにジェシーが言ってた日当たりのいい東館
     の1階にフレディの部屋はなかったし・・・。シス
     ター達の立ち話を盗み聞き・・・嫌ね、盗み聞きだ
     なんて人が悪い!ちょっと小耳に挟んで、やっと
     フレディがこの塔の上にいるって分かったからいい
     ようなものの・・・あ・・・ここだわ・・・」

    舞台明るくなる。
    上手ベッドの上でフレディ、泣いている様子。
    ピット、そっと部屋の中へ。
    音楽流れる。

 フレディ「(泣きながら。)お兄さん・・・お兄さん・・・
      どうして僕を置いて死んじゃったんだよ・・・
      ヒック・・・お兄さん・・・うっ・・・うっ・・
      ・」

    ピット、歌う。


  
             ※


    ゛あなたがフレディ?
    なぜこんな場所に
    一人ぼっちでいるなんて
    驚いたわ”

    フレディ、歌う。

    ゛そこに誰かいる?
    あなたは誰なの
    僕のところへ来るなんて
    もういないよ”

    ピット、歌う。

    ゛お兄さんからの
    ことづてを持って
    あなたのところへ来たのよ
    だからもう泣かないでね”

 フレディ「お兄さんからのことづて・・・?」
 ピット「ええ。」
 フレディ「あなたは誰?新しい先生?お兄さんはどうして
     僕一人を残して死んじゃったの?」
 ピット「私はピット、先生ではないわ。」
 フレディ「ピット・・・」
 ピット「お兄さんは死んでからも、とてもあなたのことを
    気に掛けているのよ。」
 フレディ「だったらどうして・・・」
 ピット「どうして・・・?どうしてと聞かれると私も困っ
    てしまうのだけれど・・・兎に角、人間には寿命と
    言うものがあって、誰だっていつかはその日がやっ
    てくるので・・・ただそれが早いか遅いか・・・」
 フレディ「・・・分からない・・・」
 ピット「あ・・・ごめんなさい。兎に角、私はあなたのお
    兄さんからこれをあなたに渡すようにことづかった
    の。(通帳をフレディの手の中に持たせる。)」
 フレディ「・・・これは・・・何?」
 ピット「お金を預けている銀行の通帳よ。その中に、あな
     たがこれから一人で生きて行くのに十分足りるだ
     けのお金が入っているわ。あなたのお兄さんが、
     あなたの目を治そうと、今まで必死に働いて貯め
     てくれたお金よ。」
 フレディ「僕・・・お金なんかより・・・お兄さんに側に
      いて欲しい・・・」

    音楽流れる。

 ピット「分かってる・・・。けど、あなたがずっとそんな
     顔してると・・・お兄さん、悲しむと思うな・・
     ・」
 フレディ「え・・・?」
 ピット「たとえ会えなくても・・・お兄さんはいつもあな
     たの側にいる・・・」
 フレディ「側に・・・?」
 ピット「ええ、私には分かるの。」

    フレディ、歌う。

    ゛本当? 僕の? 側にいる?
    いつも 今も 横に いる?”

    ピット、歌う。

    ゛勿論 いつも あなたの 側 いるわ”

    フレディ、歌う。

    ゛僕が 不安 そうに して
    いたら きっと 駄目だ よね”

    ピット、歌う。

    ゛あなたの笑顔 お兄さんが 願う
    一つのことよ”

    フレディ、歌う。

    ゛僕の 笑顔”

 フレディ「分かったよ・・・!」

    その時、下手よりシスター・アマン登場。
    (ピット消える。)

 シスター・アマン「誰かいるの!?」
 フレディ「アマン先生・・・」
 シスター・アマン「フレディ・・・あなた・・・一人・・
          ・?」
 フレディ「ううん、違うよ!僕、今ピットと一緒に・・・」
 シスター・アマン「ピット・・・?(怪訝そうに部屋の中
          を捜すように。)・・・どこにいるの
          ・・・?そのピットやらは!!」
 フレディ「え・・・?今ここに・・・ピット?ピット?」
 シスター・アマン「何、可笑しなことを言っているのかし
          ら全く・・・この部屋にはあなた一人
          しかいません!!何かしらあなたが話
          す声が聞こえると思って、見に来たの
          だけれど・・・(ブツブツと。)もう
          本当に気持ちの悪い子どもだこと・・
          ・」





















  ※ ピットちゃんの腕がやけに太い・・・と思ったら、
   ピットちゃん、ジェシーから預かった通帳を持っていた
   のでした・・・^^;

— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —

 (どら余談^^;)

 7月23日(日)

 昨日はボランティア公演でした。
 とっても暑い一日で、公演中も汗だく・・・
 頭巾が顔に汗でペタッと貼りつき、危うく息ができなく
 なりそうになりながら、人形操作、頑張ってきました^^;


  


 この作品は、去年同じ団体様から依頼されて書いた、
 ゛認知症”を題材にしたお話しで、お人形は第9回公演
 の時のララちゃん作品のものを使いました。
 (本公演の時は右端のツッツ君は洋服だったのですが、
 ララちゃんに合わせ、急遽浴衣を作って着せてみました
 (^^)v)

 今回、去年の公演で上演した、この作品が良かったと言う
 ことで、再び同じ場所で同じ作品での公演となりました。
 (本来は同じ場所で呼ばれた場合、同じ作品を持って行く
 ことはないのですが・・・^^;)

 当日は色々と準備、お世話して下さった公演先の皆様、
 ありがとうございました


 




 8月9日(水)

 今日は、毎年呼んで頂いている小学校でのボランティア
 公演でした♪


  


 もう、何度か行かせて頂いている小学校なので、私達も
 気持ち的に余裕を持って準備から公演まで、滞りなく
 進めることが出来ました(^^)v

 準備の段階から終了まで、色々とお手伝い頂いた皆様、
 本当にありがとうございました


    


   

 
   


 このお話しは、今年の1月の小学校公演用に、急遽
 書き上げた少人数で公演出来る作品なのです^^;
 当日は参加出来ない団員が多く、どうしたものか・・・
 と思案し、今あるお人形で出来るお話しを・・・と
 書いたので、よーく見て頂くとお分かりになると
 思いますが、皆、どこぞの作品に登場する、ちょっと
 癖のあるお人形たちなのでした(^^;)

 このお話しの台本は、またそのうちにご紹介したいと
 思います♪








゛アレクサンダーの秘密”—全5場―

2017年08月02日 22時18分26秒 | 新作(人形劇用)


  

 

  〈主な登場人物〉

  アレクサンダー ・・・ 本編の主人公。
              ネズミの姿に変えられている、
              ある国の王子。

  アリッサ(老婆) ・・・ アレクサンダーを育てている。
               天の国の魔法使い。

  グリエルモ ・・・ アレクサンダーの友達。ネズミ。

  メリッサ ・・・ 北の国の魔女。

  王様 ・・・ アレクサンダーの父。

  お后 ・・・ アレクサンダーの母。

  家臣1、2、3




— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —


    —プロローグ―

    静かな音楽流れ、雷の音が遠くで鳴り響く。
    (風雨が荒れ狂う嵐の様子。)
    幕が開く。

 家臣1「わぁーっ!!北の国の魔女だ!!北の国の魔女が
     我々の城を奪いに来たぞ!!」
 家臣2「一体、何の為に平和に暮らす我々の国を・・・」

 北の国の魔女の声「(甲高い笑い声。)さぁ、おまえ達!
          大人しく私の言うことを聞き、この城
          を黙って明け渡すがよい!!そしてこ
          の城のどこかに隠れている天の国の魔
          法使いを、私の前へ差し出すのだ。そ
          うすれば、おまえ達のその安っぽい命
          までは取るまい・・・。(笑う。)さ 
          ぁ、どこにいるの!?天の国の魔法使
          い!!裏切者の汚い心を持つ者よ!!
          そうだ、おまえ達・・・この城とそん
          なにも離れ難いのなら、この城の装飾
          品となり、いつまでもこの城に鎮座し
          ているがいい。(笑う。)」

 家臣1「ああ神様!!」
 家臣2「わ・・・わぁーっ!!」
 家臣3「体が・・・体が・・・!!」

    北の国の魔女の笑い声が響き渡る。
    音楽変わり、舞台フェードインする。と、
    沢山の石造が並んでいる。
    上手より、赤ん坊を抱いた后、王に肩を抱かれ
    ながら何かに追われているように、上手方を気に
    しながら登場。

 王「さぁ!!早くこちらへ!!」
 后「(頷く。)・・・あっ!!(躓く。)」
 王「大丈夫か!?(后に手を貸す。)」
 后「ええ・・・ですが段々と体が・・・あなた、なんとか
   この子だけでも・・・」

    そこへ下手より一人の老婆、登場。

 老婆「王様!!お后様!!」
 王「おお、婆様!!いいところへ!!」
 后「婆様!!この子を助けて下さい!!(赤ん坊を老婆の
   方へ差し出す。)」
 老婆「お后様・・・しかしわしは・・・」
 王「婆様!!頼む・・・!!」
 老婆「王様・・・(頷く。)」

    老婆、赤ん坊を抱いて下手へ去る。
    王、后、足元から段々と石造へと変わる。
    后、歌う。

    ゛どうかお願い助けて愛しい我が子”

    王、歌う。

    ゛たとえ我々の身が朽ちて消えても
    守り抜く命に代えても・・・”

 后の声(エコー)「どうか・・・どうか無事で・・・」
 王の声(エコー)「アレクサンダー・・・アレクサンダー
          ・・・」

    王、后、背景、グレー一色の石の世界へと変わる。
    暗転。(紗幕閉まる。) 

    — 第 1 場 — A

    紗幕前。
    音楽流れ、上手より一匹の子ネズミ(アレクサンダ
    ー)登場。歌う。
    (途中、紗幕開く。と、遠くの山の上に城が見える、
    丘の風景。)

    ゛いたずらばかりしてと
    小言は聞き飽きたよ
    もう 僕は
    子どもじゃないんだ
    いたずらしちゃ駄目なの?
    息抜きも必要さ
    そう 大人への
    ステップだよ”      コーラス゛大人に”

 アレクサンダー「おばあさんったら、あれは駄目、これも
         駄目、駄目駄目駄目駄目ーっ!!ホント
         いい加減にして欲しいよ!!僕はもう子
         どもじゃないんだ!!」

    そこへ上手より子ネズミ(グリエルモ)登場。

 グリエルモ「アレクサンダー!!」
 アレクサンダー「グリエルモ!!」
 グリエルモ「また向こうでばあ様が、カンカンになって君
       のことを探し回っていたよ。何かやらかした
       の?」
 アレクサンダー「さあね!」
 グリエルモ「アレクサンダー・・・」

    アレクサンダー、歌う。
 
    ゛いつも家の外には
    出てはいけないと言う
    でも 僕は
    自分でわかるよ
    いいことと悪いこと
    頭で考えてる
    ほら 分かるんだ     コーラス゛いつでも”
    なんとなくね” 

 老婆の声「アレクサンダー!!」

    上手より老婆、登場。

 老婆「アレクサンダー!!いくら言ったら分かるんじゃ!!
    家から出てはいかんと、あれ程言っておるのに!!」
 アレクサンダー「あばあさんが言うように、外の世界がそん
         な危険だなんて、僕は思わない!!」
 老婆「おまえはまだ子どもじゃから・・・」
 アレクサンダー「おばあさん!!僕はもう子どもじゃないよ
         !!それに外に出たって言ったって、ちょ
         っとあの小川の端まで行ってみただけじゃ
         ないか!どうしてそれが危険なんだよ!」
 老婆「危険じゃから危険と言っておるんじゃ!!」
 アレクサンダー「訳分かんないや!」
 老婆「兎に角、駄目なものは駄目なんじゃ!!」
 アレクサンダー「じゃあ、おばあさんがいつも夜中にコッ
         ソリ家を抜け出して、どこに行ってるの
         か教えてよ!僕達に内緒で一人だけズル
         ィじゃないか!」
 老婆「いや・・・それは・・・わしはちょっと用があって
    ・・・」
 アレクサンダー「何の用があるって言うの?」
 老婆「うむ・・・」
 アレクサンダー「(老婆にイタズラを仕掛ける。)」
 老婆「これっ!!何をするんじゃ、アレクサンダー!!」
 アレクサンダー「(笑う。)」
 老婆「もう全くおまえときたら・・・くだらんイタズラば
    かりしよって・・・」
 アレクサンダー「おばあさんが、そんな困った顔するから
         だよ!」
 老婆「仕様がない奴じゃな・・・」
 アレクサンダー「ねぇ、おばあさん・・・。あそこに見え
         るお城には、誰が住んでいるの?(上方
         を指差す。)」
 老婆「ん・・・?」
 アレクサンダー「ほら、あの山のてっぺんにある、立派な
         お城・・・」
 老婆「・・・いいか、アレクサンダー、あの城には近寄っ
    てはいかん。何があってもじゃ・・・。あんな城に
    興味を持っては駄目じゃ。」 
 アレクサンダー「どうして?」








    — ゛アレクサンダーの秘密” — 2へつづく










— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —

 (どら余談^^;)

  今回からは、確か・・・第9回公演の時の作品をご覧
  頂こうと思います。
  私自身、第9回作品を書いたのが随分と前のことに
  なるので、どんな話だったかイマイチ覚えていない
  部分が多く、特にこのアレクサンダーくんのお話しは、
  (この時は2本立てで公演しました♪)
  初めタイトルも思い出せず・・・色んなノートを
  引っ張り出して調べても分からず・・・結局、この
  ブログの中の公演お知らせに載っていた仮題で
  いかせて頂こうかな・・・と・・・^^;
  (ひょっとすると、本題は違うかも知れませんが、
  お許し下さい)
  ま、題名などは気にせず、お読み頂けると助かります。
  それと、この時の公演の写真があまりなく、確かビデオ
  も撮り損ねか何かで、絵的なものを載せることが出来
  難いかも知れませんがお許しください(>_<)
  
  そうそう、4月から新しい団員が1名増えました(^^)v
  一人でも手が増えると、台詞にしても人形操作にしても
  随分楽になるもんだ・・・と、今更ながら気付かされた
  次第であります^^;




  8月2日(水)

  今日も暑かったですね~!!💦

  今日は毎年夏休みに呼んで頂いている小学校のつながりで、
  近くにある別の小学校での公演がありました(^^♪

  初めてお邪魔する小学校で、勝手があまり分からなかった
  のですが、見てくれる子ども達には何ら変わりなく・・・
  とても集中して静かに見てくれ、そのお行儀の良さに驚か
  されたのでした^^;

  公演するに辺り、色々とご尽力下さった皆様・・・
  本日は本当にありがとうございました<(_ _)>

 

   
    後姿からも、子ども達の真剣な眼差しが透けて
   見えてきそうです^^;








  この暑い時期、本来ならば全身真っ黒黒状態で公演しな
  ければならない人形劇公演は、避けたいところです。
  ですが、子ども達の真剣な眼差しと、終演後の輝いた瞳
  に出会う為、私達は呼んで下さるところがある限り・・・
  皆と素敵な一時を過ごしに、足を運びたいと考えている
  のです。

  また次回・・・直ぐに来週ですね・・・ハハハ・・・^^;
  そんな出会いの為に頑張ります(^^)v

  団員達よ、お疲れ様~!!





 


10周年記念公演 “あの空の向こう”―2幕― 3

2017年07月23日 19時07分10秒 | 新作(人形劇用)

                                                                  

 

     

 
    音楽流れ、シスター・アマン歌う。

 シスター・アマン「全く・・・毎日毎日、同じことの繰り返
         しでいい加減飽き飽きするわ。一体何が楽
         しくてこんな慈善事業・・・はぁ・・・」

    〝毎日馬鹿馬鹿しい やってられないホントにもう
     やれやれ溜息しか でてこないわ疲れてきた
     これまで何の為に いやになるわいい加減に
     こんなに我慢してる 同じことの繰り返しよ”

 シスター・アマン「こんな面白くもない衣装に身を包んで、
         一生過ごすなんてごめんだわ!フン!」

    〝だけども楽しいこと 考えてるこんな中で 
     私の生きる道が 潤う為なんでもする
     どんなに悪いことに 手を染めても構わないわ
     幸せになる為に 誰かのことおとしめても”

   コーラス〝有り触れた日々 退屈な日々
        なぜこんな日々 面白くない 
        いつまで続く 無意味に続く
        ただ漠然と繰り返される”

    〝明日はどんな理由つけてたかろうチョロイもんね 
     これから安泰だわ 私の人生なんて素敵
     あの子は金のなる木 手放さない絶対にね
     お金が手に入るの 黙っててもがっぽりとね”

   コーラス〝有り触れた日々 退屈な日々
        なぜこんな日々 面白くない
        いつまで続く 無意味に続く
        ただ漠然と 繰り返される”

    〝金だけ 金さえ お金は裏切らない”

    シスター・アマン、札束を手にしながら大笑いする。
    そこへ壁をつたいながら一人の目が見えない少年
    (フレディ)、上手より楽しそうに登場。
    (シスター・アマン、慌てて札束を仕舞う。)

 シスター・ローラの声「フレディ!フレディ、待って頂戴、
           フレディ!」

 フレディ「先生!こっちだよ!(笑う。)」

    フレディを追いかけるように、一人の見習い
    シスター(ローラ)登場。


  

 
 シスター・ローラ「フレディ!危ないわ!」
 フレディ「大丈夫だよ、先生!」
 シスター・アマン「まあまあ、何事です?」
 シスター・ローラ「あ、シスター・アマン!すみません
         ・・・」 
 シスター・アマン「フレディ、あなたは目が見えないので
         すからね。そんな風に暴れられて怪我で
         もされては堪ったものではありません。
         (ブツブツと)金ズルに何かあったらど
         うするのよ・・・」

 シスター・ローラ「シスター・アマン?」
 シスター・アマン「あ・・・え?ああ、何でもありません。
         (誤魔化すように咳払いする。)」
 フレディ「ごめんなさい、アマン先生。ねぇ、アマン先生!
     今度お兄さんはいつ、僕に会いに来てくれるかな?」
 シスター・アマン「さぁ・・・電話では、お仕事が忙しい
         ようでしたわ。もうしばらくは来れないの
         ではないかしら。」
 フレディ「・・・そうなんだ・・・」
 シスター・アマン「さぁさぁ、忙しいのですから、ローラ
         先生の手を煩わせないで頂戴。シスター・
         ローラ、あなたも一人の子どもにばかり
         気を取られていないで、もっと他にも仕事
         があるのですからね。」
 シスター・ローラ「はい、シスター・アマン・・・」
 シスター・アマン「本当に面倒ばかり掛ける子と役に立たな
         い先生だこと・・・(ブツブツと)フン!」


    シスター・アマン、上手へ去る。

 フレディ「ローラ先生、ごめんなさい。僕のせいで・・・」
 シスター・ローラ「いいのよ、あなたは何も気にしなくて。
         それより私、向こうを手伝わなければいけ
         ないのよ。フレディ、一人で大丈夫?」
 フレディ「うん!僕、平気だよ、一人でも!早くローラ先生
     は向こうの手伝いに行って!」
 シスター・ローラ「ええ。じゃあ、ごめんなさいね。何か
         あったら直ぐに声を掛けて頂戴!」
 フレディ「はい!」


    シスター・ローラ、フレディを気に掛けながら、
    上手へ去る。(紗幕閉まる。)

    — 第 2 場 — B

    音楽流れ、中央スポットにフレディ浮かび上がり、
    歌う。

 
  


    ゛いつ会えるの 本当は寂しい
     いつも独りぼっち 側にいて欲しい
     暗闇の中         コーラス゛寂しいと”
     誰も頼る人がいない
     僕は孤独だ
     早く会いに来てお兄さん 待つよ”

    ジェシー、下手後方スポットに浮かび上がり
    歌う。(フレディを見つめる。)


  

    ゛会いに行くと 約束したのに  コーラス゛守れ
                      そうにない” 

     また一人にしてしまうのか
     ごめんよ”

    ジェシー、フェード・アウト。
    フレディ、歌う。  

    ゛僕は一人 いつも一人
     寂しいんだ”

    フレディ、フェード・アウト。

    — 第 3 場 — A 


  


    上手スポット、机に置いてある黒電話の呼びベル
    が鳴り響く。
    上手よりシスター・アマン、ブツブツ言いながら
    登場。

 シスター・アマン「もう、この忙しい時に一体誰よ、ホント
          に・・・(電話に出る。)はい、はい
          そうですが。はい・・・え・・・えーっ
          !?(音楽流れる。)ジェシー・ブラウ
          ンが死んだですってー!?(受話器を
          置く。)何てことなの!?私の金のなる
          木が・・・!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛なんの為に 今まで
    あんな子ども 世話してきたと
    思っているの”

 シスター・アマン「全てはお金の為・・・私の為・・・!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛これからは役に もう 立たないじゃないの”
   
 シスター・アマン「ただの厄介者だわ!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛これから先 いい部屋に住まわす必要もない
    身分に合う”

 シスター・アマン「そう!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛暮らし”

 シスター・アマン「フレディ・ブラウンの部屋を北の塔の
          天辺へおやり!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛また新しい”

 シスター・アマン「次は誰から搾り取ろうかしら。」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛獲物を探すわ”

    シスター・アマン笑う。フェード・アウト。







    — “あの空の向こう” ― 4へつづく
  










— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —

 (どら余談^^;)

 皆様、またまたお久しぶりでございました。
 ここ2か月近く、ホント珍しく寝込んでおりました。
 ようやく9割がた復活をはたし、リトルパインもしばらく
 お休みさせてもらっていたのですが、やっと始動し始める
 ことができるようになりました(^^;)
 
 リトルパインの近況はといいますと・・・
 寝込んでいる間にも、ボランティア公演の依頼が5件と、
 来年度の第11回自主公演の日程が決まり、その新作を
 寝込みながら書き進めていたもののセリフ練習に入り始め
 たばかり・・・と言ったところであります。

 そのボランティア公演に行く為の新作も書かなければ
 ならず・・・病み上がりの身としましては、少し辛い部分
 もありますが、長い間お休みしていた分、より頑張って
 準備をしていきたいと考えています。
 


 【 第11回リトルパイン人形劇公演のお知らせ 】

 2018年7月28日(土)吹田メイシアター小ホール

      『シャーロットの翼』2幕





 どうですか?
 今年は題名が先に決まったのです(^^;
 いつもは団員達にやいやい言われながら考えるのが・・・
 熱にうなされながら゛フッ”と浮かんだタイトルです(^^)v
 是非、会場までそんな風についたタイトルの物語、
 ご覧になりにいらして下さい

 





 









 


モリーウィズフェアリー ―全4場―エンディング

2017年07月09日 13時30分48秒 | 新作(人形劇用)



  


 コッコ「分かったよ・・・ホワイトフェアリー・・・」
 クック「うん・・・」
 コッコ「ねぇ、ホワイトフェアリー・・・最後に僕たちか
     ら、お別れのプレゼントがしたいんだ・・・。」
 ホワイトフェアリー「分かりました・・・。カラスを助け
           ようとして、こんなことになったの
           だから、モリーはいいことをしたの
           ですものね。願いを叶えるかわりに
           、あなた達からモリーに素敵なプレ
           ゼントをしてあげなさいな。」
 コッコ「ありがとう、ホワイトフェアリー・・・(モリー
     の側へ。)モリー・・・お別れだね。」
 クック「(モリーの側へ。)少しの間だったけど・・・」
 コッコ「僕たち、君と出会えてよかった・・・」

    コッコ、クック、スポットに浮かび上がり歌う。

      ゛ありがとう
       僕たちの
       存在信じてくれて
       ありがとう
       だから会えた
       僕たち
       お別れだ”

 コッコ「さようならモリー・・・」
 クック「さようなら・・・」

    コッコ、クック、顔を見合わせ頷く。
    フェード・アウト。

    — 第 4 場 — A

    音楽流れ、フェード・インする。と、校舎内。
    中央ベットにモリー、眠っている。
    そこへ上手よりマーサ登場。

 マーサ「モリー!モリー!起きてモリー!」
 モリー「う・・・ん・・・」
 

   


 マーサ「ねぇ、早く起きてご本読んで!」
 モリー「待ってマーサ・・・今起きるから・・・え・・・
     !?(ガバッと起き上がる。)私・・・マーサ
     ・・・私ずっとここにいた・・・?」
 マーサ「何言ってるの、モリー!(笑う。)ずっと私と
     一緒に寝てたくせに!」

     そこへ上手より子ども達、走り登場。


   


 子ども1「モリー!!」
 子ども2「モリー!!」
 子ども4「早く起きてー!!」
 子ども1「もう、モリーは寝坊だなぁ!(笑う。)」
 モリー「・・・みんな・・・」
 子ども4「今日はモリーがみんなに、妖精のご本を読んで
      くれる約束よ!!」
 モリー「妖精の・・・?」
 子ども4「さぁ、早くご飯食べて、ご本読んでね!!」
 子ども2「みんなで向こうで待ってるよ!」
 子ども1「さぁ、モリーの支度が整うまで、みんなで向こ
      うで待ってようぜ!」
 子ども4「うん!」
 マーサ「早くね!モリー!」

    子ども達、上手へ走り去る。

 モリー「・・・どうしたのかしら・・・なんだか変な感じ
     ・・・」

    紗幕閉まる。

    — 第 4 場 — B

    (紗幕前。)
    下手より、エプロン姿で雑巾を手に持った
    ブラックフェアリー、ほうきを持ったエストラ
    登場。(2人、頭に三角頭巾。)



   


 ブラックフェアリー「エストラ!!さっさと掃き掃除なん
           て済ませて、こっちを手伝っとくれ
           !!」
 エストラ「ブラックさん!ここでは私たちは同等の立場で
      すのよ!あなたに命令される筋合いはございま
      せん!」
 ブラックフェアリー「何て生意気な口をお聞きだい!?」
 エストラ「フン!」

 おばさんの声「ちょいと新人2人!!愚図愚図しないでさ
        っさと済ませな!!まだまだ仕事は残って
        るんだよ!!高い賃金払ってやってんだ!!
        それに見合う働きをしな!!」

 ブラック・エストラ「はーい・・・!!」
 ブラックフェアリー「・・・これって・・・いいこと・・・
           になるのかねぇ・・・」
 エストラ「本当・・・」
 ブラック・エストラ「はぁ・・・」

    2人、掃除しながら下手へ去る。
    入れ代わるように上手より着替えたモリー、
    妖精の本を持って登場。歌う。

    モリー゛何だか不思議な
        夢見たのかしら
        確かに       コーラス゛ここに
        いたわ            側に”
        夢でない”

 モリー「私・・・なんだか大切なことを忘れているような
     ・・・」

    そこへマーサ、下手より登場。

 マーサ「モリー!!どうしたの?」
 モリー「マーサ・・・」
 マーサ「早くコッコとクックのお話し読んで!」
 モリー「・・・コッコと・・・クック・・・?」

    その時、鈴の音と共にコッコ、クック登場。
    モリーの周りを飛び回る。
    (モリー、マーサに絵本を読んでいるように。)



   



 コッコ「モリー・・・!」
 クック「モリー!」
 コッコ「モリー・・・本当に僕たちのこと、忘れちゃった
     んだ・・・」
 クック「コッコ・・・僕、寂しいよ・・・」
 コッコ「僕もだよ、クック・・・」
 モリー「(手に持つ絵本を見る。)・・・いるわ・・・」
 コッコ「え・・・?」
 モリー「妖精はいるのよ!!いつだって私たちの側に!!」
 マーサ「(笑う。)モリーがずっとそう言ってたんじゃな
     い!」
 モリー「そうね!!コッコ・・・クック!!いるんでしょ
     !?」
 コッコ・クック「モリー!!」

    — 第 4 場 — C

    紗幕開く。と、妖精の森。美しい花々が咲き乱れ、
    妖精たちが飛び交う。



   


    モリー゛確かにいるのよ
        大切な人が
        確かに感じる
        暖かい温もり

        ずっと側にいてくれた  コッコ゛僕らは
                        ここだよ”
                    クック゛君を
                        守る為”
        たとえ姿がなくても   コッコ゛ずっと
                      ここにいる”
                    クック゛君を
                      見ているよ”
        私に分かる       コーラス゛いる
        温かい風            ここに”
        私の側 今もいる

    コーラス゛楽しい場所 ここは
         みんな集う 場所さ
         妖精たち いつも
         あなたの側に いるよ
         誰の心にも
         きっと届く筈”

    モリー゛信じる心があればいい
        誰にも見える筈だから
        素敵な思いで
        心の中に
        残る筈だから”

 コッコ・クックの声「僕たちはいつでも君の友達だ!どん
           な時も君の心の中にいる。たとえ見
           えなくても・・・」       
        
    
   


   








        ————— 幕 —————



 








 


モリーウィズフェアリー ―全4場― 4

2017年07月09日 12時20分33秒 | 新作(人形劇用)

 

   

 

    
    上手方スポット、フェード・アウト。
      舞台明るくなる。

 モリー「どうしたらカラスさんは、元の姿に戻れるの?」
 カラス「なぁに、簡単なことですよ・・・」
 モリー「本当に?」
 カラス「はい・・・。たった今、あなたに自由にしてもら
     ったお陰で・・・ほら、この実を食べればたちま
     ち私の願いが叶って、はい、元どおり・・・!」
 モリー「願いが叶って・・・?」
 カラス「はい。」
 モリー「それ・・・願いが叶う実なの?」
 カラス「ええ・・・」
 モリー「どこへ行けば、その実が手に入るの?」
 カラス「(ニヤリと笑う。)・・・お嬢さんも・・・何か
     叶えたい願いがおありで・・・?」
 モリー「私、妖精になりたいのよ!」
 カラス「妖精に・・・?」
 モリー「(頷く。)」
 カラス「じゃあ・・・お嬢さんに、この実を差し上げまし
     ょう。」
 モリー「でも、その実はカラスさんの・・・」
 カラス「私なら大丈夫。自由にしてもらったお陰で、また
     直ぐに取りに行けますからね。」
 モリー「そうなの?」

    (音楽流れる。)

 カラス「さぁ・・・遠慮せずにどうぞ・・・(実を差し出
     す。)私を助けてくれたお礼に・・・特別にこの
     実をあなたに差し上げましょう・・・」
 モリー「(そっと実を受け取る。)・・・ありがとう・・・
     」
 カラス「さぁ、お食べ・・・」
 モリー「(実を食べる。)」
 カラス「その悪い妖精とはこの私さ!!(笑う。)」
 モリー「え・・・?あ・・・(倒れる。)」



   



 コッコの声「モリー!」
 クックの声「どうかしたのかい?モリー・・・」

    そこへ下手より、コッコ、クック登場。

 コッコ「中々こないんだから・・・」
 クック「そうだよ!」
 コッコ「(モリーを認める。)モリー・・・?」
 クック「(モリーを認める。)・・・モリー・・・」

    コッコ、クック、モリーに駆け寄る。

 コッコ「もりー!!」
 クック「どうしたの!モリー!!」
 カラス「おやおや・・・双子の白い羽を持つ妖精じゃああ
     りませんか・・・」
 コッコ「誰だ!!」
 クック「カラス・・・?」
 コッコ「モリーに何かしたの!?」
 クック「何故モリーの意識がないの!?」
 カラス「さぁ・・・私には何がどうしてだか・・・。2人
     で話していると、突然その娘が勝手に倒れたんで
     すよ。」
 コッコ「突然倒れただって・・・?」
 クック「モリー!!」
 コッコ「モリー!!しっかりしてモリー!!」
 カラス「そんなに心配しないで、お2人さん。」
 クック「だって・・・!」
 カラス「それより・・・自分たちの心配をしたらどうだい
     ・・・?(隠し持っていた杖を取り出す。)」

 ホワイトフェアリーの声「お待ちなさい!」

 カラス「何?」

    ホワイトフェアリー上がる。

 ホワイトフェアリー「いい加減にさない、ブラック!!」
 コッコ「ブラック・・・?」
 クック「ブラックフェアリー・・・?」
 カラス「ふん・・・バレちゃあしょうがない!!」

    カラス下がり、入れ代わるようにブラックフェアリー
    上がる。

 コッコ「ブラックフェアリー・・・!!」
 クック「今までいたカラスはブラックフェアリーだったの
     !?」
 ブラックフェアリー「(笑う。)いかにも私はブラック
           フェアリー!!もう少しでこの目障
           りな双子の妖精を、奈落の底へ叩き
           落としてやることが出来たのに!!
           よくも邪魔をしてくれたものだ!!
           ホワイトフェアリー!!」

 
   



 コッコ「ホワイトフェアリー!!」
 クック「ホワイトフェアリー!!モリーが!!」
 ホワイトフェアリー「コッコ、クック、分かっていますよ。
           直ぐに助けてあげますからね。少し
           だけ待って頂戴・・・」
 コッコ「(ホッと溜息を吐く。)よかった・・・」
 クック「よかったねモリー。直ぐに助かるよ・・・」
 ホワイトフェアリー「さぁブラック・・・あなたはただ自分
           の欲望だけで、この正しい心を持つ
           人間と、いたいけなこの2人の妖精
           の命を奪おうとしましたね。」
 ブラックフェアリー「だから何なのさ!!私は、昔に他の
           妖精が私にしたことへの復讐をしよ
           うとしたまでだ!!」
 ホワイトフェアリー「関係のないこの者たちにですか?」
 ブラックフェアリー「関係あろうがなかろうが、私には知っ
           たこっちゃないね!!」
 ホワイトフェアリー「そうですか・・・知らなかったこと
           とは言え、あなたが今まで受けた屈
           辱に対する詫びとして、あなたの羽
           を本来あるべき色へ戻してあげよう
           と思いましたが・・・」
 ブラックフェアリー「余計なことはするな!!」
 ホワイトフェアリー「そう・・・余計なこと・・・のよう
           でしたね。そのかわり、罰を与えま
           しょう。」
 ブラックフェアリー「罰?一体何の・・・」
 ホワイトフェアリー「あなたをこれより100年の間、人
           間界へ修行する為に送り出すことに
           します!」
 ブラックフェアリー「修行!?」
 ホワイトフェアリー「そこで100の良いことをするまで、
           ここへ戻ることは許しません。」
 ブラックフェアリー「馬鹿な・・・!!」
 ホワイトフェアリー「さぁ、下界へお行きなさい!!(杖
           を振り上げる。)」
 ブラックフェアリー「な・・・わ・・・わあーっ!!やめ
           て・・・やめてーっ!!お姉様・・・
           」


   


    ブラックフェアリー、消える。

 ホワイトフェアリー「戻ったら一緒に暮らしましょう・・・
           今度こそ姉妹仲良く・・・」
 コッコ「ホワイトフェアリー・・・」
 ホワイトフェアリー「さぁ、待たせましたねコッコ、クッ
           ク。」

    — 第 3 場 — B

 クック「ホワイトフェアリー、モリーは助かるよね?」
 コッコ「モリーは大丈夫だよね?」
 ホワイトフェアリー「ええ、モリーは大丈夫ですよ。」
 コッコ・クック「よかった!!」
 ホワイトフェアリー「でも・・・」
 コッコ「でも・・・?」
 ホワイトフェアリー「モリーを今直ぐに人間界へ帰すので
           す。」
 コッコ「え?」
 クック「帰す・・・?」
 コッコ「どうして・・・」
 クック「ここで治してよ、ホワイトフェアリー!」
 コッコ「そうだよ!何も人間界へ・・・あんな意地悪な
     仲間のいるところへ戻らなくても、ここで・・・
     !」
 ホワイトフェアリー「(首を振る。)モリーがここにいれ
           ば・・・このまま二度と目覚めるこ
           とはありません・・・。」
 コッコ「目覚めることがない・・・?」
 クック「・・・嘘だ・・・」
 コッコ「嘘だ!!」
 クック「嘘だ!!」
 コッコ「嘘だ!!」
   

   


 ホワイトフェアリー「いいえ・・・本当です。残念ですが
           ・・・」
 コッコ「そんな・・・」
 ホワイトフェアリー「妖精界で受けた傷をなかったことに
           するには、今の彼女にとっての現実
           の世界・・・すなわち人間界に戻す
           ことが、唯一モリーが助かる方法な
           のです。」
 コッコ「ホワイトフェアリー!モリーが人間界へ帰ったら
     元気になるんでしょう?」
 クック「そしたらまたここへ来られる?」
 ホワイトフェアリー「・・・人間界へ戻ったなら・・・
           モリーの記憶からこの世界のことは
           消えてなくなります・・・」
 コッコ「え・・・?」
 ホワイトフェアリー「勿論あなた方と出会ったことも・・・
           あなた方の存在さえも・・・」
 コッコ「そんな・・・」
 ホワイトフェアリー「さぁ、もう時間がないわ。早くモリー
           を人間界へ帰さなければ、二度と目覚
           めることが出来なくなるのですよ。」

    コッコ、クック、一時涙を堪えるように。
    決心したように2人、顔を見合わせる。
    (音楽流れる。) 









   —゛モリーウィズフェアリー”エンディングにつづくー









ー ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — 

(どら余談^^;)

 突然に文字の大きさが変わってしまい・・・
 多分、私が自分でパソコンのいらぬところを触って
 しまったんだと思いますが・・・^^;
 元に戻すのに、四苦八苦してしまいました・・・💦

   読んで頂いている途中に可笑しな箇所があるかも知れ
 ませんが、申訳ありません<(_ _)>
 気にせず読み進めて頂けると助かります(>_<)