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笹子トンネル考察

2013-01-07 02:29:01 | 思考の散歩
 昨年は、年末の帰省ラッシュを目前に、笹子トンネルの大惨事で通行止めになりましたよね。

 あそこはただでも渋滞しやすい場所、しかも時期的に影響が余りにも大きなものとなるのは明白で、中日本高速道路(NEXCO中日本)は慌ててラッシュ前に仮復旧まで漕ぎ着けました。


 ところが、あなた…………、折角の苦労も、事故にならなかった下り線(2車線)を使用した対面通行(40km規制)で、待望の開通直後、まーた事故が起こって通行止め。これはさすがに、突貫工事なさった業者さんたちが報われなくて、可哀想に思っておりました。



<笹子トンネル>5台が事故…前日に仮復旧、一時閉鎖 山梨



 あ、Yahoo!のニュースって、記事によってはすぐ削除されちゃいますけど、今のリンクはいつまで残ってますかね。



 まぁ、そんなわけで、どうしてその笹子トンネルがここまで不運な目に遭っているのか、ちょっと考えてみました。



 まず、最初の大事故なんですが、地震との関連性が指摘されています。
 東日本大震災の時、まぁ内陸部は津波が来ないので注目されませんでしたが、長野北部あたりでも異例の規模の地震が発生しました。トンネルの老朽化や、特殊な構造、ずさんな検査も要因としてありますが、断層のズレが広範囲に影響を及ぼした一環ではないかとも言われているわけです。



巨大地震でインフラはもつか 笹子トンネル事故は大地震が遠因?



 そして、このトンネルも難工事でして、地層に問題がありました。
 地震の影響を受けやすい環境だったわけで、トンネル内壁の歪みが、弱い部分へ負担をかけたのでしょう。
 また私個人的には、大きな地震って、未明に発生するイメージがあるんですよね。特に、寒い時期。
 地下水の多いこの地域で早朝の災害が起こったのは、温度による影響もあったのかもしれません。




笹子トンネル (中央自動車道) Wikipedia



 Wikiにありました通り、この時点で工事自体にも問題はあったようです。
 まだ日本の高速道路網が発達していない頃、様々な産業成長を見込んだインフラ整備の一環として急ピッチでいくつもの高速道路が建設されましたよね。この区間は開通が遅かった部分というのもあり、速さが求められていたのでしょう。近年ですと、中国の高速鉄道が問題視されたのを御記憶の方は多いはずですよね。



中央自動車道 Wikipedia







 そして、仮復旧後の事故。
 路面が凍結する早朝でもなく、40km規制なのにどうして起きたのか?


 先程、老朽化にも触れましたが、設計自体が古かった可能性もあります。
 現在は、多くの大きな道路は新しい安全な設計でルートが決定されます。



クロソイド曲線 Wikipedia



 このブログで、過去に二回ほど触れたことがありましたかね?
 左右に曲がるにしても、上下に勾配するにしても、緩やかな操舵(ハンドル操作)で通行できる作りになっているんです。

 道路設計への応用としては、ドイツのアウトバーンが初出と言われますが、日本国内ですぐ浸透したわけではありませんでした。これは、国土の地形が問題だったろうと思います。(河川の傾斜は世界最高レベルの角度であり、数千メートル級の山岳地帯から海までの距離が近すぎ、それに伴う険しい地形から山間部の道路などではクロソイド曲線に基づくだけの余裕を確保するのが困難な場合が多いはずである)

 実際、山間部を走る古い高速道路は、運転していて大変危ないです。
 ハンドルを切るにも、坂を上る・下るにも、荷重が掛かりますよね。

 これが山間部ですと、上下と左右が同時に座標を変える地形が多くなるわけですから、変な方向へ力(いわゆる、G)が掛かりやすくなり、車体の挙動は不安定になりがちです。私の近場ですと、中央自動車道(特に東京側)や、北陸自動車道(特に福井・滋賀県境近辺)などは、変なハンドルの取られ方をしますね。

 その点、新しい東海北陸自動車道(美並IC付近を除く)や、東海環状自動車道は大変走りやすいです。最初からクロソイド曲線を前提として設計される為、走行する車の挙動はまず乱れません。


 それに比べれば、笹子トンネルあたりは『運転しにくい』『疲れやすい』『挙動が乱れやすい』道路とも言えます。

 さらに言えば、ですね、最初に書きましたが、下り線を使用した対面通行なわけです。
 事故を起こした車は、上り(東京方面行き。傾斜としては下りにあたる)なんですよね。

 ここで考えられる点が三つ、浮かび上がります。


●そもそも、上りとして走行する設計ではなかった

 路線としての上りと、実際の地形としての下りが混ざってややこしいですが、上っていく坂道を反対から走ったら(下ったら)、思いのほか肝を冷やしたなんて憶えのある方、結構みえると思います。
 特に山間部では、目の錯覚を起こしてしまう(勾配など)地形もあり、ハンドル操作を誤ったのではないか。


●不案内で戸惑ったのではないか

 高速道路の標識って、なかなか親切ですよね。高速度で走る運転者が、負担なく情報を把握できるように、頻繁に出てきます。
 しかし、下り線を逆走する形で走行する車にとっては、案内が不足して不安を覚えてはいなかっただろうか。

 また、最近はナビゲーションを搭載した車も多いですから、もしかしたら、ナビゲーション画面がおかしなことになって、操作に手間取っていたのかもしれませんね?


●やはり、事故現場として意識してしまった可能性

 同乗者もみえましたから、どうしても「このトンネルだよ」「あっち側で修復工事やってるよ」など、話題になっていたかもしれません。
 つい、運転者もそちらへ余所見をしてしまったのかもしれないですし、事故にならなかった上り線だったとしても、やはり同じ設計の下り線内壁を、つい凝視していたのかもしれませんね。

 さすがに多少は補強などされたとは思われますが、運転者としてはどうしても「今度は、こちら側が崩落するのかもしれない。惨事に遭遇してしまうのかもしれない」といった恐怖心も、多少は出てくることでしょう。






 ま~~、私見ではあるんですけれども、やはり「起きるべくして起こった」という背景は、様々な可能性が出てきます。

 実際はどうなのか、神のみぞ知るわけですが、まぁ、「呪われているのか!?」と怖がるよりは、ただ、危険が潜んでいるよと肝に銘じて、普通に、安全に通行なさればよろしいと思います。






 ま、これからみんな、トンネルを見る目がちょっと変わっちゃいそうですね(;^-^)




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